2016年10月07日
【capeta】マンガ 感想&あらすじ 才能がぶつかりあう熱きモーターレース漫画
月刊少年マガジン。2003年3月号から2013年4月号まで連載中。全32巻
著者: 曽田正人
他作品:昴
幼くして母を亡くし父と2人暮らしをしている小学4年生の平勝平太。毎日仕事に明け暮れる父・茂雄を気遣い、本心を抑えて遠慮しながら日々を過ごしていたカペタは、気丈に振舞ってはいても何にも本気になれず物足りなさを感じていた。ある日、仕事先でカートレースの練習していた子供を見た茂雄は、カペタのために捨てられていた廃材を使って手製のカートを製作した。それを見つけたカペタは今までにない高揚感に駆られ、エンジンもないマシンにさっそく乗り込み何度も運転する。さらにサーキットで初めてエンジンを積んだマシンに乗って走ったことでその魅力に取り付かれ、生涯のライバルとなる源奈臣とも出会ったことで、お互いを高めあいながらレース最高峰F1の舞台を目指し奮闘する。
・平 勝平太
主人公。愛称「カペタ」。幼い時に母を亡くし父と2人暮らし。父を気遣い、本心を隠して退屈な日々を過ごしていました。父に作ってもらったカートに乗ったことをきっかけにレースの世界に惹かれ、レーサーの道を歩みだします。あらゆる状況に対応できる天性の感覚を持っています。普段は温厚だけどレースになると闘争心剥き出し。
・安藤 信
当初はカペタをいじめていましたが、カートを通じてカペタの親友になていきます。企業に乗り込んで活動資金を集めるなど、公私にわたりパートナーとしてカペタを支える存在です。茂波に片思い。
・鈴木 茂波
カペタの幼馴染。自称「チームカペタ」の監督。勝気で男勝りな性格をしています。成長するにつれどんどん美しくなっていき、タレント事務所からもスカウトされます。幼い頃は茂雄に恋していた模様。カペタのライバル奈臣には当初こそ敵視していたが・・・。
・平 茂雄
カペタの父親。男でひとつでカペタを育ててきました。廃材を使ってカートを自作し、カペタへプレゼントします。今まで寂しい思いをさせていたことに気づいてからは、カペタの夢を積極的に応援していきます。
・源 奈臣
カペタより1つ年上のライバル。母・奈々子が運営するカートチーム「オートハウスレーシング」のドライバー。幼い頃からレースの英才教育を受けて育ったエリート。高い才能とたゆまぬ努力から国内では敵なしの強さを誇ります。カペタをライバルと認めてるが故に、助言を与え奮起するきっかけを作ってくれることもあります。
【eBookJapan】 capeta 無料で立ち読みできます
父親に自作のカートをプレゼントしてもらったことをきっかけに、レースの魅力に触れた少年が友や周囲の仲間たちに支えられ、認め合ったライバルと競い合いながら、レースの最高峰F1の舞台を目指す物語。そして、経済的にはあまり恵まれてない過酷な環境の中で奮闘する天才と、幼い頃から恵まれた環境で英才教育を受けた天才、この相反する2人の天才の歩みを描いた物語でもあります。モータースポーツ漫画です。2005年に全52話という今ではあまりない1年間もの長さで放送された、長編アニメにもなった作品ですね。
ストーリーは大きく分けると幼少期編、中学生編、フォーミュラ・ステラ編の3編に分かれています。幼少期ではカートとの出会いから初レース、カペタが速さの世界に始めて足を踏み入れ、カートレースに魅了されていく姿を描いてます。
中学生編に突入すると、少し成長したチームカペタの面々は資金繰りに苦労していますね。相変わらずマシンはボロボロで応急処置を繰り返し、カペタの工夫でなんとか走れてる状況です。資金繰りに苦労する姿、これからの未来に繋がるチームカペタそれぞれの戦い、全日本カート選手権での最後のカートレースを描いています。
そしてフォーミュラ編に突入です。同じカートレースでも扱うマシンもそのスピード感も段違いで完全に別世界です。FSRSでの正式ドライバーの座を掴み取る戦い、今までとは勝手が違う新たなマシンとの戦い、そしてついに訪れるカペタとナオミの直接対決。カペタたちの戦いはさらに熱く繰り広げられ、物語はラストへ。
