▼「斧鬼〜魍魎の棲む家〜」「怨溺 ―ONDEKI―」シリーズ、待望の新作!!
その名も「狂獣島 ―KYOJUTO―」!!(主人公が巨乳だから、これじゃ「巨乳島 ―KYONYUTO―」だな)
▼いやー今回も面白い。序盤から急転直下する絶望感タップリのストーリー、
音を使った臨場感ある演出、
そこを歩く恐怖という原始的なホラーゲームの怖さ、
ステルスアクションの緊張感…
すべてが高水準で圧倒的だ特に今回はボイスを使った演出が多用されているため、リアリティが増したね。
ガヤは本当に雑踏の中にいる雰囲気が出ているし、拘りを感じた
▼中でもこのゲーム……おそらく
フリーゲーム史上でも前例のない体験版でのエンディング予告を行っているんだよね。
以前このシリーズをまるで商業ゲームのようだと書いたが、まさかこんなところまで商業ゲームさながらのプロモーションを打ってくるとは想定外だったよ、こいつぁ恐れ入ったね
まあいずれネタバレが出回るだろうけど、初見ではさぞやびっくりするだろうから、ここには書かない
「フリゲでこんなの、あるぅ!?」ってなっちゃったよ。ユーザーを乗せるのがうまいね
▼いまから完全版の配信が非常に楽しみだ。
体験版なのでスコアレビューは計算していないが、A+ 80点くらいかな。
今回もとんでもない良作だよ
体験版とはいえガッツリ序盤がプレイでき、しかも
"懐かしのあいつ"が復活するシリーズファンは最高に気になる幕引きなので、おすすめだね
▼個人的には……やっぱ気になるのは
ストーリーだね。今回もまた、超展開があるんだろうか。
「怨溺 ―ONDEKI―」では主人公が初対面の少女を守るために都市を1つ犠牲にするという
物議をかもしたエンディングだった。
これには、随分と否定的な評価が多いようだ。
「ストーリーに製作者陣営の我儘が出すぎ」
「プレイヤーという人種は、「特に深い説明もなく主人公が悪に走ることに納得できない」性格を強く持っている」
「怨溺はストーリーが邪道すぎる」
「主人公が初対面の女の子をあそこまで助ける理由が腑に落ちません」
「初対面の女性に対し、自分の命をかけ、過去の犠牲者達の悲しみを否定してまで助けようという気持ちになるのは少し不自然」
「幼馴染や恋人、兄妹でもないのに主人公が初対面の女の子をあそこまで助ける理由がちょっとわからなかった」
などの不評がある。
2つめだけは同意するが、ほかはピンとこない。
そもそも悪に走ってない
▼私はこの件について以前「鼓草」レビュー感想で、
作者が設定しているかどうかは不明だが、思い当たる答えがあると触れている。
いい機会なので、この
「怨溺」の主人公と結末がやばいぞ問題について触れる
▼このような結末になった、主人公がああいった行動を選んだ理由は2つあるとみている。
1つはメタ的な、製作上の狙い。もう1つは、ストーリー上の都合
今回は前者について書きたい
▼核心に触れると、主人公があのような常軌を逸した行動を取ったのは……
「ホラーだから」「怖いから」だと思っている
人というのは、意味不明なものが一番怖い。正体不明の存在が、一番気味が悪い。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という言葉があるが、逆をいえば
枯れ尾花でさえ、正体がわからなければ(怖い)幽霊なのだ
そして主人公は理性的にもかかわらず、とんでもない行動に出た
その不可解さ、意味不明さが「怖い」のだ実際私はこれらの不評が出る前から、主人公が不気味で怖い存在だと書き記している。
人間性があるにもかかわらず冷徹で無感情な得体の知れなさが、とても怖かったわけだ
結果として、私の中で「怨溺」はとても怖くて面白いゲームとなった。
大きなインパクトを残したので、ゲームシナリオとして成功だっただろう。
実際、
どんな名作ゲームでも時間が経てばストーリーを忘れてしまうが、「怨溺」は強烈なEDがいまでも語り草なのだし
これを考察…といえるかはわからないが、あのEDに物申す人たちも、ただ主人公が"おかしなことをした"…ではなく、
"なぜおかしなことをしたか?"……
そういったバックボーンを想像すると、また評価が変わってくるのではないか
【1年前の良作ピックアップ】1年前のその月にレビューした良作フリーゲームから、更に良作を選りすぐるコーナー
今回思い出す
「鼓草」「TOWER of HANOI」「愛の監禁ごはんはXXXチャーハン」「かいきみなづき 半」「暖白のイルジオネ」「かわいいは壊せる」「マッチングアプリで出会い厨してみた」「誰かさんが消えた。」「じごくのインターネッツ」「色は黒に包まれて」に続く1年前の8月に配信された良作は……
私たちが人類の子孫でありますように
主を失ったメイドロボットは、300年間宇宙船の中を彷徨っていた。
”感情プログラム”は”孤独”という”感情”に苛まれるようになり、自らの『自死』について考え始める…
誰もいない宇宙で、誰もいない宇宙船に閉じ込められた、ロボット2人…
命無き者たちの、命のドラマ…ラストシーンは少しあっさりだが、
ストーリーの先が気になるという観点では、一級品。
「私たちが人類の子孫でありますように」というタイトルの時点でビビっとキタが、あまりDLされなかったので、名実ともに、
隠れた良作でしょう
主人公の美少女メイドロボを作ったロリコン博士が
誰がどう見てもパヤオで、笑えます