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2017年01月20日

栄養療法開始から2週間の症状の変化

前回、Mクリニックで購入したサプリメントを、
飲み始めた日のことについて書きました。

今回は、その続きとして、
はじめの2週間に私に起きた、
症状の変化についてお伝えしようと思います。

2日目の朝のことでした。
目が覚めて、何の気なしに頬に触った瞬間、
驚いてぱっと飛び起きました。
それまで、栄養不足の影響からか、
弾力性を失い、ふにゃっとしていた頬に、
ピンと張りが戻っていたからです。

この日、早くも久光製薬から、
乳酸菌サプリメントが届きました。
注文から3日目のことでした。
さっそく飲み始めました。

3日目には朝起きると、それまでは舌の表面が
ピリピリとしびれた状態だったのが、
かなり治まって楽になりました。

また、サプリメントを飲み始めるまでは、
蚊の鳴くような、本当に小さな声しか
出なかったのですが、
この日の朝から、明らかに声に元気が戻って、
張りのある大きな声が出るようになりました。

4日目には、近くに住む義姉と一緒に、
2時間近くにわたって、
買い物をしたり用事であちこち回ったりと、
動き回ることができました。

サプリメントを飲み始める前までは、
頭痛や疲労感などの症状がひどくて、
家で横になってばかりいたのにと思うと、
とてもうれしい気持ちになりました。

症状の中で、1番顕著に変化を感じたのが、
それまでよりも話すテンポが少し上がり、
口数が増えたことでした。

それに伴い、元気だった頃のように、
たまに、夫に冗談で憎まれ口や軽口を叩いたり、
テレビ番組を見ながら突っ込みを入れたりと、
本来の自分らしさが少し戻りました。

5日目。仲の良い友人に電話を掛けると、
「張りのある声を聞いた時、別人かと思っちゃった」
と、驚かれました。
自覚しているだけでなく、人が聞いても分かるくらい
声に元気が戻ったのだと思い、うれしくなりました。

それまでは、鉄剤を100mgも飲んでいても、
効いている感じがしなかったのですが、
サプリメントを飲み始めてからは、
体に本当に必要なものが入ってきているという、
確かな実感が持てるようになりました。
体が喜んでいるように感じたのです。

飲み始めて数日が経つ頃には、
胃の調子も良くなってきて、
起床時の胃のむかつきの症状が治まりました。
また、元気だった頃のように、
食後数時間でお腹が空くようになりました。

1週間後には、友人と話をしているときに、
「〜だったの」「〜なのよね」などの語尾に、
私本来の柔らかさが少し戻り、
言葉に感情がこもるようになってきたと思いました。

このように初めの1週間は、
毎日、何かしら症状に変化が表れていました。
そこで月に1度の診察日に、医師にきちんと伝えられるように、
カレンダーに症状の変化について、
記録をするようになりました。

それまでは、症状が悪化の一途を辿っていたため、
良くなっていることを書けるのがうれしくて、
気分が明るくなりました。

10日が経つ頃にはやる気が少し出てきて、
午前中に家事を済ませた後、
午後からは買い物や用事で
外出できるようになってきました。

それまでは、家にこもりきりの日々を
送っていましたので、久々に吸う外の空気が、
新鮮で気持ちよく感じられました。

幸い、私の場合は、飲み始めた初日から、
このように様々な良い変化が表れたのですが、
それがずっと続いて回復まで至ったかというと、
そんなに単純ではありませんでした。

この点については、サプリメントを飲み始めるときから、
実は予想していました。

医学書である「鉄欠乏性貧血 鉄の基礎と臨床」に、
欠乏状態からの回復の初期段階が、
栄養の吸収率が最も高く、
まずは不足している箇所に栄養素が送られ、
優先的に補充していくと書かれていたからです。

そのため、特に初めの2週間は
全身に栄養が行き渡るように、
なるべく無理をせずに、毎日2時間は
お昼寝をするように心がけていました。

このことも、初期段階の症状の変化に
つながったのだと思っています。


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2017年01月19日

栄養療法の開始初日の変化について

今回からしばらくの間は、栄養療法を受けたことで、
数多くの私の症状が、どのように変化していったかを、
お伝えしていきたいと思います。

その前に、少し話を戻しますね。

セカンドオピニオンを受けた7日の晩と、8日の晩、
院長から分けて頂いた
高価な乳酸菌サプリメントを飲みました。

初日、飲んで1時間も経つと腸が活発に動き出し、
翌日からデトックスが始まりました。

3日目は、久光製薬の乳酸菌サプリが届くまでの
つなぎとして、市販のヨーグルトを食べました。

栄養療法のサプリメントが、
Mクリニックから届いたのは9日の朝のことでした。
その前に、3日間かけて腸を綺麗にできたのは、
今考えても幸運なことでした。

サプリメントは、市販のサプリメントのように、
チャック付きのアルミの袋に入っており、
私が購入したのは合計13袋でした。

飲み始める前に、まずは100円ショップに行き、
サプリメントを小分けするための、
「カードが入るサイズ」の透明袋を
買ってきました。

その後、袋の表面にマジックで、
○日朝 ○日昼 ○日夜 という風に、
31日分書きました。

処方では、サプリメントの種類によって、
1日に飲む個数がそれぞれ異なっています。
たとえば私の場合、ヘム鉄は1日4粒、
亜鉛は1日6粒、ビタミンDは1日2粒・・・
という処方になっていました。

処方の数をきちんと確認しながら、
1日3回、飲む数のバランスも意識しつつ、
まずは3個の小皿に分類した後、
1日分の3つの袋に入れていきました。

最後に、大量の小袋を4日分くらいずつ、
大きなクリップで留めました。
そうして、必要最小限のサプリメントだけを、
食卓に置きました。

残りは、チャック付きの大きな袋に入れて、
高温多湿と日の光を避けるべく、
戸棚の中で保管することにしました。

こうした作業は、2ヶ月目以降、ネットショップで
ボトルタイプのサプリメントを購入するようになってからも、
毎月かならず行っています。
アルミの袋や、ボトルの蓋を開ける回数を
極力減らすことで、
サプリメントが酸化するのを防ぐためです。

面倒な作業ではありますが、
これから栄養療法を行われる方も、
ぜひ行って頂けたらと思います。

さて、説明が長くなりましたが、
ひと月分のサプリメントの分類が終わった後、
いよいよ朝の分から飲み始めることにしました。

あらかじめ、Mクリニックのスタッフの方からは、
「飲み始めて2週間後くらいから、
体に変化が現れ始めると思います」
と言われていました。

果たしてこれから、体がどう変わっていくのだろう。
副作用が出ませんように。
どうか体質に合いますように。

そう心から願いながら飲みました。

その日の夕方のことでした。
3月以降、毎日のように夕方になると、
疲れとひどい頭痛に悩まされていたのですが、
その日は頭痛が起こりませんでした。

あれ? 頭痛が起こらない。
まだ朝と昼、2回分しか飲んでいないのに。
たまたまなのかな。
それとも、頭痛の原因だと医師に言われた、
亜鉛のサプリメントを飲んだから?

そもそも、こんなに早くサプリメントの効果って、
表れるものかしら?

この日は、このように半信半疑だったのですが、
驚いたことに、初日を境に
ぴたりと頭痛が治まってしまいました。

1ヶ月後の診察で、N医師にこのことを伝えると、
「鉄がヘム鉄に変わりましたし、
亜鉛のサプリメントも飲み始めましたからね。
頭痛が治まって良かったですね」
と、笑顔で喜んでくれました。

2日目以降も様々な変化が起こったのですが、
それについては、次の記事でお伝えしますね。




※同じく鉄欠乏性貧血で栄養療法を行った場合でも、
体質や体調、症状などによって、個人差がありますので、
必ずしも同じ変化が起こるとは限りません。



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2017年01月16日

亜鉛欠乏による症状

セカンドオピニオンを受けたクリニックを出ると、
お昼の12時15分になっていました。

昼ご飯を食べずに、すぐに電車に乗り込んだのですが、
座席に座り込んで間もなく、
胃がムカムカしていることに気づきました。

そういえば、これまでずっと、
朝起きると胃がむかついていたり、
食欲が落ち気味で、消化も遅いなど、
胃の調子が悪かったなぁと思いました。

先ほど、診察中に院長から、
「亜鉛欠乏がひどいよ」と言われたことを思い出し、
何か関連があるのではと、携帯電話で調べてみると、
案の定、亜鉛不足による症状の中に、
「食欲不振」がありました。

