アフィリエイト広告を利用しています
RSSリーダーで購読する

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2016年11月28日

涙が止まらない

鉄欠乏性貧血の症状の中で、私が最も苦しんだものの1つが
「泣く」ことに関する症状でした。

もともと感受性は強い方で、本を読んだりドラマを見て、
感動のあまり涙をこぼすことは、子供のころからありました。
しかし、あくまでぽろぽろっと涙をこぼす程度でした。

ところが30代に入ってからは、
泣く回数がだんだん増えてきました。
今思うと、徐々に鉄欠乏性貧血が進行し、
影響が表れ始めていたのだと思います。

夫からは、「年を取ると涙もろくなるって言うから、
そのせいかもね」などと、よくからかわれていましたが、
自分では「最近、よく涙が出るなぁ」と思うくらいで、
さほど気にはしていませんでした。


ところが、平成26年(2014年)3月上旬、
自分でも、これは明らかにおかしいと思う
出来事が起こりました。

その日、私は「ヨコハマ物語」という映画の
試写会に出かけました。
舞台挨拶付きで、はじめに映画の上映がありました。

それぞれに事情を抱えた若者たちが、
横浜市内のシェアハウスで一緒に生活し始めたのを機に、
葛藤やぶつかりあいを経験しながら、
本当の家族のように強い絆で結ばれていく
というメッセージ性の強い、質の高い映画でした。

その映画を見ている最中、私の身に異変が起こりました。
序盤、人が亡くなる場面で涙腺が刺激され、
涙をこぼしたのですが、それが引き金となったようでした。


やがて場面が切り替わり、泣くような場面ではなかったのに、
涙がぼろぼろ出てしまい、やがて止まらなくなりました。
そうして、映画を見ていた約2時間、
ほぼずっと私は泣き続けていました。


映画が終わり休憩に入ると、いったんは涙が止まりました。
ところが、続く舞台挨拶で主要キャストたちが登壇し、
映画について会話をし始めると、思い出して再び涙が出始め、
やはり止まらなくなりました。


試写会が終わる頃には、私はすっかり泣き疲れていました。
そして、化粧室の鏡で自分の顔を見て、ぎょっとしました。
泣きすぎたあまり顔全体が腫れており、
とても人には見せられない、ひどい顔をしていたからです。


単に涙もろいとか、年を取ったからではなく、
これは明らかに異常な状態だと思いました。
鉄不足が原因ではないかと思ったのですが、
当時はまだ、はっきりとしたことは分かりませんでした。


H医師にこの症状を伝えたのは、6月のことでした。
映画を見たときの状態を話したところ、
深刻な私とは対照的に、H医師は明るい口調で、
「乾燥しているよりも、目は潤んでいた方がいいですよ。
それに、無表情でいるよりも、
感情は表に出した方がいいですしね」
と言いました。


加えて、
「刺激を受け取りやすくなっているんだと思います。
それまでは、目は潤んでいた方がいい
くらいに思っていてください」
との答えが返ってきました。


以来、涙が出るたびに、呪文のように
「目は潤んでいた方がいい」と自分に言い聞かせ、
何とかやり過ごそうと努力しました。

しかし、泣く頻度は増えていき、
泣き方もボロボロ泣く状態から、しまいには号泣へと変わり、
状態は悪化していく一方でした。

そうして、11月には思いがけない別の症状を
引き起こすことになるのですが、
それについては、また改めてお伝えしようと思います。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。




鉄欠乏性貧血の症状・・・3

Sクリニックでも、それまでの病院と同じく
鉄剤のフェロミア錠が処方されました。
(今回は、100mgでした)

加えて、シナール錠という薬も処方されました。
これは、アスコルビン酸(ビタミンC)と
パントテン酸の配合剤です。
ビタミンCには、鉄を吸収しやすくする
働きがあるからです。

ところが、鉄剤を摂取し始めたというのに、
症状は減るどころか、再発した12月以降、
どんどん増えていきました。


翌年の春頃までに自覚していたのは、
下記の症状でした。
(※この頃から出始めた症状と、
鉄欠乏性貧血になって以来、
表れた症状の2種類が混ざっています)


・頭痛、微熱、吐き気
・顔色が黄色っぽい
(1ヶ月ほどして、青白い色に変わった)
・のどが切れたような激しい痛みと出血
(出血は、1ヶ月ほどで止まった)
・ひどい倦怠感
・風邪を引きやすい(免疫力の低下)
・覇気がない
・やる気が出ない
・気分がイライラしてしまう
・ささいなことで気分が落ち込む
・記憶力の低下(言葉を思い出しにくい)
・集中力の低下
・注意力の低下
・人の話を聞いている時、内容を理解しにくい
・本や新聞など、難しい文章を理解しにくい
・涙が出やすい


ご覧頂くとお分かり頂けるように、
体の症状だけでなく、「記憶力」や「集中力」、
「注意力」の低下や、「人の話を理解しにくい」など、
脳に関する症状が含まれています。

中でもこの頃、特に気になっていたのが、
「人の話を理解しにくい」という症状でした。

どういう状態かと言いますと、
たとえば、目の前で家族や友人が話している時に、
会話の声は耳に入ってくるのですが、
言葉が左から右に通り過ぎてしまうような状態でした。
注意して聴けば、分かるのかもしれないけれど、
たとえて言うなら、日本語が苦手な外国人に、
自分がなってしまったような、そんな状態でした。

こうした脳に関する症状は、実は、
鉄欠乏性貧血と診断された約1年前から、
すでに表れていました。

そして、この後もずっと続いたのですが、
(今も、まだ完全には元に戻っていません)
その原因やメカニズムが分かったのは、
ずいぶん後になってからのことでした。


また、体や脳の調子が悪いことも辛かったのですが、
それ以上に、気分のイライラに悩まされていました。

家族に対しても、それまではまったく気にならなかった、
細かい部分がやたらと目についてしまい、
指摘をしては、よく相手とけんかになっていました。

自分が原因で、家庭内の雰囲気が最悪になっているという
自覚はありましたが、感情をコントロールすることが
できなくて、本当に苦しい思いを味わいました。


2ヶ月ほど経った辺りから、イライラ状態は
徐々に落ち着き始めましたが、
代わりに今度は、気分の落ち込みがひどくなりました。

元気だった頃の私は、テンションが高めなうえに笑い上戸で、
冗談を言って周りを楽しませるのが大好きな性格でした。

ところが、テンションが下がりっぱなしで、
冗談を言うどころか、
他人の何気ないひと言で気分がどーんと落ち込んでは、
しばらく引きずってしまったり、
過去の辛かった出来事をやたらと思い出しては、
殻にこもって落ち込んでしまうという、
負のスパイラル状態に陥っていました。

また同じ頃、生活に支障が出てしまう、
ある困った症状がひどくなり始めました。
それは、「涙が出やすい」「1度泣くと、涙が止まらなくなる」
という症状でした。

これについては、次の記事で詳しく書こうと思います。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


2016年11月24日

食事療法を行ううえでの注意点

前回まで3回にわたり、鉄欠乏性貧血の食事療法について
お伝えしました。

少し間を置いてみましたが、記事を読んだ後、
さっそく食事療法を始めてみましたか?
タンパク質を意識して摂取していらっしゃいますか?

食事療法は、鉄欠乏性貧血を治す第一歩ですので、
まだの方は、ぜひ始めて下さいね。


今回は、食事療法を行う上での注意点を2つ、
お伝えしますね。

まずはじめに、「糖化」について書きます。
糖化とは、タンパク質と余分な糖分が結びついて、
体内で有害な物質AGEsに変化してしまう反応のことです。

糖化には2種類あります。
1つは、体内で作られるAGEs。
ふだんから糖分を過剰に摂取している人の場合、
血液中のブドウ糖があふれて、体内のタンパク質と結びつき、
AGEsが作られ、蓄積してしまいます。

もう1つは、調理中に糖分とタンパク質を一緒に加熱して
作られるAGEsです。

たとえば、ホットケーキ。
ホットケーキは、小麦粉(糖質)と卵(タンパク質)と
砂糖(糖質)と牛乳(糖質)を混ぜてから、焼きますよね。
すると、表面がこんがりと茶色になります。
その茶色が、実はAGEsの正体なんです。
口に入れると、当然AGEsが体内に吸収されます。

AGEsは、「老化」の原因になることが分かっています。
肌のシミやたるみ、蓄積するとガンや心臓疾患にも
つながるそうです。

鉄欠乏性貧血のために、タンパク質をせっかく
たくさん摂取しても、食後に甘いお菓子やデザートなどを
食べてしまいますと、糖化の原因になりますし、
肝臓にも大きな負担になりますので、
極力食べないように気をつけて下さい。

