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■千島学の内容 P26
@血液(赤血球)はからだの組織に変化する。(赤血球分化説)
A赤血球は骨髄で造られるのではなく、消化された食べものが腸の絨毛で変化したものである。血液は食べるものからできる。
(腸管造血説・赤血球起源説)
B栄養不足のときや、大量の出血のあと、また病気などのときには、からだの組織から血球に逆戻りというかたちが見られる。血液は骨髄から造られるという定説は、これを見誤ったもの。(赤血球と組織の可逆分化説)
Cがん細胞は赤血球が変化してできる。からだが病気の状態のとき、悪化した赤血球が集まり溶け合ってがん細胞に変わってゆく。また炎症も赤血球がからだのその部分に集まって変化して生じたものである。肉腫や他の腫傷も同じである。(がん細胞の血球由来説・炎症その他病的組織の血球由来説)
D負傷が治っていく現象も、その部分に赤血球が集まって、からだの再生と修復をするからである。(創傷治癒と再生組織と血球分化説)
Eバクテリアは親がいなくとも、有機物の腐敗、その他の状態で、その有機物を母体として自然に発生する。(バクテリアの自然発生説)
F毛細血管の先端は開いていて、赤血球はそこから組織のすき間へ自由に出ることができる。(毛細血管の解放説)
Gからだの組織(細胞)は分裂によってのみ大きくなるというのは正しくない。細胞は細胞でないもの(赤血球)から新しく生まれ、からだは大きくなり、またその大きさを保つ。(細胞新生説)
Hバクテリアから人間にいたるまですべての生物は、「新和力または愛」という精神的なものをもつ。
I生殖細胞(精子・卵子)は、からだの細胞と別のものでなく、からだの組織のひとつである赤血球が変化したものである。(生殖細胞の体細胞由来説)
J生物が生まれてから一生の間に、その環境によってはぐくまれたかたちや性質は、子に遺伝する。(獲得性遺伝の肯定説)
K生物が進化してきたもっとも大切な要因は、環境に適合した強いものが生き残ったのではなく、同じ種類の生物の助け合い、または違った生物との助け合いという、共生現象によるものである。(進化要因における共生説)
L生命は時々刻々として変化してやまない。その変化の動きは、生命や自然がその本質にゆがみをもっているからである。(生命弁証法・科学的方法論)
Mその他
■ウィルヒョーの細胞分裂理論は間違っている。 P44
1859年にドイツのウィルヒョーが「細胞病理学」の中で発表した”細胞は細胞から生まれる”は間違っていると主張。千島は生殖細胞でない赤血球から生殖細胞が造られているのを見た。
■千島説を認めた森下敬一氏 P58
森下氏はウサギを使って、骨髄では血液はつくられないことを実証した。そして、「血液は腸管でつくられるという千島説は正しいようだ」と結論し、全面的に認めた。
■伝染病と流行病 P111
伝染病といえば、細菌、ウイルス、原生動物など、それぞれの病原微生物に感染して起こるのが常識になっているが、千島は体が弱ってくると細胞や組織が病的になり、それが腐敗の方向に変化すれば、そこに細菌やウイルスが自然発生すると説く。
もちろん、はっきりとした感染ルートがあり、抵抗力に弱いものだけがその病原菌に感染する場合もある。これは文字通り伝染病だ。
一方、流行病というのは生体そのものが弱っており、加えて気候の変化がはげしいとか、まわりの環境が悪化しているときに、病原菌がからだのなかに自然発生し、同時多発的にひろがる場合である。
現代の医療保健では、こうした場合にも、その感染ルートを探しているが、これはバクテリア、ウイルスが自然発生することを認めないからだ。
レーリィ現象(1943年にフランスの外科医であるレーリィが唱えた)自律神経を過剰に刺激すると、病原菌が外から入ってくるのではなく自然に発生して病気になる。この考え方は、精神を重視する東洋医学とも一派が通じることがある。
■老化は腸内細菌が原因になっている P155
がんをはじめトする病気の治療及び予防には、食べ物の内容と胃腸の環境をよくすることである。食べ物と胃腸が健全なら、きれいな赤血球がつくられるので病気にならない。これが千島の理論である。
