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都立中高一貫校の魅力を紹介します! 子供が都立中高一貫校に通っています。 記事を読んで頂き、気が付くことなどがありましたら、気軽にコメント頂ければと思います。 よろしくお願い致します。
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2015年03月28日

【都立中高一貫校】 2015年適性検査問題で合格する子供像を追う





★ 2015年適性検査問題を見る
 
今朝、何気に息子の通う都立中高一貫校のホームページを見ると、今年の適性検査問題がアップされていました。
 
折角アップされましたので、今回は、今年の適性検査問題について書いてみたいと思います。
 
でも、書くと言っても、「適性検査の問題を解いて、その答えを解説する」ような退屈なことはしません。
適性検査問題の具体的な解説自体は、進学塾講師などのその道のプロに任せましょう。
まあ、そもそも、私のような素人が挑んでも、誤った答えを下手な解説で伝えることになるだけでしょうから。
 
今回は、「合格する子供はどの程度の能力があるか」、言い換えれば、「受検勉強において、どの程度の到達点を目指せば合格が射程圏に入るか」が、ちょっとイメージできるような切り口で、適性検査問題を見ながら、私の考えを書きたいと思います。
 
それでは、今年の桜修館の適性検査Uの問題を見てもらいたいと思います。
適性検査Uでは、算数を中心とした科目を複合した問題が出題されます(適性検査Tは作文問題です)。
ちなみに、大問1が桜修館独自問題で、大問2・3が他校との共通問題のようです。

問題を解く必要はありませんが、問題文を一通り読んでみて下さい。
時間を計りながら、大問1から3までの全文章を、新聞を読むような感覚で、自然体のスピードで試してみて下さい。
 
さあ、どうぞ。

2015年桜修館の適性検査U) ← クリックして下さい
  
 
★ 合格答案の目安
 
さて、どれぐらいの時間がかかったでしょうか。
 
私は、約5分かかりました。
おそらく、多くの方も5分程度を要したものと思います。
 
まずは、解答時間と問題量の関係を掴んで頂こうと思います。
 
受検する子供達は、「@問題を読む」→「A出題の意図を理解する」→「B解答を出すプロセスを考える」→「C計算する」→「D答案用紙に答えを書く」という、かなりおおまかにですが、このようなステップを踏みながら解答していきます。 
 
このステップを考えると、なんと最初の「@問題を読む」だけで、5分程度も費やすのです。 
試験時間は45分ですから、時間対比でトンでもないぐらいの問題量が出ると想像頂けると思います。
  
そして、次は合格に必要な正解解答率を考えたいと思います。

合格に必要な正解解答率の目安について、受検する年の受検倍率や問題難易度で左右しますが、適性検査Uでは6割弱の正解が必要と言われています。
 
「6割弱」と聞いて、「な~んだ、2/3に答えることができれば合格なんだ」と考えるのは非常に甘いです。
適性検査の採点は、全受検者の答案をフェアに見るためだと思いますが、非常に厳しいです。
計算式の表現にちょっとおかしな点があるなどでも、大きな減点をされたりしているはずです。
  
私の息子が受検した時の話を例に説明しましょう。
 
私の息子は、適性検査が終わって会場を出てきた際、「作文じゃない方の適性検査、ひょっとすると100点かもしれない。今までの模擬試験や過去問などをやってきた中で、ダントツで一番良くできた!」と、自信満々でした。
まあ、その後も頭の中で気になる問題を解き直していたようで、その日の夕方ぐらいに、「あ、しまった。今思うと、どう考えてもあの答えは間違えてる。あの答えが間違えてるとなると、次の答えも間違えてる」などとボヤいてましたが・・・。
まあ、そんな状況を総合的に考えても、息子自身は、8~9割程度の問題に正解できた自信があったようです。
 
しかし、後に成績開示を受けて内容を見てみると・・・。
記憶ベースですが、6割5分程度の点数だったと思います。
 
この事実を踏まえると、受検する子供の感覚で「8割」は出来たと思える解答ができなければ、まず、実際の点数は合格のボーダーである「6割弱」に届かないだろうと思います。
子供自身が「できた」と思っていても、厳しい採点基準により、中途半端な解答はことごとく減点や不正解の扱いとなっているはずです。
  
以上から、「これだけの問題量を、たった45分間にて、自信のある解答で答案用紙の8割以上を埋めることができないと、合格はかなり厳しい」ということです。 
これから受検勉強を進める上で、目標とするラインということにもなります。
 

★ 時間との駆け引きが勝負を分ける

さて、適性検査の「解答時間」「問題量」「自信のある解答の割合」の関係を、あらましご理解頂けたと思います。

適性検査問題を時間制限せずに解かせると、都立中高一貫校を受検する子供であれば、その多くが正しい解答を出せると思います。
問題内容を見ると、表・グラフの読み取りや優先順位などで確率を考えるようなロジカルな思考力を試す難しい問題が多いですが、逆にロジカルな問題であるが故に、時間をかけて手順を追って考えればできる子供は多いはずです。
知らない難しい知識が求められている訳ではありませんから。
 