詳しくはこちらをご覧下さい。
http://health-and-diet.com/sugaring


2つめは、糖質制限による禁断症状についてです。
糖質制限を始めると、中には禁断症状が起こる人がいます。

日頃、甘い物を食べると気持ちが落ち着く、ストレス解消になる、
食べないと落ち着かない、つい甘い物に手が伸びてしまう
という人は、糖分による中毒症状に陥っているかもしれません。
(砂糖は覚醒剤と同じように、中毒を引き起こすそうです)
http://tst.japan-topics.com/sugar-addiction


そういう人が急に糖質を制限すると、イライラする、
落ち着かなくなる、無性に食べたくてたまらなくなる、
甘い物の事ばかり考えてしまうといった、
禁断症状が起こりやすくなります。


実は私もそうでした。
食事療法を始める前、私はポテトチップやフライドポテト、煎餅、
たまにケーキなどの甘いデザートを好んで食べていました。
飲み物も、オレンジジュースや野菜ジュース、
炭酸をよく飲んでいました。

そんな私が、食事療法を始めたと同時に、
きっぱりとこれらすべてを断ち切りました。
体に悪いと知ったからです。


すると間もなく、甘い物が無性に食べたいという
欲求に襲われるようになりました。
スーパーに行くと、ついデザートコーナーに足が向いてしまう。
見ているだけで買うことができないので、ストレスが溜まる。

頭の中には、1日中、ケーキやデザートが浮かんでいました。

1ヶ月くらいの間、ぐっと我慢し続けていたのですが、
とうとう耐えきれずに、プリンを1個食べてしまいました。

するとどうなったか。
頭がずきずきして、吐き気がしました。
体調が悪くなり、食べたことを心から後悔しました。

実は、GI値の低い食べものを中心とした食生活を
続けていますと、体が本来の状態に戻るため、
たまにGI値の高い食べものを食べますと、
過敏に反応して急激に血糖値が跳ね上がり、
こうした症状が出てしまうのです。

初めて体験したときは、
「こんな体になるなんて、聞いていなかった。
貧血が治ったら、またケーキを食べるつもりでいたのに」
と、恨めしい気持ちで一杯でした。

しかしそのうちに、甘い物に対する欲求がほぼなくなり、
2ヶ月ほどで禁断症状も消えました。

今では、目の前で友人がケーキやどら焼きなどを食べていても、
ぜんぜん平気で見ていられます。
むしろ、鉄欠乏性貧血のおかげで、早めに甘い物を
断ち切ることができて良かったと思っています。

皆さんの中にも、もしかしたら禁断症状が出る方が
いらっしゃるかもしれません。
しばらくは辛いと思いますが、鉄欠乏性貧血を治すために、
そして将来のさまざまな病気を予防するためにも、
ぜひ打ち勝って頂きたいと願っています。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。



2016年11月19日

食事療法・・・3 GI値とは

今回は、GI値について書きます。

これは、それぞれの食品を口にしたときに、
体内で分解されて糖に変わり、
血糖値が上昇するまでのスピードを数値化した表です。

http://ameblo.jp/koichi-shoot/entry-11651674035.html
http://morimitu.up.n.seesaa.net/morimitu/image/EFBCA7EFBCA9E580A4E8A1A8.png?d=a1
(これらのページの記事や表が詳しいです)


血糖値が上昇するまでのスピードは、消化の速度に比例します。
精製度が低い食品(加工をあまりしていない食品)は、
体内で消化されるまでの時間が長くなるため、
血糖値が上がりにくくなります。

たとえばお米ですと、玄米は精製度が低く、食物繊維も
豊富に含まれているため、GI値は56と低いです。
反対に白米は、精製されて食物繊維が少ないため、
GI値も81と高いです。
どちらがおすすめかと言えば、もちろん玄米です。

私も、Sクリニックの医師から玄米を勧められたため、
はじめの何年間かは、お米を4合炊く際には
玄米を3合、白米を1合を合わせて炊いていました。

栄養素も、玄米の方が含まれる栄養素が多いです。
http://www.maisen.co.jp/jiten/genmai-eiyo.html

その後は白米のみにし、その代わり、
血糖値を下げる効果がある大麦を混ぜて炊いています。


米といえば、煎餅は白米からできていますので、
GI値は89と非常に高く、クリニックの医師からは
「煎餅は厳禁です」と言われました。
以来、一度も煎餅を食べていません。


続いて糖類も、単糖類(ブドウ糖、果糖など)、
二糖類(砂糖、麦芽糖など)、オリゴ糖、多糖類、
糖アルコールに分類されます。

細かい説明は省略しますが、
特に注意して頂きたいのが単糖類です。

単糖類は、それ以上は分解されないので、
体内に入ると、すぐにブドウ糖に変わり、
血糖値を急上昇させます。

表を見て頂くとお分かり頂けるように、
料理やお菓子、ジュース類によく使われる、
グラニュー糖、氷砂糖、上白糖、三温糖は、
GI値が100を越えています。
食品の中でも、ダントツGI値が高いです。

おすすめはてん菜糖です。
てん菜糖は砂糖大根からできており、
糖類の中ではGI値が65と一番低いからです。
その分、甘みは少ないですが、
慣れると十分、甘さを感じると思います。


GI値の表を見て、私はそれまで時々口にしていた、
甘いお菓子やジュースを口に入れるのをやめました。
代わりに、チーズやナッツ類(アーモンドなど)、
タンパク質食品など、血糖値を上げず、
栄養も摂れる食品を小腹が空いたときには食べています。

また、最近ではエリスリトールやマルチトールという、
新しい甘味料も出てきました。
天然素材で作られていることと、血糖値を
全く上げない、もしくは上げにくいのが特徴です。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-71.html


どうしても、甘いお菓子が食べたくなったときには、
これらが入ったお菓子を口にされると良いと思います。
味はむしろ、普通のお菓子よりも甘いです。



ちなみに、貧血改善のために多く食べる必要がある肉や魚は、
全般的にGI値が低いです。

野菜は、一部の野菜(じゃが芋や人参など)を除いては、
ほとんどGI値は低いです。

基準としては、GI値が60以下の食品を選んで食べると、
体に優しいです。

また食べる際には、はじめに血糖値を上げにくくする野菜を食べ、
次に肉や魚を食べてから、最後に主食を食べるようにしましょう。
緩やかに血糖値を上昇させるためです。

コンビニで食品を買ったり外食をする際も、
おにぎりだけ、ラーメンだけなど、
主食だけを食べるのではなく、
サラダをつけたり、ゆで卵や野菜をトッピングするなど、
一工夫して頂けたらと思います。

そこまで徹底的にしないといけないの!?

という声が聞こえてきそうですが、
鉄欠乏性貧血を治したいのならば、
ぜひやった方が良いです。

後でお伝えしますが、鉄剤を飲んでいるだけでは、
貧血は良くならないからです。

肝臓さんに元気に働いてもらいながら、
1回、1回の食事からさまざまな栄養を頂いて、
体の細胞を元気にしていく。

そう意識して、食事をして頂けたらと思います。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。

食事療法・・・2 糖質とは

2回目の今回は、肝臓に負担を掛けない食事の仕方について、
お伝えしようと思います。

始めに、前に肝臓に関する記事の中で、
H医師から「セラミドの注射をしましょう」
と言われたことを書きました。

その後、毎週1回、注射を受けるために、
1年2ヶ月にわたって通院しましたが、
正直なところ、注射の効果はさほどありませんでした。

もし、肝臓の数値が気になる方は、
極端に数値が高いのでなければ、私も今飲んでいますが、
ウコンのサプリを適量飲まれたら良いと思います。

では、本題に入りますね。
肝臓に負担を掛けないようにするには、
血糖値を上げないようにすることが基本です。

なぜなら、血糖値が上がるたびに、
肝臓や膵臓は血糖値を下げようと、
インスリンを分泌したりして働かなければならず、
疲弊してしまうからです。

血糖値の上昇を抑えることは、
糖尿病や肝臓病、ガンなどの成人病を
予防する上でも効果的です。

ですので、いったん始められた方は、
鉄欠乏性貧血が治った後も、
ぜひ続けて頂ければと思います。


ポイントとなるキーワードは、「糖質制限」です。
巷で、糖質制限ダイエットが流行っていますので、
ご存じの方も多いのではと思います。

糖質というのは、炭水化物から食物繊維を
除いた成分のことですが、ダイエットと違うのは、
糖質を摂らないのではなく、

1.必要な量の糖質はきちんと摂る
2.質の良い糖質を摂る。

この2点に気をつけることです。


糖質の範囲はとても広いです。
糖質が多い食品を挙げてみますね。

砂糖や黒砂糖、蜂蜜、シロップなどの甘味料。
砂糖の入ったデザート類や、米が原料の煎餅など。
キャンディやジュース類。
米や小麦粉、そばなどの主食類。
じゃが芋やさつま芋などのデンプンを含む芋類
かぼちゃやトウモロコシなどの、甘い野菜類。
日本酒やビールなどの穀類からできる酒類。