帰宅後、ネットで「亜鉛欠乏」による症状について、
きちんと調べてみました。

すると、下記のような非常に多くの欠乏症状が、
引き起こされることが分かりました。
(今回、おもに参考にしたページと本
http://www.geocities.jp/ryu_kurasawa/menu2/ZnDeficiency
http://www.orthomolecular.jp/nutrition/zn/
http://www.skincare-univ.com/article/017333/
http://kenko-info.biz/zinc/1012/

「食べ物を変えれば脳が変わる」 生田哲著 
             発行 株式会社PHP研究所
「新版 薬剤師がすすめるビタミン・ミネラルのとり方」
                福井透著
             発行 丸善 


身体的症状

・免疫力低下
・傷の治りが遅い
・脱毛 
・味覚障害
・食欲不振、嘔吐
・下痢
・貧血
・甘い物を苦いと感じる 

精神的症状

・精神状態の異常 
・情緒不安定
・行動異常
・精神遅滞
・うつ症状
・無気力、無欲、無感動
・抑うつと多幸感が交互にくる
・無表情になる

脳に関する症状

・記憶力低下、記憶障害
・脳の機能が低下する
・知的機能が低下する
・知能の低下
・学習意欲の低下
・認知機能の低下
など。

これらの症状を見たとき、
思い当たる症状が多いことに驚きました。

まずは、若年性認知症になったのではないかと、
人知れず悩んでいた記憶力低下や認知機能の低下
といった、脳に関する症状が目につきました。

また、情緒不安定や無気力、無感動、抑うつ状態、
無表情などの精神的な諸症状もありました。

特に数ヶ月前、まるで自分が
幼稚園児になってしまったかのようだと
感じていた言動が、実は亜鉛不足による
精神遅滞、知能低下の症状だったと知って、
唖然としました。

亜鉛欠乏による症状と言えば、
「味覚異常」はよく知られていますが、
他にも数多くの症状があることは、私も含めて
知らない人がほとんどだと思います。

当時、亜鉛不足だったと知人や友人に話すと、
必ずと言っていいほど、
「亜鉛不足って、味覚に異常が出るんでしょう?
気がつかなかったの?」
と聞かれました。

そう言われて思い当たったのが、
外食をした時に、なぜか食事の味が苦く感じてしまい、
「これ、何か苦くない?」
「いや、苦くないよ。おいしいけど」
という会話を時々、夫と交わしていたことでした。

またこのころ、味噌汁に入れる味噌の量が、
それまでの分量では味が薄く感じられ、
1.5倍くらいに増やしていたのも、
味覚障害による影響だろうと思いました。

このように、自分の知らないところで、
亜鉛は大きな影響を及ぼしていたのです。

亜鉛は、体内に約2gしか存在しないそうです。

それなのになぜ、こんなにも多くの症状を
引き起こすのかについて、
「食べものが変われば脳が変わる」には、
次のように書かれています。

「亜鉛はすべての細胞に存在し、
全酵素2200種類のうち100種類以上の
酵素の補因子になっている。
どのミネラルよりも多くの酵素を助けているのが、
亜鉛なのだ。
それほど大事な亜鉛だが、
じつはいちばん不足しやすく、
心の健康にもっとも影響を及ぼす栄養素でもある」


ちなみに、亜鉛欠乏による症状のうち、
一部は鉄欠乏による症状と重なっています。

たとえば、
・頭痛 ・免疫力低下 ・脱毛 
・貧血 ・情緒不安定 ・うつ症状
・無気力、無欲

・記憶力低下、記憶障害
・脳の機能が低下する
・知的機能が低下する
・知能の低下
・学習意欲の低下
・認知機能の低下

などです。

亜鉛欠乏かどうかは、血液検査で
「血清亜鉛」と「アルカリフォスファターゼ」(ALP)という
2つの項目を調べることで、知ることができます。

血清亜鉛の正常値は、大体110くらいです。
アルカリフォスファターゼの正常値は、
大体140〜300の範囲内だそうです。

平成27年3月時点での私の血清亜鉛の値は83、
アルカリフォスファターゼの値は103でした。

ちなみに、言語障害や感情の喪失など、
症状が一気に悪化した平成26年(2014年)12月時点では、
血清亜鉛の値は71しかありませんでした。

その後、市販のマルチミネラルのサプリメントで、
毎日亜鉛を約3mg、摂取していたのですが、
多少は効果があったみたいです。


亜鉛欠乏による症状を調べたことによって、
欠乏していると言われた他の栄養素の欠乏症状にも、
関心を抱くようになりました。


そうして1つ調べるごとに、
自分の症状に対して理解を深めていきました。


それについては、
この先の記事でお伝えしたいと思います。



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2017年01月13日

遅延型フードアレルギー

前回は、セカンドオピニオンを受けたクリニックで、
院長から「リーキーガット症候群」について
教わった話を書きました。

今回はその続きとして、
やはりこの院長から教わった、
「遅延型フードアレルギー」について
書きたいと思います。

よく知られる即時型フード(食物)アレルギーでは、
アレルギー因子を持つ食材を食べた直後に、
じんましんや痒みなどの症状が出たり、
ひどい時には呼吸困難に陥る場合があります。

誘発する食品としては、
「小麦」「卵」「牛乳」が
三大アレルゲンと言われており、
他にもそばやピーナッツなどで
アレルギーを起こす人もいます。

症状がひどいと、命に関わる場合もあり、
あなどれません。

一方、遅延型フードアレルギーの場合は、
「遅延」とついているように、食べた直後ではなく、
食後数時間から、遅い場合だと数週間経ってから、
頭痛や原因不明の体調不良、疲労感、便秘、下痢などの
症状が出るそうです。

栄養療法を行っている病院には、
「遅延フードアレルギー検査」というものを
実施している所が多いようです。

私がセカンドオピニオンを受けたクリニックも、
その1つでした。

栄養療法を行うにあたっては、
血液検査に基づいて処方される
サプリメントの服用だけでなく、
食事療法も重要になってきます。

サプリメントの服用は、
あくまで不足している栄養素を補うためであり、
基本的にはふだんの食事から、
バランスの良い栄養を摂ることが、
病気を回復させるうえでは
欠かせないからです。

そのため事前に、一般的な食材の中に、
遅延型フードアレルギーを起こす食材はないかを、
あらかじめ検査で調べる場合があるそうです。

院長は私に、遅延フードアレルギー検査の
資料を見せてくれました。

それによると、この検査では、
肉、乳製品、果物、魚介類、スパイス、ナッツ・穀物、
野菜の中から、96種類もの食品それぞれに対して、
アレルギー反応を調べることがわかりました。

院長は、クリニックで実際に検査を受けた患者さんたちの
結果について、このように説明してくれました。
「卵アレルギーのある患者さんは、半数くらい。
あと多いのは、小麦だね。
米は不思議と少なくて、今まで検査をした中で、
100人に2人くらいしかいなかったよ。」

その後、こう付け加えました。
「タンパク質の食品にアレルギーがあると、
摂っても逆効果になるから、
検査代は高いけど1度調べてみたらいいと思うけどね」

検査代を聞くと、3万2千円ととても高額でした。

幸い、Mクリニックでは、
遅延フードアレルギー検査については
特に勧められませんでしたので、
受けることなく今に至っています。

もし、栄養療法を受けられる方で、
病院でこの検査を勧められた場合、
強制ではないと思いますので、
受ける必要性について、
医師とよく相談されると良いと思います。

ちなみにこの検査に関しては、
検査代が高いうえに、科学的根拠がないとして、
日本アレルギー学会が注意を呼びかけるなど、
賛否両論があります。

それでも今回、私がこの検査について、
記事にしてお伝えしたのには、
理由があります。

検査を勧めようとしたわけではなく、
どんな日常的な食べものであっても、
毎日、同じ食材を食べ続けていたら、
フードアレルギーを引き起こす可能性がある
ということをお伝えしようと思ったからです。