適性検査では、パッと見は同じように「できる」子供達から、ロジカルな思考力が「真に優れた」子供と「まだ発展途上にある」子供を、処理スピードによる能力差で振り分けて合否を決めているのです。

では、問題を「速く」「正確に」できる子供と、「速く」か「正確に」のどちらかしか満たせない(もしくは両方満たせない)子供の差はどこにあるか。

上述の「@問題を読む」→「A出題の意図を理解する」→「B解答を出すプロセスを考える」→「C計算する」→「D答案用紙に答えを書く」のステップで考えて見ましょう。
 
私は、「速く」「正確に」できる子供の脳ミソは、問題を1度読むだけで、同時に「出題の意図を理解」し、また同時に「解答までの道筋が立つ」構造になっているんだろうと思っています。
「@問題を読む」を1度終えると、「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」も並行して終わっていると言うことです。
 
「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」を上手くこなす力が十分でないと、「@問題を読む」を2回、3回と繰り返すこととなります。
2回繰り返すと、問題を読むだけで10分が必要となります。
3回繰り返すと、問題を読むだけで15分が必要となります・・・。
45分間のテストで、これではとてもライバルに太刀打ちできません。
 
よく、世の中では、問題を解くスピードを上げるために、単純な計算問題を多くこなす勉強方法が推奨されます。
100%間違いではありませんが、どうも根本的な対策にはなっていません。
 
ついでに、ケアレスミスが多い子供も、「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」をこなす力が十分でないことが多いはずです。
ケアレスミスを無くす根本的な対策は、これらABの力をつけることです。
なぜケアレスミスをするか。
「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」を考えることで頭がいっぱいになっていて、目先の単純な作業に気を配れない状態となっているためです。
これらABの力がつけば、目先の単純な作業にも十分な気配りが可能となります。
ケアレスミスの話は、また今度機会があれば書きたいと思います。
今日の本題ではありません。
 
更にもう一点。
よく、試験では、「難しい問題(時間のかかる問題)は後回しにしなさい」と言います。
確かにその通りであり、極めて重要な戦術だと思います。
しかし、この「後回しにする」という判断は、「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」の能力が十分に備わった者だけが行える戦術であることを、しっかりと認識しなければいけません。
これらABの能力があるからこそ、「この問題は時間がかかりそうだ」とか「この系統の問題は今まで解いた経験が少なく正解する可能性が低そうだ」などの思案が働き、「後回し」にするという的確な判断が可能となるのです。
これらABの能力が低いと、本当はやさしい問題なのに判断を誤ることも十分にありえます。
 
 
★ 「出題の意図を理解する」「解答を出すプロセスを考える」
 
上述の「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」の能力を向上させることの重要性がご理解頂けたと思います。
 
この能力を身に付けるには、やはり、適性検査に近い問題を数多くこなすのが一番だと思います。
とにかく、自分自身で能動的に問題を解き、その考え方に慣れることに尽きます。
問題を多くこなすことで、「@問題を読む」ことをしながら、「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」も並行してできるように脳を鍛えていくことが大切なんだと思います。
   
高額な進学塾の講習に参加しなくても、過去問や通信教育の教材だけでも、何度も何度も地道にこなせば、十分な効果があるはずです。
「A出題の意図を理解する」「B解答を出すプロセスを考える」の能力は、教えられるものというよりも、自らが自らの頑張りで身に付けていくものですから。
 
 





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<ご参考>


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2017年の各都立中高一貫校におけるZ会会員合格者数:桜修館(56名)、白鴎(38名)、三鷹(35名)、南多摩(25名)、大泉(25名)、立川国際(25名) 、小石川(23名)、富士(23名)、両国(19名)、九段(18名)、武蔵(10名)
Z会は適性検査と同じ「考えさせる」系統の問題が多いため、このように大勢が各都立中高一貫校で合格しているのだろうと思います。

 

 
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次の作文の通信教育を上手く活用できれば効果は大きいと思います。
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又、過去問をよく目にする場所に置いておくだけで、「モチベーションのアップ&維持」に有効です。
  
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〇 論理的な文章構成力を習得するための本

都立中高一貫校の適性検査対策は、「論理的な」考え方を身に付けることです。
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論理的思考による文章の書き方を指導している福嶋国語塾の福嶋先生の本から、都立中高一貫校の適性検査対策に最も適したものを紹介します。
 
・ 指導する保護者向け
 
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しかし、ここで紹介する”のうだま―やる気の秘密”は、科学的根拠に基づく事実を簡単に説明している本です。

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以上  
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