などなど。

これら以外にも、食品は数多くありますよね。

どの食品が血糖値を上昇させるのか。
どのような食品を食べたら肝臓に負担を掛けないのか。
それを教えてくれる数値があります。
GI値(グリセミック・インデックス)という物です。

次回は、このGI値についてご説明しますね。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。

食事療法・・・1 タンパク質の摂り方

今回からしばらく、鉄欠乏性貧血を良くするための
食事療法について、お伝えしていきたいと思います。

肝臓の数値に問題がなかったという方も、
肝臓になるべく負担を掛けずに、
栄養を吸収するために、ぜひ実践して頂けたらと思います。


まず基本は、毎食必ずタンパク質を摂取することです。

一般的に、タンパク質の1日摂取量は下記の分量とされています。
 
 1日摂取量(成人の場合の目安)
   ・豆腐半丁〜3分の1丁
   ・魚一尾 or  一切れ
   ・肉60g
   ・卵 1個
   ・納豆 1パック
   ・牛乳1杯

そこで、私もこの病院に通っていた1年2ヶ月の間、
1日摂取量を参考に、毎日、下記の分量を摂取していました。

   朝  豆腐4分の1丁
      納豆1パック
      卵1個

   昼  魚缶(サバorいわしorさんまor鮭)2分の1缶
      みそ汁に大豆粉を大さじ2杯加えた物
 
   夜  魚1切れ or  肉100g
      油揚げ or 豆腐(みそ汁の具として)

      週に1度は、これにレバー80gも摂取

 
このように、始めに挙げた1日の摂取量よりも、
少し多めに摂取していました。
ところが、タンパク質が関係する血液検査の数値は、
一向に、正常値にまで届きませんでした。

おまけに、これから先の記事に書きますが、
症状は悪化する一方でした。

2015年3月に今の病院に変わり、当時の主治医の先生から
「タンパク質の量を、2倍に増やして下さい」
と言われ、頑張って増やしたところ、
ようやく数値が正常になり、体調も好転し始めました。

皆さんには遠回りをして欲しくないので、
現在、毎日私が摂取しているタンパク質の量を、
ご参考までにご紹介しますね。

   朝 納豆1パック
     卵1個 (半熟の目玉焼き or  炒り卵)
  ( または コンビーフ2分の1缶かシーチキン1缶)
       
   昼 魚缶2分の1 or  鶏肉缶 1缶
     豆腐入りのみそ汁

   間食   湯葉 (週2〜3回) or 炒り大豆(おやつ用)
        or 栄養補給食品のSoy Joy
        (おやつも、タンパク質を意識しています)  

夜 魚1切れ or 肉150g
     豆腐4分の1丁(みそ汁)
     
     週に1度は、これに加えてレバー100gも摂取    
     
   就寝前 プロテインに、大豆粉大さじ2杯を加えたドリンク


毎日、これだけ食べて、正常値の最低ラインです。
先生からは、もっと増やすようにと指示されていますが、
タンパク質ばかりを摂るのはなかなか難しく、
どうにかこの量を維持している状態です。

代わりに、たまに外食で焼肉屋かしゃぶしゃぶ屋に行くと、
お肉をいつもよりも多く食べるようにしています。


ここで、卵に関する注意点をお伝えします。

卵は、半熟→完熟→生卵の順に、栄養素の吸収が悪くなります。
ですので、私は簡単な半熟の目玉焼きを毎朝焼いています。

それから、卵を食べる際は、毎日欠かさず食べずに、
週に2度は食べない日を作って下さい。
これは、卵アレルギーになるのを防ぐためだそうです。


今回、数値向上の鍵を握っていたのは、プロテインでした。
上記の食事にプロテインを加えたところ、
初めて総タンパク質の数値が正常値を超えました。

プロテインは、タンパク質を吸収しやすいように、
工夫して作られている製品ですので、
鉄欠乏性貧血の方には、ぜひ飲んで頂きたいです。

プロテインには、ホエイプロテインと大豆プロテインがあります。
ご参考までにお伝えしますと、
私は、アルプロン製ホエイプロテイン(プレーン味)
を飲んでいます。


また、プロテインに加えている大豆粉というのは、
文字通り、大豆を粉にした大豆100%の製品です。

大豆が原料ですので、「美味しい」とまでは言えませんが、
鉄を含めた大豆の栄養素を、丸ごと効率よく
摂取することができますので、お勧めです。

ちなみに私はずっと、「そい・ぷーどる」という商品を
愛用しています。
他にもいろいろありますので、ネットで見てみて下さいね。


タンパク質をきちんと摂り始めた直後から、
私は顔色が良くなり始め、疲れにくくなりました。

ぜひ、皆さんにも、さっそく今日からタンパク質を含んだ食品を、
1日3回、しっかりと食べて頂きたいです。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。




2016年11月16日

フェリチンの落とし穴

前回は、肝機能低下に関する話を書きました。
この話には続きがあります。

H医師は説明を終えると、私にこう言ったのです。
「肝臓に炎症が起きている場合、
フェリチンの値は高めに出てしまうので、
実際の数値はもっと低いと思います」


11月に産婦人科で血液検査を受けた際は、
フェリチンの値は68でした。

ところが、この日の検査結果では55に下がっていました。

実は、大学病院でも血液検査を受けていたのと、
この病院でも血液検査を受けた上に、
タイミング悪く生理にもなってしまったりと、
11月下旬から12月上旬にかけて、
血液を失う機会が集中したからだと思います。

55という数字だけでも、だいぶ下がった印象を受けたのですが、
実際はもっと低いはずと言われ、ショックを受けました。


「鉄欠乏性貧血ー鉄の基礎と臨床」によりますと、
フェリチンは肝疾患や関節リウマチ、一部のガンなどの
病気を発症すると、異常に数値が高くなるそうです。

これらの病気の場合、高い場合には1000〜10000ug
などという桁外れな数値になるため、
病気の発見にも一役買うそうです。

他にも、感染や炎症でも数値が高めになります。
私の場合、肝機能が低下しているため、
もっと低いはずと医師が言ったのです。

思いがけないフェリチンの落とし穴でした。

本当のフェリチンの数値を知るためには、
まずは肝臓を回復させる必要がありました。


最後に、糖分過多の状態を教えてくれた、
GOTとGPTの正常値をお伝えしますと、
GOTが23、GPTが21くらい。
肝臓が元気に体内で働いている状態です。

私のように数値が高めの場合は、
肝機能に何らかの問題がある状態。

反対に、数値が20以下と低い場合は、
ビタミンB群が不足している状態を示しています。

ビタミンB群も、肝臓が働くうえで、
大事な働きをしていますので、
不足が続くと、肝臓に影響が表れる場合があります。


もし、お手元に血液検査の結果がある方は、
1度、数値を確認して頂けたらと思います。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。





肝臓の働きについて

前回の記事では、血液検査の結果を見た医師から、
タンパク質不足と糖分過多を指摘された話を書きました。

これらの2つは、肝臓の働きに関係しています。

食べものなどを口に入れると、始めに胃で消化され、
その後に十二指腸、小腸を通って肝臓に運ばれます。

肝臓に運ばれた時点では、体に必要な栄養素だけでなく、
毒素や細菌などの有害となる物質も含まれています。

肝臓は、これらを体に必要な物と不要な物に分けて、
不要な物は体外に排出します。

一方で必要な栄養素は、分解、合成などを行った後、
細胞の原料として血液中に送り込んだり、
鉄を含む一部の栄養素は、肝臓内に貯蔵します。
肝臓が、化学工場に例えられることがあるのは、
こうした緻密な働きが行われているからなのです。

