2021年10月20日
【阿蘇山噴火!】有史以降の阿蘇山の噴火の全歴史をまとめてみました
2021年10月20日午前11時43分、阿蘇山で噴火が発生し、この噴火に伴い、火砕流が火口から1キロ以上のところまで達したということです。
今回は、有史以降の阿蘇山の噴火の歴史について紹介します。
【目次】
1,有史以降の阿蘇山の全歴史
2,最後に
【有史以降の阿蘇山の全歴史】
▲は、噴火が確認された年。
782〜805年(延暦年間)
火山活動? 詳細不明。
825(天長2)年
火山活動? 詳細不明。
840(承和7)年
火山活動? 詳細不明。
▲864(貞観6)年
噴火 11月9日。
▲867(貞観9)年
噴火 6月21日。
1230(寛喜2)年
火山活動? 詳細不明。
▲1239(暦仁元)年
噴火 2月8日。
▲1240(仁治元)年
噴火
▲1265(文永2)年 噴火
12月1日。
▲1269(文永6)年
噴火
▲1271(文永7)年
噴火 1月5日。
▲1272(文永9)年
噴火 4月16日、11月29日。
▲1273(文永10)年
噴火
▲1274(文永11)年
噴火 噴石、降灰のため田畑荒廃。
▲1281(弘安4)年
噴火
▲1286(弘安9)年
噴火 8月30日。
▲1305(嘉元3)年
噴火 5月2日。
▲1324(正中元)年
噴火 9月7日。
▲1331〜33(正中元〜元弘3)年
噴火
▲1335(建武2)年
噴火 2月7日、3月26日。堂舎被害。
▲1340(延元4〜興国元)年
噴火 2月3、10、25日。
▲1343(興国4)年
噴火
1346〜69年(正平年間)
火山活動? 詳細不明。
▲1375(天授元)年
噴火 12月20日。
▲1376(天授2)年
噴火 1月31日、6月20日。
▲1387(元中4)年
噴火 6月19日。
1388(元中5)年
火山活動? 10月16日。詳細不明
▲1434(永享6)年
噴火
▲1438(永享9〜10)年
噴火 1月9日、2月18日。
▲1473〜74(文明5〜6)年
噴火
▲1485(文明16)年
噴火 1月5日。噴石丘生成。
▲1505(永正2)年
噴火 2月。
▲1506(永正3)年
噴火 4月6日。
▲1522(大永2)年
噴火 2月15日。噴石丘生成。
▲1533(天文2)年
噴火 7月17日。
▲1542(天文11)年
噴火 4月29日。
▲1558〜59(永禄元〜2)年
噴火 新火口生成。
▲1562(永禄5)年
噴火 3月。
▲1573(天正元)年
噴火
▲1574(天正2)年
噴火
▲1576(天正4)年
噴火 11月15日。
▲1582(天正10)年
噴火 2月17日。
▲1583(天正11)年
噴火 12月24日。
▲1584(天正12)年
噴火 8月。田畑荒廃。
▲1587(天正15)年
噴火 噴石丘生成。
▲1592(文禄元)年
噴火 噴石丘生成。
▲1598(慶長3)年
噴火 12月。
▲1611(慶長16)年
噴火
▲1612(慶長17)年
噴火 8月12日。
▲1613(慶長18)年
噴火 8月8日。噴石、降灰。
▲1620(元和6)年
噴火 6月3日。
▲1631(寛永8)年
噴火
▲1637(寛永14)年
噴火
▲1649(慶安2)年
噴火 7〜8月。
1668(寛文8)年
鳴動、噴火? 黒煙
▲1675(延宝3)年
噴火 2月16日。
▲1683(天和3)年
噴火 6月。
▲1691(元禄4)年
噴火 4〜8月。噴石、降灰、鳴動。特に6月には降灰多量。
1708(宝永5)年
火山活動? 9月17日。詳細不明。
▲1709(宝永6)年
噴火 2月13日。噴石。
▲1765(明和2)年
噴火 6月15日。降灰多量。
▲1772〜80年(安永年間)
噴火 降灰のため農作物の被害。
▲1781〜88年(天明年間)
