マンションが売れない時代は、マンションデベロッパーや販売会社はあの手この手で考えます。その一つにキャンペーンがあります。事実私も現役時代、お客様からの反響取得や来場促進の為に頭を悩ませたものでした。現在、キャンペーン実施中の会社を発見しましたのでご参考にして下さい。

　総合地所株式会社にて「We are 総合地所キャンペーン」を実施中です。（期間：10/24〜12/20）

１．プリウス（トヨタのハイブリッド車）が、クイズに答えて抽選で１名の方に当たる
２．総額１億円のマンションの購入資金の割引券が当たる（合計６３名、１００万円〜３００万円）
３．モデルルーム来場予約で、海外旅行（グアム・韓国）や電化製品などが当たる

まず１についてはオープン懸賞なので、クイズの答えも簡単です。当たる確率は極めて低く、本当に平等に抽選をして選ぶのか、公正中立に行われることなどまずないでしょう。
（期待せずチャレンジするのは自由です。応募に際し個人情報をある程度開示しなければなりません。）

次に２については単純に顧客リストの取得目的と値引き販売をセットにしただけです。建前として会社の合併記念・新生●●会社誕生記念・創業●●年などを名目にしているだけです。「皆様の日頃のご愛顧に感謝して」と書かれてましたが、取扱商品が洗剤などの生活用品やお菓子などの食品とかでしたら納得できる言い回しですが、住宅であるならば既に購入された方々が本当のご愛顧いただいているお客様です。
これからご検討いただく方はあくまでも潜在顧客ですので、「日頃のご愛顧」という表現はマッチしていないと思います。

最後に３ですが、単純に事業者・販売会社の都合で、出来るだけ時間を予め認識しておきたいので予約してほしいのです。なぜかと申しますとたいていの場合、週末土日の午後２時頃から４時頃にお客様の来場時刻が集中してしまうので、時間を分散してもらいたいのが本音です。電話番号やメールアドレスなどの個人情報を得られますので、業者側から恐らく来場時間の調整をお願いしたりする意図もあるのかもしれませんね。

特に２については、購入資金の割引券が使用できる対象物件が、全ての物件ではなく対象外の物件もいくつかありました。これなどまさしく企業側の都合です。本当にお客様に感謝しているならば、全物件を対象にしなければおかしいのではと私は考えます。事業者は「日頃のご愛顧に感謝」なんて全く思っていません。たいてい物件を売ったら（引き渡したら）、売りっぱなしです。本当のところは売れ行き不調の物件を何とか一刻も早く売りさばきたいと考えているだけです。

※このような販売促進の為のキャンペーンは、企業として会社の創立３０周年とかできりがよく、且つ全ての物件が対象であるなど例外のないものでなければまともなものとは考えにくいですね。
名のある大手企業でも怪しいキャンペーンをたまにみかけますのでくれぐれもご注意下さい。（企業の本当の目的は、あくまでも売れ行き不調物件の早期完売だけです。）
仮にご応募されてもご自身の個人情報が流出するだけで、本当に欲しい物件があるのでなければ冷静に考えた方がよろしいかもしれませんね。

以上