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2017年08月19日

アミノ酸とは・・・1

前回の記事では、血液検査の結果について
お伝えしました。

今回は、新たにサプリメントの処方に加わった、
必須アミノ酸についてお伝えしようと思います。


今回、処方された量は3747mgでした。
必須アミノ酸の処方について、
クリニックで渡された「サプリメントレポート」には、
下記のような説明がありました。

「ヒト体内で合成できないために
食物等から摂取する必要のある
9種類のアミノ酸です。
アミノ酸は、タン白質が分解されて
吸収される最小単位です」


つまり、アミノ酸というのは、
タンパク質を構成する
最小の物質のことであり、
私たちの体内の細胞やDNAも、
すべてアミノ酸から作られています。


人体にあるアミノ酸のうち、
体内では作り出すことができないため、
食べ物やサプリメントから摂取する必要がある
アミノ酸のことを、必須アミノ酸といいます。

必須アミノ酸の種類は、9種類あります。



反対に、体内で合成して生み出すことができる
アミノ酸のことを、非必須アミノ酸といいます。

非必須アミノ酸の種類は、11種類です。



その他、アミノ酸が不足したときのための
予備のために、遊離アミノ酸というアミノ酸も、
体内に存在しています。

こちらは4種類で、健康食品に含まれる
タウリンやオルニチンなどがあります。


それでは、必須アミノ酸について、
具体的な名前と働きについて
お伝えしていきますね。


必須アミノ酸

@ロイシン

Aイソロイシン

Bバリン

Cメチオニン

Dスレオニン

Eトリプトファン

Fフェニルアラニン

Gリジン

Hヒスチジン



これらの必須アミノ酸には、
それぞれいくつもの重要な働きがありますが、
その中からおもな働きについて、
挙げてみます。


1.筋肉を増加させるため、
 タンパク質の合成を促進する働きをする。
  ロイシン、イソロイシン、バリン

2.脂肪を燃焼し、肥満を予防する。
  リジン、アラニン、メチオニン

3.肝臓の働きをよくする。
  メチオニン、リジン、スレオニン

4.脳内の神経伝達物質、セロトニンの原料になる。
  トリプトファン

5.脳内の神経伝達物質、ドーパミンの原料になる。
  チロシン

6.脳の学習機能や記憶力を向上させる。
  イソロイシン、フェニルアラニン

7.集中力を高める。
  リジン

8.成長を保護する
  イソロイシン、ヒスチジン

9.脳神経を保護する
  ヒスチジン


参考にしたホームページ
http://www.silk-amino.com/blog/742.html
http://www.yochi-taka.com/~muscle/aminoacid.html
http://amino.kenkatu.com/entry16.html
http://www.hamptonhistory.org/brain-glutamate/brain-glutamate1.html




いくつか、重複している物質もありますが、
このように必須アミノ酸には、
体内で効率よくタンパク質の合成を促したり、
肝臓の働きを良くしたり、
脳の機能を改善させるなどの
重要な働きがあるのです。


アミノ酸が、記憶力を向上させるのは、
脳の神経細胞と神経細胞の間に存在し、
情報伝達を担う働きをするシナプスを、
活性化させる働きを持つからだそうです。


同様に、非必須アミノ酸にも、
さまざまな働きがあるのですが、
長くなりましたので、それについては
次回、お伝えしますね。






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2017年08月17日

6回目の血液検査の結果

前回の記事の続きです。

症状に関する医師との会話が終わった後、
血液検査の結果の説明を受けました。


今回、うれしいことがありました。

ヘモグロビンの数値が、
前回の13.5から大幅に上昇し、
14.4という数値が出たのです。


ヘモグロビンの数値6.5で、
総合病院に緊急入院してから約4年。
ずっと鉄剤を飲み続けてきて、
ようやく正常値に達することができました。


他にも、赤血球数が439から460に、
白血球数が5200から6100に、
血小板も18.8から19.8に増えていたり、
MCV、MCH、MCHC、網状赤血球数が
正常値で安定していたりと、
軒並み数値が良くなっていました。


栄養療法に切り替えて、
本当によかったと思った瞬間でした。


ところが、1つ大きな問題が生じました。
貯蔵鉄の量を示すフェリチンの値だけが、
前回の64.0から、30.8にまで
急激に落ちていたのです。

最初に見た時、見間違いではないかと
思いました。


数値が落ちるには、原因があるはずです。

「ヘモグロビンを上げるために、
フェリチンが使われたんでしょうか?」
1つの仮説として、私は医師に尋ねてみました。

すると、
「うーん、解釈が難しいですねぇ」 
と、医師は考え込んでしまいました。

その様子を見て、私は続けて言いました。
「前の主治医からは、炎症があるせいで
フェリチンの値が高く出ていると、
初回の時から言われていました。
のどが痛くなりやすかったり、他の部位の粘膜も
弱っていたりと、症状がいろいろありましたので」


私の言葉を聞いた医師は、あらためて
血液検査の結果にじっくりと目を通した後で、
こう言いました。

「ガンマグロブリンの数値が高いと、
炎症が起きているということなんですよ。
それから、アルカリフォスファターゼ(ALP)には、
亜鉛が関わっているのですが、数値が低いですよね。

お腹の中で、炎症が起きているのかも
しれませんね。
亜鉛は粘膜を丈夫にしますので、
増やしてみましょうか」


こうして亜鉛の処方量が、
はじめに処方された14mgから、
66mgに増えました。



つづけて医師は、
つぎような説明をしてくれました。

体内に炎症があると、
神経伝達物質の量が変わるため、
脳の働きにも影響が出ること。
物忘れが多いのは、それが原因ではないかと
考えられること。


体内の炎症を抑えるには、
ビフィズス菌やグルタミンを
摂取すると良いこと。

ビフィズス菌は、サプリメントだけでなく、
納豆やぬか漬け、塩麹などの食品からも摂れること。

グルタミンに関しては、サプリメントもあるが、
保険薬剤でも処方ができること。



これらの説明を聞いた私は、
グルタミンに関しては、
保険薬剤での処方を受けたいとお願いしました。

処方されたのは、「マーズレン」という錠剤でした。
この薬は、一般的には胃潰瘍の治療薬として
使われますが、体内の炎症を抑える作用も
あるそうです。


それまで、体内の炎症と脳の機能低下の関係に
ついては、全く知りませんでした。

意外に思うと同時に、
脳の専門医である主治医と出会えた
幸運に感謝しました。



今回は、新しい主治医に変わってから、
初めて受けた血液検査でした。
処方されたサプリメントの種類については、
ほとんどが前の医師のときと同じ内容でした。

しかし、1つ、新たに加わった栄養素がありました。
それは、必須アミノ酸でした。


アミノ酸というと、当時の私の中では、
運動するときに摂るとよい栄養素、
というイメージがありました。

アミノ酸飲料が思い浮かんだのです。


なぜ、医師が私にアミノ酸を処方したのか。
その理由は、調べてみてすぐに分かりました。


次回は、アミノ酸について
お伝えしようと思います。





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2017年08月14日

脳トレにも限界はある

平成29年(2017年)1月18日。
私は血液検査の結果を聞くため、
クリニックを受診しました。


検査結果の説明を受ける前に、
医師と症状について話をしました。

医師はまず、脳トレのデータに目を通すと、
「記憶力」のスコアの変化に注目しました。


といいますのも、ルモシティ、ネスレのブレインHQともに、
ホスファチジルコリンを飲み始めて以降、
記憶力のスコアが少しずつ上がっていたからです。


まだ、他の項目に比べれば
差はありましたが、ルモシティの場合、
10月は1677だったスコアが、
12月には1686,
1月には1695にまで上昇しました。


日常生活でも、以前に比べて
思い出しやすくなっていることを伝えると、
医師は「少しずつ、良くなっているのですね」と、
喜んでくれました。

その後に私は、ネスレのブレインHQの中の、
表情を判別するトレーニングに、相変わらず
苦戦していることを伝えました。

すると医師は、
「答えを考えるだけでも、
脳に良いトレーニングになりますので、
そんなに解けなくても気にすることはないですよ」
と慰めてくれた後で、私にこう言いました。

「(ブレインHQのデータから見て)
同じ年齢の人の中では、
上位20%に入っていますからね。
それなのに、なぜ色々な症状がまだ
残っているのかが不思議なんですよね」


医師の言葉を聞いた私は、
「脳トレと日常生活とでは、
やはり違うんだと思います」
と答えました。


これまで、毎日1〜2時間、
何種類もの脳トレをやり続けてきた結果、
ルモシティにおいては、私のスコアは、
すべての年齢層との比較において、
上位1〜2%に入っていました。


それにもかかわらず、
皆さんにもお伝えしているように、
日常生活を送るうえで、
さまざまな困難を感じていたのです。

私自身も、スコアと現実の生活との間に、
あまりにギャップがあると感じていました。


だからといって、脳トレに効果がないと、
否定しているのではありません。

平成27年(2015年)7月に、もしも脳トレに出会って
いなければ、私の脳はさらに機能が低下し続けて
しまい、今頃は、日常生活を普通に
送れる状態ではなかったと思います。

ただ、脳トレは、あくまでキーボードを使って、
画面上で行うトレーニングであり、
その中で頑張って脳を鍛えたとしても、
日常生活における複雑な動作を行ううえでは、
対応しきれない部分があるのだと思います。


それでも、10月下旬からブレインHQを開始し、
聴き取りのトレーニングも行なうようになったことで、
テレビを見ているときに、聴き取りにくい
もごもごした発音や早口の声も聴き取って、
内容を理解できることが増えつつありました。


徐々に、回復に向かって脳が変化しつつある今、
さらに回復を推し進めるため、
脳トレ以外のトレーニングも
必要な時期に来ていました。





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2017年08月11日

子宮ポリープの切除

正月が明けた平成29年(2017年)1月10日、
私はかかりつけの婦人科クリニックを受診しました。
年末に受けた子宮ガン検診で見つかった、
子宮ポリープの摘出術を受けるためです。


処置が始まる前に医師からは、
ポリープの大きさが、まだ米粒大であることや、
子宮の入り口にできているため、
15分ほどで終わるだろうと説明を受けました。


摘出術では、始めに医師が時間をかけて、
子宮の消毒を行ってくれました。
処置の最中、強い痛みを感じたため、
ポリープ摘出のときは、さらに痛いだろうと
覚悟していました。


