2014年10月11日
巨人30分非公開 辰のカーテンで鉄の守備
何重も引いたカーテンに、日本一奪回の秘策が眠っている。15日から始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに臨む巨人は9日、東京ドームで約3時間の全体練習を行い、うち30分間を非公開とした。高難度のサインプレーを確認したとみられる。非公開練習は、今日10日以降も設定されている。例年にない厳戒態勢で、短期決戦仕様に磨き上げる。
投内連係が終わると、東京ドームが閉ざされた空間になった。聞こえたのは打球音でなく、ボールがグラブをたたく音と、選手たちの声だった。ダイヤモンド内の野手全員で1アウトを奪う、複雑なサインプレーを練習した可能性が高い。原辰徳監督(56)は「会社の会議だって、話し合いの中身はよその会社に見せないよね。理解して下さい」と話した。
近年の巨人にとって、サインプレーは欠かせない戦術になっている。投手と野手が「あ・うん」で連動する、トリック的なけん制。バントシフトとけん制の連動。年に1度あるかないかの防御を局面で繰り出し、接戦を制してきた。
CSでは、阿部が一塁に入る状況も十分に考えられる。移籍1年目の井端と、意思の疎通を完璧にしておく必要もある。本番前の非公開は当然でも、ここから精度を上げていくスケジュールが例年と少し違った。原監督も「基本的にはオープンなんだけどね」と認める。10日の練習に、11、12日に行われるBCリーグ選抜との練習試合でも非公開の時間が予定されている。特に今年に関しては、ディフェンスを固めることが最善の準備といえる。台風19号が、CSの流れを大きく左右する。
ファーストステージは、明日11日から甲子園球場で始まる。期間中に台風が横切る可能性は高く、順調に連戦をこなせるかは不透明だ。セ・リーグのCSは、予告先発制を採用していない。阪神、広島ともに台風中止で先発ローテが崩れ、想定と異なるローテで乗り込んでくることを覚悟しなくてはいけない。特に広島は先発の頭数が多く、事前の読みが困難。連日の非公開は、あらゆる事態に備えている裏返しでもある。
夜に行われた激励会の壇上、原監督は「接戦に持ち込んで勝ちます」と誓った。守り抜いてシリーズへ進む。
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