特徴は「才能」でしょうか。この作者さんが描く作品の共通する特徴でもありますね。狭き門をくぐった先にあるさらに狭き門を越えないと到達できないような世界を目指してる人達の話しですから、メインの2人は当然のこと、他のライバルたちも皆才能に溢れたキャラばかりです。努力だけでどうこうなるような世界ではないことは確かです。かといって天才級の才能を有していたとしても、それだけでは越えることもぶち破ることもできない壁が立ち塞がってもいますね。前提として必要なのは、戦える環境を整えることができ、立ち止まらずたゆまぬ努力をし続け、さらに才能を有し運も味方につけた人ですね。人格を抜きにしたら物語の主人公や最大のライバルになれるような人、そんなのがゴロゴロいる中での戦いとなれば熱くなるに決まってます。才能ってのは羨むことも当然ありますけど、それだけで人を惹きつける魅力もありますね。
カペタは間違いなく天才の部類入る才能を有していながら、資金不足という最大のネックが足かせになっています。ただ、その足かせがカペタの才能を花開かせ伸ばしたという面もあることから、苦労はあったものの悪いことばかりではなかったと思います。厳しい状況でも折れない強靭な精神力もあり、数々の苦難を乗り越えながら次へとステップアップしていき、そんな彼の戦う姿を見てたら体が熱くなってしまいました。
支えてくれる仲間たちにも胸を熱くさせてもらえますね。息子の夢や目標のために必死に働き応援してくれる父親、公私にわたり大きな支えになってくれた友人たち、余裕はなくても資金を援助してくれた社長や、最大のサポートを提供してくれたスタッフ一同、そして高めあうことができるライバル。貧乏で資金はなくてもカペタの環境は決して悪くはなかったと思います。
最高に熱い漫画。
才能ある人から努力の必要性、どんな状況に陥っても最後まで必死にもがくことの大切さを教えてもらったような気がします。当たり前ですけど何もしなければ何を持っていたとしても意味をなさないんですよね。
最終巻での白熱した戦いは全身鳥肌モノの息を呑む面白さがありましたし、まさかシゲさんとあの人にあんな結末が待っていようとは・・・。レースと同じくらい驚きましたよ。カペタの恋愛話もあってよかったですね。
終わってしまったことは今なお残念に思っていますが、熱い戦い、人の成長を丁寧に見せてくれたこの作品に出会えたことに感謝です。自信を持っておすすめします。
著者: 曽田正人
他作品:昴
あらすじ・概要
幼くして母を亡くし父と2人暮らしをしている小学4年生の平勝平太。毎日仕事に明け暮れる父・茂雄を気遣い、本心を抑えて遠慮しながら日々を過ごしていたカペタは、気丈に振舞ってはいても何にも本気になれず物足りなさを感じていた。ある日、仕事先でカートレースの練習していた子供を見た茂雄は、カペタのために捨てられていた廃材を使って手製のカートを製作した。それを見つけたカペタは今までにない高揚感に駆られ、エンジンもないマシンにさっそく乗り込み何度も運転する。さらにサーキットで初めてエンジンを積んだマシンに乗って走ったことでその魅力に取り付かれ、生涯のライバルとなる源奈臣とも出会ったことで、お互いを高めあいながらレース最高峰F1の舞台を目指し奮闘する。
主要登場人物
・平 勝平太
主人公。愛称「カペタ」。幼い時に母を亡くし父と2人暮らし。父を気遣い、本心を隠して退屈な日々を過ごしていました。父に作ってもらったカートに乗ったことをきっかけにレースの世界に惹かれ、レーサーの道を歩みだします。あらゆる状況に対応できる天性の感覚を持っています。普段は温厚だけどレースになると闘争心剥き出し。
・安藤 信
当初はカペタをいじめていましたが、カートを通じてカペタの親友になていきます。企業に乗り込んで活動資金を集めるなど、公私にわたりパートナーとしてカペタを支える存在です。茂波に片思い。
・鈴木 茂波
カペタの幼馴染。自称「チームカペタ」の監督。勝気で男勝りな性格をしています。成長するにつれどんどん美しくなっていき、タレント事務所からもスカウトされます。幼い頃は茂雄に恋していた模様。カペタのライバル奈臣には当初こそ敵視していたが・・・。
・平 茂雄
カペタの父親。男でひとつでカペタを育ててきました。廃材を使ってカートを自作し、カペタへプレゼントします。今まで寂しい思いをさせていたことに気づいてからは、カペタの夢を積極的に応援していきます。
・源 奈臣