ところが、いざ摘出が始まると、
痛みはほとんどなく、あっという間に
処置が終わりました。


終了後、医師は私に、まさに米粒大の
小さなポリープを見せてくれた後で、
「ポリープは、ほとんどの場合は良性ですが、
まれに悪性の場合もありますので、念のため、
組織検査を行います」
と言いました。


また、
「ポリープの影響により、
今月の生理は、出血の量が
いつもよりも多くなると思います」
とも言われました。


医師の言葉を聞いて、少し不安にはなりましたが、
前とは違い、今はヘム鉄のサプリメントを飲んでいるから、
そこまで体調面で影響を受けることは、
おそらくそんなにないだろうと思いました。


摘出術の代金は、6000円台でした。

外来での処置で済んだため、
体への負担も金銭的な負担も軽く済み、
検診による早期発見の大切さを、
身をもって実感しました。


幸い、この1週間後、
ポリープは良性であることも分かり、
ホッとしました。


早めに取ってもらえて本当によかった。
そう喜んでいた矢先のことでした。


1月15日頃から、とつぜん軽い頭痛や
のどの痛み、ぐるんぐるんと頭が回るような
めまいの症状が起こり始めました。


過去の経験から、貧血の症状だとすぐに分かりました。
しかし、なぜヘム鉄を毎日飲み続けているのに、
急に症状がぶり返したのだろうと、
不思議に思いました。


その答えは、すぐに分かりました。
1月17日から生理が始まったのですが、
医師が事前に伝えてくれたように、
出血の量がとても多かったのです。


そのため、生理中もたびたび頭痛が起こったり、
頭がくらくらするなど、
体調が悪い日がつづきました。


せっかく順調に、血液検査の結果が
良くなりつつあったのに、
ここで後戻りするわけにはいかない。
症状の悪化を食い止めなくては、と思いました。


そこで、タンパク質の摂取量を増やしたり、
レバーや赤みのお肉を食べるなど、
少しでもヘム鉄を増やすため、
自分にできる努力をしていました。


栄養療法を開始してから22ヶ月目。
思いがけない逆境でした。





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2017年08月08日

話を聞くこと、話すことに関する言語障害について・・・3

前回は、平成28年(2016年)12月に受けた婦人科検診で、
子宮に米粒大のポリープが見つかったことを
お伝えしました。


検査後に出かけた年末の香港旅行の後、
正月三が日は夫の実家に帰省しました。


帰省中、たくさんの親戚とともに、
正月のお祝いをしたときのことでした。

にぎやかに、あちらこちらで会話が飛び交う中、
急に親戚の人たちから話しかけられたり、
質問をされたりしたことが
何度かありました。


相手の人が言った言葉に対し、
頭に浮かんだ言葉を口にしようとしたのですが、
なぜか言葉がもつれてつっかえてしまい、
すぐに答えることができませんでした。


また、自分でも意味がわからない言葉が、
口から出てきてしまったことも1度、ありました。
相手にも聞こえてしまったようで、
怪訝な顔で見つめられてしまい、困惑しました。


他にも、複数の人たちと会話をしている最中、
たとえばAさんがBさんに言った言葉の意味を
取り違えてしまい、
会話の流れに合わない言葉を口にして
しまったことも、2,3度ありました。


そのため、他の人に突っ込まれてしまったり、
「今、Aさんが言ったことって、そうじゃなくて、
○○っていうことでしょ?」と、中学生の姪にまで
言われてしまい、気まずさを感じました。

たくさんの親戚の人たちに会えて、
本来なら楽しめるはずだったのに、
自分の言語に関する症状を
意識せざるを得なくなり、
落ち込んだ気持ちになりました。


その後、自宅に帰宅してからも、
日常生活の中で、
さまざまな症状が表れました。


たとえば、食べ物を手に持ちながら、
夫に「これを食べる?」と聞くつもりが、
なぜか「これを飲む?」と言ってしまったり。

こうした、思っていた言葉とは違う言葉が、
口から出てきてしまうという症状は、
出現から2年近くが経ったこの頃も、
相変わらず続いていました。


また、年明け頃からは、
話している最中になぜか言葉の途中の音が、
別の音に変わってしまうという
症状も出始めました。


たとえば、「この間は、○○さんにいろいろと
お心遣いを頂きまして、
どうもありがとうございました」
と言おうとしていたのに、
なぜか最後が「あぎがとうございました」に
なってしまうなど、残念な言い間違えが
ときどき起こりました。


同じくこの頃、
話題がAからBに変わった直後、
Bについてみんなで話している最中に、
なぜかAで何度も出ていた単語が、
何の脈絡もなく口から出てしまうという、
不思議な症状も出てきました。


頭の切り替えがうまくいかないのか、
これも言語障害の一種なのかは
分かりませんでしたが、
自分では言おうとしていなかったのに、
勝手に口から出てきてしまい、困惑しました。


このように、言語に関する症状は、
長期間、非常に多岐に亘って
日常生活の中で私を困らせ続けました。


一向に良くなる気配がない中、
救いとなったのは、この頃、
記憶力に関する症状に、
また少し改善が見られたことでした。


以前、お伝えしましたように、
平成28年(2016年)の秋から冬にかけて、
自宅で大切な書類を自分がしまったことも、
しまった場所もすっかり忘れてしまい、
大さわぎになったことが、3回ありました。


当時は、夫が探し出してくれた後で、ようやく
自分がしまったことを思い出していました。


平成29年(2017年)1月にも、やはり2回ほど、
私が書類をしまったことを忘れてしまい、
夫と大さわぎをしながら家の中を
探したことがありました。

しかし、数ヶ月前とは違い、
2回とも、探し始めてから15分から
20分くらい経った頃に、
自分がしまったことや、
しまった場所まできちんと
思い出すことができたのです。

もちろん、探し始める前に思い出せるのが、
一番ではありますが、以前の状態と比べれば、
大きな進歩だと思いました。


このように、この頃から脳に関する症状に、
わずかずつではありますが、
回復の兆しが見られ始めました。




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2017年08月05日

むずむず脚症候群の治療開始

平成28年(2016年)12月から、翌29年(2017年)1月までの
1ヶ月の間に、私は良い出来事と悪い出来事の
両方を体験しました。


12月14日。私は半年ぶりに、
栄養療法の血液検査を受けました。


検査前の診察で、私は医師に、
以前から耳たぶの後ろが腫れており、
触ると痛みがあることを伝えました。


症状が出始めたのは、1年以上前の
ことでした。耳たぶの後ろに、
大きいときではパチンコ大くらいの
腫れがあり、触るとずきんと痛みました。


大きさは、そのときどきによって、
大きくなったり目立たなくなったりと、
変化しました。

抵抗力が弱っているせいだろうと思い、
ずっと放って置いたのですが、
あまりにも長い期間、治らないため、
この日、初めて医師に伝えました。


患部を見てもらうと、主治医は、
今は腫れは引いているとしながらも、
「まだ、赤みが残っていますね。
どこかに炎症があるんでしょうかねぇ」
と答えました。

このときは、これで会話が終わりました。
その後、やはりずっと前から悩まされていた
むずむず脚症候群について、こちらも
初めて主治医と話しました。


主治医は、前回の血液検査の結果に目を通すと、
むずむず脚症候群は鉄の不足で起こる場合が多いけれど、
鉄もタンパク質も、現在、不足しているとまでは
言えない状態だと言いました。


何が原因なのだろうかと、
考え込んでいる様子の主治医に、
私は思い切って言ってみました。
「むずむず足症候群は、鉄の不足でも起こりますが、
ドーパミンの不足でも起こると言われたことがあります」

すると主治医は、一瞬、私の顔を見て
驚いた表情を浮かべた後、
「そうなんですよ。
ドーパミンの不足が原因かな」 と言いました。

そして、
「むずむず足症候群の薬を飲んでみますか?」
と尋ねてくれたのです。

前の主治医にもその前の主治医にも、
むずむず脚症候群の症状は伝えていましたが、
私の訴えをきちんと受け止めてくれたのは、
今の主治医が初めてでした。

「はい。お願いします」
私は即答しました。


処方されたのは、「レグナイト錠300mg」
という医薬品でした。
医師からは、この薬には、
ドーパミンを増やす効果はない代わりに、
ドーパミン受容体の働きを活発にする作用があると、
説明を受けました。


ドーパミンと言えば、以前、お伝えしたように、
脳に関する症状にも関わっている神経伝達物質です。

それを思い出した私は、レグナイト錠を服用し、
ドーパミン受容体の働きが活発になれば、
むずむず脚症候群と脳の症状の両方に、
良い効果が表れるのではないかと、
内心、期待を抱きました。


初めて、むずむず脚症候群の症状を自覚した
3歳の時から、足かけ37年。
こうして、鉄欠乏性貧血と並行して、
むずむず脚症候群の治療も
受けられることになりました。

レグナイト錠には、めまいの副作用があり、
もし症状が表れたら服用を中止するようにと、
この日、医師からは指示を受けましたが、
幸い、副作用は表れませんでした。


そのうえ、私の体質に合っていたようで、
飲み始めた日の晩から、むずむずが大幅に軽減し、
ぐっすり朝まで寝られるようになりました。


長年の不眠から解放され、喜びを感じていた私は、
その直後、思いがけない事態に直面しました。


12月下旬に、1年ぶりに子宮ガン検診を
受けたところ、産婦人科の医師から
「子宮の入り口に、米粒大のポリープができている」
と診断を受けたのです。


寝耳に水でした。


医師からは、このような説明を受けました。
「すぐに取る必要があるような、
大きさのものではありませんが、
放置しておくと、この先、
生理の出血が増える原因になります」


「出血量が増える」という言葉を聞いた私は、
医師に「すぐにポリープを摘出して
頂けませんでしょうか。お願いします」と、
頭を下げました。


脳裏に、子宮筋腫のときに体験した、
地獄のような大量出血の日々の
記憶が蘇ったのです。

もう、あんな体験は2度としたくない。
ポリープが大きくなる前に、
一刻も早く摘出してもらいたいと思いました。


最初、医師は「そんなに急ぐ必要はないのに」
という反応でした。
しかし、最終的には私の気持ちを汲んでくれて、
「分かりました。来月の始めに、
摘出しましょう」と言ってくれました。


