2014年06月30日
もぢずりのうた
庭の鉢植えの蘭にまぎれて捩花(ねじばな、旧仮名では、ねぢばな))が、一つ咲き始めました。
捩花は、またの名を捩摺(旧仮名では、もぢずり)ともいいますね。
ラン科でネジバナ属の小型の多年生草です。小さな花が花穂を捩れるように咲きのぼっていきます。
捩摺といえば、河原左大臣の歌(小倉百人一首14番、源 融(みなもとのとおる、嵯峨天皇の十二男)の恋歌があります。
陸奥(みちのく)の しのぶもぢずり 誰(たれ)ゆゑに 乱れそめにし われならなくに
ただ、この歌は、捩(もじ)れ乱れた模様のある石に布をあてがい、その上から忍草などの葉や茎の色素を摺り(すり)付けたものをいっています。
歌誌『姫由理』(2013年)八月号から、大隈寛人氏のネヂバナを詠んだ歌です。
中原の「風の館」の前の芝生に今年もネヂバナの群れて咲きたり
屈まりて芝生に群れ咲くネヂバナの淡きピンクの花に見惚るる
散ることも萎びることもなく十日は咲きて美しネヂバナとふは
芝生などに普通に見られて、株が非常に強健に育つものの、ネジバナの根は菌根となって菌類と共生していますので、ネジバナ単独で鉢植え栽培をしようとすると、なかなか難しい面もあるようです。
(碇弘毅記)
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