2017年03月30日
話を聞くことに関する言語障害・・・1
前回までは、記憶についてお伝えしました。
記憶に関する内容は、一旦お休みにして、
今回は言語障害のうち、
「話を聞く」ことに関する症状について、
取り上げようと思います。
前にも軽くお伝えしましたが、
鉄欠乏性貧血を発症以来、
「人の話を聞く」という脳の機能も、
低下してしまいました。
鉄欠乏性貧血と診断された
平成25年(2013年)2月以降、
表れた症状は下記の通りでした。
○人と話をしている最中、
集中力がすぐに途切れてしまい、
話の内容を理解できないことが多い。
○人が話をしているとき、
言葉というよりは、
単なる音のように聞こえてしまい、
BGMのように聞き流してしまうことが多い。
○人が言った言葉が、耳に残りにくく、
その瞬間は内容の理解ができたとしても、
すぐに忘れてしまう。
○硬派な内容のニュースや、
出演者の会話のテンポが早い
ワイドショーの番組は、
言葉が難しく感じたり、
話のテンポに脳がついていけなくて、
つい見るのを避けてしまう。
ただし、人の話を聞き取れなかったり、
理解できなかったり、
言われた言葉を忘れてしまうといっても、
すべてがそうであるわけではありませんでした。
基準としては、診察時の医師との会話など、
重要な意味を持つ会話に対しては、
比較的、脳がきちんと働いてくれました。
おかげで、病院から帰宅後、
医師との会話を記録に残すことができました。
その代わり、日常会話の中では、
脳のスイッチが切れてしまいがちで、
声は聞こえていても、
言葉が頭に入ってこないことが多くありました。
しかし、栄養療法の開始から4ヶ月が経った、
平成27年(2015年)8月下旬頃、
症状に変化が見られました。
それまでは、毎朝、毎晩、
夫がニュースを見ている間、
隣にいる私は上の空だったり、
内容に関心がまったく湧かず、
キャスターの声が左から右に抜けてしまったりと、
ほとんど話を聞いていませんでした。
それが、この頃から、テレビをつけているときに、
キャスターの声が「言葉」として、
少しずつ耳に入ってくるようになったのです。
ちょうどこの時期、9月にかけて、
国会の内外では安保法改正を巡り、
大きな動きが巻き起こっていました。
一応、安保問題が、世論で賛否両論を
巻き起こしていることは、たまに断片的に
脳に入ってくる情報から、多少知ってはいました。
しかし、それ以上のことを知ろうという
意欲が湧き起こらなかっため、
くわしい内容については分かりませんでした。
ようやく1年半ぶりくらいに、ニュースの内容が
頭に少しずつ入って来るようになったものの、
世の中の早い流れやさまざまな動きに、
知識や感情がついていくことができませんでした。
まるで、自分が浦島太郎になってしまったかのようで、
社会に取り残されたような寂しさや、
戸惑いの感情を抱きました。
その後、少しずつテレビを見る機会を増やし、
10月頃からは、テレビの前に座って
画面に集中した状態で、
ニュースやバラエティ番組を
短時間ずつ、見るようになりました。
この頃はまだ、声を聴くだけでは
内容を理解することが難しく、
画面下に表示される字幕が頼りでした。
字幕がない状態では、
内容を理解する前に、声がどんどん
前に進んで行ってしまう状態になり、
何を話していたのかが、
よく分かりませんでした。
11月の終わり頃になると、
何か家事をしながらでも、テレビの音声が、
頭に入ってくるようになりました。
ただ、事件報道や生活に関する出来事、
芸能ニュースなど、
分かりやすいニュースに関しては、
割合、集中して聞くことができるのですが、
政治関連のニュースになると、
すぐに頭が疲れてしまい、苦痛に感じました。
早く治そうとして、無理をして触れることは、
脳にとって逆効果だと思い、
疲れを感じたら見るのをやめるようにして、
悪化させないように気をつけていました。
このように、「話を聞く」という脳機能を
回復させる過程においては、
一筋縄ではいかない苦労を味わい続けてきました。
症状の経過に伴い、新たな自覚症状も増えたりして、
現在もまだ、回復に向けて努力している最中です。
症状を改善させるためには、
記憶障害などの認知機能と同様、
地道なトレーニングが必要でした。
具体的なトレーニング内容については、
この先の記事の中で、取り上げていきたいと思います。
次回は、「読む」ことに関する
言語機能について、お伝えしますね。
これまでの記事を最初からご覧になりたい方は、
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0