こうして正月明け早々、外来でポリープを
切除してもらうことに決まりました。




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2017年08月02日

行動に関する症状について・・・1

前回まで2回にわたって、
「話を聞くこと、話すことに関する言語障害」
について、お伝えしました。

今回は、これまでお伝えしたことがなかった、
行動に関する症状について、
つづってみたいと思います。


鉄欠乏性貧血になってから、
判断力や理解力が低下したことも影響したのか、
以前は日常生活で何の問題もなくできていたことが、
難しいと感じることが増えました。


以前にもお伝えしましたが、
初めての場所に出かけたときに、
道に迷いやすくなっただけでなく、
用事や買い物などで建物に入った後、
帰りに出口が分からなくなって、
ぐるぐる探し回ってしまうことも増えました。


それ以外にも、役所やお店、自宅などで、
初めての機械を扱う際に、
説明を読んでも使い方がすぐに飲み込めず、
操作を完了するまでに、時間が長く掛かって
しまったこともよくありました。


元気だった頃、外出時に高齢者の方が
機械の操作に戸惑い、困っているのを
見かけたときには、声を掛けてお手伝い
したりしていました。

今の自分の脳は、機能が落ちたことにより、
そうした高齢者の方と、同じような状態に
なっているのかもしれないと、当時、私は
とても不安に感じていました。


また、これは記憶力の低下と関係していたのだと
思いますが、1度訪れた場所を再度訪れたときに、
まるで初めての場所のように感じてしまう、
という症状もありました。


この症状については、平成28年の年末に、
夫と香港に旅行に出かけたときに気がつきました。

旅行は事故前に予約していたのですが、
当時はまだ、交通事故に遭ったときの怪我が、
2人とも治っていませんでした。

そのため数日間の滞在中は、軽く観光をした後は、
宿泊先のホテル近辺にある、中国マッサージや
タイマッサージのお店などで、
施術を受けて過ごしました。


ところが、その翌日や翌々日に、
そのマッサージ店を通りかかっても、
1度、来たことのある店だと
認識することができませんでした。


そのため、「今度は、あそこに行ってみたい」
などと、夫に言ってしまい、
「あそこには昨日行ったじゃない」と、
言葉を返されたことが何度もありました。


もう1つ、平成28年(2016年)の冬頃から、
日常生活の中で新たに困った症状が
表れました。

それは、過去に何度も経験したことのある
手続きなどを、最後まで1人でスムーズに
こなすことができないというものでした。


具体例を挙げますと、
成田空港で出入国の手続きをする際、
過去に何度も扱った経験のある、
成田空港の自動化ゲートの操作にとまどい、
通過するまでに時間が掛かってしまいました。



また、翌年の初詣に、地元の神社に厄除けを受けに
行った際もそうでした。
受付で申込書を提出した際に、別の窓口で代金を
支払うようにと指示を受けました。

その神社では、過去に数回、厄除けを受けており、
慣れていたはずでした。
それなのに、別の窓口に向かう途中で急に、
「あそこの場所で合っているんだっけ?」と、
頭が混乱してしまい、立ち尽くしてしまいました。


12月から約3ヶ月間にわたり、このようなことが
割とよく日常生活の中で起こりました。

1つの手続きを行うまでの過程を、
たとえばA→B→C→Dとすると、
Bくらいまでは順調なのですが、
なぜか毎回、途中で急に頭が真っ白に
なってしまうのです。


その瞬間から、残りのCとDの手続きの仕方が
分からなくなって、頭が混乱してしまい、
「あれ、これで合っているんだっけ?」、
「いや、違うかも」と戸惑い、
先に進めなくなってしまうという
状態に陥っていました。


この症状に関して、診察のときに、
主治医に相談したことがありました。

主治医からは、
「それはおそらく、
ワーキングメモリの問題ですね。

何かをしているときに、
前に何をしたかを忘れてしまうから、
次に何をしたら良いのかが、
分からなくなるのだと思いますよ」
と言われました。

そして、あらかじめ最初から最後までの
流れを書いたチェックリストを作り、
それを見ながら行うといいですよ、と
アドバイスしてくださいました。


ただ、正直なところ、
「前に何をしたのかを忘れてしまう」
という自覚症状はありませんでしたので、
何となく違うような気がするという、
違和感を覚えてしまいました。


結局、この症状の原因については、
はっきりしたことは分かりませんでした。


ただ、少し前に頭頂葉の機能について
調べていたときに、
頭頂葉の機能低下の症状の中に、
「観念性失行」といって、
「日常の一連の動作ができなくなる。
手順が分からなくなる」という症状が
あるのを見つけました。
http://medical-checkup.biz/archives/13029


これを見た時、私が日常生活の中で
非常に悩んだ症状は、これだったのかも
しれないと、納得した気持ちになりました。


この頃、私はこれに関しては、
脳トレに取り組むだけでは、
症状を改善させることはできないだろうと
考えていました。

少しでも多く、窓口や機械で手続きを行う
機会を経験しながら、
1つ1つ、脳に手順を覚え直させるか、
または思い出させるしかないと思ったのです。


それにしても、こちらの症状が良くなってきたと
喜んでいると、新たにまた別の症状が表れてしまう。

いったいいつまで、このいたちごっこが
続くのだろうと、なかなか終わりが見えてこない
脳の機能低下の症状との闘いに、
少々疲れを感じていました。





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2017年07月31日

話を聞くこと、話すことに関する言語障害について・・・2

前回は、平成28年(2016年)11月頃に私が自覚していた、
人の話を聞くときの症状と、一部、
話す時の症状についてお伝えしました。

今回の記事は、その続きです。

話す時の症状としては、「どもりが出やすい」以外に、
もう1つ、困った症状がありました。

それは、人と複雑な内容の会話を交わしているときに、
言いたいことは頭の中にあるのに、それを頭の中で、
まとまった文章にするのが難しいという症状で、
少し前から感じていたものでした。

そのため、相手に言いたいことを伝えるときに、
一文ごとの内容が薄くなりがちで、
言いたいことをぜんぶ伝えられなかったという、
スッキリしない思いが残ってしまい、
よく消化不良の状態になっていました。

思いついた順に、言葉をつなぎ合わせながら
話をしていたため、話している私自身でさえ、
自分の話す声を耳で聴きながら、
内容を理解しにくいと感じていました。

本人がそう感じるくらいですから、
相手の人も、さぞ困惑していたと思います。


そうした中、当時の私にとって、
とても大きな出来事がありました。

12月9日、私は10数年前から加入している、
あるサークルの会合に出席しました。

その日は、会員同士の交流会の日でした。
当日の参加者を7、8名ずつ、複数のグループに分け、
グループ内で意見交換をした後、
最後にグループの代表者が、
みんなの前でその内容を発表するという活動内容でした。

はじめにくじを引いて、各グループから2人、
進行役と記録・発表係を選んだのですが、
どうしたことか、私は記録・発表係のくじを引いて
しまいました。


皆さんの話を聴いて内容を理解し、
それを紙に記録するというだけでも
ハードルが高いのに、
さらに、その内容を大勢の人の前で、
口で伝えないといけなくなってしまったのです。

今の自分に、きちんと両方の仕事をこなすことが、
果たしてできるのだろうかという不安に襲われ、
内心、動揺しました。

誰にも、自分の不安な気持ちを打ち明けられないまま、
司会進行役の女性の指示に従って、
グループ7名での話し合いが始まりました。

1人ずつ順番に、皆さんが話をしている間、
私は必死にその内容をノートに記録していきました。

その最中、やはり問題が起こってしまいました。

1人が話し終わるごとに、その人に対し、
他の人たちが意見や感想を伝えたり、
質問などをしたのですが、それを聞いて、
「えっ、そんなことを言っていたっけ?」
と思ったことが何度もあったのです。

皆さんと同じように、私はずっと、
発言者の話にきちんと耳を傾けていました。
それなのにいつ、その内容を
聞き落としたのだろうと思いました。

集中力が途中で途切れてしまったのか、
それとも、自分では聞いていたつもりでも、
実際は内容が頭に入っていなかったのか。
原因は分かりませんでした。

自信を失いそうになりながら、
聞き落としていた内容を
ノートに付け加えました。

また、ノートに書いている最中、
とつぜん司会進行役の女性から、
「今の話を聴いてどう思いましたか?」と、
感想を求められたこともありました。

脳の機能が正常な状態であれば、
頭をすぐに切り換えて、
感想を言うことができたでしょうが、
この時の私には、
とてもそんな心の余裕はありませんでした。

思わず、「今、一生懸命にノートに
記録していますので」と、
ぶっきらぼうに答えてしまい、
司会者の女性を困惑させてしまいました。

このように、無事にというわけでは
ありませんでしたが、1時間後、
グループでの話し合いは終わりました。


その後、ノートに目を通しながら、
皆さんから出た話題をどの順番で、
どのようにつなぎながら発表するのか、
短時間で必死に発表の構成を練り、
いよいよ本番を迎えました。


50名ほどの前で、
マイクを持って話すのは久しぶりでしたが、
緊張感は不思議とありませんでした。

ノートに頼りきりにならずに、
事前に考えた通りの流れで、皆さんに話をしたところ、
途中、思いがけず会場から笑いが起こりました。
私が何気なく言った言葉がウケたのです。

皆さんの笑い声に背中を押され、
約5分間、最後まで話をすることができました。
不思議なことに、どもりは1度も出ませんでした。

後で振り返ると、聴いていて分かりにくかっただろうと
思われる箇所や、文章として少しおかしいと感じる箇所も
ありました。

ところが、終わった後で何人もの方たちから、
「あなたのが一番良かったわよ」
「話が分かりやすかったわ」と、
声を掛けて頂いたのです。
驚きつつも、うれしさがこみ上げました。

けっして、万全な状態ではなかったのですが、
今の自分にできる精一杯の力で、
高いと思われたハードルを越えることが
できたことで、
私の心に小さな自信が芽生えました。
 