院長からも、特にタンパク質を摂取する際には、
同じ物ばかりを毎日食べないようにと、
注意を受けました。

つまり、タンパク質といえば、
肉には牛肉、豚肉、鶏肉がありますが、
毎日、なるべく違う種類のお肉を食べること。

魚介類も、さんまやイワシ、さば、さけ、まぐろ、
海老やイカなど、多種類がありますが、
こちらも毎日、種類を変えて食べること。

また、以前、「食事療法・・・1」の記事で書きましたが、
鶏卵に関しても、週に2度は
食べない日を設けること。

他の野菜や果物に関しても、
好きだからと言って、同じ食べものばかりを
毎日食べ続けないこと。

なるべく色々な食品を取り入れながら、
鉄欠乏性貧血を治すために、
食事療法を行って頂けたらと思います。



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2017年01月12日

栄養の吸収を高める方法

前回は、セカンドオピニオンを受けたクリニックで、
鉄剤を飲んでも鉄欠乏性貧血が治らない理由を3つ、
教えてもらった話を書きました。

今回は、食事やサプリメントなどで摂取した栄養素を、
吸収しやすくする方法について、お伝えしようと思います。

診察の中で、私は院長にこんな話をしました。
「1年2ヶ月間通ったクリニックで、
医師からタンパク質、亜鉛、ビタミンBが足りていないと
言われたので、市販のマルチビタミンのサプリを
飲んでいました。
でも、数値は変わりませんでした」

今、改めて考えると、
血液検査の数値が変わらなかったのは、
日本のドラッグストアなどで市販されているサプリメントは、
栄養素の含有量が少ないため、
極度に栄養素が不足していた私には、
足りなすぎたのでしょう。

しかし、当時は理由が全く分からず、
数値にも体調にも変化がほとんど表れないことを、
疑問に思っていました。

院長は私の話を聞くと、
「栄養の吸収が悪いからだよ。
リーキーガット症候群って知っている?」
と言いました。

リーキーガット症候群。
初めて聞く言葉でした。

すると院長は、分かりやすく説明してくれました。
「リーキーガット症候群というのは、
腸に穴が空いていることだよ。

腸の粘膜に穴があると、栄養が漏れやすいんだよ。
せっかくビタミンや亜鉛などを摂っても、
穴からどんどん出て行ってしまう」

自宅に帰った後、リーキーガット症候群について、
きちんと調べてみましたら、
腸に傷が付いていることによって、
未消化のタンパク質が入り込んでしまい、
食物アレルギーや免疫疾患を引き起こす場合も
あることが分かりました。

リーキーガット症候群は、
まだ日本ではほとんど知られていないため、
検査方法も確立されていないそうです。

ただし、リーキーガット症候群を改善するために、
乳酸菌が最も有効的であることは
分かっているそうで、
院長は私に、乳酸菌のサプリメントを
摂取するようにと勧めてくれました。
http://xn--ecki4eoz0157dhv1bosfom5c.com/kouso-kiso/lgs-kaizenn.html


というのも乳酸菌には、
善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす効果があり、
善玉菌が増えることで、腸の働きが良くなり、
結果として栄養素を吸収しやすくなるからです。

つまり、もしリーキーガット症候群だった場合、
乳酸菌のサプリメントを摂取することで、
その対策が取れるのと同時に、
栄養素の吸収も良くすることができる
という、一石二鳥の効果が期待できるわけです。

このことについて、分かりやすく説明しますと、
次のようになります。

   食べ物を口に入れる
       ↓
胃に入った食べ物を胃酸で溶かして消化し、小腸に運ぶ。
       ↓
小腸で食べ物から栄養を吸収し、栄養分は肝臓に、
   排泄される分は大腸へと運ばれる。

この時、腸の中に善玉菌が多いと、
栄養吸収をしやすく、免疫力も高まる。

反対に、悪玉菌が多くて腸の働きが悪いと、
食べ物を摂取しても栄養の吸収が悪いため、
免疫力も弱まってしまう。


院長はまた、乳酸菌を摂取する際の注意点として、
「死菌」が入っている物を選ぶようにと
教えてくれました。

乳酸菌に、「死菌」というものがあることは、
この時、初めて知りました。

よく乳酸菌入りのヨーグルトの商品で、
「生きたまま腸に届く」を売りにしている
CMを見かけますよね。

その影響で、私も、
「生きたまま腸に届く乳酸菌が
入っている商品はとても良い」と、
刷り込まれていました。

ところが、院長によれば、生菌よりも死菌の方が
腸の状態を良くする効果が高いことが、
最近になって分かってきたそうです。
http://cogconcept.jp/?tid=2&mode=f6
http://choukirei00.com/?p=2637

院長は、栄養療法を行う患者さんたちには、
初めの3ヶ月間は、死菌入りの
乳酸菌サプリメントをきちんと摂取してもらい、
胃腸の状態を良くしたうえで、
治療を行っていると教えてくれました。

4ヶ月目以降も、急にやめると効果が台無しになるので、
徐々に量を減らしながら、継続して飲ませるそうです。

親切なことに、院長は自分も飲んでいるという、
「ベルムカインソフト」という乳酸菌サプリメントを
2日分、私に分けてくれました。
http://bermkain.info/brm-soft.html

この商品は、30日分で10800円もします。

高価すぎて、とても手が出せなかったので、
院長のお話を元に、帰宅後じっくりと調べて選んだのが、
久光製薬の「ECー12」という乳酸菌の商品でした。
こちらは、1ヶ月目のお試しは1810円(当時)、
2ヶ月目以降は定期購入で2700円(当時)でした。
https://e-hisamitsu.jp/campaign/ne.html


正直に書きます。
値段の高い、安いに関係なく、
どちらも効果がありました。

この記事を読んで、乳酸菌のサプリメントを
購入される方は、じっくりとさまざまな商品を
比べたうえで、納得して購入して頂けたらと思います。



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2017年01月10日

鉄剤で鉄欠乏性貧血が治らない理由

セカンドオピニオンを受けるため、
都内にある別のクリニックを受診したのは、
検査結果を聞いた4日後の、平成27年(2015年)4月7日のことでした。

この日、このクリニックを受診して、院長である男性医師から
さまざまなことを教えて頂いたことが、
私がこのブログを開設する大きなきっかけになりました。
鉄欠乏性貧血で悩んでいる他の多くの人たちにも、
この医師の言葉を伝えたいと思ったのです。

受診にあたり、今回もこれまでの経過と、
症状を詳しく書いた紙を持参しました。
(症状はこちら→https://fanblogs.jp/hinketu/daily/201612/16

診察が始まってすぐ、私は院長に、
「これまで、色々な病院で貧血の治療を受けたんですけど、
良くなってくると、『もう治りましたよ』と言われて
治療を打ち切られてしまい、
またすぐに症状がぶり返すという繰り返しでした」
と話しました。

すると院長は、
「治ったと思ってもすぐに戻るんでしょ。
それは、栄養の吸収が悪いからだよ」
と即座に答えました。

続いて、血液検査の結果に目を通すと、
「亜鉛とビタミンBが不足しているね」
と言った後で、こんな言葉を口にしました。

「フェリチンは65.5か。
鉄よりも、亜鉛欠乏の方がひどいよ」

そして、症状を書いた紙に目を通しながら、
「頭痛、風邪を引きやすい、
それから、抑うつ状態になりやすい。
これらは亜鉛欠乏が原因だよ」
と言ったのです。

この先の記事で、亜鉛欠乏の症状についても説明しますが、
この時、院長に教わるまで、私は亜鉛欠乏の深刻さや、
亜鉛欠乏によって引き起こされる症状について、
考えたことは1度もありませんでした。

ずっと、鉄欠乏にばかり意識が向いていたのです。

この後、私は院長に、栄養療法に切り替える前のSクリニックで、
フェロミア錠100mg、シナール錠、ベリチーム(酵素剤)を
1年2ヶ月間、処方されていたことを話しました。

すると院長は、
「私も大学病院にいた頃は、同じ薬を処方していたよ。
でも、治せなかった。鉄だけ摂ってもダメなんだよ」
と、無念さがこもる、やりきれなそうな口調で言いました。

実はこの院長は、このクリニックを開院する前は、
ある大学病院の血液内科に勤務していたのです。

いわゆる、血液の専門医からはっきりとそう言われ、
うすうす気づいてはいましたが、
やはりそうだったのか、と現実を受け止めました。

院長は、なぜ患者さんたちが、
保険の薬剤では鉄欠乏性貧血が治らないのかを調べ、
理由を突き止めたそうで、私に教えてくれました。

1つめは、「ヘム鉄と非ヘム鉄の吸収率の差」に書きましたが、
保険で処方される鉄剤は、非ヘム鉄というもので、
吸収率がわずか2%しかないから。
https://fanblogs.jp/hinketu/daily/201612/22

2つめは、鉄欠乏性貧血にかかる女性の多くが、
生理がある年代の女性であるから。
つまり、毎月、生理で経血が失われる状態で、
並行して鉄欠乏性貧血の治療を行わないといけないので、
鉄を投与しても、貯まるのに時間が掛かってしまうのです。

