2017年01月07日
漫画『じけんじゃけん!』1巻の感想とあらすじ
『じけんじゃけん!』1巻の感想。
じけんじゃけん!
著者:安田剛助
掲載:ヤングアニマルコミックス
1巻発売日:2016年10月28日
容姿端麗、頭脳明晰、佇まいは凛とした気品を漂わせ、男子生徒たちからの告白を数えきれないほど断ってきた女子高生・白銀百合子。多くの才能に恵まれながらも、物事にあまり関心を示すことのないクールな彼女が、ただ一つこよなく愛するモノがあった。それは――「ミステリー」。
ミステリーが絡んだときだけは、普段のクールな仮面は剥がれ落ち、湧き上がる高揚を隠せないほど熱くなってしまう百合子さん。
そんな百合子さんに想いを寄せる後輩の男性生徒・戸入くん。ミステリには大して興味はないけれど、百合子さんの近くにいたいがために、彼女が1人で活動しているミステリ研究同好会へ入会していた。
ちょっと変わっているミステリ好きの百合子さんと、彼女のことが好きな戸入くんは、今日も放課後の同好会でミステリに興じるのだった。
ミステリをこよなく愛する美人女子高生と、彼女に恋をした後輩くんが、巻き起こる様々な事件を解決・・・・することはなく、放課後の同好会で謎解きや推理ゲームを楽しむ話。
ミステリ漫画というより、ミステリを楽しむ日常系ラブコメディ漫画ですね。シリアスさはなく、ほどよい謎解きと日常コメディが描かれ、三角やら四角関係やらの恋愛要素も織り交ぜた作品。
ノリとテンポは駄菓子を題材として『だがしかし』や、手品を題材とした『手品先輩』に通じるものがあり、それらの作品より多少読者の年齢層を高くしたミリテリ版といった感じですね。
タイトルに反して警察が出張ってくるような事件は一切起きません。繰り広げられているのは、主人公の白銀百合子さんが1人で立ち上げたミステリ研究同好会を舞台に、戸入くんをはじめとした会員たちが放課後に謎解き推理ゲームを楽しんで(?)いるだけです。
少々残念なところもある美人先輩の白銀百合子さんは面白い子。容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能、様々なジャンルで才能を発揮し、一見非の打ち所のないクールで気品さえも感じられる完璧美少女の百合子さん。
しかし、ミステリが絡むと途端に人が変わったように高揚し、眼にはハートを浮かべ、頬は赤く染まり、奇行とも言える行動をとりがちになってしまいます。自身の体を使って謎解きのネタを仕込むこともあり、ミステリをあまりにも愛し過ぎるがゆえに、時折その姿はアホにもヤバイ人にも見えてしまう残念美人さんです。でも、そんなときに見せるドジでポンコツな一面は、完璧な通常時では見られないギャップとなり、表情も豊かなので非常にカワイイ。また、「じゃけん」などの広島弁(?)もまた良いアクセントになって、より可愛く見えますね。
百合子さんに強く惹かれ、100%彼女目的で同行会に入会した戸入くん。彼のように下心丸出しで入会しに来た数多の男子生徒は全て断れましたが、戸入くんの推理の才能を百合子さんが見抜いたことで入会できたようです。
女子人気の高いイケメンではあるんですが、ミステリが絡むと人が変わる百合子さんと同様に、彼の場合は百合子さんが絡むとクールなイケメンの仮面が剥がれ落ちてしまいます。百合子さんから漂う匂いを「くんくん」したり、眼をぐるぐる回して彼女で興奮するなど、彼もまた残念なイケメンだったということです。
百合子さん監修完全仕込みの密室事件や、食った食ってないの苺大福事件などのしょうもない事件しか起きませんが、アリバイ、叙述トリック、フーダニットなど、ミステリネタは毎回しっかり絡ませています。それを各話の落ちにも用いて、見事な落とし方で感心と笑いを生んでいました。ミステリ用語をくどすぎない解説で知ることができるのも楽しいところ。
また、物語が進展すると会員も増えていき、1巻ではサブキャラとして2人の女子生徒が加わっています。一見日焼けした少年のように見える戸入に想いを寄せる四ツ名ちゃんと、イギリス人とのハーフで百合子に憧れを持つ親戚のアイリス。放課後の同好会が賑わってくると共に、物語もどんどん盛り上がりを見せます。謎解きのみならずラブの要素も少なからず加わって、異なる魅力を持つ2人が加入したことで、メインの2人の特性もより輝いていたように思います。
ポンコツヒロインを筆頭に、どこかしら残念なところを持つ登場人物たちが繰り広げる日常コメディ、思っていた以上に面白かったです。
ミステリのみならず意外と多くの要素を取り入れており、主人公の突飛な行動と相まって、最後まで飽きることなく読ませていただけ、次巻への期待も十分感じられる1巻でした。登場人物それぞれが抱く想いや目的は、果たしてむくわれるのか。これからの展開も楽しみです。
【eBookJapan】 じけんじゃけん!
