2016年09月22日
漫画『さらば、佳き日』1巻の感想とあらすじ
『さらば、佳き日』1巻の感想。
さらば、佳き日
著者:茜田千
掲載:it COMICS
1巻発売日:2016年1月14日
とある町にあるアパートに引っ越してきた一組のカップル。引越しの挨拶では「新婚です。」と返答する奥さんであるらしい広瀬晃と、そんな晃にくちづけする夫であるらしい広瀬桂一。桜が咲く季節に新たな生活を始めようとしている2人だけど、誰にも言うわけにも知られるわけにもいかない秘密を抱えていた。新婚夫婦だと思われていた2人の関係は、「兄と妹」。血の繋がりある兄妹でありながら恋人でもある桂一と晃、親にも行き先を告げづに黙って家を飛び出して始めた生活は、秘密の同居生活だった。
仲のよい新婚夫婦として新たな生活を始めた、実は兄と妹である関係を隠している頼りないヘタレメガネの桂一と、世話焼きでしっかり者の晃の秘密だけど穏やかな日常を描いた物語。表紙の美しく爽やかな雰囲気に惹かれてすぐ手に取ったんですけど、帯を見てちょっと悩みました。「僕の妻は妹でした」という一文を見て、切なさある感動は嫌いじゃないけど、人間関係がグチャグチャでドロドロした話はあまり得意ではないので躊躇。まあ結局、悩んだ末に表紙の爽やかさを信じて買ってしまいました。
読んで見ると中身は全然ドロドロした話にはなっておらず、背徳感を感じる禁断の肉体関係の描写もなく、表紙の印象のままいい雰囲気の話になってました。ただ、2人の生活と関係がいつか終わりを迎えてしまうことを示唆しているかのようなタイトルなので、悲壮感とは違いますけど危うさや多少緊張感もあります。幸せそうなんだけど切なさも感じて、それを映しているかのような情景描写も巧みなので物語に引き込まれますね。
1話では引っ越してきた桂一と晃の普段の日常でのやりとりと、それぞれの職場である出版社と保育園でのちょっとした出来事などの新生活について描かれてます。
2話では新生活の話はいったん横に置いて、2人の幼少期とそれぞれ高校生・中学生だった頃の過去について語られています。晃が桂一を異性として?意識し始めた話です。桂一の方はそのあたりのいきさつや、晃に向けている感情がどういったものなのかはまだ分かりづらいですね。
3話では晃の友人の森珠希と、彼女の近所に住んでいる桂一の友人でもある牧嶋剛の話です。
友人の話でちょっとした事件っぽいことと衝撃の事実がありましたが、メインの話ではそんな大きな出来事も人間関係のイザコザもありません。ありふれた日常を描いているのでこれが普通の恋人の話だったら退屈でしかないのかもしれませんが、兄妹であって恋人という普通ではない異質な2人の関係から見ると、そんな日常風景も違う色で彩られ、違う空気が漂ってるように感じますね。
1巻ではあまり多くを語られていないので、2人が恋人関係になったいきさつ、親に黙って実家を飛び出したきっかけ、桂一がいつ晃を異性として意識し始めたかなどはまだ語られていないので分かりません。肌での直接の触れ合いはほとんどなく、登場人物の細やかな心の機微を上手いセリフ回しや絵を用いて巧みな心理描写で描いています。さらば『佳き日』って言うのは今の生活を指しているのか、それともこの生活を始める以前の兄妹として友人たちと共に過ごした過去の日々を指しているのか、はたまた別の何かを指しているのか、それが何を示しているのかによって結末は全く違ったものになるでしょうから非常に気になりますね。2巻読まずにはいられません。
【eBookJapan】 さらば、佳き日
↑無料で立ち読みできます
さらば、佳き日
著者:茜田千
掲載:it COMICS
1巻発売日:2016年1月14日
とある町にあるアパートに引っ越してきた一組のカップル。引越しの挨拶では「新婚です。」と返答する奥さんであるらしい広瀬晃と、そんな晃にくちづけする夫であるらしい広瀬桂一。桜が咲く季節に新たな生活を始めようとしている2人だけど、誰にも言うわけにも知られるわけにもいかない秘密を抱えていた。新婚夫婦だと思われていた2人の関係は、「兄と妹」。血の繋がりある兄妹でありながら恋人でもある桂一と晃、親にも行き先を告げづに黙って家を飛び出して始めた生活は、秘密の同居生活だった。
仲のよい新婚夫婦として新たな生活を始めた、実は兄と妹である関係を隠している頼りないヘタレメガネの桂一と、世話焼きでしっかり者の晃の秘密だけど穏やかな日常を描いた物語。表紙の美しく爽やかな雰囲気に惹かれてすぐ手に取ったんですけど、帯を見てちょっと悩みました。「僕の妻は妹でした」という一文を見て、切なさある感動は嫌いじゃないけど、人間関係がグチャグチャでドロドロした話はあまり得意ではないので躊躇。まあ結局、悩んだ末に表紙の爽やかさを信じて買ってしまいました。
読んで見ると中身は全然ドロドロした話にはなっておらず、背徳感を感じる禁断の肉体関係の描写もなく、表紙の印象のままいい雰囲気の話になってました。ただ、2人の生活と関係がいつか終わりを迎えてしまうことを示唆しているかのようなタイトルなので、悲壮感とは違いますけど危うさや多少緊張感もあります。幸せそうなんだけど切なさも感じて、それを映しているかのような情景描写も巧みなので物語に引き込まれますね。
1話では引っ越してきた桂一と晃の普段の日常でのやりとりと、それぞれの職場である出版社と保育園でのちょっとした出来事などの新生活について描かれてます。
2話では新生活の話はいったん横に置いて、2人の幼少期とそれぞれ高校生・中学生だった頃の過去について語られています。晃が桂一を異性として?意識し始めた話です。桂一の方はそのあたりのいきさつや、晃に向けている感情がどういったものなのかはまだ分かりづらいですね。
3話では晃の友人の森珠希と、彼女の近所に住んでいる桂一の友人でもある牧嶋剛の話です。
友人の話でちょっとした事件っぽいことと衝撃の事実がありましたが、メインの話ではそんな大きな出来事も人間関係のイザコザもありません。ありふれた日常を描いているのでこれが普通の恋人の話だったら退屈でしかないのかもしれませんが、兄妹であって恋人という普通ではない異質な2人の関係から見ると、そんな日常風景も違う色で彩られ、違う空気が漂ってるように感じますね。
1巻ではあまり多くを語られていないので、2人が恋人関係になったいきさつ、親に黙って実家を飛び出したきっかけ、桂一がいつ晃を異性として意識し始めたかなどはまだ語られていないので分かりません。肌での直接の触れ合いはほとんどなく、登場人物の細やかな心の機微を上手いセリフ回しや絵を用いて巧みな心理描写で描いています。さらば『佳き日』って言うのは今の生活を指しているのか、それともこの生活を始める以前の兄妹として友人たちと共に過ごした過去の日々を指しているのか、はたまた別の何かを指しているのか、それが何を示しているのかによって結末は全く違ったものになるでしょうから非常に気になりますね。2巻読まずにはいられません。
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