ただ、脳が頑張ってくれたのは、
そこまででした。

発表後に行われた話し合いや、
終了後に参加した会合では、
疲れから集中力が切れてしまい、
皆さんのお話が半分くらいしか
耳に入りませんでした。

まだまだ、回復までの道のりは
遠いのかもしれないと、
少し落ち込んだ気持ちになりました。


一方で、これからは時々、今日のような
緊張感が持てる少しレベルが高い課題を、
日常生活の中に取り入れていこうと思いました。




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2017年07月29日

話を聞くこと、話すことに関する言語障害について・・・1

前回は、平成28年(2016年)11月頃から、
積極的に新しい出会いを求めて、
外に出るようになったお話をお伝えしました。

今回は、この頃に私が感じていた、
話を聞くことと、話すことに関する言語障害の
症状について、お伝えしようと思います。


以前までは、これらを別々に分けて、
記事にしていましたが、当初に比べれば、
症状がだいぶ良くなって、気になることが
減ってきたこと。

それから、やはり話を聞くことと話すことは、
人との会話の中ではセットで行うものですので、
今回からは、まとめてお伝えすることにしました。


それでは、本題に入りますね。

11月上旬、私は夫が運転する車に同乗中、
交差点で信号無視をして突っ込んできた乗用車と衝突し、
怪我を負いました。

事故後、痛む体を抱えながら、
事故処理の関係で、
車を購入した際の営業さん、
警察、仲介を依頼した弁護士さんなど、
ほぼ毎日、初対面の人に会う日々が続きました。

警察署で事情聴取も受けたりと、
事故について色々と質問を受けたり、
または相手に説明をする機会が数多くありました。

事故直後は、会話の最中に、
相手の話をきちんと聞いているのに、
質問の意図をうまく汲み取ることができず、
期待されていたのと違うことを答えてしまい、
相手から指摘されたことが何度かありました。

また、相手の話の内容を誤って解釈してしまったり、
事故の時の記憶が曖昧なために、
事情聴取できちんと答えることができなかった部分もあり、
そのたびに夫がフォローしてくれました。


しかし、脳というのは、
これまでにも何度もお伝えしたように、
刺激したら刺激した分だけ、
その部位の回復が進むという特性があります。

この時もそうでした。

会話の内容は、金銭的な話題も含め、
我が家の将来に関わる
とても大事な話ばかりだったので、
余計に脳が刺激されたのでしょう。

相手の話を聞き漏らさないようにと、
一生懸命に耳を傾けているうちに、
意味の取り違えや答え間違えを行うことが
なくなりました。

また、みなさんの話の内容をだいたい記憶した上で、
Aさんの話をBさんに伝えたり、
AさんとBさんの話をCさんに伝えるなど、
伝達をきちんと行うことができて、
聴く力と記憶力が一気に上がったと感じました。


ただし、これがきっかけで、
どんどん良くなっていった
というわけではありませんでした。

診察時に、医師の話を聞いているときと
同じく、あくまで限定的に、
脳がしっかりと働いてくれただけでした。

その証拠に、日常生活において、
テレビのニュースやネットの音声ファイル、
人のとりとめのない話を聞いているときには、
相変わらず 集中力が切れやすい状態が続いていました。

それでも、大事なときには脳がきちんと活動してくれる
ことが分かっただけでも、良かったと思いました。
この良い状態を、一時的で終わらせるのではなく、
日常的にするにはどうしたら良いかについて、
それまで以上に考えるようになったからです。


一方、この頃、話すことに関する症状で
とくに気になっていたのは、
時々、話す時にどもりが出てしまうことでした。

話し始めに言葉がつかえたり、どもることが多く、
たとえば「よろしくお願いします」と言うつもりが、
「よよよよよ・・・、よろしくお願いします」
という風に、1つの言葉を言い続けてしまったり、
または、言いたい言葉は頭の中に浮かんでいるのに、
口からすぐにその言葉が出なかったり。

元気な頃は、どもりの症状はなかったですので、
おそらく言語障害の症状の1つだろうと思いました。

以前、新聞の記事で、どもりの対処法として、
「どもりをなるべく意識しないこと」
というのを読んだことがありました。

それを思い出し、症状が出たときには
いったん言葉を句切って、深呼吸をし、
改めて言い直すようにしていました。

すると、2度目はどもらずに
普通に言うことができました。

どもりが出てしまうと、
相手にもすぐに気づかれてしまうため、
精神的にきついと感じることもありました。

しかし、言葉がつっかえても、どもっても、
とにかく懲りずに人と話をし続けて、
脳の言語野を刺激する以外に、
機能を回復させる方法はないと思っていました。


記事が長くなりましたので、
他の症状については、次回の記事でお伝えしますね。






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2017年07月27日

脳を回復させるために行ったこと・・・1

前回は、私が機能低下を指摘された、
頭頂葉と側頭葉の働きや、機能低下によって
引き起こされる症状などについて
まとめてみました。

今回は、平成28年(2016年)10月28日に
認知機能検査を受けた後、
私が脳を回復させるために習慣として始めたことや、
日常生活で行ったトレーニングについて、
お伝えしたいと思います。


まず始めに、これは厳密に言いますと、
検査を受ける数日前のことになりますが
今、皆さんがご覧になっているこのブログを
立ち上げました。

私自身、子宮筋腫と診断されて以降、
子宮筋腫や鉄欠乏性貧血、起立性低血圧、
栄養療法などについて、専門家や患者さんなど、
多くの方が書かれた記事から情報を得て、
助けられてきました。

ブログを立ち上げた1つめの理由は、
そのご恩返しとして、私も自分の経験を
文章にすることで、どなたかのお役に立ちたいと
思ったからでした。

もう1つは、鉄欠乏性貧血に関する
ネット上の記事には、事実とは異なる内容の物も
多く混在していたため、経験を元にきちんと
根拠を示したうえで、正しい知識や情報を、
同じ病気で苦しむ方たちに提供したいと考えたからでした。

以前から考えていたことでして、
この頃、体調がだいぶ良くなり、
文章を書くスピードもだいぶ上がったことから、
文章力を維持、そして、さらに回復させる目的もあって
実行に移しました。

それまでは、日常生活がマンネリ化していましたが、
ブログを書くという仕事ができたことで、
生活に張りが出て、やりがいを感じるように
なりました。


同時に、この年の夏頃から、
生活の中で強く意識していたことがありました。
それは、努めて外に出て、
人と触れあうということでした。

ただし、当初は問題がありました。

それまでの約2年間にわたり、
私は鉄欠乏性貧血による体調不良により、
家にこもってばかりいたため、
元気だった頃の友人の大半とは、
すっかり疎遠になってしまっていたのです。

友達を誘って遊びに行きたくても、
誘う人も誘ってくれる人もいない。
鉄欠乏性貧血は、私から友人も奪ってしまったのだと、
最初は落ち込みました。

しかし、冷静に考えて、その状況をプラスに
変えることにしました。
つまりは、積極的に色々な場所に出かけていって、
初対面の人たちに出会い、新しい友達を
どんどん作っていこうと決めたのです。

以前も何度かお伝えしましたが、
初対面の人に会って話をすることは、
脳トレを行う以上に脳全体を刺激し、
活性化してくれるからです。

幸い、今の時代は、ネットを駆使することで、
興味が持てる場所を見つけたり、
趣味が同じ人と出会える場所を見つけることができます。

その中から、お金があまり掛からない場所を選んで、
時々、出かけていたのですが、
11月頃からは、週に1,2回、外出するようになりました。

人に会う機会が増えるにつれて、
人といるときに苦痛を感じたり、
テンションが下がってしまうことが
少し減って、代わりに口数が増しました。


また、初めての場所によく出かけるようになったことで、
良かったことがもう1つありました。
それは、主治医から勧められた、
「地図を見ないで、目標物を頼りに目的地に向かう」
というトレーニングを、
日常的に行えるようになったことでした。

目的地のある駅に着いた後、地図を見て、
方向や目印となる場所をしっかり覚えた後は、
なるべく地図を見ずに、街中の建物や案内板を見ながら、
頭の中できちんと道筋を考えて、
目的地に向かうように心がけました。

どうしても分からないときは、人に尋ねて
教えてもらいましたが、まずは自力で考えて
動いてみることが、脳の回復にとっては
大切なことだと思いました。


このように、積極的に人に会って話をする、
道順を考えながら目的地に向かう、という
行為を繰り返すうちに、記憶力の面でも
変化が表われ始めました。

人との会話中に、言葉を思い出すまでのスピードが、
それまでよりも少し速くなったのです。


それまでは、会話中に言葉や単語を
思い出せなかったときに、考えて考えて、
ようやく思い出すのは会話の後、
長いときで数時間が経ってからでした。

しかし、早いときには10分以内に思い出せて、
「さっきの話だけど」と、思い出した言葉を
その場で相手に伝えられるようになりました。

ホスファチジルコリンを飲み始めた後のことでしたので、
服用による効果ももちろんあったと思います。

まだ、元気だった頃の自分にはほど遠いものの、
希望の光がかすかに差し込んできたような、
うれしい気持ちになりました。





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2017年07月25日

側頭葉と頭頂葉の働きについて

前回は、医師から勧められたホスファチジルコリンの
効果について、お伝えしました。

今回は、認知機能検査で私が機能低下を指摘された、
側頭葉と頭頂葉の働きについて、
お伝えしたいと思います。

まずは側頭葉からいきますね。

側頭葉には、言葉を理解する、記憶を保存する、
物事を判断する、感情を制御するという
働きがあります。

側頭葉の位置は脳の側面、
つまりは耳の辺りにあります。

そのため、聴覚と深い関係があり、
言語の理解に関する働きにおいても、
おもに耳から聞こえてくる言葉の処理を
担っています。

具体的にお伝えしますと、
まずは聞こえてくる音から情報を捕らえ、
それを過去の記憶と照合する。
そして、それが何を表しているのか解釈して、
言葉として理解する、
という流れを辿るそうです。

そのため、側頭葉の機能が低下したり、
損傷を受けると、音としては聞こえるけれど、
言葉としては理解できないという状態になり、
まるで知らない音楽や外国語を聞いている
感覚に陥ってしまうそうです。

実際に私も、そのような状態を経験しました。

また側頭葉は、記憶に関係する海馬や、
感情に関係する扁桃体をもつ大脳辺縁系とも、
つながりを持っています。

そのため、側頭葉の機能が低下すると、
下記のような症状が表れます。

・新しいことを覚えられない
・以前の記憶を思い出せない
・道順を覚えられないので、道に迷ってしまう
・言葉や音、形を記憶することができない


また、物事の判断能力の低下も引き起こします。
私も日常生活の中で、素早く適切な判断を
しなければいけないのに、判断を誤ってしまい、
失敗してしまったことが何度もありました。

