2022年05月27日
493.Kingdom Hearts 358/2 Days
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「キングダムハーツ:スリー ファイブ エイト デイズ オーバー ツー」のレビューです。読み方わからんwww
本作は日本版Kingdom Hearts -HD 1.5+2.5 ReMIX-内に収録されたタイトルのひとつで、操作を一切必要としない映像作品になります。
前回のチェインオブメモリーズの裏側で何が起こっていたかを補完するという位置づけですが、そのストーリーの多くは、チェインオブメモリーズでも出てきたアクセルと、KH2のプロローグで主役となるロクサス、そして謎の少女シオンを中心としたXIII機関内でのお話になります。
私の思い出の中だと、2でいきなり知らん奴が主人公みたいな顔して操作可能になり、その後しばらくストーリーが進んでいくので、ディズニーワールドに出られるのはいつになるのかとやきもきしつつも、こいつがソラに代わる新しい主人公なのかと受け入れ始めたところで真打登場、その際のロクサスの最後の言葉「俺の夏休み、終わっちゃったな」っていうのが物凄く印象に残っていて、めちゃくちゃ寂しくなったのを覚えています。
それでね、その後ソラがなんかパーっと目覚めていたようなシーンを朧げに思い出したのですが、それがこのチェインオブメモリーズと本作の伏線回収だったのですね。
それゆえ、私の中では結果ありき、2をプレイした記憶の中で最終的にこうなるという事実込みでこの作品を眺めることになりました。
つまり、KH2でシオンという名前を聞いたことはなかった気がするし、ロクサスも途中退場するということは……的な、もうね、美しい終わり方ではあるけども、悲劇的な展開が待っているという予感を感じさせながら鑑賞するわけですよね。
358日目が運命の日であるということは、誰もがわかっているわけですし、その日に向かって日付が進んでいく演出は憎いという他ありません。
派手な戦闘シーンなどはほとんどなく、会話シーンのみで淡々と語られていくのですが、瞳が大きく、リップシンクを混ぜたCGは表情の変化が読み取りやすく、観ていて退屈間は感じませんでした。三人の関係性の変化や状況の変化などをうまく表現できており、非常に見応えのある内容となっています。
チェインオブメモリーズの実績をコンプするためには本作の視聴が必要になりますが、KH1のシークレットムービーで小出しにされていたシーンなどもきちんと描かれるので、全スキップはかなり勿体ない内容でしたね。心にジーンと刺さるストーリーですし、これは別の見方をすればソラでもリクでもロクサスでもシオンでもなく、シリーズいちの苦労人アクセルの物語かもしれません。本作に触れておくと、アクセルの株がめちゃくちゃ上がり、2で出てきたときも様々な思い出を想起させられて、きっと熱くなれることでしょう。だってそうでしょう? 自分だけ残されちゃったんだよ?
是非とも、チェインオブメモリーズをソラ編、リク編、終わらせてから一気に観たい作品でした。
2022年05月20日
492.Kingdom Hearts Re: Chain of Memories
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「キングダムハーツ リ:チェインオブメモリーズ」のレビューです。
本作は日本版Kingdom Hearts -HD 1.5+2.5 ReMIX-内に収録されたタイトルのひとつで、カードを出し合ってその数字の高低を競う「スピード」のルールを用いた特殊なバトルスタイルが、当時賛否両論を巻き起こしましたよね。主に否寄りで(笑)
私は本作がゲームボーイアドバンス作品(やっと思い出した。ついこないだまでこのハードの名前思い出せなかった……)だと思っていたので、3Dで動き出したときはかなり動揺しました。あれ、俺が知ってるゲームとは別物……? でも舞台は同じだったような……。
過去10分くらいだけやった記憶が私の本作の思い出の全てなんですけど(笑)
調べてみると、確かに本作は最初ゲームボーイアドバンス用作品として、2Dドットスタイルで世に出ました。当時一世を風靡したオリジナルキングダムハーツをプレイしたことのない、あるいはプレイしたくてもPS2を持ってないちびっ子たちに向けた作品だったようで、攻略サイトによると、あまり自由の利かない携帯ハードで、いかにKHらしい戦闘を実現するかで四苦八苦したようです。
そこから時間は進んで、本作もまたKH2に繋がるれっきとした本編ということで、PS2用に一から作り直したのが本作の前身。リマスターを経て私の手元にやってきたという経緯でした。
本作を遊んでみてのざっくりとした印象で言えば、やはり本作は、ストーリーは1と2の間の物語ではあれど、キングダムハーツというブランドの中では外伝のようなあっても無くても問題ないタイトルにはなってしまいます。
なぜかというと、これはソラとリクの物語であり、それはスクエアエニクスの物語だからです。
前回でもお話した通り、少なくとも私にとってキングダムハーツとは、スクエニとディズニーが手を取り合って初めて昇華される作品なんです。
本作のディズニーの扱いは極めて脇役感が強く、キンハーが好きで、ゲームが好きで、お話の続きが気になるなら確かに遊んでもいいけれど、ディズニーが好きで手に取る作品ではないと感じてしまいました。
また、最初に触れた「スピード」ルールの戦闘も取っつきは最悪ですよね。
慣れないうちはかなり戸惑いました。何も考えずにA連打してると一発殴っちゃあ三、四回弾かれて、殴られて、あっという間にカードが尽きて、リロードして、その間また殴られて。
ならばと出すべきカードを選んでいると、その間にも敵はちょこまか動き回り、やっぱり殴られます。
もうね、ストレスしかない。奥行きとカメラ向きのある3Dの大画面で敵の位置を把握しつつ、敵の攻撃をドッヂで避けつつ、左下のスロットから出すべきカードを選び、敵の出したカードの数字を注視して……ってできるか!! 目がいくつありゃいいんだよ!
