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2023年12月13日

念覚支が七覚支法の中心

念覚支が七覚支法の中心


 

一つ目の「念の力を強化する」というのは、要するに、精神力というものを非常に強化する ということです。ただ単に「精神力」というと漠然としていますが、意志の力、知能の力、とい ったものを非常に強化する訓練です。

人間の精神作用というものは、知・情意、この三つから成り立っています。 知性・知能の力、 そして情緒的な働き、それから意志の力です。 要するに念の力を強化するというのは、この三つ 部門(知・情意の働きを強化し、しかも、そのいずれにも偏らないようにする、というこ とです。その結果として、「おもいが平らかになる」わけです。

人間の精神力というものは、この知・情意の働きから成り立っています。 ところが、これが 偏りやすいわけです。

夏目漱石(一八六七一九一六)の『草枕』の書き出しに、

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。 意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は

だから「知」というものに偏ると、とかく理屈っぽくなって角が立ちやすいわけです。 頭が非 常に良いと、知能の働きが強いですから、すぐに理屈でものを割り切ろうとします。

情に棹させば流されるそれはそうでしょう。 人情的になりすぎれば流されてしまいます。

では、意志が強かったらどうかというと、これは強情で、どうにもしかたがないということにな りますね。

ですから、知・情意それぞれの働きを強化し、高める、そういう修行です。 しかも、そのい ずれにも偏らないように平均化する、これが一番大切なことではありませんか?

知的にも非常に高度で、情緒面においても、いわゆる情操が豊かであるというように、芸術面 などでもよく理解することができる。 情的でない人というのは、無味乾燥になりやすいわけで す。芸術的なことはなにも分からない、話をしても少しも面白くない、洒落をいったってニコリ ともしない。今日、洒落を聞いて、三日ぐらいたって急に笑い出して、

「ああ、そうだったのか」

などというのでは、お話にならないでしょう。(笑)

意志が強いのは結構ですが、それが頑固になってしまうのではいけません。

ですから、知・情意の精神作用を非常に強化し、高めるという訓練をするわけです。 そして、 そのいずれにも偏らないということが大切です。

しかし、それだけではありません。念そのものの力を神秘的なまでに強化していきます。 一点 に集中した時に、火を発するほどの力を出します。 ですから、この念覚支の修行には「木の行」 と「火の行」、つまり滝行と護摩行が入ってきます。さらにはクンダリニー・ヨーガの修行も入 ります。これらによって、絶大で神秘的な念の力を体得するわけです。

そのように強力な念の力をもとにして、二つ目の「四念処観を実践する」 修行を行うわけです。 四念処の概略は既に説明しましたので、ここでは割愛しますが、念覚支の中心はこの四念処観

の修行であり、これによって「空観」を体得するわけです。この「空観」の体得によって、諸法 の実相が分かるようになります。つまり、「縁起の法」を如実に悟ることになるわけです。

この念覚支が、七覚支法の中の目玉といってよいでしょう。 いや、七科三十七道品の中でも、 代表的な修行です。


選び取ることが修行

二択 法覚支

これは、宗教、信仰、哲学というたくさんの教法、思想の中から真実なるものを選び出す、と いうことです。

「択」というのは、この場合は「ちゃく」と読みますけれども、普通は「たく」と読みますね。 「選択」の「たく」です。略さない旧字では「選擇」と書きますが、「選」も「えらぶ」、「掃」 も 「えらぶ」と訓読みします。

つまり、本当に真実なる教法を選び取る、ということです。この世の中には、さまざまな宗教、 信仰、思想があります。その中から真実なるものを選び取る。 そして、 間違ったものや偽りのも のを捨てる、取捨選択するということです。

そこで、この教法の選択というものが、果たして修行といえるのでしょうか? 正しい教法を選び取って、真実ではないもの、間違ったもの、正しくないものを捨て去る、それが修行なの でしょうか? 諸君も、そのような疑問を抱くのではないでしょうか? わたくしも最初、そう 思いました。

正しい信仰を選び取って、正しくないものを捨て去るということが修行というのは、どういう ことなのだろう? そう思ったことがありますけれども、考えているうちに、やはりそれは修行 なのだな、と思うようになりました。というのは、それが修行であるというのは、自分自身の勉 強、知能によってそれをなす、というところにあるわけです。