このように、私が悩まされた脳に関する
症状の大半は、側頭葉の機能低下が原因だった
のだということが、今回、調べてみてよく分かりました。



つぎに、頭頂葉の働きに話を移しますね。
文字通り、頭部の頂点の位置にある頭頂葉は、
他の脳の部位すべてと隣接しています。

そのため、頭頂葉が担う働きは、下記のように
多岐に亘っています。

・触覚、温度感覚、皮膚感覚などの身体感覚を受け取る
・視覚から情報を受け取り、それを処理する
・空間や時間を認知したり、識別する
・読み書きを行う際に働く
・計算を行う
・言語や音韻を記憶する

側頭葉が、耳から入る情報の処理を行うのに対し、
頭頂葉は目から入る情報の処理を
おもに行います。

頭頂葉の機能が低下してしまうと、
下記のような症状が表れるそうです。

・自分の体の半分を認識することができない
・体を触られていることは分かるけれど、
そこがどこなのかが分からない
・服の着脱がうまくできない
・手や指を使った細かい動作ができなくなる
・左右や手の指が分からなくなる
・今まで読めていたり書けていた文字が、
分からなくなる
・計算ができない
・何かを見て模写をしたり、形を全体的に
認識することができない
・日常の一連の動作や、手順が分からなくなる


私の場合は、上から5つ目までの症状は、
表れませんでした。

しかし、読み書きや計算が苦手になったり、
日常の一連の動作や手順が分からなくなる、
という症状はありました。

また、私が人の表情を認識するのが
苦手になったのも、
おそらく頭頂葉の機能低下が
関係していたのだと思います。


ただ、救いだったのは、前にも書きましたが、
あくまで機能が「低下」してしまったのであって、
損傷したわけではないという点でした。

そのため、認知機能検査によって、
機能が低下している部位が特定された後、
私は医師からの勧めで、または自分で考えて、
日常生活の中でさまざまなトレーニングを
行いました。

それらの試みが、脳の回復に非常に良い
効果をもたらしてくれました。

具体的な内容については、
順を追って、これからお伝えして
いきたいと思います。


今回は、これで終わりにしますね。




参考にしたホームページ
http://medical-checkup.biz/archives/12998
http://mnemonic-device.info/21-sokutouyou.html
http://sora-shinonome.jp/brain/post_41.html
http://medical-checkup.biz/archives/13029
http://www.fukuoka-koutsujiko.com/permanentdisease/highhandicap/11463.html
http://www.akira3132.info/cerebral_cortex.html





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2017年07月20日

ホスファチジルコリンとは

前回は、認知機能検査「コグニトラックス」の
結果について、お伝えしました。

検査の結果、医師から、
ホスファチジルコリンという栄養素を、
サプリメントで摂取するようにと
勧められました。

今回は、このホスファチジルコリンについて、
ご説明しようと思います。


ホスファチジルコリンは、
細胞膜を形成する成分、リン脂質の1つです。
特に脳に多く存在し、脳の神経細胞の
細胞膜を構成する主要な成分になっています。


また、医師の言葉にもありましたように、
神経伝達物質の1つである
アセチルコリンの原料にもなっています。

神経伝達物質とは、
脳の神経細胞と神経細胞の接合部分、
いわゆるシナプスに存在し、
細胞間の情報伝達を行う役目を果たしていると、
以前、お伝えしました。
https://fanblogs.jp/hinketu/archive/114/0


アセチルコリンは、前回取り上げた
ドーパミンとセロトニンと同様、
脳の中枢部分に存在し、
おもに認知機能や記憶に関する働きに
関わっています。


アセチルコリンの量が減少すると、
認知症の中でもっとも患者数が多い、
アルツハイマーの発症を
引き起こす要因になるそうです。

そのため最近では、
認知症の治療において、
ホスファチジルコリンの投与を
行う医師もおり、
実際に効果が認められているとのことです。
https://info.ninchisho.net/archives/5248


摂取したホスファチジルコリンを、
効率よく働かせるためには、
一緒にビタミンB群を摂ると良いそうです。

私はすでに、ビタミンB群を処方されて
飲んでいましたので、
ちょうど良い組み合わせだったという
ことになります。


医師から勧められた後、ネットで400mgの
ホスファチジルコリンが含まれている、
アメリカ製のサプリメントを見つけ、
購入しました。

この商品、1ケースに180粒も入っているのに、
価格は2000円台と非常にお買い得でした。


ホスファチジルコリンを飲み始める少し前、
私は認知機能に関する下記のような症状に、
悩まされていました。

・集中力が切れやすい
・しょっ中、物をなくしてしまい、
よく探し物をしている。
・会話の最中、言葉を思い出しにくい。
・よく道に迷ってしまう。 
・頭の回転が鈍い。


ホスファチジルコリンが、こうした私の症状改善に
効果を表してくれることを大いに期待しつつ、
10月30日から飲み始めました。


この後、どのような変化が表れたかについては、
また改めて、この先の記事の中で
お伝えしていきたいと思います。

今回は、これで終わりにしますね。

今回、参考にした記事
http://nousapuri.com/phosphatidylcholine-supplement/





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2017年07月18日

認知機能検査の結果

前回まで2回にわたり、私が受けた認知機能検査、
「コグニトラックス」について、
内容をお伝えしました。

コグニトラックスは、
アメリカのCNS Vital Signs社
という会社が開発した、
認知機能検査の技術を元に、
(株)ヘルス・ソリューションという会社が、
日本向けにデザインした認知機能検査です。

コグニトラックス認知機能検査では、
下記の脳機能の状態を
調べることができるそうで、
認知症などの脳疾患の診断に活用されています。

・ 言語記憶と視覚記憶
・ 精神運動速度
・ 処理速度
・ 注意力
・ 実行機能
・ 認知適応性
・ 持続注意力

※(株)ヘルス・ソリューションのホームページより
http://www.cognitrax.jp/text/Cognitrax_validity.pdf


さて、検査を受けた後、私は結果を聞くため
診察室に入りました。

ドキドキしながら医師の言葉を待っていると、
「同年代の人たちの平均を100とした場合、
あなたのスコアは平均を上回っていましたよ」
と、笑顔で言われました。

思いがけない言葉に驚いていると、
医師は言葉を続けました。
「言語記憶力(単語を覚える問題)と
総合注意力は、平均よりも非常に良かったです」

そう言うと医師は、それら2つの項目に二重丸がついた、
結果シートを見せてくれました。

「この2つ以外のテストに関しては、
ほとんどが○でしたが、
図形を暗記する問題と表情を判断する問題は、
スコアが低かったです」

どちらも、解いている最中に
非常に苦戦した問題でしたので、
「難しくて分かりませんでした」
と、率直に答えました。

「表情を判断する問題では、
特に、否定的な表情(怒りと悲しみ)を
判断するのが苦手でした。
コミュニケーションで、苦労されている部分も
あるのではないかと・・・」

そう言うと医師は、
「これらの問題が苦手だということは、
脳の側頭葉と頭頂葉の機能が、
うまく働いていないのかなと思います。
私が思っていた通りでした」
と、結論を述べました。


「私が思っていたとおり」という言葉が、
初診の時の判断を指していることは、
すぐに分かりました。

診察の時の私の様子や、
症状の内容、経過などを総合的に見て、
予測されたのだろうと思いました。

また医師からは、正答率は高かったけれど、
問題を解く速度は遅めだったと指摘されました。

この点についても、自覚していましたので、
やはり、という思いで受け止めました。


説明を終えると医師は、症状に対する対処法として、
サプリメントで、ホスファチジルコリンという
成分を摂取するようにと勧めてくれました。

医師の説明によりますと、ホスファチジルコリンは、
卵黄と大豆の成分から作られている
物質だということでした。

その話を聞いて、思わず
「私は毎日、卵と大豆、納豆を食べているのですが、
それだけでは足りませんか?」
と、医師に尋ねました。

すでに、たくさんのサプリメントを摂取しており、
さらに種類が増えることに、少し抵抗を感じたからでした。

すると医師は、私にこう説明してくれました。
「卵や納豆を毎日食べているのは良いことです。
しかし食べ物の場合、その成分を分解して
消化するまでに何段階もかかりますが、
サプリメントですと、
効率よく吸収することができます。

それに、脳の神経伝達物質の
アセチルコリンの材料になっているので、
記憶力の改善に効果があります。
認知症の患者さんにも処方するんですよ。
今ある症状を早く治したいのでしたら、
飲んだほうがいいです」

もっとも望んでいた「記憶力の改善」に
効果があると聞いて、
私は摂取することを決め、
ノートに成分名を書き取りました。

その後、医師に質問をしてみました。
「側頭葉と頭頂葉を鍛えるために、
何か日常生活でできるトレーニングは
ありませんか?」

医師が勧めてくれたのは、外出時に
地図を見ないで目的地に向かう
というトレーニングでした。

「今の人は、スマホの地図を見ながら
目的地に行きますが、地図に頼らずに、
周りの建物を見ながら、
自分で目標物を探してみて下さい。

さっきはこちらから出たから、
帰りはこちらの方向だ、とか考えることが、
脳のトレーニングになるんですよ」

この頃、初めての場所に遠出をした際
などに、よく道に迷ったり、
帰る方向が分からなくなり困ることが
よくありました。

もともと方向音痴でしたので、
始めの頃はあまり気にしていなかったのですが、
あるとき、脳の機能が低下すると、
道に迷いやすくなると知って、
何となく気になっていました。

さっそく日常生活の中で、
医師から教わったトレーニングを
やってみようと思いました。

最後に医師からは、
「思っていたよりは、良い結果で驚きました」
と、正直な感想を伝えられました。

「サプリメントを飲んで栄養を補給しながら、
脳トレを頑張って努力してきたからですね。
これからも、ぜひトレーニングを続けて下さい」

医師のこの言葉を聞いて、
これまで1年3ヶ月間にわたって、
毎日1〜2時間、脳力トレーニングを
やり続けてきて本当によかったと思いました。

同時に、脳力トレーニングが、
脳機能の回復に効果があることが、
はっきりと分かったことで、
この先もやり続けようという思いが、
心の中で強くなりました。


今回の記事は、
これで終わりにしますね。




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2017年07月12日

コグニトラックス認知機能検査・・・2

前回は、8種類の認知機能検査のテストのうち、
4つ目までの内容をお伝えしました。

今回は、後半のテストについて、
お伝えしようと思います。


5問目は、「注意シフトテスト」というものでした。
これまでと同様、始めに文章で、
問題の解き方の説明が表示されたのですが、
よく理解ができないまま練習問題に進んだところ、
すぐにつまずいてしまいました