噴火
▲1804(文化元)年
噴火
▲1806(文化3)年
噴火 8月30日。
▲1814(文化11)年
噴火
▲1815(文化12)年
噴火 降灰多量、噴石、田畑荒廃。
▲1816(文化13)年
噴火 6月12日。2:00頃鳴動が始まり、その後、水蒸気噴火。新湯小屋に大小の噴石、熱い砂、泥、泥湯を連続的に噴出。 4:30頃新湯の東脇の2箇所の火口から白煙。10:00頃火を噴いていた火口に土砂が流れ込み、埋没。その後、谷を隔てた反対側の斜面で白煙が上がる。 12:30頃火炎、黒煙なくなる。反対側の斜面で白煙。夜、2箇所の火口、土砂で埋没、地響きあり。13日。煙減少。夕方地響き。14日。白煙さらに減少。15日。白煙時々上がるが、ほぼなくなる。
7月。噴石で死亡1名。
▲1826(文政9)年
噴火 10、11月。噴石、降灰多量。
▲1827(文政10)年 噴火 5月。降灰多量、原野荒廃。
▲1828(文政10)年
噴火 1月。新火孔生成。
▲1828(文政11)年
噴火 6月。降灰砂多量、田畑被害。
▲1830(天保元)年
噴火
▲1830(天保元)年
噴火 噴石、降灰多量、噴石丘生成?
▲1831(天保2)年
噴火
▲1832(天保3)年
噴火
▲1835(天保6)年
噴火
▲1837(天保8)年
噴火
▲1838(天保9)年
噴火 降灰。
▲1854(安政元)年
噴火 2月26日。参拝者3人死亡。
▲1856(安政3)年
噴火 3月18日。降灰。
▲1872(明治5)年
噴火 12月30日。硫黄採掘者が数名死亡。
▲1873(明治6)年
噴火 降灰。
▲1874(明治7)年
噴火
▲1884(明治17)年
噴火 3月21日から4月30日頃まで鳴動・爆発・降灰を繰り返す。
6月6日から再び噴火は激しくなり、鳴動や多量の噴煙を上げ、中央火口の最北部に新火口生成。
▲1894(明治27)年
噴火 3月6日から爆発、鳴動、空振があり広範囲に降灰し、15日頃まで継続。活動火口は第1・第2火口。
5月24日、6月23日、8月30日噴火、降灰。
▲1897(明治30)年
噴火 鳴動、降灰。
▲1906(明治39)年
噴火 中央火口縁の南300mの千里が浜で噴火。
▲1907(明治40)年
噴火 降灰。
▲1908(明治41)年
噴火 鳴動、噴煙多量、降灰。
▲1910(明治43)年
噴火 4月3日。鳴動、噴煙(第3火口)。
▲1911〜12(明治44〜大正元)年
噴火 降灰。
▲1916(大正5)年
噴火 4月19日。鳴動、降灰。
▲1918(大正7)年
噴火 1月16日。鳴動、降灰(第3火口)。
▲1919(大正8)年
噴火 4月に爆発音、降灰。5月に鳴動、降灰。
▲1920(大正9)年
噴火
▲1923(大正12)年
噴火 1月に第3及び第4火口で鳴動、噴石。6月に第4火口で噴石。9月17日に第1、2、4火口で噴火。
▲1926(大正15、昭和元)年
噴火 11月30日に噴火、降灰。12月28日に噴火。
▲1927(昭和2)年
噴火 4〜5月に数回活動し、降灰のため農作物被害。7、10月にも降灰。
▲1928(昭和3)年
噴火 1月12日、9月6日に噴火。10月及び12月には噴煙多量で広範囲に降灰。
▲1929(昭和4)年
噴火 4月11日。第4火口で噴石。7月26日。第2火口に新火孔生成、黒煙。10月22〜23日。降灰多量、農作物、牛馬被害。
▲1930(昭和5)年
噴火 9月3〜6日。噴石、降灰。
▲1932(昭和7)年
噴火 第1火口は6、9月に活動し、11月からは黒煙、噴石活動。12月9日。空振のため阿蘇山測候所窓ガラス破損。12月17〜19日噴石活動盛んで18日火口付近で負傷者13名。