ブログ記事の無断転載を禁じます。
このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。
記憶に関する内容は、一旦お休みにして、
今回は言語障害のうち、
「話を聞く」ことに関する症状について、
取り上げようと思います。
前にも軽くお伝えしましたが、
鉄欠乏性貧血を発症以来、
「人の話を聞く」という脳の機能も、
低下してしまいました。
鉄欠乏性貧血と診断された
平成25年(2013年)2月以降、
表れた症状は下記の通りでした。
○人と話をしている最中、
集中力がすぐに途切れてしまい、
話の内容を理解できないことが多い。
○人が話をしているとき、
言葉というよりは、
単なる音のように聞こえてしまい、
BGMのように聞き流してしまうことが多い。
○人が言った言葉が、耳に残りにくく、
その瞬間は内容の理解ができたとしても、
すぐに忘れてしまう。
○硬派な内容のニュースや、
出演者の会話のテンポが早い
ワイドショーの番組は、
言葉が難しく感じたり、
話のテンポに脳がついていけなくて、
つい見るのを避けてしまう。
ただし、人の話を聞き取れなかったり、
理解できなかったり、
言われた言葉を忘れてしまうといっても、
すべてがそうであるわけではありませんでした。
基準としては、診察時の医師との会話など、
重要な意味を持つ会話に対しては、
比較的、脳がきちんと働いてくれました。
おかげで、病院から帰宅後、
医師との会話を記録に残すことができました。
その代わり、日常会話の中では、
脳のスイッチが切れてしまいがちで、
声は聞こえていても、
言葉が頭に入ってこないことが多くありました。
しかし、栄養療法の開始から4ヶ月が経った、
平成27年(2015年)8月下旬頃、
症状に変化が見られました。
それまでは、毎朝、毎晩、
夫がニュースを見ている間、
隣にいる私は上の空だったり、
内容に関心がまったく湧かず、
キャスターの声が左から右に抜けてしまったりと、
ほとんど話を聞いていませんでした。
それが、この頃から、テレビをつけているときに、
キャスターの声が「言葉」として、
少しずつ耳に入ってくるようになったのです。
ちょうどこの時期、9月にかけて、
国会の内外では安保法改正を巡り、
大きな動きが巻き起こっていました。
一応、安保問題が、世論で賛否両論を
巻き起こしていることは、たまに断片的に
脳に入ってくる情報から、多少知ってはいました。
しかし、それ以上のことを知ろうという
意欲が湧き起こらなかっため、
くわしい内容については分かりませんでした。
ようやく1年半ぶりくらいに、ニュースの内容が
頭に少しずつ入って来るようになったものの、
世の中の早い流れやさまざまな動きに、
知識や感情がついていくことができませんでした。
まるで、自分が浦島太郎になってしまったかのようで、
社会に取り残されたような寂しさや、
戸惑いの感情を抱きました。
その後、少しずつテレビを見る機会を増やし、
10月頃からは、テレビの前に座って
画面に集中した状態で、
ニュースやバラエティ番組を
短時間ずつ、見るようになりました。
この頃はまだ、声を聴くだけでは
内容を理解することが難しく、
画面下に表示される字幕が頼りでした。
字幕がない状態では、
内容を理解する前に、声がどんどん
前に進んで行ってしまう状態になり、
何を話していたのかが、
よく分かりませんでした。
11月の終わり頃になると、
何か家事をしながらでも、テレビの音声が、
頭に入ってくるようになりました。
ただ、事件報道や生活に関する出来事、
芸能ニュースなど、
分かりやすいニュースに関しては、
割合、集中して聞くことができるのですが、
政治関連のニュースになると、
すぐに頭が疲れてしまい、苦痛に感じました。
早く治そうとして、無理をして触れることは、
脳にとって逆効果だと思い、
疲れを感じたら見るのをやめるようにして、
悪化させないように気をつけていました。
このように、「話を聞く」という脳機能を
回復させる過程においては、
一筋縄ではいかない苦労を味わい続けてきました。
症状の経過に伴い、新たな自覚症状も増えたりして、
現在もまだ、回復に向けて努力している最中です。
症状を改善させるためには、
記憶障害などの認知機能と同様、
地道なトレーニングが必要でした。
具体的なトレーニング内容については、
この先の記事の中で、取り上げていきたいと思います。
次回は、「読む」ことに関する
言語機能について、お伝えしますね。
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