理解力が低下している自分に、
情けなさを感じながら、
後ろに待機していたスタッフの女性に尋ねて、
解き方を教えてもらいました。

やり方を理解できると、
問題自体は難しくありませんでした。

このテストでは、画面の上部と左右の3箇所に、
丸か四角の図形が表示されます。
これら3つの図形には、青か赤の色がついており、
短時間でつぎつぎと図形の形や色が切り替わります。

「色が一致」「図形が一致」という、文字による指示に従って、
左右のどちらの形か色が、
上の図形の物と一致するのかを判断し、
左右の矢印キーで選択するというものでした。

少々、ややこしい問題でしたので、
間違えないように、小声で「図形」「色」 「色」「図形」
などとつぶやきながら、慎重に解きました。


6問目は、「持続処理テスト」というものでした。
画面に、様々なアルファベッドが表示されるのですが、
そのうちBが表示されたときだけ、
スペースキーを押すという問題でした。

とても簡単なテストだったのですが、
途中で「押すのはBで合っているんだっけ?」と、
不安になってしまう場面もありました。

7問目は、「表情認知テスト」でした。

このテストでは、様々な表情をしている
複数の外国人の写真が画面に1枚ずつ表示されます。
顔写真の下には、「穏やか」「幸せ」「怒り」「悲しみ」の
4つの感情のうち、いずれかの文字が表示されるので、
写真の表情と、文字で表している感情が一致している時に、
スペースキーを押すという問題でした。

写真の提示時間は3秒間でした。
「穏やか」と「幸せ」は、比較的分かりやすかったのですが、
「怒り」と「悲しみ」の区別がつきにくく、
判断に迷ったことが何度もありました。

「ブレインHQ」のトレーニングによって、
表情を読み取る力が落ちていることが
分かってはいましたが、
認知機能テストでもやはり、
苦戦する結果となりました。

最後の8問目は、論理思考テストでした。
画面上に4つの枠が表示されており、
そのうち3つの枠には図形が入っています。

それらをよく見て、関係性を推理したうえで、
その条件に合う図形を1つ、
選択肢の中から選ぶという問題でした。

このテストは全部で15問ありました。
じっくり考えながら解いたので、
少し時間が長く掛かってしまいました。

こうして一通り、8種類のテストを受けたのですが、
最後にまだ2つ残っていました。

そう、最初に受けた「記憶力テスト」です。

今回は、先ほど覚えた記憶を元に、
問題に取り組むようにと指示されました。

はじめの単語を選ぶ問題では、先ほどと同じく順調に、
記憶した単語が出てくるたびにスペースキーを押しました。

1問だけ、「あれ? これってあったっけ?」と迷う物が
1つあり、とりあえずキーを押したのですが、
後で間違いだったと気づきました。

一方、記号を選ぶ問題は、先ほど以上に苦戦しました。
もはや、ほとんど記憶から消えてしまっていて、
困惑しながらそれらしい物を選びましたが、
まったく自信は持てませんでした。

こうして、ようやく全部のテストが終わりました。


ドッと疲れを感じながら、
待合室で結果が出るのを待っていると、
スタッフの女性から再び検査室へと呼ばれました。

中には医師がいました。
「先ほど間違えてしまった問題を、もう1度解いて下さい」
と指示を受け、4問目の「ストループテスト」を
3問ともすべて受け直すことになりました。

幸い今回も、注意力と集中力を維持することができて、
先ほどと同様に順調に答えることができました。

ホッとした気持ちで部屋を出ると、
今度こそ、待合室で結果が出るのを待ちました。


今回の記事は、これで終わりにします。
結果については、次回、お伝えしますね。



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2017年07月11日

コグニトラックス認知機能検査・・・1

10月28日、私は認知機能検査を受けるため、
主治医が経営している、
都内にあるブレインクリニックを受診しました。

クリニックに到着後、間もなく
医師とスタッフの女性に付き添われ、
検査室に案内されました。
中に入ると、机の上にパソコンが1台、
置かれていました。

医師は、私を椅子に座らせると、
「検査は、このパソコンで行います。
全部で、8種類のテストを行います。
全部終わるまで、大体40分かかります。

キーボードで使うのは、改行キー、スペースキー、
それから上の数字キーだけです。」
と、説明をしてくれました。

「スタッフの女性が後ろに待機していますので、
分からないことがあったら聞いて下さいね。

私は隣の部屋にいますので、
何かあったらすぐに来ます。
では、始めて下さい」

医師が診察室に戻った後、
スタッフの女性に見守られながら、
私はテストを開始しました。

私が受けた認知機能検査は、
コグニトラックスというものでした。
検査には10種類のテストがあり、今回はその中から、
医師が選んだ8種類のテストを受けました。

テストでは毎回、最初にやり方の説明が
画面に表示されました。
それを読んで理解した後、3問の練習問題を解き、
それが終わると本番に挑むという流れで行われました。


1問目は、「言語記憶テスト」というものでした。
はじめにパソコンの画面に、「風船」「鏡」「バラ」
「道路」「両親」「指」「先生」などの15個の単語が、
3秒間ずつ表示されるので、しっかりと見て記憶をします。

その後、先ほどとは違う単語が15個加わり、
合計30個の単語が3秒ずつ画面に表示されるので、
それらを見て、最初に見た単語が表示された時に、
キーを押すという検査でした。

その頃、集中して記憶力のトレーニングを脳トレで
行っていたせいか、意外にもよく言葉を覚えており、
自信を持って答えることができました。


2問目は、「視覚記憶テスト」というものでした。
同じく記憶テストですが、今度は言葉ではなく、
様々な図形や、複数の図形を組み合わせた物が15個、
画面に3秒間ずつ表示されました。
その後、先ほどと同様、合計30種類の図形が
3秒ごとに表示されました。

単語の時とは打って変わって、
今回は頭の中がぐちゃぐちゃになり、
解きながら混乱してしまいました。

自信がないまま、とりあえず見覚えのあるような
図形に対して、キーを押しているうちに、
テストは終わりました。

これらの2つのテストには、即時テストと遅延テストの
2種類がありました。
始めに行ったのが「即時テスト」で、「遅延テスト」は
時間が経ってから再度、行うとのことでした。


3問目は、「SDCテスト」というものでした。
これは、相互に関連性のない数字と図形の組み合わせの表が、
画面の上部に提示されているので、それを見ながら、
数字だけが入っている下の表の空欄部分に、
相棒の図形を選んで入れていくという問題でした。

これは、注意力の持続性を測るテストだそうで、
4分間、ひたすら集中して解きました。
日頃、注意力を鍛える脳トレのトレーニングが
大好きで、よく解いていましたので、落ち着いて
取り組むことができました。

4問目は、「ストループテスト」というものでした。
このテストには、問題が3種類ありました。

1問目は、画面に「赤」「黒」「青」など、
黒字で色を表す漢字が表示されるので、
それを認識したらすぐにキーを押すという問題でした。

順調にすばやく押せたと満足しながら、
2問目に進もうとしたときでした。
「あの、その問題は、改行キーではなくて、
スペースキーを押すんです」

後ろから、あわてた様子でスタッフの女性が言いました。
どうしよう、間違えてしまったと戸惑っていると、
スタッフの女性が冷静な声で、
「大丈夫です。あとで、先生にお伝えしますから。
そのまま続けて下さい」
と、指示をしてくれました。

2問目に進むと、今度は漢字の文字の色が、
黒一色からカラーに変わりました。

問題には、黒字で「黒」と表示するなど、
漢字と文字の色が一致している物と、
赤字で「緑」と表示するなど、
漢字と文字の色が一致していない物が、
ランダムに画面に表示されるので、
両方が合っているときだけスペースキーを押す、
という問題でした。

同様の問題を、これまでさまざまな脳トレゲームで
解いてきましたので、落ち着いて
全問正解することができました。

3問目は反対に、漢字と文字の色が
一致していないときだけ、
スペースキーを押すという問題で、
これも、軽々と解くことができました。


こうして、前半は比較的、順調に解くことができました。

長くなりましたので、今回はこれで終わりにします。
後半のテストは、次の記事でお伝えしますね。




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2017年07月07日

ネスレ ブレインHQについて・・・3

前回は、ブレインHQの大きな特徴の1つ、
「聴くトレーニング」についてお伝えしました。

今回は、もうひとつの特徴である、
「人付き合い力」に関するトレーニングについて、
ご紹介しようと思います。

パソコンの脳力トレーニングを使って、
「人付き合い」に関する能力をどのように鍛えるのか、
知りたいと思われた方も多いのではないかと思います。


この項目では、大きく分けて下記の3種類の
力を鍛えることができます。

1.人の顔や表情を認識する力
2.人の話を聴いて内容を理解する力
3.初対面の人に関する情報を記憶する力


1から具体的に説明しますと、
「人の顔や表情を認識する」トレーニングには、
下記の2種類があります。

1つは、「フェイス・トゥ・フェイス」という
「人の表情から感情を読み取る」
トレーニングです。

最初に、ある感情を表現しているモデルの写真が、
画面に表示されます。

その写真を見て、その人が表現している
感情を読み取ります。
続いて、複数の人の顔写真が提示されるので、
その中からモデルと同じ感情を表現している
顔写真を選ぶ、というものです。

このトレーニングを行うことで、
他人の表情から、その感情を読み取る力がつきます。


もう1つは、「レコグニション」というものです。
こちらは、始めにモデルの顔写真が提示された後、
最初とは異なるアングルで撮られた、
複数の人の顔写真が画面に表示されるので、
その中からモデルの顔写真を選ぶ、という
トレーニングです。

このトレーニングを行うことで、
人の顔を正面だけでなく、
斜めや横向きなどの異なったアングルからも、
きちんと認識できる力がつくそうです。


続いて、2の「人の話を聴いて内容を理解する力」を鍛える
トレーニングですが、こちらは前回お伝えした
「イン・ザ・ノウ」というものです。
3人の会話を聴いた後、内容に関する設問に答える
というトレーニングです。