↑無料で試し読みできます
じけんじゃけん!
著者:安田剛助
掲載:ヤングアニマルコミックス
1巻発売日:2016年10月28日
容姿端麗、頭脳明晰、佇まいは凛とした気品を漂わせ、男子生徒たちからの告白を数えきれないほど断ってきた女子高生・白銀百合子。多くの才能に恵まれながらも、物事にあまり関心を示すことのないクールな彼女が、ただ一つこよなく愛するモノがあった。それは――「ミステリー」。
ミステリーが絡んだときだけは、普段のクールな仮面は剥がれ落ち、湧き上がる高揚を隠せないほど熱くなってしまう百合子さん。
そんな百合子さんに想いを寄せる後輩の男性生徒・戸入くん。ミステリには大して興味はないけれど、百合子さんの近くにいたいがために、彼女が1人で活動しているミステリ研究同好会へ入会していた。
ちょっと変わっているミステリ好きの百合子さんと、彼女のことが好きな戸入くんは、今日も放課後の同好会でミステリに興じるのだった。
ミステリをこよなく愛する美人女子高生と、彼女に恋をした後輩くんが、巻き起こる様々な事件を解決・・・・することはなく、放課後の同好会で謎解きや推理ゲームを楽しむ話。
ミステリ漫画というより、ミステリを楽しむ日常系ラブコメディ漫画ですね。シリアスさはなく、ほどよい謎解きと日常コメディが描かれ、三角やら四角関係やらの恋愛要素も織り交ぜた作品。
ノリとテンポは駄菓子を題材として『だがしかし』や、手品を題材とした『手品先輩』に通じるものがあり、それらの作品より多少読者の年齢層を高くしたミリテリ版といった感じですね。
タイトルに反して警察が出張ってくるような事件は一切起きません。繰り広げられているのは、主人公の白銀百合子さんが1人で立ち上げたミステリ研究同好会を舞台に、戸入くんをはじめとした会員たちが放課後に謎解き推理ゲームを楽しんで(?)いるだけです。
少々残念なところもある美人先輩の白銀百合子さんは面白い子。容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能、様々なジャンルで才能を発揮し、一見非の打ち所のないクールで気品さえも感じられる完璧美少女の百合子さん。
しかし、ミステリが絡むと途端に人が変わったように高揚し、眼にはハートを浮かべ、頬は赤く染まり、奇行とも言える行動をとりがちになってしまいます。自身の体を使って謎解きのネタを仕込むこともあり、ミステリをあまりにも愛し過ぎるがゆえに、時折その姿はアホにもヤバイ人にも見えてしまう残念美人さんです。でも、そんなときに見せるドジでポンコツな一面は、完璧な通常時では見られないギャップとなり、表情も豊かなので非常にカワイイ。また、「じゃけん」などの広島弁(?)もまた良いアクセントになって、より可愛く見えますね。
百合子さんに強く惹かれ、100%彼女目的で同行会に入会した戸入くん。彼のように下心丸出しで入会しに来た数多の男子生徒は全て断れましたが、戸入くんの推理の才能を百合子さんが見抜いたことで入会できたようです。
女子人気の高いイケメンではあるんですが、ミステリが絡むと人が変わる百合子さんと同様に、彼の場合は百合子さんが絡むとクールなイケメンの仮面が剥がれ落ちてしまいます。百合子さんから漂う匂いを「くんくん」したり、眼をぐるぐる回して彼女で興奮するなど、彼もまた残念なイケメンだったということです。
百合子さん監修完全仕込みの密室事件や、食った食ってないの苺大福事件などのしょうもない事件しか起きませんが、アリバイ、叙述トリック、フーダニットなど、ミステリネタは毎回しっかり絡ませています。それを各話の落ちにも用いて、見事な落とし方で感心と笑いを生んでいました。ミステリ用語をくどすぎない解説で知ることができるのも楽しいところ。
また、物語が進展すると会員も増えていき、1巻ではサブキャラとして2人の女子生徒が加わっています。一見日焼けした少年のように見える戸入に想いを寄せる四ツ名ちゃんと、イギリス人とのハーフで百合子に憧れを持つ親戚のアイリス。放課後の同好会が賑わってくると共に、物語もどんどん盛り上がりを見せます。謎解きのみならずラブの要素も少なからず加わって、異なる魅力を持つ2人が加入したことで、メインの2人の特性もより輝いていたように思います。
ポンコツヒロインを筆頭に、どこかしら残念なところを持つ登場人物たちが繰り広げる日常コメディ、思っていた以上に面白かったです。
ミステリのみならず意外と多くの要素を取り入れており、主人公の突飛な行動と相まって、最後まで飽きることなく読ませていただけ、次巻への期待も十分感じられる1巻でした。登場人物それぞれが抱く想いや目的は、果たしてむくわれるのか。これからの展開も楽しみです。
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