カペタより1つ年上のライバル。母・奈々子が運営するカートチーム「オートハウスレーシング」のドライバー。幼い頃からレースの英才教育を受けて育ったエリート。高い才能とたゆまぬ努力から国内では敵なしの強さを誇ります。カペタをライバルと認めてるが故に、助言を与え奮起するきっかけを作ってくれることもあります。
【eBookJapan】 capeta 無料で立ち読みできます
感想
父親に自作のカートをプレゼントしてもらったことをきっかけに、レースの魅力に触れた少年が友や周囲の仲間たちに支えられ、認め合ったライバルと競い合いながら、レースの最高峰F1の舞台を目指す物語。そして、経済的にはあまり恵まれてない過酷な環境の中で奮闘する天才と、幼い頃から恵まれた環境で英才教育を受けた天才、この相反する2人の天才の歩みを描いた物語でもあります。モータースポーツ漫画です。2005年に全52話という今ではあまりない1年間もの長さで放送された、長編アニメにもなった作品ですね。
ストーリーは大きく分けると幼少期編、中学生編、フォーミュラ・ステラ編の3編に分かれています。幼少期ではカートとの出会いから初レース、カペタが速さの世界に始めて足を踏み入れ、カートレースに魅了されていく姿を描いてます。
中学生編に突入すると、少し成長したチームカペタの面々は資金繰りに苦労していますね。相変わらずマシンはボロボロで応急処置を繰り返し、カペタの工夫でなんとか走れてる状況です。資金繰りに苦労する姿、これからの未来に繋がるチームカペタそれぞれの戦い、全日本カート選手権での最後のカートレースを描いています。
そしてフォーミュラ編に突入です。同じカートレースでも扱うマシンもそのスピード感も段違いで完全に別世界です。FSRSでの正式ドライバーの座を掴み取る戦い、今までとは勝手が違う新たなマシンとの戦い、そしてついに訪れるカペタとナオミの直接対決。カペタたちの戦いはさらに熱く繰り広げられ、物語はラストへ。
特徴は「才能」でしょうか。この作者さんが描く作品の共通する特徴でもありますね。狭き門をくぐった先にあるさらに狭き門を越えないと到達できないような世界を目指してる人達の話しですから、メインの2人は当然のこと、他のライバルたちも皆才能に溢れたキャラばかりです。努力だけでどうこうなるような世界ではないことは確かです。かといって天才級の才能を有していたとしても、それだけでは越えることもぶち破ることもできない壁が立ち塞がってもいますね。前提として必要なのは、戦える環境を整えることができ、立ち止まらずたゆまぬ努力をし続け、さらに才能を有し運も味方につけた人ですね。人格を抜きにしたら物語の主人公や最大のライバルになれるような人、そんなのがゴロゴロいる中での戦いとなれば熱くなるに決まってます。才能ってのは羨むことも当然ありますけど、それだけで人を惹きつける魅力もありますね。
カペタは間違いなく天才の部類入る才能を有していながら、資金不足という最大のネックが足かせになっています。ただ、その足かせがカペタの才能を花開かせ伸ばしたという面もあることから、苦労はあったものの悪いことばかりではなかったと思います。厳しい状況でも折れない強靭な精神力もあり、数々の苦難を乗り越えながら次へとステップアップしていき、そんな彼の戦う姿を見てたら体が熱くなってしまいました。
支えてくれる仲間たちにも胸を熱くさせてもらえますね。息子の夢や目標のために必死に働き応援してくれる父親、公私にわたり大きな支えになってくれた友人たち、余裕はなくても資金を援助してくれた社長や、最大のサポートを提供してくれたスタッフ一同、そして高めあうことができるライバル。貧乏で資金はなくてもカペタの環境は決して悪くはなかったと思います。
最高に熱い漫画。
才能ある人から努力の必要性、どんな状況に陥っても最後まで必死にもがくことの大切さを教えてもらったような気がします。当たり前ですけど何もしなければ何を持っていたとしても意味をなさないんですよね。
最終巻での白熱した戦いは全身鳥肌モノの息を呑む面白さがありましたし、まさかシゲさんとあの人にあんな結末が待っていようとは・・・。レースと同じくらい驚きましたよ。カペタの恋愛話もあってよかったですね。
終わってしまったことは今なお残念に思っていますが、熱い戦い、人の成長を丁寧に見せてくれたこの作品に出会えたことに感謝です。自信を持っておすすめします。
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