難易度が上がってくると、合間に設問とは関係のない
会話も入ってきます。

そのため、話を聴きながら、
これは覚える必要があるのか、ないのかを判断し、
必要な情報だけを取り入れていく必要も出てきます。

このトレーニングを通し、
人の話を聞き取る能力を鍛えることができます。


3つめの「初対面の人に関する情報を記憶する力」
を鍛えるトレーニングは、「フェイス・ファクト」
というものです。

はじめに数名の顔写真とプロフィール
(名前、住んでいる場所、家族構成、仕事や趣味など)
が、画面に表示されます。

その後、1人ずつの顔写真と、選択肢として、
3名分の情報が画面に表示されるので、
それぞれの人に合った、正しいプロフィールを
選ぶというトレーニングです。

このように、「人付き合い力」のトレーニングでは、
人とつきあうために必要な力だけでなく、
同時に記憶力も鍛えることができます。


ブレイン HQを始めた当初、
私は「人の表情を読み取る」トレーニングに、
とても苦戦しました。

「うれしい」という感情については、
笑顔の写真なので分かりやすかったのですが、
「悲しい」や「怒っている」などの
ネガティヴな感情については、
区別がつきにくくて、
ほとんど正解することができませんでした。

思い起こせば、元気だった頃はいつも、
人と会話をする際には、相手の表情の変化に
気を配りながら話をしていました。

ところが、脳の機能が落ちてからは、
会話をするときに、自分が話すことや
相手の話を聴くことにばかり、
気持ちが集中していて、
相手の表情には意識が向かなくなっていました。

意識が向かなくなったから、
表情を読み取る力が落ちてしまったのか。
それとも、表情を読み取る力が落ちてしまったから、
相手の表情を意識しなくなったのか。

どちらが最初だったのかは分かりませんが、
また1つ、苦手なことが増えてしまいました。


このように、初診で医師からブレインHQを
勧められた後、数日掛けて一通りのトレーニングに
取り組んだ私は、思っていた以上に、
脳機能が多岐に亘って低下している
ことを知って、ショックを受けました。


医師からは、病院で「認知機能テスト」を
受けるようにとも言われましたが、
もしもテストの結果、認知症の初期の状態だと
診断されたらどうしようかと、
強い不安を感じました。

また、現在の脳の状態をきちんと判定される
ことに、怖さも感じました。

しかし、どのような状態だと診断されるにしても、
治療を受ける必要があるのなら、
少しでも早い方が良い。

そう思った私は、
医師が経営するクリニックに電話を掛け、
検査予約を10月28日に入れました。


今回は、これで終わりにします。

検査の内容や結果については、
次回以降の記事でお伝えしていこうと思います。




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2017年07月05日

ネスレ ブレインHQについて・・・2

今回は、「ネスレ ブレインHQ」の
トレーニング内容について、
お伝えしようと思います。


前回もお伝えしたように、
ブレインHQの能力トレーニングは、
「注意力」「脳の処理速度」「記憶力」
「人付き合い力」「マルチタスク」「空間認識力」の
6つの項目に分かれています。

各項目ごとに3〜5種類の脳トレがあり、
ルモシティでは1回につき、45秒間か2分間にわたり、
トレーニングを行いますが、ブレインHQでは、
合間に休憩を挟んで5分間ずつ行います。

また、ブレインHQでは1つのトレーニングを行う間、
合間、合間に入る休憩までのトレーニング成績が、
1つから5つの星の数で表示され、
5分の間に複数回、判定されます。

その星の数の移り変わりを通して、
5分間の自分の脳の調子を
把握することができるのです。

始めの頃は、5分間が非常に長く感じられました。
2分くらい経つと、集中力ががた落ちになってしまい、
終盤に掛けて星の数がどんどん減っていく
ということが、数多くありました。

このことを通して、集中力が低下すると、
脳の機能にも大きな悪影響を及ぼすことが
よく分かりました。

このブレインHQの最大の特徴は、
医師が私に勧める理由として挙げたように、
他の脳トレにはない、「聴く力」を鍛える
トレーニングが含まれている点です。


たとえば、「トゥルー・ノース」という問題では、
架空の駅を舞台に、東西南北の方向感覚を身につける
トレーニングを行うのですが、
問題の始めに、機械音声で
つぎのような指示が流れます。

「北行き列車、○○駅行きにお乗り下さい。
そのあと、西行き列車△△駅行きにお乗り下さい。
そのあと、南行き列車✕✕駅行きにお乗り下さい。」

音声を聴いたら、画面に電車が数台、
東西南北のそれぞれの方向を向いた状態で表示されるので、
指示された順に、正しい方向を選んでいくのです。

最初のうちは、方向だけを覚えれば良いのですが、
ステージが上がると、駅名も覚える必要が出てきます。
なおかつ、肝心の方向についても答えなければならず、
なかなかの難しさです。

他にも、音声で聞こえた言葉の内容と、
画面に映っている文字が一致しているか、
そうではないかを瞬時に判断して答える問題や、
3人の会話の音声を聴いた後、話の内容に関する
選択肢に答えるという、実用的な問題もあります。


これらの問題に対しても、解いていて難しさは感じましたが、
しだいにコツが掴めて解きやすくなったり、
3人の会話を楽しみながら聴ける余裕がだんだんと
生まれたりして、さほど苦痛には感じませんでした。

ところが、私が「聴くトレーニング」の中で、
解くのに非常に苦労し、辛いと思った問題がありました。

それは、「記憶力」の項目に入っている、
「メモリー・グリッド」と「シラブル・スタック」という、
2つのトレーニングでした。

「メモリー・グリッド」では、カードゲームの
神経衰弱を音声のみで行います。
画面に表示されたカードをクリックすると、
言葉が流れますので、それを覚えて、
制限内の回数ですべてペアにするのです。

「シラブル・スタック」も似ており、
こちらはスタートボタンを押すと、始めに
2文字〜3文字の言葉が数個、音声で流れます。
そのあと、文字が画面に表示されるので、
音声で流れた順に、文字をクリックしていくのです。


ブレインHQを始めたばかりの頃、
私は2つの大きな壁にぶち当たりました。

1つめは、これまでにも日常生活で自覚していた、
「言葉の記憶が残らない」という壁でした。

「なか」「きし」「さく」など、
いくつかの2〜3文字の言葉を聴いて
2秒くらい経つと、言葉が頭から消えてしまい、
答えがほとんど分かりませんでした。

2文字の言葉をたった2つさえ、
聴いたそばから忘れてしまうとは・・・。
ここまで症状がひどいとは思っておらず、
自分が情けなくなりました。


それからもう1つ、私が直面したのは、
言葉を覚えられないという以前に、
そもそも言葉の音を聞き取ることができない、
という壁でした。

これは、「シラブル・スタック」を解いたことで、
明らかになりました。

たとえば、「きこう」「ぎこう」
「いこう」と「りこう」など、
音がよく似た言葉の音声が、
連続して流れてきた時に、
ほとんどすべてが同じ音に聞こえてしまう。

または、頭の中で「あ、これは○○だ」と
認識した言葉が、画面に表示された文字の中にはなく、
「あれ、ない。本当は何の音だったのだろう」と、
頭が混乱してしまう。


初めて問題を解いた日。
私は、パソコンの前で固まったまま、
これまでにない絶望感を味わいました。

問題を解くのが苦痛で、解くことができないという
現実からも逃れたくて、
もう問題を解きたくないと思いました。

しかし、ブレインHQは私が問題から
逃げることを、許してはくれませんでした。

ブレインHQの優秀な点は、コンピュータが
「この回答者はこの問題が苦手だ」と判断すると、
その問題の正答率がある程度まで上がるまで、
ほぼ毎日、しつこいくらいに、
1日のプログラムの中に組み入れてくるのです。

おかげで、気が進まなくて解きたくなくても、
泣きたくなるようなひどい正答率が続いていても、
解かないわけにはいきませんでした。

今は、ブレインHQに本当に
感謝しているのですが、当時の私には、
まるで拷問のような日々でした。

ブレインHQには、これ以外にも良い
特徴があるのですが、それについては、
次回お伝えしようと思います。

今回はこれで終わりにします。





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2017年07月03日

ネスレ ブレインHQについて・・・1

診察を受けた翌日、私は医師から教わった、
「ネスレ ブレインHQ」という脳力トレーニングの
ホームページを見てみました。

「ブレインHQ」では、初めの1ヶ月間、
無料でお試しができるというサービスを提供しています。

さっそく登録して、トレーニングを行うことにしました。


このブレインHQもルモシティと同様、
アメリカ生まれのプログラムです。

カリフォルニア大学 サンフランシスコ校の神経科学者
マイケル・メルゼニック博士を中心に、
脳科学分野に精通した100人以上の世界的研究者が
共同で研究し、開発したプログラムです。

認知機能研究の科学的根拠に基づき、
15の脳機能に働きかけるように作られています。
世界中で累計70以上の論文によって、
その効果は実証されているそうです。

月会費制で、私が始めた当初は月額2160円でしたが、
少し前に値下げがあり、1080円になりました。
自宅で問題を解くだけでなく、3ヶ月に1度、
ネスレに所属している専門家の方々の、
コンサルテーションを受けることもできます。

※2020年12月10日、ネスレ日本がブレインHQの
サービスの提供を終了しました。
 そのため、上記に記載されているコンサルテーションも、
終了となりました。
 現在は、下記のBrain HQのサイトで会員登録することで、
サービスを受けることができます。
 有料サービスとなっており、代金は年間96ドルです。
(令和3年12月時点)
https://jp.brainhq.com/?v4=true&fr=y



さて、概要はこのくらいにして、
具体的なトレーニング内容に話を移しますね。


ブレインHQは、23種類700レベルの
問題の中から4種類、コンピュータが選んで
プログラムを組んでくれます。

時間が決まっていて、1サイクルあたり、
休憩を挟んで約20分間、トレーニングを行います。
ただし、20分間では物足りない場合、終了後、
1日に何サイクルも続けて行うことができます。

もしくは23種類のトレーニングの中から、
自分で好きな問題を選んで行うこともできます。
融通が利く点が魅力です。


トレーニング初日、取り組んでみてすぐに、
ルモシティはゲームのように楽しく行えるけれど、
ブレインHQはゲームというよりは、
まさに脳を鍛えるトレーニングという感じで、
まるで筋トレを行っているようだと思いました。


ブレインHQで鍛えられる機能は、
あとでくわしく内容については説明しますが、
大きく分けて注意力、脳の処理速度、記憶力、
人付き合い力、マルチタスク、空間認識力と、
全部で6種類ありました。