3つめは、これが一番重要なのですが、
先ほども院長が口にしたように、
「鉄だけ摂ってもだめ(治らない)」
ということなのです。

つまりは、鉄欠乏性貧血を治すには、
鉄以外にも摂取しないといけない
栄養素があるということです。

具体的に、何の栄養素なのかについては、
この先の記事でじっくりと取り上げますので、
ご覧頂ければと思います。

この日、院長と私との間では、
こんなやり取りがありました。
「先生は、フェリチンの値がいくつになるまで、
治療をなさっていますか?」

すると、院長からは思いがけない言葉が返ってきました。
「フェリチンが幾つとかそういうの、
いったん忘れたらどうですか。
フェリチンが100近くあったって、
他の栄養素が不足していたら、健康とは言えないでしょ」

まるで怒っているような、強い口調でした。

この言葉が、私の中で大きな意味を持つようになるのは、
もう少し後になってからのことでした。

そもそも、この日、このクリニックを受診したのは、
処方されたサプリメントの量があまりに多かったため、
飲んでも大丈夫なのかと不安に思い、
他の医師の意見を聞きたいと思ったからでした。

そこで、院長にサプリメントの処方箋を見せたところ、
「いい組み合わせだね」と感心したようにつぶやいた後で、
「不足しているから、飲み続けたほうがいいですよ」
と、私に勧めてくれました。

この一言で、不安やとまどいの気持ちは消えました。
セカンドオピニオンを受けて良かったと、心から思いました。

この日、院長からは、他にもいろいろなことを
教えて頂きました。
長くなりましたので、次の記事に続きます。


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2017年01月08日

サプリメントの種類と処方量

前回、栄養療法を受けるにあたり、はじめに受けた
血液検査の結果についてお伝えしました。

今回はその結果に対し、Mクリニックで処方された、
サプリメントの種類と量についてお伝えしたいと思います。

まず、主要栄養素量、つまり私の状態を治すうえで、
重要度が高いと判断された栄養素と、
1日に飲む処方量は下記の通りでした。

ヘム鉄・・・32mg
ビタミンB1・・・150mg
ビタミンB6・・・150mg
亜鉛・・・92mg
d−αトコフェロール(ビタミンE)・・・600IU
総トコフェロール(ビタミンE)・・・810mg
ビタミンD・・・10000IU
ビタミンC・・・1200mg
αーリポ酸・・・72mg
※αーリポ酸は、ビタミンCの効果をアップさせる
役割を持つ栄養素です。

その他に、上記の栄養素の働きを良くするために、
次の栄養素も処方されました。
(記載している処方量は、同じく1日分です)


銅・・・3.2mg
セレニウム・・・160ug
マンガン・・・5mg
CPP・・・54.4mg
※CPPは、カルシウムや無機鉄などの、
ミネラルの吸収を促進させる効果があります。
ビタミンB2・・・150mg
ビタミンB12・・・150ug
ビタミンB3・・・150mg
ビオチン・・・150ug
パントテン酸・・・150mg
葉酸・・・1500ug
DNA・・・90mg
Lーカルニチン・・・150mg
イノシトール・・・420mg
ウコン・・・135mg
ビタミンP・・・60mg


最初に、処方の種類と量を見たとき、
その両方の多さに驚き、
「こんなに私の体は栄養素が足りていないのか」
と思ったのと同時に、
「こんなに飲んでも大丈夫なのだろうか」
という不安もこみ上げました。

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、
比較の意味で厚生労働省が推奨する、
サプリメントの1日の摂取量をいくつか挙げてみますね。

鉄・・・11mg(※30〜49歳の月経ありの女性)
亜鉛・・・8〜11mg
ビタミンD・・・200IU
ビタミンE・・・8mg


これを見るだけでも、私が処方された量が
いかに桁違いに多いのかが、
お分かり頂けるのではないかと思います。

一応、血液検査の結果を聞いたその日に、
Mクリニックで販売しているサプリメントを注文しました。

病院で購入するサプリメントは、クリニックによって
扱っているサプリメントが異なるため、価格も様々です。
そのため、先入観を持たれるのを防ぐため、
ここには記載するのはやめておきますが、万単位でした。
ちなみに1ヶ月分です。

万単位と聞いて、引いてしまう方が大半だと思います。
私も「まさか」と思いましたが、当時は体の状態が非常に悪く、
早く治療を受ける必要があったため、
初めのひと月目はMクリニックで購入することにしました。

2ヶ月目からは、インターネットの情報を元に、
出費を抑えて購入するようになりました。
その方法については、この先の記事でお伝えしますね。

このように、クリニックでサプリメントの注文はしましたが、
気になってインターネットで、1日の摂取量や
過剰投与について調べてみました。

すると、体に悪影響があると書かれているページが多く、
私の不安に拍車を掛けました。

本当に飲んでも大丈夫なのだろうかなどと、
不安に思いながら飲んだのでは、
たとえ効果がある物であっても、
逆効果になってしまうでしょう。

そこで夫と相談し、セカンドオピニオンを受けてみよう
ということになりました。

別の栄養療法を行っているクリニックに、
今回の血液検査とサプリメントの処方箋を持って、
受診してみることにしたのです。

結果として、そのクリニックを受診したことが、
私が栄養療法を受ける上で、
また、体の状態を良くする上で、
大きな良い影響を与えてくれました。

このことについては、次からの記事で、
じっくりとお伝えしようと思います。


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2017年01月05日

栄養解析レポートの結果

60項目にも及ぶ血液検査などの結果が出たのは、
平成27年(2015年)4月6日のことでした。

クリニックの受付で、血液検査の結果を基に、
現状の栄養状態を分析した「栄養解析レポート」と、
治療に必要なサプリメントの種類と処方量を提示した、
「サプリメントレポート」を渡されました。

さっと目を通すと、「栄養解析レポート」には、
「顕著な栄養不足が見られます」という文章とともに、
「鉄分」「亜鉛」「ビタミンE」「タンパク質」
「ビタミンB群」などの栄養素の不足が
挙げられていました。

その後、診察室でN医師から説明を受けました。

まず、
「ヘモグロビンの値は13.4、フェリチンの値は65.5で、
ヘモグロビンは14はあった方が良いので、
鉄がまだ不足しています」
と言われました。

またこの日、N医師との会話により、
「よく泣く」「気分が落ち込む」「疲れやすい」
「顔色が悪い」「のどの不快感」「イライラする」
といった症状は、鉄不足が原因であることが
はっきりしました。

同時に、亜鉛の不足も指摘されましたが、
鉄や亜鉛の不足以上にN医師が問題視したのは、
今までの血液検査の結果にはなかった、
「網状赤血球数」という項目の結果でした。

網状赤血球とは赤血球の赤ちゃんのことで、
タンパク質などの栄養素で作られる
膜に包まれているそうです。

私の場合、体内の栄養がひどく不足しているため、
赤血球が大きく育つことができず、
網状赤血球の数が正常よりも多くなっていると
N医師から言われました。
(ちなみに、この時の数値は16でした。)

続いてN医師からは、
タンパク質の量を表す尿素窒素の値が
正常値は23なのに対し、私の場合は11.1しかなく、
「タンパク質の摂取量を2倍に増やすように」
と指示を受けました。

他に、血液検査によって判明したことは、
血糖値が高い状態が続いているために、
肝臓と膵臓が弱ってしまっているということでした。

これに関しては、この3ヶ月前にノロウィルスに感染し、
かかりつけの病院で血液検査を受けた際にも、
診察してくれた医師から、
「血糖値の数値が高いのが気になります。
尿には糖が出ていないので、大丈夫だとは思いますが」
と言われたことがありました。

食事療法で糖質制限を行なっているのに、
なぜ血糖値が高くなっているのかと、
N医師に質問したところ、
「ビタミンB群が不足していて、
糖の代謝がうまく働いていないからです」
という答えが返ってきました。

また、免疫力に関係しているビタミンDも
大幅に不足していることや、
胃の消化酵素の量が少ないため、
栄養の吸収がうまくできていないことも、
検査結果によって分かりました。

もし、栄養療法を受けるという選択肢を選ばなければ、
こうした様々な体の不具合の原因を突き止められないまま、
さらに心身の状態が悪化してしまって、
取り返しの付かないことになっていただろうと、
今でも思います。

次の記事では、この結果に対して、
私がクリニックで処方されたサプリメントの種類と、
処方量についてお伝えしようと思います。


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2017年01月04日

おしゃべりの効能

前述したように、平成26年(2014年)11月から、
私は思うように人と話をすることができなくなりました。
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/37/0
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/38/0?1483511284

