2016年09月25日
日本キャラ、世界を席巻! 多分野展開 主流に
日本キャラ、世界を席巻! 多分野展開 主流に
京都新聞 9月25日(日)12時50分配信
日本キャラ、世界を席巻! 多分野展開 主流に
東京五輪のPR映像に登場したマリオ(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会提供)=上=と子どもが好きなキャラクターランキング
アニメやゲームに登場する人気キャラクターを活用するキャラクタービジネスが熱い。今夏は日本のキャラを使ったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が国内外で大ヒットし、ダウンロード数は5億を突破。さらにリオデジャネイロ五輪で世界を沸かせたのは、京都ゆかりのあの「おじさん」だった!
■スマホ・テーマパーク・五輪PR
聞き慣れた登場音と同時に緑の土管から赤い帽子にオーバーオールの「スーパーマリオ」に扮(ふん)した安倍晋三首相が現れると、スタジアムの興奮は最高潮に達した。リオ五輪の閉会式で流れた東京五輪のPR映像では、ドラえもんやハローキティなど日本代表キャラが共演。大御所たちの中心にいたのが、マリオだった。
ゲームメーカーの任天堂(京都市南区)がマリオを開発したことはあまりに有名だ。生みの親である宮本茂取締役は園部町(現南丹市)出身で、過去にはマリオの原点は園部での原体験にあると述懐している。マリオはまさに京都が生んだスーパースターなのだ。
初代ソフトの発売から31年を迎えたが人気は衰えない。任天堂は今月、シリーズ初となるスマホゲームを米IT大手アップル向けに12月から先行配信すると発表した。同社のティム・クックCEO(最高経営責任者)は「あらゆる世代が楽しめるゲームという点ではマリオなくしては完全とは言い切れなかった」とコメントし、ゲーム界の「巨人」に敬意を表した。
任天堂は知名度抜群のキャラを多数抱えながらスマホなどデジタル分野への展開には慎重だったが、2年前に方針を転換した。「任天堂IP(知的財産)に触れる人口の拡大」を掲げ、マリオをはじめとする人気キャラをスマホゲームやテーマパーク、映画などの幅広い分野に積極的に投入しようとしている。
さまざまな場面で熱心なゲームファン以外との接点を増やし、本業のゲーム機販売との相乗効果を狙う。ただ多方面の活用については、岩田聡前社長が「キャラの価値を損なうリスクも大きい」と生前語っていただけに、広報担当者は「何でもかんでもではなく、世界観を含めたIPの価値を守りながら顧客層を広げたい」と説明する。
世界を席巻する日本発のキャラは高いブランド力も持つ。
政府も関連企業を後押しするため、海外に売り込む政策「クールジャパン」を推進する。人口減少で国内市場が縮小する中、成長が期待できる海外への発信力を強化。日本ファンを増やし、訪日客の増加や消費拡大につなげる戦略だ。
立命館大映像学部の細井浩一教授は「言語に依存しないキャラは豊かなコミュニケーションが可能で、海外でも受け入れられやすい」と指摘する。
キャラを取り巻くコンテンツ産業では、映画やアニメなど多分野の技術が融合する「メディアコンバージェンス」が主流になりつつある。細井教授は「狭い地域に仕事や生活、文化も混在する京都の『空間の距離感』が有利になる」とし、「クリエイターが挑戦できる環境を整え、産業の裾野を広げる仕掛けが必要だ」と話す。
京都から第二、第三のマリオは育つのか。
京都新聞 9月25日(日)12時50分配信
日本キャラ、世界を席巻! 多分野展開 主流に
東京五輪のPR映像に登場したマリオ(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会提供)=上=と子どもが好きなキャラクターランキング
アニメやゲームに登場する人気キャラクターを活用するキャラクタービジネスが熱い。今夏は日本のキャラを使ったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が国内外で大ヒットし、ダウンロード数は5億を突破。さらにリオデジャネイロ五輪で世界を沸かせたのは、京都ゆかりのあの「おじさん」だった!
■スマホ・テーマパーク・五輪PR
聞き慣れた登場音と同時に緑の土管から赤い帽子にオーバーオールの「スーパーマリオ」に扮(ふん)した安倍晋三首相が現れると、スタジアムの興奮は最高潮に達した。リオ五輪の閉会式で流れた東京五輪のPR映像では、ドラえもんやハローキティなど日本代表キャラが共演。大御所たちの中心にいたのが、マリオだった。
ゲームメーカーの任天堂(京都市南区)がマリオを開発したことはあまりに有名だ。生みの親である宮本茂取締役は園部町(現南丹市)出身で、過去にはマリオの原点は園部での原体験にあると述懐している。マリオはまさに京都が生んだスーパースターなのだ。
初代ソフトの発売から31年を迎えたが人気は衰えない。任天堂は今月、シリーズ初となるスマホゲームを米IT大手アップル向けに12月から先行配信すると発表した。同社のティム・クックCEO(最高経営責任者)は「あらゆる世代が楽しめるゲームという点ではマリオなくしては完全とは言い切れなかった」とコメントし、ゲーム界の「巨人」に敬意を表した。
任天堂は知名度抜群のキャラを多数抱えながらスマホなどデジタル分野への展開には慎重だったが、2年前に方針を転換した。「任天堂IP(知的財産)に触れる人口の拡大」を掲げ、マリオをはじめとする人気キャラをスマホゲームやテーマパーク、映画などの幅広い分野に積極的に投入しようとしている。
さまざまな場面で熱心なゲームファン以外との接点を増やし、本業のゲーム機販売との相乗効果を狙う。ただ多方面の活用については、岩田聡前社長が「キャラの価値を損なうリスクも大きい」と生前語っていただけに、広報担当者は「何でもかんでもではなく、世界観を含めたIPの価値を守りながら顧客層を広げたい」と説明する。
世界を席巻する日本発のキャラは高いブランド力も持つ。
政府も関連企業を後押しするため、海外に売り込む政策「クールジャパン」を推進する。人口減少で国内市場が縮小する中、成長が期待できる海外への発信力を強化。日本ファンを増やし、訪日客の増加や消費拡大につなげる戦略だ。
立命館大映像学部の細井浩一教授は「言語に依存しないキャラは豊かなコミュニケーションが可能で、海外でも受け入れられやすい」と指摘する。
キャラを取り巻くコンテンツ産業では、映画やアニメなど多分野の技術が融合する「メディアコンバージェンス」が主流になりつつある。細井教授は「狭い地域に仕事や生活、文化も混在する京都の『空間の距離感』が有利になる」とし、「クリエイターが挑戦できる環境を整え、産業の裾野を広げる仕掛けが必要だ」と話す。
京都から第二、第三のマリオは育つのか。
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