2017年03月05日
「ポケモンGO」、今後、夕方や天候の変化などを導入予定!
「ポケモンGO」、今後、夕方や天候の変化などを導入予定!
開発中のデザインも公開、オフラインイベントも!?
勝田哲也2017年3月1日 13:01
2月27日〜3月3日開催
会場:San Francisco Moscone Convention Center
リスト
「ポケモンGO」は、2016年7月にサービスを展開し、世界中で大きなヒットを記録したゲームだ。ナラティブサミットなどでも「『ポケモンGO』のストーリーテリング」が話題になるほどゲーム開発者の注目は高い。「GDC2017」2日目に行なわれた「『Pokemon GO』& Designing Interactive Games for the Real World」は、受講希望者の数が他のセッションをはるかに超え、かなり早く並んだ筆者すら「受講できないかも」と不安になったほどだった。
Nianticで「ポケモンGO」のVisual and Interaction DesignのディレクターをつとめたDennis Hwang氏
大ヒットは開発者達も驚愕させた
開発中のマップ画面。キャラクターは立体映像風に表示されている
今後は夕方の時間帯が反映される
「『Pokemon GO』& Designing Interactive Games for the Real World」では、Nianticで「ポケモンGO」のVisual and Interaction DesignのディレクターをつとめたDennis Hwang氏が開発中の「ポケモンGO」を紹介し、デザインなどの変遷を語り、今後追加されていく機能なども紹介した。
「ポケモンGO」は、開発者の想像を遙かに超える熱狂でスタートした。サンフランシスコの街はスマホを片手にポケモンを求める人であふれかえった。データーセンターは「想定トラフィック」はもちろん、「最悪の場合を考えたケース」を遙かに超えた、想定の50倍以上の負荷が発生し、システムはあっという間にパンクしてしまった。
その熱狂は、開発者達を真に“驚愕”させたとHwang氏は語った。「ポケモンGO」のダウンロードは現在で6億5千万以上、プレーヤーは2016年12月の時点で、87億km以上歩き、捕まえたポケモンは880億を超えるという。
「ポケモンGO」はNianticの「Ingress」のシステムが基礎となっている。「Ingress」ではプレーヤーは“エージェント”として、スパイの戦いのように人知れず戦いを繰り広げていく。スパイ映画の主人公になったような気分と、サイバーな雰囲気でSFっぽさを全面に出していた作品だった。オフラインイベントは大ヒット、「Ingress」をきっかけに結婚する人が出たり、陣営のマークのタトゥーを彫ってしまう人まで出た。タトゥーの情報を聞いたデザイナーは「もう絶対にマークの再デザインはできない!」と叫んだという。
そしてNianticは次なる「位置情報ゲーム」を作るための模索を開始した。SF的な「Ingress」から、もっと家族全員が楽しめるようなもの、また、画面をタップしたり、スワイプしたり、アクション要素を取り入れたバトルをしたいと考えていた。さらにカメラの中に目には見えない怪獣が出てきて、それと戦うようなものはどうだろう、といったアイディアが出てきた。
そんな中、1人のデザイナーが自然の風景に立ちあがるミュウツーのイラストを描いた。このイラストがきっかけとなり、ポケモンとの共同開発で「ポケモンGO」が生まれることになったのである。
「目の前の風景にポケモンがいる」この風景を作るのは、開発者がかなり試行錯誤を重ねたという。ポケモンの大きさ、風景との重なり方、ポケモン達の質感、戦いのアクション……様々な方法を試し、目の前にポケモンがいる感じを追求していった。
マップもいろいろな方法を考えた。「Ingress」のようにプレーヤーをマークとして表現し、その上にホログラムのようにアニメキャラクター風の自分のキャラクターが表示させることも考えた。マップの色も暖かなものから、SFっぽいかんじ、周囲に木を生やし野山を駆けまわるようなイメージを重ねることも考えた。
決定稿では暖かな雰囲気の緑を基調に、できるだけシンプルに、ゲーム要素を提示するデザインとなった。キャラクターはアニメより頭身を上げたデザインにし、バッグや帽子の色でキャラクターをカスタマイズできるようにした。ポケモン達もテクスチャーやアクションを細かく設定していった。
インターフェイスも「Ingress」とは違ったモノとなった。SF的な雰囲気とメカニクス感のある「Ingress」に比べ、親しみやすいインターフェイス、直感的な操作方法をできるように変えた。こうして誕生した「ポケモンGO」は、世界中を熱狂させるゲームとなったのだ。
Hwang氏は「ポケモンGO」の今後として、試作で検討した「より細かいフィールドの変化」を挙げた。夕方や朝方にフィールドが変化し、水平線から太陽が見えるようになるという。今後は天気による変化も反映したいとのこと。さらに「Ingress」のような、世界中でのオフラインイベントも行なっていきたいという。
「ポケモンGO」は実は2016年のGDCで急遽発表を取りやめたことがある。今回、大きなヒットを受けて、世界中の人々から注目されるタイトルとなった「ポケモンGO」の開発中の姿を見たり、今後の展望を聞くことができたのは楽しい体験だった。今後にも注目したい。
開発中のデザインも公開、オフラインイベントも!?