しばらくの間は、話せなくなったことを
周囲に知られるのが怖くて、人に会うのを避け、
自宅にこもりがちの生活を送っていました。

しかし、年明けからは友人たちに会ったり、
地域の行事などに参加したりして、
人と交流を持つ機会を少しずつ増やし始めました。
外に出ることが、脳にとって良い刺激になるのではと
考えたからでした。

当時は、いつ回復するのか、見通しがつかない状況でしたので、
思い切って、親しい友人たちにはカミングアウトしました。
すると友人たちは、驚いてはいましたが、
「話ができなくても、顔を見られただけで良かった」
と、温かく受け入れてくれました。

こうして人と触れあううちに、症状に変化が表れ始めました。
言葉が不自然に切れ、変な間が入ってしまう、
たどたどしい話し方は相変わらずでしたが、
口数がわずかずつですが増え始めたのです。
話す時に使う語彙も、4,5歳並の幼い言葉から、
約2ヶ月後には小学生レベルにまで回復しました。

また、友人たちと思い出話をしている最中、
まるで糸をたぐりよせるように、
昔の記憶がよみがえったことが何度かありました。

人と話をするたびに、言葉や記憶が引き出されていく。
これは、私にとって大きな発見であり、喜びでもありました。
実は、だいぶ後になって知ったのですが、
おしゃべりは、脳全体をバランス良く使うため、
脳の機能低下を回復させるうえで、
一番の脳トレなのだそうです。

平成27年(2015年)3月6日に、
栄養療法を受けるために初めてクリニックを受診した日、
たどたどしさはまだ残ってはいましたが、
医師に話しておきたいと思っていたことは、
口で伝えることができました。


その翌日のことでした。
その日、私は友人と午前11時に会う約束をしていました。
ところが、時間を10時と勘違いした友人から、
催促のメールが届きました。

それを見た瞬間、
「えっ、11時に行くって言ったじゃん!」
と、思わず叫びました。
続いて夫の所に行き、
「11時に行く予定だったけど、
友だちが待っているみたいだから、急いで行ってくるね」
と言いました。

言い終わった後で「あっ」と思いました。
すらすらと、口から言葉が出てきたからです。

この日以来、会話の最中に不自然に言葉が切れたり、
一文の中で変な間が空くことはなくなりました。
そのため、この日は「元に戻った!」と喜んでいたのですが、
実際は人と話すうえで、いくつもの障害が残っていました。
(これについては、この後の記事でお伝えしようと思います。)

ところが、話ができるようになったのと引き換えに、
頭の前頭葉や視床下部の辺りが、頻繁にずきずき痛くなったり、
頭上から押さえつけられているような、頭重感が
起こるようになりました。
加えて疲労感や、立ちくらみの症状もぶり返しました。

体が辛いので、日中、横になってばかりいるようになり、
話せるようにならなければ良かったとさえ思いました。

脳の中で、いったい何が起きているのだろう。
寝ていれば、そのうちに治まるのだろうか。

どうしたら良いのか分からない、不安な気持ちを抱えたまま、
血液検査の結果が出るまでの1ヶ月間を過ごしていました。


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2016年12月22日

ヘム鉄と非ヘム鉄との吸収率の差

平成27年(2015年)3月6日、私は栄養療法を行っている
Mクリニックを受診しました。

今度の医師も女医さんでした。
子宮筋腫摘出前から現在に掛けての通院履歴と、
受けてきた治療内容を細かく記した紙を、
このN医師に渡しました。

その後、
「今まで、いくつもの病院で
貧血の治療を受けてきました。
まだ数値が正常になっていないのに、
『もう治りましたよ』と言って、
薬の処方を打ち切られてしまい、
その後すぐに症状がぶり返し、
どんどん悪化してしまいました」
と、これまでのことを伝えました。

続いて、当時私が一番気になっていた、
「すぐに涙が出る」「涙が止まらない」
という涙に関する症状について、
原因を尋ねてみました。

するとN医師はすぐに、
「神経伝達物質が不足しているのかもしれませんし、
鉄が不足しているせいかもしれません。
鉄というのは、様々なところに関わっているのですよ」
と答えました。

以前にもお伝えしましたが、鉄は脳の伝達物質である
ドーパミンやセロトニンの原料になっており、
不足していると、脳の機能低下や精神症状を引き起こす
原因になってしまうのです。


その後、N医師から衝撃の事実を告げられました。
「今まで飲んでいた鉄剤のお薬は、非ヘム鉄という物で、
体内への吸収率が2%しかありません。
一方、ヘム鉄のサプリメントの場合は、吸収率は20%です」

1日に100mgもの鉄剤を飲み続けてきたのに、
一向に貧血が治らなかった理由。
それは、病院で処方される鉄剤は非ヘム鉄と呼ばれる物で、
体内への吸収率はわずか2%。
つまり、2mgしか、体内に吸収されていなかったからなのです。
(実際には個人差があり、大体2mg〜5mg程度だそうです)

2mgと言えば、生理がある女性の場合、
健康な人でも1日1.5mg以上摂取する必要があると
言われていますので、それを差し引くと、
わずか0.5mg程度しか、蓄積には回せないことになります。

これでは、いくら飲み続けても、血液検査のヘモグロビンや
フェリチンの値が上がらないわけです。

ところが、サプリメントで摂取するヘム鉄の場合は、
吸収率が20%。
つまり、非ヘム鉄の10倍ということになります。
とても大きな差でした。

ちなみに、食べもので摂取する場合、
ヘム鉄は、魚や肉、レバーなどの動物性の食品に含まれ、
非ヘム鉄は、大豆や緑黄色野菜などの植物性の食品に
含まれています。
http://www.eiyo.ac.jp/recipe/sp/feature/view/vol:1/lesson:3

動物性と植物性は、バランス良く摂取した方が良いですが、
鉄を意識するならば、動物性食品を多く摂るように
心がけた方が、貧血の治りが早くなるのです。

最後にN医師は私に、
「サプリメントを飲むと、
症状がすっきりと取れると思いますよ」
と言った後で、
「ただ、貧血が治るまでには、まだ時間が掛かると思います」
と言いました。

最後に、60項目に及ぶ血液検査と尿検査、
それから体の免疫力に関わるビタミンDの量を調べる検査、
そして、栄養を吸収する上で一番重要となる、
胃の消化の状態を調べる検査を受けました。

合計金額は、1万8千円でした。
結果が出るのは、1ヶ月後というお話でした。

それまでは、これまで通り、前の病院で処方された
フェロミア錠100mgを飲み続けることになりました。


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2016年12月20日

栄養療法とは・・・。

前回、ネットで「栄養療法」という、
新しい治療法を見つけた話を書きました。
今回は、この栄養療法についてお伝えしようと思います。

栄養療法とは、「分子整合栄養医学」という
医学の分野に基づいた、
欧米では広く行われている治療法で、
日本には今から約20年前に導入されました。

欧米では、「オーソモレキュラー療法」
と呼ばれています。

「さまざまな病気やその症状は、
体内の栄養素の不足によって
引き起こされている」というのが、
「栄養療法」における基本的な考え方です。

不足している栄養素の量や、
体にとって必要な栄養素の量は、
人によってそれぞれ異なります。

そのため、栄養療法ではまず始めに、
詳細な血液検査と尿検査によって栄養状態を調べ、
「最適量」と呼ばれる、不足状態を補うために必要な
栄養素の量を割り出します。

その上で、栄養療法に適したサプリメントを服用し、
全身に約60兆個ある細胞全体に栄養を行き渡らせ、
病気を根本から治すという治療法なのです。

現在、栄養療法を行う病院は増えており、
診療科も皮膚科、精神科、産婦人科、美容皮膚科、
内科などさまざまです。
http://www.orthomolecular.jp/clinic/

ただし、栄養療法を行う上で必要となる血液検査や、
服用するサプリメントには保険が適用されないため、
自費診療となります。

そのため、始めに行う検査代だけで、
約2万円が掛かってしまいます。

またサプリメント代は、病院によってさまざまですが、
数種類のサプリメントを飲む必要があるため、
費用は月に数万円かかる場合もあります。
(この先の記事で、サプリメント代を節約する
方法についても書きますね)

費用の高さに戸惑いを感じ、ダメで元々と思いながら、
栄養療法のことを夫に話してみました。

すると、次のような言葉が返ってきました。
「鉄欠乏性貧血にかかって、2年以上も
病院で治療をしてきたけれど、治らなかった。
この先、まだ何年もかかるかもしれない。

