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2014年10月24日

<火山噴火予知連>「御嶽山、火砕流伴う噴火の可能性も」

◇引き続き警戒呼びかけ、レベル3を維持



 火山噴火予知連絡会(会長=藤井敏嗣・東京大名誉教授)は23日、長野・岐阜県境の御嶽山(おんたけさん)の火山活動について「低下傾向がみられる」との見解を発表した。一方で「今後地震活動などが活発化する場合には、火砕流を伴うような噴火が発生する可能性がある」として、引き続き警戒を呼びかけている。気象庁は御嶽山の噴火警戒レベル3(入山規制)を維持している。



 気象庁によると、御嶽山では今月11日以降は火山灰を含む有色の噴煙は観測されていない。火山ガスの二酸化硫黄の放出量についても、噴火直後の半分以下となる1日当たり100〜500トンで推移している。火山性地震は減少傾向にあり、小さな揺れが長く続く火山性微動も検知できなくなった。



 予知連では、入山規制されている火口から4キロ以内での調査も視野に、総合観測班を設けることを了承した。班長は名古屋大の山岡耕春教授が務める。



 記者会見した藤井会長は、御嶽山の活動について「さらに下がるのか、上がるのか見極めるほどのデータは現時点ではない。今後数カ月の推移を見る必要がある」と語った。



 8月に34年ぶりに噴火した鹿児島県の口永良部島・新岳は、活発な活動が続いており、今後も同程度の噴火が発生する可能性があるとした。宮崎・鹿児島県境の霧島山系・新燃岳では、2013年末から地下のマグマだまりの膨張を示す地殻変動が継続しており、小規模な噴火が発生する可能性があるとした。



 今年夏以降、火山性微動が観測された宮城・山形県境の蔵王山は噴火予報を平常に据え置いているが、山頂に近づく観光・登山客には注意を呼びかけている。
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