先日、オーディションで夏の舞台も決まって良かったと思っていたら話が進むと「契約枚数」という言葉に初めて出会いました。
「オーディションの際に動員見込みを書いてもらいましたが、実際どのくらい呼べそうですか?ではその枚数を契約枚数としますので…。」
電話を切る前に一応伺って答えて下さったその言葉の意味は「達さない枚数は支払い義務がある」というもの。
(「ん?それってノルマっすよね?告知ページには書いてなかったんだけど…。」という心の声。)
その不足分の値段を聞くとA席の値段に近い額になるとの事。(S席、A席がある)つまり決まっていない。
その枚数は任意で良いというので、少なく言ったら「その枚数以下の人はいないからダメ」と提示された枚数の一点張り。
平行線になってしまったので、了承して受話器を下ろしたのですが、ここ最近の新型コロナウィルスの緊迫した世界情勢…。
今月がピークという話もあるし、夏まで長引かないかもしれない。なったら大変です。
しかし最悪中の最悪を考えた場合、契約枚数というこの制度は「参加費を払って出演する」事になりかねない。
もちろん、それでいい人もいる。
僕はやっていないが、役者仲間で観あってペイするから問題視しないという人もいるでしょう。
レッスン費と考えたら安いかも知れない。
海外とは違い、日本演劇界には様々な考え方があるから僕は何も否定しません。
しかし、折角の出演のお話でしたが、検討した結果辞退させて頂きました。
以前「ノルマと聞いてなかったのに、過去の実績枚数を言ったらそれがノルマになった」というケースも聞いた事があります。
考え過ぎかも知れませんが、一部の演劇が「出たい役者向けビジネス」になっているように思えてなりません。
今回先方には契約書を交わす前だから大丈夫と了承して頂き胸を撫で下ろしましたが、「契約枚数はいらないから出演してほしい」とは言われなかった事に残念な想いも残りました。
役者のノルマに頼らず、主催者側も精力的に宣伝活動をして動員していたら、問題ないと思います。そういう団体もあります。そして今回の団体もそうだったのかも知れません。
しかし、あとから契約枚数などを言われたら最初に伺った方が良いのかも知れません。
「御社の契約枚数は何枚ですか?」と。
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