たとえば、次のようなことです。

お釈迦さまが出家されて、自分が悟りを開くに至るまでには、当時のさまざまな信仰や宗教、 いろいろなことを教える思想家・仙人、そういった方々に体当たりしてぶつかっておられるわけ です。いろいろな方に会って話を聞かれた上で、それが正しいか、正しくないか、ということを ご自分で一生懸命に考えられたということです。

そうして結局、当時のインドにあったところのあらゆる教え、宗教というものは、皆正しくな いという結論に達したわけです。お釈迦さまご自身の深い修行と勉強によって、そこに到達され たわけですね。

ですから、わたくしたちも、この択法覚支を実践し、自分自身の勉強と修行によって、本当に 真実なるものを選び取り、正しくないものは捨て去る、ということをしなければいけないのです。 例えるならば、瞑想一つ取っても、日本に、瞑想を教える学校みたいなところや、瞑想の先生、 そういったものがたくさんあるでしょう。 そのたくさんの瞑想の中から、どれが正しい瞑想法な

のか? どの先生が正しい瞑想法を教えているのか?ということを自分自身がはっきりと取捨 選択しなければいけない、ということです。

おそらく、自分自身の研究や勉強、あるいは修行によって取捨選択するという人は少ないでし ょう。たいてい評判を聞くだけです。

「あの阿含宗の瞑想というのはどうなの?」

「あれはいいよ」

といったり、

「あれは駄目だよ」

などという。

とか、

「瞑想ならばあそこがよいよ」

「いや、あちらがよいよ」

という人もいますが、その評判だけで決めてしまう人が多いわけです。

お釈迦さまがご在世の時代も、たくさんの宗教指導者がいましたが、お釈迦さまはありとあら ゆるいろいろな教法に自らぶつかって、調べられたわけです。瞑想についても、それが良いとか 悪いとか、人の評判などには惑わされませんでした。 ご自分がその瞑想を試してみて、これは良 いとか、これは悪いと判断し選択されたのです。

そういう意味で、 択法覚支というのは修行になるわけです。自分が修行をして確かめて、そし て選び取るということは、間違いなく修行になります。 そう思いませんか?

わたくしも最初は、

「正しい教法を選んで正しくないものを捨てるのが修行だ、というのはおかしな話だなあ」 と思って、じっと考えました。

しかし、お釈迦さまご自身がそうなされたことを知り、なるほどなと思ったのです。「阿含経」 によると、お釈迦さまはアーラーラ・カーラーマやウッダカラーマプッタというような、当時 の有名な宗教家に会ってお話を聞き、彼らが教えている瞑想法を実際に実践されました。その結 果、得るところはありましたが、これは最高のものではないということが分かり、お釈迦さまは そこから離れられたのです。

そのようにお釈迦さまは、当時のいろいろな宗教家の教えを聞き、さまざまな実践を行って、 取捨選択されていったのです。つまり、自分が実践することによって、それが正しいか、正しく ないかということを選択していくから、これは修行になるわけです。

ですから諸君も、本当の宗教・教法というものを、自分自身の勉強と判断と修行によって選択 していくことが大切なのです。 それが修行なのです。

しかし、それはなかなか難しいといえます。お釈迦さまのように、あちこち自分がぶつかって いくということはできないけれども、少なくとも、阿含宗の信徒諸君はわたくしの本を読んだり、 映画やパンフレットを見たりして、自分が選んで阿含宗に入ってきたわけです。

それだけ諸君は、勉強しているということでしょう。やはり、自分のそれまでのいろいろな経

験とか、いろいろなことから、

桐山靖雄が説いている阿含宗の

のは、どうやら本当らしい。

と判断したのだと思います。中には、それまでの宗教や信仰を捨てて、 阿含宗の門をたたいた 人もいるでしょう。それは、一つの修行を経てきているわけです。

ですからやはり、択法覚支になるのです。そういう気持ちで、この択法覚支というものを考え てみなければいけませんね。

 
posted by gomabon at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 運命学
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