勝田哲也2017年3月1日 13:01
2月27日〜3月3日開催
会場:San Francisco Moscone Convention Center
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「ポケモンGO」は、2016年7月にサービスを展開し、世界中で大きなヒットを記録したゲームだ。ナラティブサミットなどでも「『ポケモンGO』のストーリーテリング」が話題になるほどゲーム開発者の注目は高い。「GDC2017」2日目に行なわれた「『Pokemon GO』& Designing Interactive Games for the Real World」は、受講希望者の数が他のセッションをはるかに超え、かなり早く並んだ筆者すら「受講できないかも」と不安になったほどだった。
Nianticで「ポケモンGO」のVisual and Interaction DesignのディレクターをつとめたDennis Hwang氏
大ヒットは開発者達も驚愕させた
開発中のマップ画面。キャラクターは立体映像風に表示されている
今後は夕方の時間帯が反映される
「『Pokemon GO』& Designing Interactive Games for the Real World」では、Nianticで「ポケモンGO」のVisual and Interaction DesignのディレクターをつとめたDennis Hwang氏が開発中の「ポケモンGO」を紹介し、デザインなどの変遷を語り、今後追加されていく機能なども紹介した。
「ポケモンGO」は、開発者の想像を遙かに超える熱狂でスタートした。サンフランシスコの街はスマホを片手にポケモンを求める人であふれかえった。データーセンターは「想定トラフィック」はもちろん、「最悪の場合を考えたケース」を遙かに超えた、想定の50倍以上の負荷が発生し、システムはあっという間にパンクしてしまった。
その熱狂は、開発者達を真に“驚愕”させたとHwang氏は語った。「ポケモンGO」のダウンロードは現在で6億5千万以上、プレーヤーは2016年12月の時点で、87億km以上歩き、捕まえたポケモンは880億を超えるという。
「ポケモンGO」はNianticの「Ingress」のシステムが基礎となっている。「Ingress」ではプレーヤーは“エージェント”として、スパイの戦いのように人知れず戦いを繰り広げていく。スパイ映画の主人公になったような気分と、サイバーな雰囲気でSFっぽさを全面に出していた作品だった。オフラインイベントは大ヒット、「Ingress」をきっかけに結婚する人が出たり、陣営のマークのタトゥーを彫ってしまう人まで出た。タトゥーの情報を聞いたデザイナーは「もう絶対にマークの再デザインはできない!」と叫んだという。
そしてNianticは次なる「位置情報ゲーム」を作るための模索を開始した。SF的な「Ingress」から、もっと家族全員が楽しめるようなもの、また、画面をタップしたり、スワイプしたり、アクション要素を取り入れたバトルをしたいと考えていた。さらにカメラの中に目には見えない怪獣が出てきて、それと戦うようなものはどうだろう、といったアイディアが出てきた。
そんな中、1人のデザイナーが自然の風景に立ちあがるミュウツーのイラストを描いた。このイラストがきっかけとなり、ポケモンとの共同開発で「ポケモンGO」が生まれることになったのである。
「目の前の風景にポケモンがいる」この風景を作るのは、開発者がかなり試行錯誤を重ねたという。ポケモンの大きさ、風景との重なり方、ポケモン達の質感、戦いのアクション……様々な方法を試し、目の前にポケモンがいる感じを追求していった。
マップもいろいろな方法を考えた。「Ingress」のようにプレーヤーをマークとして表現し、その上にホログラムのようにアニメキャラクター風の自分のキャラクターが表示させることも考えた。マップの色も暖かなものから、SFっぽいかんじ、周囲に木を生やし野山を駆けまわるようなイメージを重ねることも考えた。
決定稿では暖かな雰囲気の緑を基調に、できるだけシンプルに、ゲーム要素を提示するデザインとなった。キャラクターはアニメより頭身を上げたデザインにし、バッグや帽子の色でキャラクターをカスタマイズできるようにした。ポケモン達もテクスチャーやアクションを細かく設定していった。
インターフェイスも「Ingress」とは違ったモノとなった。SF的な雰囲気とメカニクス感のある「Ingress」に比べ、親しみやすいインターフェイス、直感的な操作方法をできるように変えた。こうして誕生した「ポケモンGO」は、世界中を熱狂させるゲームとなったのだ。
Hwang氏は「ポケモンGO」の今後として、試作で検討した「より細かいフィールドの変化」を挙げた。夕方や朝方にフィールドが変化し、水平線から太陽が見えるようになるという。今後は天気による変化も反映したいとのこと。さらに「Ingress」のような、世界中でのオフラインイベントも行なっていきたいという。
「ポケモンGO」は実は2016年のGDCで急遽発表を取りやめたことがある。今回、大きなヒットを受けて、世界中の人々から注目されるタイトルとなった「ポケモンGO」の開発中の姿を見たり、今後の展望を聞くことができたのは楽しい体験だった。今後にも注目したい。
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