この肝臓、実は良質なタンパク質からできています。

医師は、私にくわしい説明をする前に、
紙に「たんぱく質⇔肝過労⇔糖分過多」と書いた後、
「これらの3つは円のようにつながっているの」
と言いました。

どういうことなのかを、簡単にお伝えしますと、


      タンパク質が不足する
          ↓ 
       肝臓が弱ってしまう
    (肝臓は、タンパク質からできているから)
          ↓  
    鉄を含む栄養素をうまく分解、吸収できない
          ↓
     糖の代謝がうまくいかなくなる
          ↓     
      血糖値が下がりにくくなる
          ↓
     血糖値を頑張って下げようとして、
   肝臓に負担が掛かり、さらに弱ってしまう
          ↓
     ますます栄養を分解、吸収できなくなる
          ↓
    全身に栄養素が行き渡らないので、
      体の細胞が弱ってしまう
          ↓
     鉄欠乏性貧血が治らない

という流れになっていたのです。


こうした負の連鎖を生み出したのが、
タンパク質不足であり、糖分過多の状態が、
肝臓にさらなる負担を与えてしまっている、
ということだったのです。

H医師からは、
「このままでは、鉄剤を飲み続けていても無駄です。
肝臓の治療を行いましょう」
と言われ、週に1度、肝臓を強化させるために、
セラミドの注射を受けることになりました。

加えて、
○炭水化物の摂取量を減らすこと。
○毎食、必ずタンパク質と野菜を摂るように
と、注意されました。


弱った肝臓を元に戻すには、タンパク質を摂取する
ことが、大事なのだそうです。
http://www.remt4.net/eat/1000000106.html


診察後、受付嬢から食事療法に関する紙を
渡されました。

食事療法については、改めてお伝えしますね。




これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0


ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。

2016年11月15日

タンパク質不足と糖分過多

平成25年(2013年)12月17日。
血液検査の結果を聞くため、Sクリニックを受診しました。

ヘモグロビンやフェリチンの値の前に、まずH医師が注目したのは、
「尿素窒素」「GOT」「GPT」の3つの値でした。

なぜ、H医師が注目したかについてお伝えする前に、
これらの検査項目について、簡単に説明しますね。

まずは、「尿素窒素」から説明しますと、
これはタンパク質の摂取量を示す項目で、正常値は20以上です。
当時の私の数値は11.4で、明らかなタンパク質不足でした。

実は、粘膜下筋腫と診断された後、私はタンパク質の摂取を
極端に控えるようになりました。

というのも、子宮筋腫に関するネットの記事や本などには、
「動物性タンパク質を摂取すると、子宮筋腫ができる」
「動物性タンパク質の摂取を減らしたら、
子宮筋腫が小さくなった」
など、動物性タンパク質、つまり肉や魚が
子宮筋腫の諸悪の根源のように書かれていたからです。

子宮筋腫の摘出手術を受ける前はもちろん、
摘出後も再発を怖れ、肉や魚をほとんど食べていませんでした。
ですので、医師から「タンパク質が不足している」と、
指摘されたのは当然のことだったのです。

続いて、「GOT」と「GPT」の説明に移りますね。
健康診断の簡易血液検査でも検査をする項目ですので、
目にしたことのある方は多いと思います。

これらの2つの数値は、肝臓が健康な状態の場合は、
GOT>GPTという関係になり、
GOTの方が数値が高くなります。

ところが当時の私の数値は、GOTが28でGPTが33。
GPTの方が5も数値が高い状態でした。

GOT<GPTの場合は糖分過多、つまりは食事から摂る
糖分の摂取量が多い状態を示しています。

H医師からこうした説明を受け、糖分過多だと言われた時、
私はこう言いました。
「先生、私はふだん、ほとんど甘いお菓子を買っていません。
代わりによく、おせんべいを食べていますので、
なぜ糖分過多と言われてしまうのか、
自分ではわからないのですが…」

すると、H医師からはこんな答えが返ってきました。
「おせんべいは、糖分ですよ。
糖分というのは、炭水化物のことです。
ご飯、パン、パスタ、カレーライス、ラーメン、おそば・・・」

最近は、よくCMなどでも盛んに「脂肪と糖分の吸収を抑える」、
「糖分の摂りすぎに注意」などと言われていますが、
当時はまだ、糖分=炭水化物ということを
知る機会がなかったのです。

「それで、タンパク質不足と糖分過多が、
鉄欠乏性貧血とどう関係があるの?」
と、疑問に思われた方が多いと思います。

次の記事で、その答えをお伝えしたいと思います。



ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0





新しい病院との出会い

大学病院での診察を終えた後、
私はすぐに次の病院探しを始めました。

鉄欠乏性貧血に関する正しい知識と、
適切な治療法を知っている医師がほとんどいないことが、
これまでの経験でよくわかりましたので、
今度は慎重に受診する病院を選ぶことにしました。

○「フェリチンの正常値が80以上」だと知っている。
○潜在性鉄欠乏性貧血(隠れ貧血)の状態でも治療を行っている。

この2つを必須条件にして、ネットで病院探しを行ったところ、
病院のホームページに
「鉄欠乏性貧血の治療は、
フェリチンの値125を目指して行います」
と書いている、Sクリニックという病院が見つかりました。
(※現在は、このクリニックは閉院しています)

さっそく電話で予約を取り、3日後の
平成25年(2013年)12月9日に
Sクリニックを受診しました。

診察を受けたH院長に、これまでの経過を話し、
過去と最新の血液検査の結果を見せたところ、
カルテに「80以下<80<125」と、
フェリチンの数値を書き込みました。

「元気な状態が80以上。
体全体が健康な状態が125くらい。
あなたの場合は数値が68と低いので、治療が必要です」

こうして、このSクリニックで鉄欠乏性貧血の治療を
受けることになり、診察後にこちらでも血液検査を受けました。



これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。



2016年11月11日

大学病院での診察

大学病院の血液内科を受診したのは、
平成25年(2013年)12月6日のことでした。
診察前に、血圧と脈拍を測ってもらったところ、
血圧は134と82、脈拍は109もありました。

通常の血圧の数値は、上が102、下が80くらいでした。
脈拍は60くらいでしたので、
鉄欠乏性貧血の影響を受けているのは明らかでした。

まだ、鉄欠乏性貧血と診断されるほど、
ヘモグロビンの値が低くはないのに、全身に影響が出ているのは、
再発を繰り返しており、体が弱っているからなのかも
しれないと思いました。

診察してくれたのは、若い男性医師でした。
医師は、私が持参した血液検査の結果を見ると、
「ヘモグロビンが12.4で、フェリチンも68ありますし、
何も問題はないと思いますけど。

女性は生理があるんですから、へモグロビンが上がったり
下がったりするのは、当然のことだと思いますよ。
ヘモグロビンが12.4もあるのに、
鉄剤を投与する必要はありません」
と言いました。

加えて、私が持参した5月の血液検査の結果を見て、
「この時だって、フェリチンが46もあるじゃないですか。
基準値の範囲内ですから、全然問題ないですよ。
もし心配でしたら、半年ごとに血液検査を受けて、
数値が下がって貧血になったら、
その時に鉄剤を飲めばいいと思いますよ」
と言ったのです。

そこで私はこの医師に、
「では、いったいフェリチンの値がいくつになったら、
治療して頂けるんですか」
と尋ねました。

医師の回答は驚くべきものでした。
「基準値を外れて、5以下になったら治療します。
5以下の患者さんなんて、たくさんいますよ」
 
前にも書きましたが、フェリチンの正常値は最低でも80。
5以下といえば、重症の貧血状態です。
一流と言われる大学病院の血液内科の医師でさえ、
鉄欠乏性貧血に関する知識が欠けているのだと知り、
怒りと失望感を感じました。

また、この医師は問診票に書いた症状を見て、
「貧血では熱は出ません」と言いました。
※実際は、鉄欠乏性貧血の症状に微熱も含まれます。

そして、血圧が通常よりも高くなっていたと訴えた私に、
「そうした症状があるというなら、何かの病気かもしれませんね。
内科を受診して、1度よく調べてもらったらどうですか」
と言ったのです。

この言葉を聞いて、これ以上、この医師と話す気持ちも、
この大学病院で治療を受けたいという思いもすっかり消えました。
医師にお礼を言って立ち上がると、診察室を出ました。


もしかしたら、たまたまこの医師が鉄欠乏性貧血に関する
基礎知識を知らなかっただけで、他の医師の診察を受けていたら、
適切な治療を受けられたかもしれません。

1つ言えることは、この時に私が、鉄欠乏性貧血に関する
正しい知識を持っていなければ、医師の指示を鵜呑みにして、
本当にフェリチンの値が5になるまで放置してしまい、
再び命の危険にさらされていたかもしれないということなのです。


医師だからといって、必ずしもその病気に関する正しい知識、
適切な治療法を知っているとは限りません。
だからこそ、患者自身が正しい知識を学び、
適切な治療法を知っている医師を選ばなければいけないのです。


