ソニーは、Eマウント対応のミラーレス一眼カメラの新モデル「α6000」を発表した。ラインアップは、ボディ単体、「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」をセットにしたパワーズームレンズキット、「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」+「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」をセットにしたダブルズームレンズキットを用意。いずれも、3月14日より発売する。
「
NEX-6」と「
NEX-7」を置き換えるミドルクラスのミラーレス一眼カメラ。「ファストハイブリッドAF」を搭載した「NEX-6」の機動力、高画素撮像素子を採用した「NEX-7」の高画質を高次元で両立し、高画質と高速AFを徹底的に追求したモデルとなっている。
撮像素子には、新開発のExmor(エクスモア) APS HD CMOSイメージセンサーを、画像処理エンジンには、最新の「BIONZ X(ビオンズ エックス)」を搭載する。有効画素数こそ「NEX-7」と同じ2430万画素だが、上位モデル「α7」で採用されている「ギャップレスオンチップレンズ構造」を採用した撮像素子と、「ディテールリプロダクション技術」や「回折低減処理」といった最新の画像処理技術を備える「BIONZ X」との組み合わせにより、クリアで解像感の高い描写を実現。被写体を分析して適用的にノイズ処理を行う「エリア分割ノイズリダクション」も進化しており、最高ISO25600の高感度撮影も可能となっている。
また、コントラストAFと位相差AFを併用する「ファストハイブリッドAF」が進化したのも大きな特徴だ。「α6000」では、25点のコントラストAFに、撮像素子の広範囲に配置された179点の像面位相差AFを組み合わせることで、多くのシーンで位相差検出方式のみによるAFが可能になり、APS-Cセンサー搭載デジタル一眼カメラで最速となる0.06秒の高速AFを実現。連写撮影も、AF追従で秒間11コマの高速連写撮影が可能となっている。加えて、「α6000」では、動画記録時でも画像情報と位相差情報を同時に読み出せるようになり、動画撮影時の「ファストハイブリッドAF」対応を実現。αAマウント最上位機種「α99」に搭載されている2段階のAF追従感度の調整や、AF駆動速度調整(3段階)も動画のみ対応している。
さらに、合焦精度の高いコントラストAFには、「α7」や「α7R」でも搭載されているフォーカシング時のレンズ駆動を最適にコントロールする空間被写体検出アルゴリズムを使用した「ファストインテリジェントAF」を採用。高精度に加えて高速化も実現している。
操作性の面では、カメラ上面に2つ、背面に1つのダイヤルを配置。ファインダーを覗きながらの撮影でもすばやく直観的な操作が可能となった。また、上面左側のモードダイヤルでは、P/A/S/Mモードやおまかせオート、動画などを設定できるほか、使用頻度の高い好みの設定を登録し、呼び出せるMRモードを搭載。上面右側のコントロールダイヤルや背面のコントロールホイールでは、撮影モードに応じて詳細なパラメーター設定ができ、瞬時にユーザーの意図を反映できる。加えて、従来のFnボタンにFnメニューのカスタム設定が可能なユーザーインタフェイスを採用したほか、フォーカスやホワイトバランスなど43の機能を7つのボタンに割り当てて使用可能なカスタムボタンの搭載により、使用頻度の高い機能や、下層まで検索が必要な機能を瞬時に呼び出すことができ、カスタマイズ性も大幅に向上している。
電子ビューファインダー(EVF)については、4枚の両面非球面レンズを採用した新開発「OLED Tru-Finder」を新たに搭載。視野角約33度の広視野角タイプとなっており、視認性が大幅に向上している。背面液晶は、上約90度、下約45度のチルト可動が可能な、約92.1万ドットの3.0型ワイド「WhiteMagicディスプレイ」を搭載する。
このほか、Wi-Fi機能とNFC(Near Field Communication:近距離無線通信)を搭載したのも特徴。NFCに対応したスマートフォンやタブレットに撮影した写真や動画をWi-Fi経由で簡単に転送できる「ワンタッチスマホ転送」や、スマートフォンやタブレットをカメラリモコンのように利用できる「ワンタッチスマートリモコン」といった機能を簡単に利用できる。また、カメラ本体に撮影機能を追加できるアプリケーションダウンロードサービス「PlayMemories Camera Apps」にも対応。「ピクチャーエフェクト+」(無料)や、多重露光撮影ができる「多重露光」(476円+税)といった機能を、ユーザーが任意に追加することが可能だ。
対応外部メディアが、SDメモリーカード(SDHC/SDXCサポート)およびメモリースティックDuo(PRO Duo/PRO-HG Duo)。本体サイズは120.0(幅)×66.9(高さ)×45.1(奥行)mmで、重量は約344g(バッテリー、メモリースティック デュオを含む)。対応バッテリーは「NP-FW50」で、静止画撮影可能枚数は、ファインダー使用時で約310枚、液晶モニター使用時で約360枚となる(いずれもCIPA準拠)。ボディカラーは、ブラックとシルバーの2色。
市場想定価格は、ボディ単体が68,000円前後、パワーズームレンズキットが83,000円前後、ダブルズームレンズキットが108,000円前後。