2016年08月18日
色をぬる
美術でスケッチやデザインをするときに、せっかく下絵や構図がうまくいったのに、色塗りでで失敗して…という話をよく聞きます。
わたしは絵の教室も開いているのですが、この話は新入りの生徒からも聞きます。色塗りをうまくなりたくて…ということです。
これには3つのことが言えます。
(1)ひとつはていねいに塗ってみることです。色をのせる前に、筆につけた色の具合を試してみる試し用の別の紙を準備していますか?
これは、プロの画家でもいえますが、ためしに色をのせてみることはよくすることです。どんな人でも、自分が作った色を試す気持ちになります。画家でもそうなのですから、素人の私たちがしないでいいことではありませんよね。
したがって、いきなり本番の絵の色をのせるのではなく、いったん別の紙なりキャンバス地などに作った絵の具をのせてみる。これだけでずいぶんちがってきます。
(2)色の調合を知ることです。色の基本は3原色です。この3つの絵の具でたいていの色は作れます。ただし、色を混ぜること(混色)を進めすぎると、色は鮮やかさ(彩度)が落ちてしまいます。
できたら色の混色は3色程度までにして、色の混ぜ方を覚えていきます。特に木の葉や草の色は、絵の具箱にある緑色やビリジャンではないですよね。
すでに多くの緑色自体が混色された色ともいえますが、それでも自然の葉の色とはかなり違います。例えば、少し茶色を混ぜてみるとか、油絵具ならば緑色ではなく、黒と黄色から葉の色に近い色を作ってみるなどしてみましょう。
(3)(2)と反対に思えるかもしれませんが、むしろ現代では、色は自由に自分が主張して、自分の表現したい様式に合った色をのせることも楽しいものです。
こうして自分が絵で主張したいことを効果的に表現することもできます。自然にはあり得ない色で、まとめて自然を表現すると、自分の感情や、訴えたいことを効果的に表現することもできます。怖がらないで色をのせてみることも大切です。
まとめますと、(1)から(3)のことは1回でうまくいくとは限りません。むしろ、何度もトライしてできるようになっていきます。
したがって学校で絵を描く機会だけでできるようになることではないでしょう。日ごろから絵の親しんで自分なりに(1)~(3)のことを実行して試してみることです。すると、自分なりの表現や、表現したいように描けてきます。
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