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2014年10月12日

<御嶽山>13、14日捜索中止 2次災害の恐れ

 56人の死亡が確認された御嶽山(おんたけさん)(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で、長野県警は12日、剣ケ峰山頂付近の南側斜面で体の一部を収容したと発表した。身元の特定を進めている。また、同県災害対策本部は、台風19号の接近で2次災害が発生する恐れがあるとして、13、14日の捜索活動を終日中止すると発表した。

 山頂付近には、なお7人が取り残されている可能性があり、対策本部は、台風通過後も現態勢を維持し、既に捜索した範囲を再捜索する方針。同本部長の阿部守一・長野県知事は「強い台風が接近し大変残念な事態だが、やむなく中断とした」と述べた。

 12日の捜索は514人を現場に投入し、後方支援を含めた1150人態勢。前日に犠牲者が見つかった剣ケ峰山頂付近の岩場を中心に火山灰を掘り起こした。警視庁の石川誠・危機管理対策官は「山頂を掘り起こしていけば、登山者の発見につながる可能性が高いが、掘った場所が台風で埋まり、また一からやり直しになってしまうのではないか」と懸念した。

 また、一ノ池から二ノ池付近を捜索した関東管区機動隊長野小隊の大内剛・小隊長は「台風が過ぎれば降雪も心配。焦りがあるのは事実だが、漏れのない捜索を尽くしたい」と話した。

 長野地方気象台によると、御嶽山周辺は13日未明から雨が降り始め、山頂では20メートルを超す非常に強い風が吹く見込み。雨は台風通過後の14日夕まで続くとみられる。

 気象庁によると、御嶽山は12日も噴火が続き、午後5時50分現在、白色の噴煙が火口から真上に約100メートルの高さまで上がっている。午後5時までに計5回の火山性地震が観測された。火山性微動は、7日から検知できない程度になっている。
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