この映画の監督は、外崎春雄(そとざき はるお)という方で、アニメ制作会社ufotableに所属する男性アニメーター、アニメ監督、アニメーション演出家、キャラクターデザイナーです。
キャリアは結構長くて、1994年の「Gガンダム」(!)からやってます。その後「ガンダムW」「ガンダムX」を経て、もの凄い数の作品の原画や作画監督、演出などをこなしています。
「テイルズ・オブ・」シリーズでの活躍が著名ですが、管理人は残念ながらみていないのです。
日本一ソフトウェアのゲーム「魔界戦記ディスガイア2」と「3」のアニメーション監督、キャラクターデザイン、演出、作画監督、原画もやっています。密かにファンが多いゲームです。
個人的に驚いたのは、「ノエイン もうひとりの君へ」(2005年)の作画監督をやっていたこと。第4話だけだと思うけど、よもやよもやだ。
「鬼滅の刃」のTVシリーズの方も外崎さんが監督をやっていますが、こちらもあまり名前が知られていません。
映画は基本的に「監督」の作品なので、その映画が評価される=監督が評価される、という図式になりますが、「鬼滅の刃」に関していえば、監督は黒子に徹しているようです。
マンガ原作をアニメ化する場合は、原作通りにするか、オリジナル演出を加えるか、制作会社や監督の判断で種々分かれますが、「鬼滅の刃」に関しては「原作通り」を貫いています。それだけ原作に強烈な力があって、余分な演出や追加エピソードなどを必要としない作品として完成しているからです。
あくまで原作に忠実に、そのうえで背景美術や動画、エフェクト、音楽などで、よりクオリティを上げる努力をして、あたかも原作マンガが活き活きと動き出したかのように見せる職人芸は、まさにプロの手腕と言ってよいかと思います。
世の中に「監督」は星の数ほどいますが、これだけの興行収入を上げながら、ほとんどマスコミにも取り上げられない方も珍しいかと思います。ぜひお見知りおきを。
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