2022年01月25日
ブラームス:交響曲第4番&ハイドン変奏曲 ブルーノ・ワルター指揮
ブラームス:交響曲第4番&ハイドン変奏曲
ブルーノ・ワルター
Brahms: Symphony No. 4 & Haydn Variations
ブラームス:@交響曲第4番ホ短調 作品98 Aハイドンの主題による変奏曲 作品56a
[演奏]ブルーノ・ワルター指揮 コロンビア交響楽団
録音:1959年2月2日、4日&6日(第1楽章)、2月9日&12日(第2・3楽章)、 2月14日(第4楽章)(@)、1960年1月18日&27日(A) ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール
SICC 40003 \1,600+税 DSDマスタリング
ワルター/コロンビア交響楽団によるブラームスの交響曲全集のなかでも、この第4交響曲における枯淡の境地、寂寥感あふれる表現は誰にも真似できないものでしょう。この演奏からは巨匠の到達した深遠な世界を垣間見ることができるかもしれません。カップリングの「ハイドン変奏曲」も、老巨匠の巧みなスコアリーディングによる各変奏の性格描写が素晴らしいものとなっています。
ブラームス「交響曲第4番」の解説
第1楽章 Allegro non troppo(00:20)
冒頭、弦楽器が奏でるもの悲しい憂いに満ちた旋律が印象的です。
中間部では金管楽器のファンファーレに導かれて勇壮な側面も垣間見せます。
しかし再び哀切な表情が支配し、最後は劇的に終結します。
第2楽章 Andante moderato(13:00)
ホルンから木管楽器に受け渡される旋律はフリギア旋法と呼ばれるバロック以前の教会で用いられた書法に基づいて書かれています。
何度も繰り返される冒頭の旋律が穏やかで温かく、素朴な旋律の中にも美しさを感じる楽章です。
第3楽章 Allegro giocoso(24:40)
giocoso(陽気に、おどけて)と指示された通り、一転して明るく生き生きとした音楽が展開されます。
中間部ではテンポを緩め牧歌的な旋律をホルンが奏でますが、それもほんのひと時で再び活気を取り戻し一段と高揚し曲を終えます。
第4楽章 Allegro energico e passionato(31:00)
重厚な響きで奏でられる8小節の和音がこの楽章の主要な主題となっています。
ブラームスはここでもバッハの頃に全盛を迎えたバロック期に流行した変奏曲の形式であるシャコンヌの様式を取り入れています。
曲想は厳格でやや悲劇的な雰囲気に包まれており、劇的なフィナーレを飾ります。
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