アマゾンプライムビデオにないor有料な映画 その17 パニック・イン・ミュージアム モスクワ劇場占拠テロ事件
https://fanblogs.jp/hotrodhigh/archive/802/0
前回はこれです。
アマゾンプライムビデオにないor有料な映画
このタグで、このシリーズが一覧できるようになっています。
映画ジャンル自体の直接の前回は、
アマゾンプライムビデオで見つけたヘンな映画その9:極道大戦争
https://fanblogs.jp/hotrodhigh/archive/803/0
となります。
WOWOWの契約があった頃に撮りだめてたやつです。
・未来世紀ブラジル(原題:Brazil) 1985
予告編はこれです。
全く何の前情報もなく、誰が監督やってるかとかも知らないままに見始めました。
どちらかというと、変わった人たちが褒めてる気がする、いつか見ないと、くらいの薄い印象はあったかな。
一応見終わっていろいろ調べた後なので書いていきますが・・・
監督はテリー・ギリアムで、個人的には12モンキーズ(これもいつか見ようと思ってますが未見)の人、モンティ・パイソンとかやってたらしい、程度の薄い印象です。
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ブルース・ウィリスが出てるらしいというのもあります。
主役はジョナサン・プライスです。
ここでは気弱な小男、と言った感じのルックスです。
ちょっと調べると、ゲーム・オブ・スローンズの後半で、女領主サーセイさんの右腕にのし上がるインチキ臭い魔術師もしくは黒魔術研究者みたいな、ハイ・スパロウがこの人でした。
現在の気難しそうな感じは、1985年にはまだないような気がします。
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一応ロバート・デ・ニーロも無免許の配管工のタトルさんとして出てきますが、出演時間的にはかなりのチョイ役と言っていい気がするな・・・
主人公のサムの母親役のキャサリン・ヘルモンドさんですが、この映画の時点で結構なお年なのでどうかなと思ったら、やはり2019年に亡くなっているようです。
ーーーーーーーーーーここからネタバレあるかも線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この映画のストーリーはといいますと・・・
ある程度未来の話で、システムが出来上がった社会で、タイプライターにゴキブリが落ちて、タトルさんを逮捕しろという文書が、バトルさんを逮捕しろとなり、そのまま実行され、間違いに気付いた職員が正そうとするが・・・という感じですかね。
ディストピア映画と言われているこの映画のディストピア感とは・・・
・いちいちオエッという感じのリアクションをさせられる
まずタイプライターにゴキブリが落ちて、という時点で既にオエッとなります。
老いた母親が、若返りを目的に皮膚を伸ばしたり、顔に包帯巻いて治療がどうとか言ってたり・・・
主人公は自分が甲冑来て空を飛び、美女とキスする夢を毎晩見てたり・・・
吐くまで行かなくても、上司のカーツマンさんがこっちを見てなければ即古い映画を大音量で見始める情報管理局の同僚全員(4,50人くらい?)とか。
よく引き合わされる母親の友人の娘が気味悪めとか。
極めつけは、今までこの映画のヒロインだと思ってた人が、サムの母親の若返り治療が成功した顔そのものだったこと・・・ですかね。
マザコン過ぎて怖いです。
自分にも無いとは言い切れませんが、恐怖を感じました。
とにかくこんな感じでイヤな映像を見せつけられます。
名前を間違えられ逮捕されたバトルさんの上の階から穴をあけて制圧部隊が降下してきて、その上の階の住人がヒロインなんですが、上記の通り、主人公のサムにそう見えてるだけかなという感じです。
・公式の配管工二人組はかなりの無能で全然仕事が終わらないが、無免許の配管工は有能
公式の免許を持ってるらしいが部屋をムチャクチャにされ、書類の書式にやたらうるさい
・何百年先の話かわからないが、人間がバカアホマヌケしかいない
この映画が始まって終わるまで2時間半、ずっとかみ合ってない、ボンヤリした感じの会話が続きます。
相手の意をくんだ会話は、タトルさんが多少と、カーツマンさんの悩みをサムが解決するとこくらいじゃないかな?
友人だという剥奪局のリントさんとの会話も、あんまりかみ合ってない感じだし・・・
主人公とヒロインの会話もそんな感じです。
ほとんどがズレた会話をしていて、正直こちらが不安になってきます。
何百年経とうと社会がシステマチックになっても結局しょうもない感じに終始する、というガッカリ感の強い世界です。
あと、この映画、ちょっと未来感がレトロな感じがありまして・・・
一昔前の未来感といいますか・・・
人が狭い場所にうじゃうじゃいたり(仕事が人海戦術)とか、連絡は紙で、各所につながってるダクトで発射するとか。
その辺が気になることはあったかな。
あと主人公の夢のシーンですが、監督は一本まるまる流す気だったが、細切れにして小出しにするように提案され、それに従ったようです。
なんだこれ・・・と思わざるを得ない変なシーン(巨大な鎧を着た侍が現れたり・・・黒澤監督へのリスペクト表現だとのことですが)が小間切れに出てきて、わけわからなさが3倍増しくらいになっています。
このやたら暗い背景の現実と、主人公の空を飛ぶ夢、最初に貼った画像のタイトルのピンクネオン、イってしまった主人公の脳内で流れる、
ブラジルの海辺で寝っ転がってる的なこの曲、の対比がすごいっすねという感じです。
主人公とヒロインが寝るときは、もうちょっと早回しみたいなテンポでこの曲が流れます。なんだそれ。
未来世紀ブラジルってなんだよ、とずっと思ってましたが、原題はBrazilのみで、出演者のネーミングにブラジルっぽさも特にないので、この曲のイメージ一発でタイトルにしたんだな、という気がします。
やたら暗い現実と対比して、一番引き立つのはこの曲の南国感かもしれません。
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おすすめ度(10点中):9
正直、序盤で見るの止めそうになりましたが、最後まで見てよかったです。
ラストは最近では割とあるものですが、まあそれはそれで。
こののんびりした、Brazilという曲が無ければ成り立たない気もするので、音楽映画と言ってもいいのかも。
イヤガラセみたいな要素がかなりあるので、それに負けず最後まで見てもらえたらと思います。
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「未来世紀ブラジル」は映画ではない
https://comic0.com/2018/04/14/post-1303/index.html
書いてから読みましたが、あんまりかみ合わない会話は、コントだと思えば割と納得いくかも。
笑えるかどうかはアレですが、モンティ・パイソンに関わってたテリー・ギリアムなら有り得るのかも、と思ってしまいました。
そういや無駄にやたら爆発してたな・・・
トイレであわててこのラクガキ消してたヘルプマンさんの、サムを助ける役でヘルプマン、というベタなネーミングにもその匂いを感じたかな・・・
Jeremiah(ジェレミアさん・ジェレマイアさん)のもじりなんですが、サムの親父がジェレマイアという名前のようで、映像には一切出てきません。
変な名前のヘルプマンさんが、ジェレマイアさんをモジったパスワード使ってるということは、ヘルプマンさんが親父の可能性もあるのかな?
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※20230827
現在アマゾンプライムで無料で見られる、テリー・ギリアムのドン・キホーテの開始5分でLGBTジョーク、人種ジョークの嵐で、なるほどコメディアン寄りの監督なんだなと確信しました。
アマゾンプライムビデオにないor有料な映画 その19 ザ・ウォーカー に続きます。
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