自分の命は、医師任せではなく自分で守る努力をする。
自分で治す気持ちで、病気とまっすぐに向き合う。

これは鉄欠乏性貧血に限らず、どんな病気であっても、
病気を克服する上で一番大切なことだと思います。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0

ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


2016年11月10日

ヘモグロビンの低下

3つ前の記事で、平成25年(2013年)8月に
ヘモグロビンが14.0に回復し、
鉄剤の服用を中止したことを書きました。


その頃、のどからの出血があったり、起立性低血圧の症状である
立ちくらみやめまいはまだ残っていましたが、
心身の状態は良く、だいぶ元気な状態に戻っていました。

友人たちにも、「貧血が治ったよ」と報告し、
休日に遊びに出かけたりもしていました。


ところが、同年10月下旬から11月上旬に掛けて、
2度もウィルス性胃腸炎に掛かったのを皮切りに、
11月中旬からはくすんだような顔色になってしまい、
立ちくらみもするようになりました。

もしかしたら、貧血がぶり返したのかもしれない。

不安になった私は、11月の終わりに
今までとは違う婦人科を受診し、
子宮がん検査と血液検査を受けさせてもらいました。

結果が出たのは、12月2日のことでした。
ヘモグロビンの値は12.4、フェリチンの値は68で、
心配していたとおり、数値が下がっていました。

8月の時点で、フェリチンの値が51.4でしたので、
まだまだ鉄剤を飲み続けなければいけなかったのでしょう。
あの時、医師の指示通りに、鉄剤の服用を中止して
しまったことを悔やみました。


再び鉄剤を飲み始めないと、毎月、生理で出血がありますので、
下がる一方になってしまいます。
私は焦りを感じました。


まもなく頭痛や吐き気、微熱、倦怠感、
頻脈、気分の落ち込み、気分がイライラする、
という症状が出始めました。
すべて、鉄欠乏性貧血の症状です。


今度こそ専門の医師の元で、
貧血の治療を受けたいと思い、
産婦人科の医師に書いてもらった紹介状を持って、
都内にある有名大学病院の血液内科を
受診することにしました。



ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0





2016年11月09日

鉄欠乏性貧血の症状・・・2

前回の記事では、私自身が発症初期の頃に経験した、
鉄欠乏性貧血の症状について書きました。

その中に、「口内炎」と「口角炎」という症状がありました。
口角炎とは、唇の両端に炎症が起きてしまい、
亀裂が生じたり、腫れてしまったりする病気です。
口を開けると、非常に痛むのが特徴です。


これらの症状は、鉄欠乏性貧血の合併症である、
「プランマー・ビンソン症候群」の症状で、
重い鉄欠乏性貧血患者の1割から2割に起こります。
https://www.kango-roo.com/word/19470

原因はもちろん、鉄不足です。
他に、舌の先が萎縮し、染みるような感覚がある、
舌がすべすべして見える、という症状もあります。


また、「のどの痛み」と「胃炎」の症状も経験しました。

体内に4〜5gあると言われている鉄は、
粘膜を正常に保ったり、傷ついた粘膜を修復する
働きもしています。

そのため鉄が不足すると、粘膜が弱ってしまったり、
傷ついた粘膜を修復するのが遅くなったり
してしまうのです。

私も鉄欠乏性貧血を発症後、つい数ヶ月前まで、
激しいのどの痛みと、声が枯れやすいという症状に、
ずっと悩まされてきました。


平成25年(2013年)7月に
風邪で扁桃腺が腫れた際には、
のどが切れたような激しい痛みが続いた後、
血の塊のような血痰が出ました。

耳鼻科を受診したところ、先生が小型内視鏡カメラで
鼻やのどの状態を調べて下さったのですが、
原因は分かりませんでした。

続いて、内科を受診したところ、結核や肺がん、
気管支がんの可能性があると言われ、
喀痰検査という痰を調べる検査を受けましたが、
幸い異常なしでした。

結局、原因は分からず、止血剤を処方されたのですが、
薬では出血が止まらず、
2ヶ月ほど断続的に出血が続きました。

のどの粘膜を丈夫にするという蜂蜜をなめたり、
止血効果のあるレンコンをすり下ろして飲んでいるうちに、
ようやく出血が治まりました。

おそらく、内視鏡では分からないくらいの小さな傷が、
のどにできていたのではないかと考えています。

脅かすようで申し訳ないのですが、
貧血によりのどの粘膜が弱った状態が長く続くと、
潰瘍ができてしまい、そのまま放置していると、
下咽頭ガンに進行してしまうことがあるそうです。


ちなみに私は、前ほどはひどくないものの、
3年が経った今も、のどの痛みが続いているため、
ドラッグストアに売られている
「のどスプレー」を愛用しています。
即効性はありませんが効果は実感しています。


続いて、「胃炎」の症状についてですが、
「鉄欠乏性貧血ー鉄の基礎と臨床」によりますと、
鉄不足により胃の表面が萎縮してしまい、
胃炎を発症するケースが多いそうです。

また、鉄不足が原因で、
「固形物を飲み込みにくい」という嚥下障害も、
起こりやすくなります。

私も、食べものがのどにつかえやすいうえに、
飲み込みにくい状態が続いています。

こうした症状は、貧血が良くなってくるにつれて、
だんだんと治まってくるとは思いますが、
もし長い期間、のどや胃に異常を
感じている方がいらっしゃいましたら、
早めに耳鼻科や内科を受診して頂けたらと思います。



ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0



2016年11月08日

鉄欠乏性貧血の症状・・・1

鉄欠乏性貧血と初めて診断されたとき、
病名は聞いたことがありましたが、
具体的にどのような病気なのか、
どのような症状があるのかなど、
くわしいことは何も知りませんでした。

当時の私が、特に知りたいと思って調べていたのは、
自覚している症状が、貧血と関係があるのか
どうかということでした。

そこで今回は、鉄欠乏性貧血が発覚する
3ヶ月前の平成24年(2012年)11月
(子宮筋腫により出血が止まらなくなった時期)から、
いったん回復した平成25年(2013年)8月までの間に、
私の心身に表れた症状について、
時系列に書きたいと思います。

 
1.平成24年(2012年)11月〜12月 
(同年8月から、子宮筋腫による経血の量が増加。
11月以降は出血が止まらなくなった)

・胸がきゅっと締め付けられるような痛み
・体がだるい、疲れやすい

2.平成25年(2013年)1月〜2月
(鉄欠乏性貧血で入院するまで)

・足に鉛がついているみたいに、体が重い
・足に力が入りにくい
・下半身のむくみ
・頻繁に足がしびれる
・記憶力の低下
・集中力の低下
・文章が思うように書けない
・ニュース番組の内容が頭に入ってこない
・長い文章を読むと頭が疲れる
・体が冷えて悪寒がする
・顔が黄土色をしていてむくんでいる
・舌がむくんでいて、端がぎざぎざしている
・息切れがする
・めまいや立ちくらみ
・動悸
・血圧が通常よりも高い
・風邪ではないのに微熱が続いている

3.平成25年(2013年)3月〜
(2月に退院後、再び大量出血する)

・頭痛
・吐き気
・めまい
・耳鳴り
・体のだるさ
・体が疲れやすい
・手足のしびれ
・目のかすみ
・抜け毛が異常に多い

平成25年(2013年)5月〜
(5月上旬に鉄剤の服用を中止後、
数日後に症状が表れる)

・頭痛
・微熱
・吐き気
・のどの痛み
・声がかれる
・口内炎
・口角炎
・胃炎
・精神的に落ち込みやすい
・悪寒がひどい
・風邪を引きやすい


時期によって、症状に違いはありますが、私の場合、
ある程度までヘモグロビンが上がった後、
鉄剤の投与を打ち切られると、数日後から
頭痛と微熱、のどの痛みの症状が出るという
傾向がありました。


その後、再び鉄剤を飲み始めると、2週間ほどで
症状が落ち着いてくるのですが、また服用を中止すると、
症状が再び表れるということの繰り返しでした。


そうして再発を繰り返すたびに、新たな症状が増え、
前回よりも症状が強く出てしまい、落ち着くまでに
以前よりも時間が掛かるようになりました。

初めにも書きましたが、鉄欠乏性貧血の症状は
人それぞれで、個人差があります。

重い鉄欠乏性貧血になると、
氷食症といって氷を無性に食べたくなったり、
土食症といって土を食べてしまう人がいたり、
スプーン爪といって、爪が反り返ってしまう人も
中にはいるそうですが、これらの症状は、
私の場合はありませんでした。

