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2016年02月26日

超初心者向け知的財産のお話 知財検定過去問題 その35

かえるくんです

2級過去問題解説(2015/7学科)です。

Q1、著作者人格権の問題です。

ア 著作者人格権は相続の対象となる。

 本人のみに帰属(一身専属性)するのでなりませんが、
 著作者の死後に、生前の著作者を蔑むような行為など
 人格的利益が侵害されないように著作者や遺族の心
 情を保護する規定は設けられています(60条、116条)。

イ 著作者人格権を侵害された場合,著作者は侵害者に
 対して損害賠償を請求することができない。

 侵害行為の差止、損害賠償、名誉回復など請求でき
 るほか、刑事罰(5年以下の懲役又は500万円以下の
 罰金もしくは併科)も規定されています。

ウ 職務著作の場合,著作者人格権は著作物を作成した
 従業員ではなく,法人が有する。

 ベルヌ条約上、著作者人格権は著作権が他者に移転
 された後も著作者が保有する権利
とされているので
 著作者人格権は従業員に帰属します。

エ 著作物の創作を他社に委託した場合,業務委託契約
 に定めがあれば,委託者が著作者人格権を有する。

 ウと同じ理由で、契約の定めがあっても被委託者に
 帰属します。


Q2、ライセンス契約についての問題です。

ア ライセンスされた技術を利用して研究開発コストを
 低減できる。

 すべてをゼロから開発するより安く済みます。

イ ライバル企業の牽制,参入防止により市場を独占
 できる。

 独占する意図があればライセンスはしません。

ウ 相互にライセンスすることにより,事業活動の自由
 度を確保できる。

 クロスライセンスは互いの特許を使いあえるように
 するので自由度が増します。

エ ライセンス収入による収益を確保できる。
 その通りです。
 なお、ライセンスは特許だけでなく、ノウハウでも
 ライセンス契約できます。


Q3、特許の出願についての問題です。

ア 期間の計算に際し,期間が午前零時から始まるとき
 は,期間の初日は算入しない。

 参入します。

イ 特許を受ける権利が共有に係る場合,共同で特許
 出願をする必要がある。

 その通りです。

ウ 特許庁長官は,特許出願の実体審査を行う。

 審査を行うのは審査官です。

エ 期間の計算に際し,特許出願に係る書類を郵送した
 場合には,特許庁に到達した日を特許出願の出願日
 とする。

 郵便の場合、投函した日(消印日)が出願日になります。
 ただし、消印が不明瞭の時は届いた日が出願日になりま
 す。
 今はほとんどが電子出願ですが、実際に特許庁に持参
 する場合は持参した日が出願日になります。




 





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