また、もう1つの違いにも気がつきました。

ルモシティは、難易度が上がると問題が
複雑になるものの、基本的には、
注意力の問題なら「注意力」、記憶力の問題なら
「記憶力」の機能を重点的に使って解く問題が多いです。

一方、ネスレの場合は、複合的な機能を使って
解く問題の作りになっていました。

特に、記憶力が絡んだ問題が多く、
注意力に関する問題を解くにしても、
人付き合い力や空間認識力に関する
問題を解くにしても、
はじめに視覚や聴覚を使って
問題を覚える必要がありました。

この点も、当時、記憶力が非常に落ちていた
私にとって、問題がとても難しく感じる
要因の1つになりました。


両者のどちらが良い、悪いと言っている
わけではありません。


初診で医師から、
「ルモシティと並行して、
ブレインHQを行ってください」
と指示されたのですが、
それぞれに良い点、得意な点があり、
両方とも行うことで、より脳がバランス良く
鍛えられるだろうと思いました。


こうしてこの日から、ルモシティは毎日、
ブレイン HQは週に5日くらい、
行うようになりました。


それまでよりも多くの時間、
脳を使うようになったのに伴い、
タンパク質の摂取量をさらに増やしました。

脳を使う際には、タンパク質が使われるため、
これまでと同じ量の摂取では、
足りなくなると思ったからです。

それに、脳を鍛えながら、
より多くのタンパク質を体内に取り込むことで、
脳の回復が少しでも早まるのではないか、
という期待感もありました。

これに関しては、素人の考えですので、
根拠はないのですが、具体的にはほぼ毎日、
プロテインを1日に2杯飲むようになりました。

私が飲んでいるプロテインは、
1杯でタンパク質が約15g摂取できますので、
単純に15g、摂取量を増やしたことになります。

プロテインは、気軽にドリンクを飲む感覚で、
タンパク質を効率よく摂取できますので、
皆さんにもぜひお勧めしたいです。

それでは、今回はこれで終わりにしますね。


次回は、ブレインHQの問題の
具体的な内容について、
お伝えしようと思います。





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2017年06月29日

病気を治すうえで大切なこと

前回のつづきです。

認知機能や言語障害に関する話題の後、
私は精神面での症状についても、
医師に話をしました。

「元気だった頃は、初対面の人が相手でも、
すぐにテンションが上がって、
楽しく会話をすることができました。

しかし今は、会う人によってテンションが
上がることもあれば、テンションが下がって
気分が落ち込んだ感じになって、
ほとんど話せないまま別れることもあるんです」

すると医師は、このように説明してくれました。
「ドーパミンとセロトニンの量が
減っているからですね。
これらはビタミンB群、タンパク質、鉄によって
作られているんですよ」

医師が挙げた3つの栄養素は、
私が栄養療法を開始して以来、
ずっと摂取し続けている物でした。

それまでは、自分がなぜ鉄以外に、
ビタミンB群とタンパク質も
重点的に処方されて飲んでいるのかについて、
断片的にしか理解していませんでした。

しかし、この日、ようやく脳機能に関する症状の原因が、
神経伝達物質のドーパミンとセロトニンの減少にあること。
そして、それらと栄養素の関係について、
医師から教わることができました。

もう1つ、私は気になっていたことを、
質問してみることにしました。

「ここに初めて来たとき、
感情を表に出しにくくて、
表情が硬くて顔がほとんど
固まった状態だったんです。

でも、栄養療法を始めてからは、
笑顔が出るようになって、
少しずつ笑えるようになったんですけど、
ずっと笑い声が出ない状態が続いているんです。
落語を見に行ったり、テレビのバラエティ番組を
見たりしているんですけど、効果がなくて」

私がそう言うと、医師は
「少しずつ症状が改善しているなら、
気長に待つしかないですね」
と言いました。

続いて私が、
「こういう状態になるものなんですか?」
と質問すると、医師は
「ドーパミンとセロトニンが不足していると、
そうなります」
と、きっぱりとした口調で答えました。

その言葉を聞いて、
私は一番知りたいと思っていたことを、
医師に尋ねました。

「元に戻りますか?」

期待と不安が混じった目で医師を見つめると、
医師は少し戸惑った表情を浮かべました。

その後、視線をいったん落とした後で、
「回復には個人差がありますから。
でも、今飲んでいるサプリは、
ドーパミンとセロトニンを増やす
働きをしますから、飲み続けてください」
と、私の目を見て誠実に答えてくれました。

回復して、再び笑い声を取り戻せるかどうかは、
医師にも私にも、誰にも分からない。
しかし、処方されているサプリメントを飲み続けて
いれば、元に戻れる可能性はあるのだと知って、
少し安心した気持ちになりました。


初診の間、医師は私に対して、
一度も笑顔を見せませんでした。

会話を交わしている間、ずっと
真顔の厳しい表情で私を見続けていたのですが、
おそらく、診察中の私の様子を冷静に
観察していたのだと思います。

初診ということと、医師との間に流れる
固い空気を感じて緊張してしまい、
少ししどろもどろになってしまいました。

それでも、この日、
私が知りたいと思っていたこと、
不安に感じていたことは、
医師にすべて聞くことができて、
診察後、ホッとした気持ちになりました。

私は、この日もそうでしたが、
これまでずっと、些細なことも含め、
自覚している症状や気がついたことはすべて、
医師たちに伝えてきました。

残念ながら、どれだけ症状を訴えても、
否定されたり、聞き流されたりしてしまい、
適切な治療を受けられなかったことが
何度もありました。

それでもあきらめずに、
「私という患者は、
今、このような状態なのですよ」と、
症状を通して医師たちに伝え、
多くの情報を提供し続けていることが、
結果として治療の選択肢を増やし、
回復への道を歩むうえで、大きな役割を
果たしてくれていると思います。

以前にもお伝えしましたが、
同じ病気であっても、表れる症状は人それぞれです。

心身の状態が、今、どのような状態で、
日常生活においてどのようなことで困っているのか、
それを自覚して、伝えることができるのは、
患者本人であるあなたしかいません。

主体的に病気を治していくためにも、
気がついた症状は、診察の時にきちんと
主治医に伝えて、どのように対処したら良いかを、
積極的に質問して頂けたらと思います。


今回の記事は、これで終わりにします。





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2017年06月27日

聴く力と記憶力の関係

平成28年(2016年)10月19日。新しい主治医の
初診を受けるため、クリニックを受診しました。

今度の主治医は男性医師でした。
事前に、ネットでその医師のプロフィールを
見たところ、精神科領域と認知機能分野の
専門医で、ご自身もブレインクリニックを
経営されていることが分かりました。


始めに医師に、これまでの経緯を下記のように
お伝えしました。

「鉄欠乏性貧血の治療を受けに、こちらに来ました。
栄養不足が原因で脳が影響を受けまして、
記憶力や注意力、集中力、それから言語機能も
低下してしまいました。

言語機能に関しては、読む、書く、話す、
人の話を聴いて理解することが苦手になり、
初診の時はほとんど話せない状態でした。
今は、話せるんですけど、まだ自分の思っていることや
考えていることを、きちんと伝えるのが苦手です」

その後、当時飲んでいたサプリメントの種類と
処方量が記載された紙と、症状を書いた紙、
それから脳トレのルモシティのデータを
医師に渡しました。

医師は一通り目を通すと、
「脳のドーパミンの量が減ってしまったことが
原因ですね」
と、あっさりとした口調で言いました。


ドーパミン。

名前は聞いたことがありましたが、
ドーパミンが私の症状にどのように関係して
いるのかは、このときはまったく分かりませんでした。

続いて私は、言語に関する症状について、
医師につぎのように説明しました。

「書くのはだいぶ元に戻ったんですけれど、
話を聞くのはまだ苦手です。
音声教材のCDや、人の話を聞いている時に、
上の空になってしまうことがまだ多いです。
テレビのニュースを見ているときも、
集中力が続かなくて、考え事をしてしまったりします」

すると医師は、
「ルモシティには、聴く力を鍛えるトレーニングは
ないですからね」
と言うと、パソコンでネットを検索し、
ある脳力トレーニングのサイト画面を私に
見せて下さいました。

それは、「ネスレ ブレインHQ」というものでした。

「この脳トレは、聴く力もトレーニングすることが
できます。聴く力だけでなく、記憶力も鍛えられますよ」

「記憶力もですか?」

私は、聴く力と記憶力の繋がりがよく分からないまま、
医師に、以前から気になっていたことについて
話しました。

「元気だった頃は、人と2時間くらい話をして別れた後、
最初から相手との会話を(頭の中で)再現できるくらい、
記憶力には自信があったんです。
でも、今は別れた後、あれ、何を話していたんだっけ?
となってしまいます」

医師に話したように、かつての私は、
人と会話を交わすと、やり取りのすべてが
自然と脳に記憶され、その後、自在にその会話を
頭の中で再生することができました。

まるで頭の中に、常に電源が入っている、
カセットテープレコーダーが存在している
かのようだと思っていました。

自分にとって心地よい会話も、そうではない、
忘れたい会話もすべて記憶に残ってしまい、
繰り返し思い出してしまうため、記憶に
縛られているようだとよく感じていました。

ところが、鉄欠乏性貧血の症状の悪化に伴い、
そのカセットテープレコーダーが消えてしまった
ようで、人の言葉が頭にほとんど残らなくなって
しまったのです。

私の話を聴くと、医師は
「話を聴いて理解する能力が落ちているから、
何を話したのかが頭に残りにくいんです」と、
原因を説明してくれました。そして、
「このトレーニングをぜひやってみて下さい」
と言いました。

加えて、
「ルモシティでは現在の状態が把握しにくいので、
1度、認知機能テストを受けたほうがいいですね。
私は、ブレインクリニックをやっていまして、
そこでテストを受けられますので、1度受診して下さい」
と言われました。


今までの医師たちとは違い、今度の主治医は、
こちらが伝える症状に対して、
つぎつぎとその原因と対処法を提示して下さいました。

まさに、私が望んでいた通りの医師だと驚きつつも、
あまりの展開の速さに、戸惑っている自分もいました。

初診はこの後も続いたのですが、長くなりましたので、
続きは次回の記事でお伝えします。



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のり
神奈川県在住の主婦です。9年前、子宮筋腫が原因で、重い鉄欠乏性貧血を発症しました。発症までの過程や症状、今まで受けてきた治療法などを、綴っていきたいと考えています。 どなたかのお役に立てたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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