それなら、思い切って栄養療法をやってみて、
短期間で治るのなら、そちらの方が良いと思う。
病院に行ってきなよ」

さっそく、栄養療法を行っている病院の中から、
都内の病院を選び、電話で初診と検査の予約を
取りました。


次回は、初診の話を書こうと思います。



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新しい治療法

前回、通っていたクリニックがとつぜん閉院することに
なったことと、全身に表れている症状が、
鉄不足だけによるものではないのではないかと、
気がついたことを書きました。


クリニックでは、通っていた1年2ヶ月の間、
3ヶ月毎に血液検査を受けており、
手元には5枚の結果がありました。

初診の平成25年(2013年)12月の結果と、
最後に受けた平成26年(2014年)12月の結果について、
それぞれ主要な数値を記載してみます。

平成25年12月9日の結果

白血球数   7400
赤血球数    433
ヘモグロビン  13.1
ヘマトクリット  41.0
MCV      95
MCH     30.3
MCHC     32.0
血小板数    19.6
リンパ球     16.5
GOT      28
GPT      33
尿素窒素    11.4
フェリチン    55.6

平成26年12月29日の結果

白血球数   8060
赤血球数    444
ヘモグロビン  13.3
ヘマトクリット  41.5
MCV      93
MCH     30.0
MCHC     32.0
血小板数    23.9
リンパ球    19.7
GOT      22
GPT      23
尿素窒素    20.1
フェリチン    72.6

100mgの鉄剤を、毎日飲んでいたにもかかわらず、
1年間でヘモグロビンの値は、
わずか0.2しか上がりませんでした。

また、フェリチンの値は15上がりましたが、
正常値の80は越えることができませんでした。

その他の数値も、タンパク質が関係している
尿素窒素の数値が上がったのと、
肝臓の数値が下がった以外は、
ほとんど変化が見られません。


前にも書きましたが、H医師からは
血液検査の結果から、鉄だけでなく、
ビタミンAやビタミンB群、亜鉛も
足りていないと指摘されていました。

そのため、市販のマルチミネラルの
サプリメントを購入し、
毎日決められた用量を飲んでいました。

しかし、体調は良くなるどころか、
これまでお伝えしてきたように、
悪化の一途を辿ってしまいました。

1年2ヶ月間の血液検査の結果と、
症状の変化をたどってみて、
私は次のように思いました。

「今まで通りの鉄剤を飲むだけの
治療法を受けていたら、
いつまで経っても鉄欠乏性貧血から、
抜け出せないのではないだろうか」


他に、治療法はないのだろうか。

そこで、改めてネットで鉄欠乏性貧血の
治療法について調べてみると、
「栄養療法」という治療法で、
鉄欠乏性貧血の治療を行っている
病院があることが分かりました。


「栄養療法」については、
次回の記事で説明しようと思います。



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2016年12月16日

鉄欠乏性貧血による症状(まとめ)

平成27年(2015年)2月中旬のことでした。
とつぜん、それまで通っていたクリニックが、
院長の都合により閉院することになりました。

前述したとおり、症状が非常に悪化した2ヶ月ほど前から、
院長であるH医師の対応に対し、疑問や不信感を抱いていました。

しかし同時に、人には言えない数々の症状を
H医師にだけは打ち明け、話を聞いてもらっていたことから、
悩みを共有してもらっているという、信頼感も抱いていました。
また、当時は精神状態が不安定だったことから、
H医師に対して依存している部分もありました。

そのため、クリニックの閉院を伝えられた後、
精神的に強いショックを受け、ごく些細な刺激でも、
すぐに泣いてしまう状態に陥ってしまいました。

一方で、泣いている時以外は感情の喪失により、
表情が消え、顔が固まっていることが多く、
まるで動く人形のようだと自分で思っていました。

このような状態で、私は次の病院探しを始めました。

実はこれまでずっと、自分の中で不思議に思っていたことがありました。
それは、これまで丸2年にわたって、
病院から処方された50mgや100mgもの鉄剤を飲んで、
鉄を補い続けてきたというのに、なぜ一向に回復しないばかりか、
逆に症状が悪化し続けてしまったのかということでした。

とくに、このSクリニックに通い始めてからは、
H医師の指示に従い、1年2ヶ月にわたって食事療法を行いながら、
毎週1度通院して、肝機能を良くするための注射を
受け続けてきましたが、明らかな効果は実感できませんでした。

改めて、次の新しい病院での診察に備え、
鉄剤を飲んで治まった症状と、
まだ残っている症状を紙に書き出してみました。
すると、以下のようになりました。

(改善した症状)
・だるくてすぐに横になる ・いつも微熱がある
・風邪っぽい症状が続いている ・イライラしやすい
・のどからの出血 ・顔のむくみ ・1日中眠い
・めまいや立ちくらみ ・むせやすい
・胃腸が弱く、便秘や下痢をしやすい(筋腫の手術の影響で、
S字結腸に癒着がある)

(残っている症状)
・頭痛がする(最近、頻度が増えている)
・舌の表面がピリピリする ・朝、起きるのが辛い 
・顔色が優れない ・すぐ風邪を引いたり、ウィルスに感染する 
・疲れやすく、覇気がない ・のどが弱く、扁桃腺が腫れやすい
・鼻の粘膜が切れやすく、血が出やすい
・舌の周辺に歯形のようなものがついている
・足がよくむくむ  ・肩こりがひどい ・不眠 
・手足がむずむずする

・表情が乏しい ・テンションが非常に低い 
・人と会ったり話すのが苦痛
・感情の起伏がない ・すぐに涙が出て、止まらなくなる
・音や映像などの外部刺激に対して過敏 
・情緒不安定で抑うつ状態になりやすい
(今年1月以降、少し安定してきた)

・文章が書けない ・思考力の低下 
・意欲の低下(最初よりは改善している)
・集中力の低下 ・注意力散漫 ・記憶力の低下
・人の話を聞いたり、文章を読むのが困難
・文章を書いたり話すテンポが、本来の状態に比べて遅く、
言葉が出にくい


改めて紙に症状を書いてみて、自分が抱える症状の
あまりの多さに愕然としました。
自分はまだ30代だというのに、こんな体になってしまい、
これからの人生、どうなってしまうのだろう。
果たして、症状が全部取れる日は来るのだろうかと、
強い不安に襲われました。

同時に、症状の1つ1つを見ながら、
「鉄だけの欠乏によって、
こんなにも多くの症状が引き起こされるものだろうか」
と、疑問を抱きました。

考えてみれば、粘膜下筋腫による大量出血が原因で、
鉄欠乏性貧血になったけれど、
血液中には鉄以外にも成分が含まれているはずで、
それらが失われたことも、
不調の原因になっているのではないか。

この時初めて私は、とても重要なことに気がついたのでした。



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2016年12月14日

記憶力と注意力の低下

「鉄欠乏性貧血の症状・・・3」の中で、記憶力と注意力の低下
という2つの症状について書きました。
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/31/0?1481707454

今回は、これらについてお伝えしようと思います。

思うように話せなくなった平成25年(2013年)11月以降、
記憶力と注意力の低下の症状も悪化していきました。

まず、記憶力ですが、前に起こった出来事に関する記憶が、
すっぽり抜け落ちてしまうことが時々ありました。
分かりやすいように、具体的なエピソードをお伝えしますね。

私の父は、定年退職後は日常的に、
車で母の習い事や通院の送り迎えをしていました。
ところが、平成24年(2012年)に
目の病気にかかったのを機に、
免許を自主返納し、車も廃車にしました。

そのことは、私も話を聞いて知っていました。
ところが、平成26年(2014年)1月に母と話をしていた際、
「土曜日は、お父さんはお母さんの習い事のお迎えに行くから、
家にいないんだよね?」
と、父が元気だった頃のように尋ねてしまいました。

母から「今頃、何言っているの? 車は廃車にしたじゃないの」
と言われて初めて、「あ、そうだった」と思い出したのですが、
「父が今は車に乗っていない」という記憶が、
尋ねた時点では、すっかり頭から抜け落ちていました。

似た出来事は、同じ月に夫との間でもありました。
その1年前の12月に、長年使っていた電気ストーブが
壊れてしまい、私が粗大ゴミで処分をしました。

ところが夫に、「あなたの部屋は寒いから、
電気ストーブを持ってきてあげるね」と言ってしまったのです。
夫から、「ストーブは壊れたから、昨年、捨てたでしょう?」
と言われ、「あ、そういえばそうだったね」と思い出しましたが、
2度も失敗をしてしまい、気分が落ち込みました。

また、注意力の低下の症状として、
家のドアや窓に鍵をかけ忘れることが時々ありました。
そのため夫からは、「もっと色々なことに注意して生活して」
と、何度か叱られてしまいました。