▲1933(昭和8)年 噴火 2月11日から第2火口活動。2月24日。大音響とともに噴火、直径1m近い赤熱噴石が高さ・水平距離とも数百m飛散。 2月27日空振のため阿蘇山測候所ガラス戸破損。3月1日第1火口の活動活発となり第2火口をしのぐ。第2火口と同型の活動。降灰の被害も広範囲。4、5、8〜12月にも第1、2火口で噴煙、噴石、鳴動。
▲1934(昭和9)年
噴火 7月16日。噴火場所は第1火口。
▲1935(昭和10)年
噴火 1、5、6、8、10月。降灰、噴石等。
▲1936(昭和11)年
噴火 2、8月。
▲1937(昭和12)年
噴火 1、5月。
▲1939(昭和14)年
噴火 1、4、5月。
▲1940(昭和15)年
噴火 1、4、5月。4月。負傷者1名。8月。降灰多量、農作物に被害。12月噴石、降灰。
▲1941(昭和16)年
噴火 2月。噴石、降灰。4月。第1火口に新火孔生成。8月噴石。
▲1942(昭和17)年
噴火 6月。噴煙、火口内赤熱噴石。
▲1943(昭和18)年
噴火 6月。第1火口に新火孔生成、降灰多量。12月。降灰。
▲1944(昭和19)年
噴火 弱い噴石。
▲1945(昭和20)年
噴火 9月。降灰。
▲1946(昭和21)年
噴火 4〜6月。第1火口で噴石活動、降灰多量。12月。噴煙。
▲1947(昭和22)年
噴火 5月。第1火口、降灰砂多量、農作物、牛馬被害。7〜9月。噴石、降灰、牧草等に被害。
▲1948(昭和23)年
噴火 噴石、降灰。
▲1949(昭和24)年
噴火 降灰多量。
▲1950(昭和25)年
噴火 噴石、降灰。
▲1951(昭和26)年
噴火 降灰。
▲1953(昭和28)年
噴火 4月27日。11:31第1火口で噴火。人身大〜人頭大の噴石を数百mの高さに上げ、噴石は火口縁の南西方600mに達する。観光客死者6名、負傷者90余名。5月にも降灰多量で農作物に被害。12月にも小噴火。
▲1954(昭和29)年
噴火 5月。
▲1955(昭和30)年
噴火 7月25日。噴石は北東方300mの範囲に落下。
▲1956(昭和31)年
噴火 1、8、12月に第一火口底で土砂噴出。1月。楢山、南郷谷、往生岳に多量の降灰。1月13日震度2の有感地震。火口より南西方向に噴石。8月。土砂噴出。12月。火孔開口。火口周辺に降灰。
▲1957(昭和32)年
噴火 4、10〜12月に第1火口内噴石活動。11、12月には第1火口内に新火孔生成。
▲1958(昭和33)年
噴火 6月24日。22:15第1火口が突然噴火、噴石は火口の西1.2kmの阿蘇山測候所に達する。山腹一帯に多量の降灰砂、死者12名、負傷者28名、建築物に被害。7、9〜12月にも噴石活動。
▲1959(昭和34)年
噴火 第1火口に新火孔開口。
▲1960(昭和35)年
噴火 1〜4、9〜11月。火口内噴石、火口付近降灰。
▲1961(昭和36)年
噴火 全年ときどき降灰:2月中旬、7月中旬、11月下旬。新火孔生成。
▲1962(昭和37)年
噴火 1〜5月。ときどき降灰、10月中旬。新火孔生成。
▲1963(昭和38)年
噴火 4、5、6、7、11月。
▲1964(昭和39)年
噴火 5月14日。第1火口内に新火孔を生成。
▲1965(昭和40)年
噴火 1月ときどき土砂噴出。2〜6月。火口底赤熱。7、8月。土砂噴出。9月。火口底赤熱。10月21日から第1火口で噴火が始まり10月23、31日には噴石を火口の南西方に広く飛散。 特に31日の噴石は多量で建築物に被害。活動年末まで続く。
▲1966〜68(昭和41〜43)年
噴火 土砂噴出、火口内噴石、火口底赤熱、火炎、湯だまり。
▲1969〜73(昭和44〜48)年
噴火 鳴動、火口底赤熱、火炎、土砂噴出。1971年7月30日に第1火口内に新火孔開口(711火孔)。
▲1974(昭和49)年
噴火 4月頃から灰色噴煙。8月から降灰多量、農作物被害。8月末に第1火口内に新火孔(741火孔)生成。火炎、火映、空振、鳴動しばしば。