※こうした症状については、
こちらのサイトに詳しく書かれています。
http://hakuraidou.com/blog/13295/


また、鉄欠乏性貧血では、体だけでなく、
心や脳にまで鉄不足による影響が表れます。
私自身も、時間が経つにつれて、
上記に記した以外の様々な症状が、
心や脳にも表れるようになりました。

これについては、また改めてお伝えします。




ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0



2016年11月03日

一時的な回復

鉄欠乏性貧血の治療が打ち切られたその日、
私は、今までのように他の病院を探すことはせず、
自分で市販の鉄剤のサプリメントを
飲み続けようと決めました。

ヘモグロビンの数値がすでに
12.8まで回復しており、
この状態で他の病院に行っても、
「貧血ではない」「治療の必要はない」
と言われるのが容易に想像できたからです。


幸い自宅には、夫が出張でアメリカに行った際に
購入してきてくれた、「65mg」含有の
鉄のサプリメントがありました。


5月から、かかりつけの病院で処方されていた
フェロミア錠は、50mgでしたので、
それよりも15mgも多い量でした。


そのため、自己判断で飲み続けるのは
危ないと考え、量を計算して飲むことにしました。
参考にしたのは、これまでの血液検査の結果と、
ネットで見つけた福田光之医師による、
「鉄欠乏性貧血治療のポイント」という記事でした。
http://www.mfukuda.com/kouen/tetu.htm
(おすすめのサイトです。ぜひご覧下さい)


福田医師の記事には、
「経口鉄剤では血色素が正常化する頃から
フェリチン値が約10mg/月程度上昇し始める」
とありました。

実際、私の数値も、5月18日の時点では
フェリチンの値は46でしたが、
7月18日には65まで上がっていました。


正常値までは残り15。
ということは、50mgの鉄剤をあと約1ヶ月半、
飲み続ければ、フェリチンの値は
正常値の80に達するだろう。
私はそう考えました。


アメリカ製のサプリメントは、
フェロミア錠の含有量よりも15mgも多かったので、
その分を考慮して計算し、
フェリチンが正常値に達するのは、
8月23日頃という結論を出しました。


自己判断で飲み続けることに対し、
不安感はありましたが、飲み続けるうちに、
体調が明らかに良くなっていくのがわかりました。
不安感はやがて自信に変わりました。



そうして迎えた8月23日。
鏡に映る私の顔色はとても良く、
健康的な表情をしていました。


その翌日。
私は自宅から少し離れた場所にある、
少し規模が大きい病院を受診しました。


内科の女性医師に、これまでの経緯を話し、
「貧血が治ったかどうかを知りたいので、
血液検査を受けさせて下さい」
とお願いをし、検査を受けさせてもらいました。


フェリチン以外の結果は、その日のうちに出ました。


ヘモグロビンは14.0
血清鉄は97
UIBCは201
TIBCは298
MCVは94.8
MCHは31.5
MCHCは33.2
トランスフェリン飽和率は33%


すべてが正常値に達していました。
医師からも、
「ヘモグロビンが14.0に回復していますので、
貧血はもう治ったと考えても大丈夫ですよ」
と言われました。


その1週間後。
今度は、フェリチンの結果を聞きに行きました。

対応してくれたのは、若い男性医師でした。
渡された結果を見て驚きました。
フェリチンの値が、51.4に下がっていたからです。


男性医師からは、
「フェリチンが51.4もあれば十分ですよ。
ヘモグロビンも14.0もありますし、
これ以上飲み続けたら、
肝臓に鉄が溜まってしまって危ないですから、
鉄の服用は中止して下さい」
と言われました。


しかし、私の頭の中は???状態でした。
80に上がっているはずだったのに、
なぜ下がってしまったの?


理由はわかりませんでしたが、
フェリチン以外の数値は
すべて正常値に回復していたため、
きっと今までの検査とは
基準が違うのかもしれない。
そう考えることにしました。


男性医師からは、
服用を中止するようにと注意されましたが、
再発が怖かったので、
9月8日までは65mgのサプリを、
生理中の9月16日から20日までは、
10mgのサプリを飲みました。


その後、鉄剤を飲むのをやめてしまいました。


あとは、食事に気をつけていれば、
きっと大丈夫だろう。
そう思っていたのです。


ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0



血清鉄について

前回、かかりつけの内科での鉄欠乏性貧血の治療が、
とつぜん終わってしまった話を書きました。
原因は、わずか2ヶ月ほどで血清鉄の値が、
57から118へと、2倍近くも上がっていたことでした。


鉄欠乏性貧血や潜在性鉄欠乏(フェリチンの値は低いが、
ヘモグロビンの数値は11以上ある状態)になると、
血清鉄の数値も低下します。

「鉄欠乏性貧血ー鉄の基礎と臨床」によりますと、
数値が60以下になると低値、
反対に、血清鉄の値が200以上、もしくは数回の検査の
平均が150以上ある場合は、「高値」と判断されるそうです。

この血清鉄。
実は注意しないといけない点が、いくつかあります。

まず、日内変動すること。
血清鉄は男女とも、午前中には
高い数値を記録します。
ピーク時で、130くらい。

反対に、ピークに達した後は、午後、
そして夜中に掛けて、値は落ちていきます。
人によっては、高い時の値の半分くらいにまで、
落ちてしまう人もいるそうです。


また、鉄欠乏性貧血の治療で
鉄を服用している場合、偽性高値、
つまりは実際の状態よりも、
数値が高く出てしまうこともあるそうです。


これらから考えてみても、私の「118」という数値は、
実は、心配するほどの高値ではなかったのです。


検査の話ついでに、鉄欠乏性貧血に関係する、
他の項目についても、説明したいと思います。

1.「TIBC」

鉄欠乏になると、
ヘモグロビン、フェリチン、血清鉄は
値が下がりますが、「TIBC」は
反対に数値が増加します。

鉄欠乏では、数値が450以上にも
なるそうです。 


「TIBC」ともうひとつ、
似た名前で「UIBC」という
項目もあります。
TIBCとUIBC、それから血清鉄の三者には、 
  TIBC=血清鉄+UIBC
という関係が成り立つそうです。

これらの3つの値を使って、
「トランスフェリン飽和率」という値を
調べることもできます。

これは、血液内科の専門医が、
「鉄欠乏性貧血」と診断するうえで、
指標とする数値の1つだそうです。

トランスフェリン飽和率(%)=血清鉄÷TIBC×100

という公式で、値を導くことができます。
正常な人では、30%(20〜50%)、
鉄欠乏状態になると、
16%以下になるそうです。

血液検査の結果に、これらの数値が
記載されている方は、ぜひ1度、
計算してみて下さい。

2.MCV

MCVは、血管を通る赤血球の大きさを表しています。
理想の数値は93で、数値が95以上の場合、
赤血球が大きくなっていることを示しています。


赤血球が大きいと、血管を通りにくくなるので
血行が悪くなり、要注意です。
数値が高くなる原因としては、ビタミンB12や
葉酸の不足が背景にあるそうです。


3.MCH

MCHは、赤血球ヘモグロビンの平均量で、
30〜33が正常値です。

4.MCHC

MCHCは、ヘモグロビン濃度の平均量で、
正常値は31くらいです。


貧血が進行すると、MCV→MCH→MCHCの順に
値は減っていくそうです。


これらも、鉄欠乏性貧血の回復具合を見る上で、
重要な項目ですので、血液検査の結果と数値を
見比べて頂ければと思います。



ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0






2016年11月01日

起立性低血圧が回復するまで

起立性低血圧と診断された5月から、
回復するまでの10月にかけて、
どのような経過をたどったのか、
また、どのような対処法を私が取ったのかを、
ここではお伝えしようと思います。

起立性低血圧の治療と並行して、
肝心の鉄欠乏性貧血の治療も、同じ病院で受けていました。
処方されたのは、産婦人科と同じくフェロミア錠50mgです。

これと、「リズミック」という起立性低血圧の薬、
それから血清鉄の数値を上げやすくするビタミンB12、
鉄の吸収を良くするビタミンCの2種類のサプリメントを、
薬局で購入して飲んでいました。

ちなみに血清鉄は、5月18日に受診した総合病院での
血液検査の結果を見ますと、数値は「57」でした。
血清鉄の値は、一般的に100前後が正常値ですので、
約半分しかなかったということになります。


それでは、起立性低血圧が回復するまでの
過程を綴っていきます。
(鉄欠乏性貧血による症状については、
ここでは触れないことにします)