しかし、この頃はまだ、原因も対処法も分からなかったので、
さまざまな症状が悪化していくことに対し、
戸惑うばかりで、食い止めることはできませんでした。



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2016年12月12日

感情の喪失と知能の低下

言語障害が起こった平成26年(2014年)11月前後から、
私は他の症状にも悩まされていました。

1つめは、「感情の喪失」でした。

元気だった頃の私は、喜怒哀楽の感情がはっきりした性格で、
うれしい時や楽しいときは笑顔が全開になり、
思い切りテンションが上がっていました。

反対に、落ち込んだ時や悲しい時は、
傍から見ても分かるくらい、
テンションや声のトーンが落ち、
がくっと感情のボルテージが下がっていました。

割合としては、機嫌のいい時が多く、
友だちと大笑いしたり、
はしゃいだりするのが好きでした。
また1人でいるときも、好きなことをしている時は、
わき上がってくるワクワク感を楽しんでいました。

ところがそんな私が、
「何をやっても楽しくない」
「ワクワクした感情が起こらない」
「言葉に感情がこもりにくい」
という状態になってしまいました。

診察の時に、H医師にも伝えたのですが、
「疲れているからだと思いますよ」
「テンションが上がったら、疲れちゃうじゃない。
楽しいことって、たまにあるから楽しめるんじゃないかしら」
という言葉が返ってきただけで、原因は分かりませんでした。


それからもう1つ、人には話しませんでしたが、
自分の中で気になっていたことがありました。

それは、「知能の低下」です。

前回、「言語障害・・・2」の中で、
言葉を話す速度が極度に遅くなり、
間に長い間が入るようになったと書きました。

それだけでなく、なぜか声が地声よりもずいぶん高くなり、
舌っ足らずな幼い子どものような話し方になっていました。

耳に入ってくる自分の声や言い方を聞きながら、
まるで自分が、とつぜん4,5歳の幼稚園児に
なってしまったかのような、激しい違和感を覚えました。

また、行動に関しても同様でした。
H医師から質問をされた際に、
普段はそんなことをしないのに、
やはり幼い子どもがするように、
大きく首を振ってうなずいたり、
目上の人に対して「すごーい」と言いながら
手を叩いてしまったり。

しようと思ってそうしているわけではなく、
無意識のうちにそのような言動を取ってしまうため、
言動をコントロールすることができませんでした。

次第に周囲も、おかしいと感じ始めたようで、
けげんな表情でじっと見つめられたり、
「え?」という顔をされたりするようになり、
それが辛くて、ますます人に会うのを
避けるようになってしまいました。

また、平成27年(2015年)の年明け頃からは、
思考能力が著しく低下しました。

元気だった頃は、
人から「考えすぎだよ」と言われるくらい、
しょっちゅう考え事ばかりしていたのに、
日常の些細な考え事さえ、
行うのが難しくなってしまったのです。


この頃の私は、注意力や記憶力、思考力などの
認知機能の低下の症状と、
言語機能全般の低下の症状とを分けて考えていました。

原因は分かりませんでしたが、
自分に起こっている数々の症状が、
脳の何らかの異常によって起きており、
認知症の症状に近いという認識は抱いていました。

そのため、もしかしたら自分は、
若年性認知症になってしまったのではないかという、
強い不安感に苛まれるようになり、
誰にも相談できずに1人で恐怖感と闘っていました。

そして、なぜH医師は、私が症状をすべて伝えているのに、
脳の検査を受けさせるなどの
対処をしてくれないのだろうかと、
疑問や不信感を抱くようになりました。



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2016年12月06日

言語障害・・・2

前回の記事の続きです。

もともと、テンションがすっかり落ちてしまった夏頃から、
口数が非常に少なくなっており、
夫との会話中も「そうなんだ」「すごいね」「それは良かったね」
というような、簡単な相づちしかほとんど話していませんでした。

おもな理由として、夫が話す言葉が左から右に抜けてしまい、
内容をあまり理解することができなかった、
というのがありました。

しかし、調子が良い日は、話そうと思えば話すことはできました。

ところが、過呼吸発作を起こした日以来、
話している時に口を思うように動かせなくなりました。

口の問題だけではありませんでした。
まずは、言葉を話す速度が極度に遅くなりました。

また、たとえば「昨日は頭が痛かったです」
という文を言おうとすると、
「きの・・・うは、あた・・・まがいた・・・かった・・です」
という具合に、不自然に言葉が切れて、
長い間が入るようになりました。

言葉の切れ方に規則性はなく、
また、自分で意識的に行っているわけでもなく、
自然とこういう切れ方になりました。

他にも、頭に浮かんだ言葉を言おうとした次の瞬間に、
その言葉が頭から消えてしまい、
何を言おうとしていたのか、分からなくなってしまう。

人から話しかけられ、言葉を返そうとしても、
頭の中に言葉が浮かばず、何も答えることができない、
といった症状もありました。

当然、人と会話をしたり、掛かってきた電話に対応したりという、
日常的なコミュニケーションが非常に困難になりました。
しかし、他の人には、話せなくなったことを
知られたくなかったので、
相づちや短い返事でごまかす日々が続きました。

ただ、とても不思議なことに、
紙に書かれた言葉を
声に出して読んでいるときには、
言葉が途切れ途切れになることはなく、
割合、自然に読むことができました。

そのため、医師との診察の際には、
事前に紙に伝えたいことを書いておき、
それを自分で読み上げる、
という方法を取っていました。


言語機能には、「話す」「聞く」「読む」「書く」の
4種類がありますが、鉄欠乏性貧血になったのを機に、
すべての機能が低下してしまいました。

○「思うように話せない」という「話す」機能の低下。

○「話している内容を理解しにくい」、
「集中して人の話を聞くことができない」
「人が言った言葉が頭に残らない」という、
「聞く」機能の低下。

○「本や新聞の文章を理解しにくい」という、
「読む」機能の低下。

そして、「書く」ことに関しても、
鉄欠乏性貧血がひどかった頃から、
機能の低下を感じていました。

特に、この年の夏頃からは、
文章を書こうとしても、頭に文章が思い浮かばない。
頑張って言葉を絞り出して書いてみても、文章がまとまらない。
ハガキ1枚書くのに何十分もかかってしまう
など、症状が悪化しました。

また、頻度は少なかったのですが、紙に文字を書いている時、
実際には存在しない漢字をなぜか書いてしまう
という症状も出ていました。


これらの症状に対して、どのように対処したのかについては、
この先の記事でお伝えしたいと思います。



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言語障害・・・1

4つ前の記事で、「涙が出やすい」「涙がとまらない」
という症状に悩まされていたことを書きました。
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/32/0

その後、8月頃から症状が悪化し、
テレビを見ても、新聞を読んでも、音楽を聴いても、
わずかな刺激ですぐに涙が出てしまうことが、
非常に多くなってしまいました。

そうした状態が断続的に続いていた、
平成26年(2014年)11月24日のことでした。

その日の午後、たまたまテレビをつけたら、
フジテレビの過去のドラマ、「僕の生きる道」の
第1回目の再放送が行われていました。

内容をご存じの方も多いと思いますが、
初回、草g剛さん演じる中村先生が、
スキルス性胃がんで「余命1年」と
宣告されてしまいます。

ドラマを見ている最中、気分がずーんと沈み、
見ているのが辛くなったので、
この日は途中でテレビを消しました。

ところが、話の続きが気になってしまい、
翌日から見るようになりました。

余命を宣告された中村先生は、
症状が徐々に悪化していく中、
残りの日々を精一杯生きようと決意します。

懸命に、命を輝かせて生きる中村先生の姿からは、
命ある限り、精一杯生きることの大切さ、
尊さが伝わって来ました。
とても感動的なドラマ、のはずでした。

しかし、テンションが著しく落ちていた当時の私には、
最終回に訪れる中村先生の「死」に向かって進んでいく
このドラマの内容は、重たすぎました。

重みのある台詞の1つ1つ、
照明を極端に抑えた暗めの画面、
中村先生の残りの人生を表す時計の秒針の音、
中村先生が心理的に追い詰められたときに流れる
効果音の鐘の音・・・。

ドラマを見ている最中、
胸が圧迫されるような苦しさを感じました。

実は、この3ヶ月くらい前から、
家で見るテレビの音や、お店で流れるBGM、
街中の物音などがやけにうるさく聞こえてしまい、
苦痛に感じるという症状が表れており、
余計に音に対して過敏になっていたのです。
(※この症状は、鉄不足が原因のものではありません)