▲1975(昭和50)年
噴火 1〜6月。前年8月から噴火断続、火口周辺に降灰。1月下旬に地震群発、震源は阿蘇カルデラ北部、最大地震は1月23日23:19、M6.1、阿蘇山測候所で震度5。 10月は火口周辺に降灰、火映。11月は坊中付近に降灰。12月。噴火、仙酔峡・根子岳付近に降灰、火映。
▲1976(昭和51)年
噴火 1月。仙酔峡・根子岳付近に降灰。
▲1977(昭和52)年
噴火 4月。火口周辺に降灰。5〜7月。阿蘇町、一の宮町、高森町、白水村に降灰。6〜7月。火口縁に噴石落下、農作物に被害。 7月20日。第1火口爆発、マウントカー火口縁停留所付近の建築物に僅少の被害。8〜10月。地震活動活発。8、9月。鳴動。11月。噴火、火口内で噴石活動。
▲1978(昭和53)年
噴火 1〜6、8〜10月。2〜4、6、8、9月に土砂噴出。9月19日。地震群発、10月。地震やや多い(震源は中岳火口付近)。
▲1979(昭和54)年
噴火 6〜11月。6〜8月に赤熱噴石活動、火口周辺に降灰。9月6日の噴火では火口北東の楢尾岳(ならおだけ)周辺で死者3名、重傷2名、軽傷9名、火口東駅舎被害。 小規模な低温の火砕流が発生。10〜11月。噴火活発、11月は大量の降灰、宮崎県北西部、大分県、熊本市内に降灰、農作物に被害。
▲1980(昭和55)年
噴火 1月26日。噴火、阿蘇町、一の宮町に降灰。3月8日。火口周辺に降灰。9月24日。土砂噴出。
1981(昭和56)年 土砂噴出 6月15日。
1983(昭和58)年 土砂噴出 9月29日。
▲1984(昭和59)年
噴火 4〜9月。土砂噴出。10月24日。第1火口に841火孔開口、鳴動、降灰(4年ぶり)、噴石。10〜12月。土砂噴出、鳴動、降灰。
▲1985(昭和60)年
噴火 1月。土砂噴出、降灰。1月18日851火孔、3月1日852火孔、5月6日853火孔が第1火口内に開口。5月6日〜6月20日頃断続的に噴火(5年ぶり)。1〜6月。鳴動、降灰、火炎、噴石。7〜12月。土砂噴出。
1986(昭和61)年 土砂噴出・鳴動 1〜12月。土砂噴出。5、6、8、10〜12月。鳴動。
1987(昭和62)年 土砂噴出・鳴動 1〜10月。土砂噴出。1、5、6月。鳴動。
▲1988(昭和63)年
噴火 3〜12月。土砂噴出。5月。微動多発。7〜12月。鳴動。10〜12月。火口底赤熱。12月。降灰(3年ぶり)。
▲1989(平成元)年
噴火 1〜6月。火口底赤熱。4〜6月。火山灰噴出。6月11日。891火孔開口。7月16日。噴火活動はじまる(4年ぶり、翌年12月まで続く)。9〜12月。 噴石活動。10月9日。892火孔開口。10、11月。噴火活発、降灰多量で農作物に被害。鳴動大。
▲1990(平成2)年
噴火 (前年からの噴火続く)1、2、4〜6、12月。噴火。9月17日901火孔、11月24日902火孔、12月6日903火孔開口。
▲1991(平成3)年
噴火 1〜2月。時々火山灰噴出。前年からの活動終了。3月以降火口湯だまり(92年6月まで)。
▲1992(平成4)年
噴火 年間微動大。4月から土砂噴出、次第に活発化。7月。有感微動多発。8〜9月。活発な噴出、噴煙最高2500m。12月。921、922火孔開口、火炎。
▲1993(平成5)年
噴火 前年からの継続で、1〜2月スコリア噴火。3月以降湯だまり、翌年8月まで比較的静穏。
▲1994(平成6)年
噴火 9月。9〜10月土砂噴出活発。12月大きい土砂噴出。
▲1995(平成7)年
噴火 3月。年間土砂噴出断続。
1996(平成8)年 土砂噴出、赤熱現象 火口底は全面湯だまり状態が続く。4月27日〜6月22日南側火口壁の赤熱現象。7月土砂噴出。