まず、上記の全種類の薬やサプリメントを飲み始めたのは、
6月23日のことでした。

その後2週間の間に、下記のような変化がありました。
○立ちくらみの回数が減った ○寝付きと寝起きが良くなった
○食欲が少し出てきた ○頭痛と便秘の症状がなくなった
○だるさが取れた ○動悸の回数が減った
○頬に少し血色が出てきて、悪寒と胸痛、食後の体調不良が
治まる。

※食後の体調不良とは、食事をすると胃に血液が集まって、
その影響で血圧が低下するため、食後に具合が悪くなる
状態のことです。しばらく横になってからでないと、
立ち上がることができませんでした。


ビタミンB12とビタミンCのサプリメントを
飲み始めてからというもの、
短期間でどんどん体調が改善したので、
この調子だと、夏前には治るのではないかと、
期待をしてしまうほどでした。


ところが、3週目に入った7月上旬、
梅雨が明けて本格的な夏に突入しました。
すると、すぐに頭痛や食欲不振、立ちくらみ、
頻繁な動悸の症状がぶり返しました。

医師が心配していたとおりになったのです。

それから間もなく、自宅で立っている時に、
とつぜん目の前が真っ暗になり、
膝から体が崩れて転倒することが、
毎日1〜2度、起こるようになりました。

8月に入ると、体のふらつきや吐き気の症状も
ぶり返しました。
脈拍も、1分間に100を超える頻脈状態になり、
酸素缶をよく吸っていました。

これらの症状に対し、初めの頃は、
着圧ソックスを毎日履いていました。
しかし、しばらくして履くのをやめました。

履いている間は調子が良いのですが、
脱ぐと途端に調子が悪くなり、その差が
辛く感じるようになったからです。

気温が非常に高い日中は、こまめに水分補給しながら、
ほとんど毎日、冷房の掛かった自宅で過ごしていました。
(それでも、猛暑の期間中は自宅でよく倒れていました)

外出をするのは、日が落ちた夕方6時半以降でした。
買い物などに出かけたり、運動不足解消のため、
自宅周りを歩いていました。

起立性低血圧では、しっかり歩いて
ふくらはぎの筋肉を鍛えると、
心臓に血液が戻りやすくなり、回復が早まると、
ネットに書かれていたからです。

そうした中、8月中にどうしても、
日中に出かけないといけない日があり、
1人で外出したところ、外で倒れてしまい、
ちょっとした騒ぎになってしまいました。

幸い、しばらく横になっていたら体調が落ち着いて、
自宅に帰ることができましたが、
以来、1人での外出は避けるようになりました。


このように、今振り返ってみても
大変な日々を送りましたが、秋が少し近づいた
8月の終わり頃から、症状が徐々に落ち着いてきました。

9月中は、週に何度か立ちくらみを起こしたり、
ときどき虚血状態になることはありましたが、
食欲不振以外の体の症状は取れました。

実は8月下旬と9月中頃、公民館主催の
「ヨガの体験教室」に2回参加しました。

ヨガのゆったりした動きや呼吸法、筋肉を鍛える運動、
それから教室でBGMとして掛かっていた、
自律神経を整える効果があるという音楽が良かったのか、
体長改善の大きなきっかけになりました。


すっかり涼しくなった10月上旬には、
脈拍の回数がふだんの60台にまで落ちました。
そうして、立ちくらみや虚血の状態がなくなった
10月の終わりに、起立性低血圧の治療が終わりました。

本当に長く感じられた夏でした。

最後にS医師からは、
「来年の夏も、また症状が出たらおいで」
と言われましたが、幸い、再発はしませんでした。


ところで、この期間中に大きな出来事がありました。
この病院で、鉄欠乏性貧血の治療が
開始してから、約2ヶ月が経った7月11日。
鉄剤の効果を見るために、血液検査を受けました。

結果が出たのは、7月18日でした。
ヘモグロビンの数値は12.8で、
やはり5月に受けた血液検査の14.5という
数値は、実際の状態よりもはるかに
高めであったことがはっきりしました。

とはいえ、この時の数値も、
正しくこの頃の体の状態を示していたのか、
今となってはよく分からないのですが、
正常値の14から比べると、明らかにまだ、
貧血の状態を示す数値でした。


ところが、困ったことが起こりました。
起立性低血圧の原因と言われる血清鉄の
数値を上げるために、
ビタミンB12を飲んでいたところ、
効果が出すぎたのか、2ヶ月前の58から、
何と118にまで上がっていたのです。

フェリチンはこの時、65.8でした。

ヘモグロビンとフェリチンの数値から見れば、
まだまだ鉄剤の投与が必要な状態だったはずでした。

ところが、この結果を見たS医師からは、
次のように言われてしまったのです。

「血清鉄の値が118まで上がったから、
もう鉄剤を飲むのはやめた方がいいね。
これ以上鉄剤を飲むと、値が増えすぎて、
臓器に鉄が沈着してしまう可能性があり危険だ。

フェリチンの値も65もあれば十分だろう。
ヘモグロビンも12.8になったから、
もう貧血はだいじょうぶだよ」

この時、私はこの医師に、
「ヘモグロビンもフェリチンも、
まだ正常値に達していないので、
引き続き鉄剤を処方して下さい」と、
お願いすることができませんでした。

こうして、こちらの病院でも、
とつぜん鉄欠乏性貧血の治療が
終わってしまいました。

この次の記事では、この事態を引き起こした、
血清鉄について書きたいと思います。




ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。

これまでの記事を最初からご覧になりたい方は、
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0





2016年10月30日

起立性低血圧について・・・2

(前回の記事の続きです)

まず、起立性低血圧を発症した私の
ヘモグロビンの値が、異常に高くなってしまった
理由からご説明します。

「血液」という液体の中には、ヘモグロビンや赤血球、
血漿などの成分が含まれています。
 
脱水症状によって体液の量が減少したり、
出血によって血液が失われた状態で血液検査を行うと、
血中濃度が高くなってしまうため、
実際よりもヘモグロビンの数値は高く出てしまうのです。

ところが、私が掛かった病院の医師たちは
鉄欠乏性貧血や起立性低血圧の症状を、
いくつも伝えていたにも関わらず、
ヘモグロビンの「14.5」という数値だけを見て、
「貧血は治っている」
「ヘモグロビンは正常値に回復している」
と、誤診をしてしまいました。

私が、「ヘモグロビンの数値だけで
判断する医師は危ない」と書いた理由には、
こうした経験もあるからなのです。

  
次に、なぜ3月の1週間の入院期間中に、
いったんは起立性低血圧の症状が
回復したのかについて、
理由を書きたいと思います。

入院中、私は鉄剤と止血剤の点滴に加え、
手術前後には薬液や鎮痛剤、栄養剤などの
点滴を受けていました。

点滴はすべて水分でできていますから、
多量の水分が一気に体内に投与されたことで、
おそらく失われてしまった血液を上回る液体が、
補われたのだと思われます。

加えて、手術中から手術の翌日までの2日間は、
ベッドで安静中に足に血栓ができるのを防ぐため、
起立性低血圧の治療でも使われる着圧靴下を履いたり、
足のふくらはぎにポンプ式のマッサージ器を
装着したりしていました。
 
これらのおかげで、全身に血液や体液が巡り、
手足のしびれや頭痛、吐き気、
体のふらつきなどの不快な症状が、
1週間でいったんは落ち着いたのです。

では、なぜ鉄剤を飲まなくなった後に、
再び起立性低血圧の症状がぶり返したのでしょうか。

実は、体のふらつきの症状が表れた5月の中旬以前から、
座っている時に急に心臓がドキドキしたり、
体が疲れやすいなどの症状が、すでに出ていました。
おそらく影を潜めていただけで、起立性低血圧の状態は、
ずっと続いていたのではないかと考えられます。

5月中旬以降、起立性低血圧の症状が、
急激に悪化してしまったのは、
1つめには、5月中旬頃から気温が急激に
上昇してしまったことがありました。
5月なのに、初夏のように高い気温の日が
毎日続いていたのです。

総合病院の血液内科を受診した日も、
気温は25度を超えており、
病院に着いた時点でのどが渇いていました。
しかし、体のふらつきがひどかったために、
待合室で動けなくなり、水分を補給できないまま、
血液検査を受けました。

ただでさえ、多量出血の影響で
体液の量が減っているうえに、
暑さによる脱水症状も重なってしまったのです。


2つ目の理由は、鉄剤の服用を中止してしまったこと。
というのも、「現代の起立性低血圧」という医学書によれば、
起立性低血圧の患者さんを調べたところ、
鉄欠乏性貧血と診断はされていないけれども、
鉄分が不足した患者が半数近くにも上ったそうです。