病気の場合は腸内細菌のバランスがくずれ、腐敗菌が増える。断食をすると腸内の腐敗菌は消えるというメカニズムだ。
これは千島がカエルやマウスを材料に実験をしている。それによると、カエルやマウスの腸の絨毛は断食によって小さくなり、腸の壁も薄くなった。そして、腸内の寄生虫やバクテリアはほとんどいなくなり、さらに注目すべきことは、消火器をはじめからだの組織が赤血球に逆戻りするのがみられたことだ。ここですべての組織が浄化されているのである。
こうしたことから、断食が腫瘍や炎症に有効なことが分かった。
ソ連のメチニコフは、人間が老化をはじめる原因は、腸内に滞った食物が腐って、それが細菌毒素をつくり、そして血液中に吸収されるからだ、ということに最初に気づいた。そこで彼は、ブルガリア地方に長寿が多いことに注目し、ヨーグルトが腸内の腐敗の防止に役立っているのではないかと考えた。結果はその通りだった。現在、世界中の人がヨーグルトを飲んでいるが、もとはといえばこのメチニコフの推奨による。
千島もこの腸内細菌には関心を持った。ヨーグルトのなかの乳酸菌と、人間の腸内の乳酸菌の種類が違うことに注目した。そして、人間の腸のなかの乳酸菌は外から入ってきたものでなく、ヨーグルトやその他の食べ物から、自然に発生してくることに気がついた。
そこで、腸内の乳酸菌を増やすおもなる成分は乳糖であるから、牛乳、あるいは粉ミルク、ヨーグルトなどはもちろんよいが、菜食主義なら充分にビフィズス菌が発生することを提唱した。
■生物体は容易に原子を転換する P158
食品の醗酵の利用は、西洋ではパン、ヨーグルト、チーズなどがあり、日本では味噌、醤油、漬けもの、納豆などがある。
すなわち微生物は、非常に低いエネルギーで原子転換する能力をもっているからこうしたことができる。これを実験したのが、フランスの物理学者ケルブランである。(生体内原子転換説)
石灰分のないフランスの粘土地帯では、ニワトリがやわらかいカラのタマゴを生む。ケンブランはそのニワトリに雲母を与えた。
すると翌日には、7グラムもある硬いカラのタマゴを生んだのである。しかし、これは常識で考えるとつじつまが合わない。タマゴのカラの主要な成分であるカルシウムがこの雲母にはわずかにしか含まれていないからだ。ところが雲母にはカリウムがかなり含まれている。もし、ニワトリのからだがサイクロトロンの働きをして、このカリウムとニワトリのからだのなかにある水素とが結びつけば、カルシウムになる。(39K+1H=40Ca)これがニワトリのタマゴと雲母の関係である。
次にこの逆も考えた 40Ca-1H=39K 硝石は暗くて湿った石灰の壁にでき、ぼろぼろ落ちてくる。それを集めて火薬の製造に用いる方法は、数百年も前から行われている。なぜ、石灰(カルシウム)の壁から硝石(カリウム)ができるのか、それはバクテリアが働いて、カルシウムの原子核のなかから水素の核をとり出すためだとケンブラントは考えた。
千島は窒素分を含む赤血球とそれを含まない脂肪との転換であるから、赤血球が脂肪に変わるときには、窒素が消える過程があると考えた。N→C+O 断食のときに、脂肪からヘモグロビンや窒素を含む赤血球に逆戻りするときには、炭素と酸素が結合して窒素になる。C+O→N
この考えからいくと、草ばかり食べている動物が肉やタマゴや乳を毎日生産している謎も、からだのなかの原子転換で説明できるのである。
現代栄養学では、タンパク質は欠くことのできないというのが通説だ。それというのも、脂肪や炭水化物は窒素を含まないから、窒素を含むタンパク質の代用はできないという考え方だ。
しかし私たちは、ウシ、ヒツジやウサギがタンパク質の少ない草を主食として大量の乳汁を分泌させているのを知っているし、筋肉を発達させているのを知っている。その事実は現代医学や栄養学では説明できない。千島の新説やケルブランの原子転換説に解明の手段を得なければならないのである。
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