1997〜99(平成9〜11)年 土砂噴出、噴湯現象 火口底は全面湯だまり状態が続く。時折土砂噴出や噴湯現象。
2000(平成12)年 赤熱現象 火口底は全面湯だまり状態が続く。11月から南側火口壁で赤熱現象。
2001〜02(平成13〜14)年 赤熱現象 火口底は全面湯だまり状態、南側火口壁で赤熱現象続く。
▲2003(平成15)年
噴火 中岳第1火口の南側火口壁下の温度及び湯だまりの温度は高い状態が継続。5月噴湯現象。 7月10日のごく小規模な噴火で中岳第1火口東北東約6kmに微量の降灰。湯だまりの量は、6月から徐々に減少し11月には約5割となった。
▲2004(平成16)年
噴火 1月14日。ごく小規模な噴火で中岳第一火口東南東約8kmに微量の降灰。
▲2005(平成17)年
噴火 4月14日。ごく少量で灰白色の火山灰が中岳第一火口縁から南側700m付近までの付着を確認。同日20:41頃ごく小規模な噴火が発生し、火山灰が火口の北東側約2kmの仙酔峡まで達した。
2006(平成18)年 土砂噴出 小規模な土砂噴出。7月以降全面湯だまり。
10月から南阿蘇村吉岡の噴気活動が活発化(2012年12月現在も活発な噴気活動が継続)。
2007(平成19)年 赤熱現象 火口底は全面湯だまり。9月から南側火口壁で赤熱現象。
2008(平成20)年 赤熱現象・火炎現象 火口底はほぼ全面湯だまり。南側火口壁で赤熱、火炎現象続く。12月にごく少量の火山灰を南側火口壁の噴気孔から噴出。南側火口壁で火炎現象。
▲2009(平成21)年
噴火 2月4日。ごく小規模な噴火。火口の南西約800m付近で微量の降灰を確認。 また、5月19日には火口の南西約200mでごく微量の降灰を観測したほか、6月下旬まで火口縁付近ではごく微量の降灰が時々観測された。南側火口壁で赤熱、火炎現象続く。
2009〜10(平成21〜22)年 連続微動、孤立型微動 2009年11月2日に火山性微動の振幅が増大。
2009年9月〜2010年7月まで孤立型微動が一日あたり200回以上と増加。
▲2011(平成23)年
地震 3月。東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)以降、火口北西側10km付近の地震活動が一時的に増加。
噴火 5月15日〜6月9日にかけて、ごく少量で灰白色の火山灰を噴出。15日には中岳第一火口の北東約2kmの仙酔峡でごく少量の降灰を確認。
2013(平成25)年 地震、火山性微動、赤熱現象、火山ガス、地殻変動 9月23日からひずみ及び傾斜変動が観測され、火山性地震が急激に増加。火山性地震は24〜28 日にかけて日回数が1,000回を超え、10月上旬以降少なくなった。 9月以降、継続時間の短い火山性微動が時々発生。火山性連続微動は9月7〜16 日、24〜25日にかけ発生し、12月下旬からは振幅の大きい状態が継続。 南側火口壁で赤熱現象続く。二酸化硫黄の放出量は、9月下旬以降急増し、10月には減少したが、12月下旬には再び増加。
▲2014(平成26)年
噴火、火山性微動、赤熱現象、火炎現象、火山ガス、地殻変動 1月13日から2月19日までごく小規模な噴火が時々発生。 7月5日から 10日にかけて火山性微動の振幅が大きくなり、7月17日に湯だまりが消失、7月28日に火口底で赤熱、ごく弱い火炎を観測。 8月30日に噴火を確認。 GNSS連続観測では、9月頃から古坊中−長陽(国)の基線にわずかな伸びの傾向が認められた。 二酸化硫黄の放出量は、10月中旬までは1日あたり700〜2,300トンと概ね多い状態で経過し、10月下旬以降は、1日あたり1,700〜3,000トンと増加。 11月25日に噴火を確認した後、11月26日以降は連続的な噴火となった。11月27日に141火孔を確認。 11月27日には、中岳第一火口の南側で火山灰が約7cm堆積し、火口周辺ではこぶし大のスコリアを確認。 11月27日、12月10日、19日及び 25日の現地調査で、ストロンボリ式噴火を観測。