その患者さんの多くに共通していたのが、
「血清鉄」の減少でした。
「血清鉄」とは、フェリチンの説明の中でもお伝えしたように、
血液の成分中にある血漿の中にある鉄のことで、
血液中にわずか0.1%しか含まれていないそうです。

この微量な血清鉄とビタミンB12の2つの成分が、
自律神経の調整に関わっているため、鉄不足に陥ると、
起立性低血圧を発症するのではないか、
と考えられているそうです。


さて、起立性低血圧の治療方法ですが、
症状が落ち着くまでの5ヶ月にわたり、
近所の内科で処方された「リズミック」という、
「交感神経興奮剤」の薬を飲み続けていました。


他に、「現代の起立性低血圧」の中で、
専門の医師が患者さんたちに処方していると書かれていた
ビタミンB12も、自分で薬局で
サプリメントを購入して飲んでいました。
「血清鉄」の数値を回復させるのに有効だと、
本に書かれていたからです。

治療を受けていたかかりつけの医師からは、
「夏場になると、脱水状態に陥りやすくなり、
症状が悪化するから気をつけてね」と、
何度も念を押されました。

さらに、

1.「水分をこまめに補給して、脱水状態を防ぐこと」
2.「入浴後に立ち上がって外に出ると、血圧が急に下がって
 危険なので、特に気をつけるように」

という注意を受けました。

実際、その年の夏は地獄のような日々を送りました。

その点も含めた症状の経過の話は、
この後の記事でお伝えしたいと思います。


ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。


これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0






起立性低血圧について・・・1

前回まで2回にわたって、
起立性低血圧を発症したときの
様子をお伝えしました。

今回は、この起立性低血圧について、
お伝えしようと思います。

座った状態から急に立ち上がるとき、
血液は重力の関係で、足の部分に溜まっています。

健康な人の場合、ふくらはぎの筋肉を使って、
足の血液を心臓までスムーズに送り返すことが
できるので、立ちくらみを起こすことはありません。


ところが、血圧の調整を行う自律神経が
うまく働かなくなると、立ち上がったときに、
血管を収縮させて、瞬時に心臓に血液を戻すことが
できなくなってしまいます。

そのために、立ちくらみを起こしたり、
パタンと倒れてしまったりするのです。

 
起立性低血圧を発症する原因は、
他にもいくつかあります。
そのうちの1つが「血液量の減少」、
つまり大量出血です。

人間の体内には、約4〜5リットルの
血液が流れていると言われています。

 
大量出血によって、血液の量が大幅に
減少してしまうと、どんなに血液を頭から
足の爪先まで届かせようとしても、
そもそも量が足りないので、
全身に血液を送り届けることができません。

 
そのため、脳が虚血(血液が部分的に不足する)
状態に陥り、激しいふらつきや、状態がひどい時には
転倒や失神を起こしてしまうのです。


3月18日に、私の顔が白いペンキを塗ったように
真っ白だったのも、おそらく脳にまで
血液が回っていなかったからだと思います。


脳だけでなく、全身に血液がうまく回らなくなるため、
症状も全身に表れます。


動悸、息切れ、胸痛、めまい、立ちくらみ、頭痛、
頭重、頭部緊張感、肩こり、しびれ感、食欲不振、
便秘、腹痛、全身倦怠、易疲労感、悪心(吐き気)、
失神感、朝起き不良、四肢冷感。

※「現代の起立性低血圧」(本多和雄・永田勝太郎共著)より。


動悸や息切れの症状が起こるのは、心臓が何とかして
全身に血液を送ろうと、頑張りすぎてしまうからです。 


これら以外にも、頻脈(脈が異常に速くなる)、
立ち上がったときに物が二重に見えたり、
目の前が真っ暗になる、という症状もあります。

 
ちなみに私の場合、3月に倒れて緊急入院した時は、
動悸と胸痛、腹痛以外の症状がありました。
そして、5月以降は、しびれ感以外の全ての症状が
表れてしまいました。


では、なぜ3月の時は、わずか1週間の入院で、
これらの症状が落ち着いたのでしょうか。

そして、なぜ再び5月になって、よりひどい状態で
症状がぶり返したのでしょうか。

また、血液検査でヘモグロビンの値が、
異常に高くなってしまった理由は?


これらの理由と治療方法については、
次の記事でお伝えします。



ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。

これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0







2016年10月27日

大量出血による代償・・・2

その日の夕方、病室に来た主治医のM医師からは、
「ヘモグロビンは、10.3もあったんですけどね。
貧血の症状は、おそらく3日も経てば治まると思います。

3日後に手術室が空いているのですが、
手術を受けたいですか?
それとも、症状が治まった後、
いったん自宅に帰って、
予定通り4月に手術を受けますか?」
と言われました。


「3日後に手術を受けさせて下さい」
私は即答しました。出血が止まっていない状態で、
あと2週間も家で過ごすなど、考えられなかったからです。

こうして私は、3月21日に子宮筋腫の摘出手術を受けました。


手足や頬のしびれ、吐き気、ふらつきの症状は、
入院中に1週間、鉄剤の点滴を受けるうちに、
少しずつ治まっていきました。
ヘモグロビンの値も、手術直後は8まで下がりましたが、
4日後には10.5に回復し、25日に退院しました。


その後は外来に通いながら、処方された鉄剤を飲んでいました。
4月6日の術後検診の日、血液検査を受けると
ヘモグロビンの値は11.6まで上がっていました。
「正常値まで回復しましたので、もう貧血は大丈夫です」
M医師にそう言われました。
それでも、念のためにと1ヶ月分の鉄剤を処方してくれました。


5月12日、処方されていた鉄剤を飲み終わりました。
鉄剤を飲まなくなると、すぐに体のだるさや頭痛、
微熱、悪寒、吐き気、のどの激しい痛みの症状が出ました。
18日からは、再び立ち上がると体がふらつくようになり、
手術前の時よりも、ひどい状態になってしまいました。

やがて、軽く動いただけでも、
動悸や息切れがするようになりました。


そこで今度は、総合病院の血液内科を受診しました。
この時すでに、ネットで鉄欠乏性貧血について調べており、
ヘモグロビンの正常値やフェリチンについて、
ある程度の知識があり、専門の病院で貧血の治療を
受けたいと思ったからです。


その病院で受けた検査の結果、驚いたことに、
ヘモグロビンは14.5という高い数値が出ました。
フェリチンは46でした。

診察してくれた医師からは、
「貧血はもう治っているので、治療の必要はありません。
手術を受けたので、体が疲れているのでしょう」
と言われました。


専門の先生が言うなら、そうなのかなぁ。
1度はそう思いましたが、ヘモグロビンの数値が
高すぎることと、体調の悪化に疑問を感じ、
その日の夕方、近所の内科を受診しました。


かかりつけのS医師は、私が持参した血液検査の結果を見ると、
血圧を測るようにと看護師に指示をしました。
血圧は、上が98で下が55でした。


「やっぱりそうか」
そうつぶやくと、S医師は
「フェリチンが低いから、まだ貧血は治っていないよ。
ヘモグロビンが回復しているにも関わらず、
立ちくらみや動悸、体のふらつきの症状があるのは、
貧血によって血圧が低下して、
起立性低血圧を引き起こしているからだよ」
と言いました。


「起立性低血圧」。

この病気が、3月18日の自宅などでの転倒、
その後の体のふらつきなどの症状を引き起こした
張本人でした。


この時、この医師も「ヘモグロビンは回復している」と
言いましたが、後で起立性低血圧について
自分で色々と調べてみて、
そうではなかったことが分かりました。


次の記事では、「起立性低血圧」の症状や、
「鉄欠乏性貧血」との関係について
お伝えします。


ブログ記事の無断転載を禁じます。

このブログを気に入って頂けました場合、
Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。

これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0





プロフィール
のりさんの画像
のり
神奈川県在住の主婦です。9年前、子宮筋腫が原因で、重い鉄欠乏性貧血を発症しました。発症までの過程や症状、今まで受けてきた治療法などを、綴っていきたいと考えています。 どなたかのお役に立てたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
プロフィール
お問い合わせはこちらから https://form.os7.biz/f/192cd280/ こちらからもどうぞ QR.jpg
ファン
検索
<< 2023年03月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
最新記事
最新コメント
毎日違うことをする by のり (04/01)
毎日違うことをする by 通りすがり (03/23)
鍼灸治療・・・3 by のり (03/16)
鍼灸治療・・・3 by ゆみ (03/14)
栄養の吸収と体重の関係 by のり (12/20)
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
日別アーカイブ
RSS取得
QRコード
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。