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2017年09月29日

映画「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」の感想…面白いと言ったら可愛そうかもしれないけど面白いドキュメンタリー映画。

今日は映画「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」の感想です。

DMMの月額レンタルで送られてきたDVDです。

何かの映画を観る時に予告編が流れて興味を持ったのですが、

たまたまDMMで見つけて月額リストに入れたら早速届きました。

という事で、レンタルDVDでの鑑賞です…字幕スーパー。



映画「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」は2010年公開のウケ・ホーヘンダイク監督作品。

ウケ・ホーヘンダイク監督はこの映画と続編に当たる、

映画「みんなのアムステルダム国立美術館へ」の監督をしています。

他の映画はまだ作ってないようなので、

また続編を見た時に監督としてどんな人なのかってのが書けたらなと。


映画「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」はタイトルからも分かる通り、

オランダのアムステルダム国立美術館の話。

2004年に始まった大規模な改築工事によって起きた様々な人間模様を描いたドキュメンタリー映画。

ネタバレも何も事実なので書いても問題ないとは思いますが、

改築工事の始まりからロナルド・デ・レーウ館長の辞任までの期間に起きた、

アムステルダム国立美術館を巡っての話になります。


ドキュメンタリー映画はものにもよりますが、

撮影する期間も長いし、そのため編集も莫大な素材から作るので時間がかかる。

単純にこの映画を完成させたスタッフ達には拍手を送りたい。

筋書きが無い中で撮影していてこんな映画が出来るとか凄い。

ドキュメンタリーって「事実を伝える」とか「演出しない」って思われがちですが、

以前に少し書いた是枝裕和監督の本「映画を撮りながら考えたこと」にも触れましたが、

撮るとか編集するって人がかかわる段階で少なからず製作者の意図がある。

この製作者の意図が「演出」だとドキュメンタリーじゃないとか言う人もいるのですが、

そんな事を言っていたら誰が作っても同じものになってしまう。

そういう意味で、この映画は「面白かった」です。

これは次回作も期待できます。

ファーストカットが立替前の建物の中のカメラ。

真っ暗な画面のなかに小さく白い部分が見えてくる。

これが壁が壊されている画な訳なのですが、

新しく作るために壊す作業の映像から始まるってのは大事だったなあと。

あの画が撮れてて良かったと思います。


ドキュメンタリーは撮影した素材から何を見せるのか、何を軸に構成するのか。

最初にあの笑い声が印象的だった館長が、この映画の終わりにはあんな感じに。

上手いですよね。


今回では先ほども書いたように映画で描かれるのは人間模様なのですが、

特に「誰かと誰かの対立」は面白いです。

館長とサイクリスト、館長と建築家、美術館と委員会などなど。

館長の「市民はみんなサイクリストなんだ」ってセリフからイライラが伝わってきます。

あと研究センターがどんどん変わっていく過程。

美術品の収蔵スペースなどを考えると大きい方が良いのに、

外観が悪いとか専門家じゃないところからの文句で変えなきゃいけなくなる。

建築家辛いわぁ…。

ほとんど完成していたのにそれが中止になり、やりなおしになるって、

建築はしたことないけど、ものを作る仕事してるとなんとなく辛さは分かる。


美術館の改築ってこんなに問題が起きるものなんだなあと思いますが、

問題を1つクリアしてもまた新たな問題が出るってのが、

こんな事を言ったら当事者に悪いのですが、面白い。


また対立や問題だけでなくて、

それぞれのプロとしてのこだわりや仕事がみれると関心します。

特に美術品の修復作業は気が遠くなりそうでした。

こんなことずっとしてたら気がおかしくなるんじゃないかと。

他にも建築家の妥協ならすぐできるが「だが感動がない」と頭を悩ませる。

自分だったら簡単にできるんだったらそれでいいじゃんって思っちゃそう。

あと言葉だけだとイメージができないけど、

現代の技術なら出来るって完成予定のイメージを、

CGでこんな感じに作りたいんだと見せてくれるのは分かりやすい。


その後のでっかい標識が貼ってあったり、

市民が「大混乱だ、今も将来も」って流れが素敵すぎる。

まあ本当に色んな立場の人が色んな意見を言いますよね。

警備員のアイツ…アイツはヤベーって思いました。


あと、日本人としては日本の仁王像がアジア館の展示物としてピックアップされてて、

ああ観にいきたいなあ…なんて思いました。

2m20cmは日本の標準では等身大以上ですよね。

仁王像の説明している人が「阿吽、阿吽」って言ってるっぽいけど、

字幕にはそれは出てなかったなあ。


映画では2時間だけど、

実際には5年半とか時間が流れていて、「気持ちが保てない」って話は、

ああ…それは分かるなあ…としみじみしました。


ドキュメンタリーとして、その題材とか、裏側とか、

映画を観た事で何かに興味が出るのであれば、

それだけで良いドキュメンタリーだと思うんですよね。

前にドキュメンタリーの映画「アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48」の感想の中で、

映画「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」を観てから、

AKBグループに興味が出てSKEに流れ着いたという事もあったりしますが、

今回の映画を観て、いつかオランダのアムステルダム国立美術館行きたいなあって思いました。

という事で良いドキュメンタリー映画だったなあと。


でも、本当に構成が良くて、

あのニコニコだった館長が映画終盤の音楽を聴きながら何を考えているのか。

これが実際にあったことだから余計色々考えてしまいます。

そしてラストの見られない美術品たちの悲しい画。

やはり美術品って誰かに見られてこそ価値がある訳ですからね。


ほんと続編、これは期待して借りたいと思います。


そうそう、邦題について。

「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」ですが原題「HET NIEUWE RIJKSMUSEUM」で、

これは単純に「新しい国立美術館」って意味になります。

「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」という言葉自体は悪くないと思うのですが、

内容的に完成してないから「ようこそ」って言われてもなあって。

まあ裏側へようこそって事なんだろうけど。

きっとライトな感じの邦題にしたかったんだろうなあ、

プロだったらもうちょっと映画に登場する人物みたいに頭を悩ませて邦題をつけてほしい気もするが、

とんでもない邦題をつけられるよりはよっぽど良いかなと思いました。

ようこそ、アムステルダム国立美術館へ [DVD]






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思いついた事を羅列。 映画「DETH FOREST 恐怖の森2」みたいなくだらない映画が凄い好き。 映画の感想は基本的にネタバレなしを心掛けています。
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