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2016年05月27日

JR北海道の奇跡

 昨日の昼過ぎ何気なくTVを見ていたら、たった一人の女子高生が乗り降りする無人駅の廃止を、卒業まで待ってくれたドキュメンタリーを放送(消えゆく駅が残したもの)していました。

これは海外の番組でも取り上げられ、素晴らしい日本の鉄道会社として報道されたそうです。

その無人駅は、JR北海道の石北本線にあった旧白滝駅(遠軽町)です。

この無人駅は、1947年にできましたが、住民の要望でできた駅で、駅にかかった費用は住民達の寄付でまかない。駅のホームは住民が土砂を運び、古い枕木(まくらぎ)を使って形造り、ホームにある木造の駅舎(小屋)も住民達によって作られたものだそうです。

当時、鉄道の駅は、住民のよりどころでした。

例えば、定年退職される学校の先生が帰る時には住民総出で駅のホームで写真を撮るなど、数々のお見送りや、お出迎えのイベントの舞台になったそうです。

この沿線は北海道でも秘境(ひきょう)の地域で、石北本線では、この旧白滝駅を含めて、3駅が2016年3月25日に廃止されました。

旧白滝駅は、以前から何度も廃止される危機に直面しましたが、住民の熱意と鉄道会社の協力で運用されてきました。

そして、この駅を定期的に利用していた、たった一人の女子高生が卒業の時期を迎え、廃駅が決定したそうです。

ドキュメンタリーでは、旧白滝駅が廃止されるに際して、住民の代表者の呼びかけで感謝イベントの準備をした住民達と女子高生の最後の乗車日の様子や、69年間運行してくれた無人駅への感謝イベントの様子を、そこに駆けつけてくれた鉄道ファン等を含めて放送していました。

お年寄りばかりになってしまった地域ですが、これからの日本の縮図のようにも思えます。このような内容のドキュメンタリーは、暗さばかりが残るものが多いのですが、今回の内容は、どことなく温かさが感じられました。

最後の女子高生が通学に使う鉄道を、卒業するまで困らないようにしてくれた人々の心は、本当に素晴らしいと思います

実は、不祥事(ふしょうじ)ばかりが目立っていた、JR北海道には良い印象を持っていませんでしたが、このドキュメンタリーを見てからは、JR北海道を応援したくなりました

このように人々の気持ちの温かさがある限り日本の将来は明るいと思います。未来に希望をもって、一日一日を大切にすごして行こうと思います。
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