タイトルにもありますが、究極の選択です。
色々な方（不動産業界の専門家と経済評論家・投資家）が、このテーマで記事を書くことが多いのですが概ね以下の通りに集約されると私は思います。

１．不動産業界の専門家の見解（全員が共通とは限りませんが）
業界としては、賃貸よりも売買の方が多額の金銭の動きもあり（賃貸では、家賃で年間で大体６０万円から２百万円位の売上にしかならないけれども、分譲や売買では、１回の取引で●千万円単位の売上が計上できる）、うまく成約さえすれば効率的である点もあり、顧客（消費者）には当然買う方が良いというでしょう。現時点で、良質な賃貸住宅の供給が少ない為、設備や機能面などで分譲物件を消費者が選んでいるとも考えられます。また、経済面でも国策として住宅（不動産）の取引が活発になるように、税制面でも住宅ローン控除や、固定資産税や不動産取得税の軽減措置なども、景気動向によって年々変更されたりしてきました。（賃貸住宅に関しては、何ら●●手当とか補助金・何らかの優遇措置はありません。欧州では、賃貸住宅の方に補助金がでる国があるそうです。）

２．経済評論家・投資家（全員が共通とは限りませんが）
�@買う方がよいケース
住宅を買うと付随して、当然に引越ししますし、カーテン・照明器具・家具などを新調したり、場合によっては、新車を購入される事などもあり、経済波及効果がかなりありますので、景気対策で持ち家を奨励する国の住宅政策（今までは。これから民主党に政権が代わってからはハッキリわかりませんが）もあって、買う方が望ましいという考え方です。賃貸住宅ではお年寄りが借りにくい（オーナー側において、保証人の問題や、万が一亡くなられた場合など面倒なので）などの理由も影響しています。

�A借りる方がよいケース
借りる方がよいというのは、一度マンションを買うと直ぐには売りにくい（損失覚悟ならばOKですが）点と、隣や上下階の住人とのトラブルがあった場合なども、賃貸であれば気に入らなければ直ぐに転居すれば解決できます。買った場合にはまずは、隣人とトラブルについて解決するための交渉や話合などを行う事になるのでしょうが、そのような事に労力を割きたくない、またそのようなリスクは事前に回避しておきたいという考え方もあります。また、最近多いのですが、住宅ローンは長期間の借金ですので、仮に３０年間の返済期間のローンを借りたとして、途中の１０年後に職を失って収入の目途が立たなくなってしまって、その家を売らざるを得ない状態になって、ローンの残っている債務の残高とその時点の売却可能額が、ローン残高の方が多い場合など、売るに売れないという事態も考えられます。賃貸住宅であれば、職を失ったり、収入が途絶えたら安い住宅や親族の家に引っ越すなどしたりして、臨機応変に対処できます。（最近、住宅ローンの延滞が増えており、競売物件の数も増え、新聞の夕刊の告知の回数も増えています。）

　最終的にはどちらともいえないと思います。持家重視の理由は誰もがマイホームを持ちたいという、なんとなく自分の家を持って初めて一人前になれるというような考え方もあったでしょうし、所有権や名義により、社会的な信用（例：クレジットカード会社）を得られる点、精神的な安心感・満足感を得られる点、また「地に足をつける」という言葉がありますが、地域に根を下ろして近隣の方とのコミュニティ形成や子供のいる家庭では子供同士のコミュニケーションも重要です。（地元に定着しての）
反面、上記の通り、昨今の不透明な経済状況下、様々なリスクを考慮した場合（持家では万が一大地震で建物が倒壊した場合など、自分達で費用負担しなければならない）など、借家重視の考え方であれば、柔軟に回避でき、経済的にも不測の事態に備える事が可能です。
　いずれにせよ、今後の政府の住宅政策や税制面などの影響にもよりますが、もしも、購入や賃貸を検討中の方はやはり最後の決断はご自身の人生観や自己責任で、他人の意見に左右されることなく自分自身で決定されるのが良いでしょう。