自分でも驚いていますが、なんと「鬼滅の刃」のレビュウを書こうとしています。
いまさら。なんのために。だれにむけて。
などなど、いろいろと思うこともありますが、このブログは管理人の備忘録的な役割もあるので、ま、いいかな。いいんじゃないかな。いいですよ。よしOK!
さてこそ。
このマンガ、いまさら説明する必要はないと思いますが、いちおう念のため。
「鬼滅の刃」は週刊少年ジャンプに連載された少年マンガで、作者は吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)氏です。
「時は大正時代。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変する。唯一生き残ったものの、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すため、また家族を殺した鬼を討つため、炭治郎と禰豆子は旅立つ!! 血風剣戟冒険譚、開幕!! 」
というお話ですが、アニメにもなってるし、ものすごく話題にもなってるから皆さんの方がよくご存知ですよね。
管理人ももちろん連載当時から知っていましたが、じつは「週刊少年ジャンプ」を数年前から(たぶん「こち亀」が連載終了したころから)読まなく(読めなく)なっていたので、封印していた作品でした。
ジャンプ系の作品って、雑誌連載で読む分にはOKだけど、コミックスで改めて通して読むことはしない、というのが基本的なスタンスでした。
このアニメについても、1話は見ていたのですが、「うん、普通だな」という薄い感想でその後はスルーしていました。
なぜこの期に及んでわざわざ読んでみようと思ったのかは謎ですが、じつは面白い作品からは、勝手に「面白いですよ」オーラがこぼれていて、その匂いに耐えられなくなったのだと思います。
そんなことで、ご近所のGEOで借りようと思ったら、棚にある「鬼滅の刃」がほぼ全滅じゃないですか。まだ人気絶大だなあと思いつつ、とりあえず5巻まで借りられたので、さっそく読んでみました。
うわ、やっぱ面白い。と、素直に思いました。しかも、2話からが面白い。
この作品に限らずですが、面白い作品のポイントは、ギャグが効いています。シリアスなストーリーでも、合間に入れるギャグが上手いと、作品がいっそう引き立ちます。吾峠先生、ギャグの天才ですね。
それから、「弱いやつ」の描き方が絶妙。主人公の同期で我妻君という一見「弱くて残念なヤツ」が出てきますが、こういうキャラが出せたら最強ですね。読者が引くぐらいテンパる姿が愛しいです。
さらに言うと、主人公の炭治郎が「少年マンガの主人公の鑑」です。
心正しく、家族を愛し、義に篤い。
少年ジャンプの主人公の系譜を正統に受け継ぐ、まさに王道を征くヒーローです。
ベタだと笑うのは容易いことですが、波乱の物語を牽引してゆけるのは、こういう「主人公然とした主人公」だと思います。
すでに周知の事実ですが、作者の吾峠先生は女性です。読んでみれば自明な感じですが、登場人物の深堀された設定や、すごく細かい裏設定など、「ジャンプで育った私が考えた最強のジャンプマンガ」を爆描きしている感があります。ほかにも、登場人物の着物の柄を全部手描きするのは、女性作家か、そうでなければ望月三起也だけです。この人は望月三起也ではないので、女性であるしかないのです。
管理人は、まだ5巻までしか読んでいないのですが、もったいないのでゆっくりと味わって読み進めます。
ものすごく久しぶりに「続きを猛烈に読みたい」と思わせるマンガに出会いましたが、そういう時こそ心を平静に保ち、ぐっと我慢です。本屋さんにも在庫がないけど、我慢だ。オレは次男だけど、ここは我慢だ。