▲2015(平成27)年
噴火、火映現象、火炎現象 2014年11月25日から始まった噴火は5月21日まで継続。この期間中の現地調査でストロンボリ式噴火を観測し、夜間に高感度カメラで火映を時々観測。 1月と2月には、火口カメラ(阿蘇火山博物館)で火炎を時々観測。 5月3日に、継続時間約5分間の振幅の大きな火山性微動が発生し、南阿蘇村中松で震度1を観測。 8月8日から時々ごく小規模な噴火が発生した後、9月14日09時43分に噴煙最高2000m、小規模な比較的低温の火砕流を伴い、大きな噴石が火口周辺に飛散する噴火が発生。 9月14日の噴火以降、連続的に噴火が発生し、10月23日まで継続。10月23日及び12月25日の噴火では、火口周辺に大きな噴石が飛散。噴火に伴い、熊本県、大分県、宮崎県の一部の地域で降灰。
▲2016(平成28)年
噴火、火映現象 2月から5月、及び10月に噴火が時々発生。2月17日、10月8日に大きな噴石が火口周辺に飛散する噴火が発生。10月8日01時46分の噴火では、噴煙が海抜高度11,000m(気象衛星による観測)まで上がった。この噴火により広範囲で降灰が確認された。また、中岳第一火口から北東側約4kmの場所で長径7cm の小さな噴石を確認したほか、北東側約20kmの大分県竹田市でも直径数mmの小さな噴石を確認。産業技術総合研究所・防災科学技術研究所が火山灰を分析した結果、8日の噴火はマグマ水蒸気噴火であった可能性がある。3月〜7月上旬にかけて、火口内に灰白〜灰色の湯だまりを確認。3月〜9月にかけては、土砂噴出を確認。南側火口壁の一部で赤熱を確認。11月12日以降、夜間に高感度の監視カメラで火映を時々観測。
▲2019(令和元)年
噴火、火映現象、赤熱現象、噴湯現象、土砂噴出 4月16日に中岳第一火口で噴火が発生し、その後時々噴火が発生。5月3日には噴煙が最高で2,000mまで上がった。7月26日の噴火以降、断続的に噴火が継続。中岳第一火口の風下の地域では、噴火による降灰を確認。4月3日以降、火映を時々観測。また、4月16日以降、火口底の一部で赤熱を時々観測。5月3日以降、火口底の一部で火炎を時々観測。中岳第一火口底の湯だまり量は、2月に9割、3月下旬に3割、4月上旬に1割と次第に減少し、5月下旬以降には、湯だまりがほとんど消失していることを確認。湯だまり内では噴湯を時々確認。4月には土砂噴出が時々認められ、4月9日に最高で高さ15m程度の土砂噴出を観測。
▲2020(令和2)年
噴火、火映現象、火炎現象 2019年10月7日に中岳第一火口で発生した噴火が、5月20日まで継続。その後は断続的に噴火し、6月下旬以降噴火は発生していない。噴火に伴う噴煙は最高で火口縁上1,700mまで上がった。噴火に伴う大きな噴石や火砕流は観測されなかった。噴火が継続していた期間には、中岳第一火口の風下側の地域で、噴火による降灰が続いた。2月20日まで、夜間に火映を時々観測。また、5月15日まで、火口底の一部で火炎を時々観測。10月20日から11月1日かけて、火口底の一部で硫黄の燃焼と思われる火炎を夜間に時々観測。中岳第一火口内に湯だまりは観測されなかった。
【最後に】
阿蘇山は、熊本の県北にある観光地としても人気のある活火山です。
私は、噴火後、YouTubeで、リアルタイム映像を見てましたが、噴火場所の比較的近くに人が居て驚きました。
人への被害はなかったようで良かったです。
今回のブログは、以上です。
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