それでも何とか毎日見続け、7日目を迎えました。

この日はなぜか、ドラマが始まったときから、
内容に関係なく涙がぼろぼろ出始めました。

ドラマの終盤、中村先生が母親に余命を伝えたのですが、
感情をこらえて話す中村先生と、
泣き崩れる母親の姿を見ているうち、
私の中で何かが壊れ、次の瞬間、
声を上げて号泣し始めました。

ドラマが終わっても一向に泣き止まず、
やがて、ひどく呼吸が乱れて息苦しさに襲われました。
そうして、息を吸うばかりで吐き出すことができなくなり、
過呼吸発作を起こしてしまいました。

過呼吸発作自体は、わりと短時間で治まりました。
ところが、思いがけない症状を引き起こしてしまいました。
この日を境に、思うように話せなくなってしまったのです。

長くなったので、次の記事に続きます。



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2016年12月05日

テンションの調節が利かない・・・2

前回の記事では、ふだんは低かったテンションが、
時々、一気にパーッと上がるようになった
という話を書きました。

始めの3ヶ月ほどは、一時的にテンションが急上昇し、
その後、急降下してしまっても、
その日のうちに元のテンションの高さに戻っていました。

ところが7月頃からは、いったん上がったテンションが
急激に下がると、そのあと1週間くらい、
気分の激しい落ち込みが続くようになりました。


この頃に、医師に見せるために
テンションの状態を書いた紙が
ありますので載せますね。

テンションブログ用.jpg


左側が、5月までのテンションの状態です。
テンションが一時的に急上昇しても、
その後、すとんと元のテンションが低い状態に
戻っていました。

ところが、7月上旬になると、
テンションが上がりっぱなしの状態が続いた後、
どーんと落ちてしまっています。


テンションが落ちている間は、まるで鬱状態のようで、
人に会いたくない、話をしたくない、1人でいたいという
気分になり、ほとんど家にこもりきりの
生活を送っていました。

激しい落ち込みが治まってくると、
再びテンションが元の高さに戻るのですが、
このような状態になることがたびたびありました。

いつ、何が引き金になってテンションが急上昇するのか、
予測不能だったため、
まるで時限爆弾を抱えているような状態でした。

その後、気分の激しい波を防ぐために、
人に会う機会を極端に減らし、
なるべく人と話さないようにしていたところ、
声が小さくなり、口数が少なくなりました。
また、話す速度が遅くなりました。

やがては、テンションがほとんど上がらなくなり、
下がりっぱなしの状態が続くようになってしまいました。

それまでは、たまに気分の状態が良いときは、
笑うこともあったのですが、11月頃からは、
表情から笑顔が消えてしまいました。


実は、鉄は感情面にも影響を与えており、
鉄が不足すると、鬱状態に近い気分障害を
引き起こしてしまう場合があるのです。

というのも鉄は、やる気やポジティブな感情に
関係している、神経伝達物質の
ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンを作る際の
補酵素になっているからです。
http://yuzuman.sakura.ne.jp/tetubusoku.html

ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの
それぞれの役割は、このサイトが詳しいです。
http://menzine.jp/trivia/nounaibussitucontrol8210/


実は、関係している補酵素は鉄だけではないのですが、
詳しいお話は、もう少ししてからお伝えしようと思います。



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テンションの調節が利かない・・・1

前回まで、私が平成25年(2013年)12月から翌年の3月頃までに
感じていた症状について、書きました。

今回からは、その後に私が悩まされた、
テンションに関する症状について
お伝えしようと思います。

平成26年(2014年)3月中旬頃までは、前述したように、
気分が落ち込んだ状態が長く続いていました。

ところが、3月の終わり頃から、
心身の状態が少し良くなってきたので、
外に出て、友人たちや近所の子供たちと、
触れあう機会を持つようになりました。

すると、会ってしばらくはテンションが低いのですが、
場が盛り上がって楽しい気分になってくると、
短時間でテンションがパーッと上がるようになりました。


元気だった頃と違っていたのは、その直後に今度は、
テンションが上がる前よりもずっと低いところまで、
テンションががた落ちになってしまったことでした。

ふつうは、何か楽しかったり興奮することがあって、
テンションが一時的に高くなったとしても、
その後は緩やかにテンションが下がってきて、
元の状態に戻ります。

ところが、たとえば当時の私のふだんの
テンションの高さを地上2階としますと、
エレベーターで地上10階まで急上昇した直後に、
一気に地下2階まで転落してしまうというような、
非常に極端な状態に陥ってしまいました。

当然、精神的に大きな負担がのしかかりました。

いったん、テンションが急降下してしまうと、
その場にいるのが苦痛で仕方がなくなり、
一刻も早く1人になりたいという気持ちになり、
その場から逃れるように家に帰っていました。

ただしこの頃はまだ、自宅でしばらく休むと
その日のうちに気分が回復し、
元の地上2階のテンションの高さに戻っていました。

ところが7月に入ると、テンションの調節が
ますます利かなくなり、精神状態が悪化していきました。

その辺りのお話は、次の記事に書きます。



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2016年12月01日

むずむず脚症候群

2つ前の「貧血の症状・・・3」の記事の中で、
私が平成25年(2013年)12月以降に感じていた
症状について書きました。

実はその他にも、「じっとしていると、手足がむずむずする」、
「就寝時にむずむずがひどくなり、なかなか寝付けない」
という症状もありました。


ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
手足がむずむずするという症状は、
「むずむず脚症候群」という病気によるもので、
鉄分を消費しやすい妊婦さんや、
鉄欠乏性貧血の患者さんに出やすい症状です。
これも、鉄不足が原因で起こる病気です。
http://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/topics/30.html


実は私は、鉄欠乏性貧血にかかるずっと前、
物心ついた3歳頃から、手足がむずむずして眠れない
という症状に、長年悩まされてきました。

子供のころから貧血気味だったのか、それとも
別の要因があったのかは分かりませんが、
鉄欠乏性貧血と診断されてからは、
何となく症状が悪化したように思います。

私は、きちんとした治療を受けたことはありませんが、
もし症状がひどく、毎晩眠れなくて辛いという方がいらしたら、
1度、専門の病院で診て頂くと良いと思います。

(※この後、平成28年12月から30年8月にかけて、
鉄欠乏性貧血の治療と並行して、
むずむず脚症候群の治療も受けていました。
処方されたのは、「レグナイト錠300mg」という薬です。
むずむずが完全に取れたわけではありませんが、
飲んでから寝ると寝付きがとても良く、
薬の効果を実感していました。
その後、症状が軽減したので治療は終了しました。)


また、これは鉄の不足が原因ではないのですが、
顔のむくみや「舌の縁がギザギザして、表面がしびれる」
という症状もありました。


粘膜下筋腫による多量出血で、体内の水分が失われた
ことにより、顔や舌がむくんだのだと、
手術を受けた病院を紹介して下さった
M医師から言われました。

新しい病院に通い始めた頃も、
まだ顔や舌のむくみが残っていました。
顔のむくみに対しては、
SクリニックのH医師がEPAの成分が入った薬を
処方してくれました。


EPAには、血流を良くする働きがあるのです。
イワシやサンマ、サバなどの青魚にも多く含まれます。
そこで、しばらく薬を飲んだ後、
薬ではなく食事から摂りたいとH医師に伝え、
処方を止めてもらいました。
毎日、青魚の魚缶を食べるようになったのは、
このことがきっかけでした。

薬や魚の効果があったようで、
顔のむくみは数ヶ月で治まりました。

一方、舌の縁のギザギザは、ビタミンB群の不足が
原因だそうです。

実はH医師からは、血液検査の結果、
処方している鉄以外にも、ビタミンB12,ビタミンA,
亜鉛、葉酸も不足していると指摘されていました。

レバーには、これらすべての栄養素を含むと教わり、
以来、週に1度、レバーを食べるようになりました。
http://calorie.slism.jp/111232/


なぜ、週に1度かと言いますと、
レバーに含まれるビタミンAの量が多く、
摂りすぎも体に良くないからです。

レバーには、もちろん鉄も多く含まれますので、
鉄欠乏性貧血の患者さんには、
ぜひ週に1度は食べて頂きたいです。



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プロフィール
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のり
神奈川県在住の主婦です。9年前、子宮筋腫が原因で、重い鉄欠乏性貧血を発症しました。発症までの過程や症状、今まで受けてきた治療法などを、綴っていきたいと考えています。 どなたかのお役に立てたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
プロフィール
お問い合わせはこちらから https://form.os7.biz/f/192cd280/ こちらからもどうぞ QR.jpg
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