とはいえこれは洗礼のようなものです。
本作の戦闘ルールを理解し、システムを理解し始めると、まぁ途端にめちゃくちゃ楽しくなる、というほどではありませんが、ちゃんと楽しくなってきますし、なるほどキンハーらしいと感じられるようになってきます。
それは、ストック技です。
実はこのゲーム、A連打で戦うコンボゲーではなく、Y連打で戦うスキルぶっぱゲーなんです。カード三枚をまとめて叩きつけ、絶対にブレイクされない手札と強力な攻撃力で、息つく間もなくねじ伏せる、それがこのゲームの楽しさなのです。
その段階に至り本作の楽しさの片鱗が見えてくると、心に余裕が生まれ、そしてストック技のデメリット「三枚の内最初のカードがリロードできなくなる」というルールを見越して、カードデッキを組む楽しさがわかるようになってくるんですね。
戦闘内容や敵の編成をイメージしながら、まずこの三枚を使ってあの技を使う、この技を使う、カードがなくなってリロードした時、このカードはスキップしてこれらのカードが手元に来るから、帰ってきたカードだけでまたストック技が組めるように、あれやこれや数字はこうで〜と、熟考する。
それが見事にはまり、ボスですら何もさせずにフルボッコに出来たときはさすがに脳汁溢れました。
……一つ言えるのは、決してちびっ子向けではないということですね(笑)
確かに、こうしたキンハーらしい戦闘を、フル3Dで遊べるのは快適ではあったのですが、はたして正解だったのでしょうか。
このカードバトルのシステムは、KHらしさを残しつつゲームボーイアドバンスで遊ぶために開発された特殊な仕様です。
フルリメイクされ3D作品となった今でも、このシステムを踏襲すべきだったのかというのは、私は疑問に思います。
だって、いうなれば見た目は前回遊んだキンハーとなんら違いはないんですよ?
なのにカードに支配され、カードの制約の中で戦うのはすごく窮屈に思えるんですよ。
前作ではあれだけ生き生きと、のびのびと武器を振ってたのに、今作ではカードが無いと何もできないんですからね。
(さっき言った目がいくつありゃいいんだよも、アドバンスの小さな画面で2Dなら、目の焦点をそれほど動かさずともカードや敵の動きを一目で把握できるんじゃないかなって)
とはいえ、逆に前作ではMPが無ければ出せなかった数々の大技が事前に組んだデッキのお陰で打ち放題暴れ放題というのは前作にはなかった爽快感で、こちらも捨てがたいんですよね。
まさに一長一短です。
このように、本作の「スピード」ルールは、真面目にやろうとするとかなりの反射神経と正確な操作が常に必要となり、相手が雑魚だろうがボスだろうが気が抜けず、かなり疲れます。
しかし、これを徹底的に拒否できる強力なシステムやルールもしっかりと設定されているので、理解と慣れが進めば案外その機会はざっくりと削減できるのです。
ここに行きつくと本作の見方が変わり、ちゃんと普通に、いや結構面白いぜ、と楽しめるようになってくるんですね。
実績コレクターには鬼門とされるカード集めも、最後に倒した敵のカードが出るということ、特定のマップカードではそのドロップ率にブーストがかかることを念頭に計画的に戦っていけば、案外、なんというかね、狙って出そうとすれば案外出るんだな、ちゃんと集められるんだなって実感できるくらいのちょうどいいドロップ率なんですよね。
最初からうんざりしてるとうんざりするくらい出なくて、精神を削られそうではありますが、逆に腰を据えて、計画を立てて、ルーチンをこなしていくと、意外と集まっちゃう、そんな塩梅のドロップ率です。
本作も含めてやっぱキンハーって戦闘が楽しいので、私はカード集め、楽しめちゃいました。
最後に。
レベル99実績は蛇足です。特にリクは、途方もない作業に疲れました……。
ソラのカードコレクション、カード一覧とコレクションの項にミッキーマークが付かなかったんですけど、これって仕様ですか? 本体に負荷がかかったか、作品を越えてのフラグのやりとり(358のクリアデータ参照で、CoMの宝箱に新しいカードが出現する)が原因なのか、途中から実績解除のアナウンスされなくなっちゃったんですけど、カードを全種類集めたのにミッキー付かなかったんです。実績解除自体は問題なく出来てるようなので良いんですけどね。メニュー開いたときヒヤッとしました(笑)
こうして振り返ると、攻略自体はサクサクでしたが、実績要求としての作業は地味で、時間のかかるものが多かった気がしました。
*後に読者さんから頂いた情報でばっちり全ての項目にミッキーマークを付けることができました!
詳細(ってほどでもないけど)は以下の通り。
カードコンプのフラグが建つのは記事本文にある通りですが、その後さらに二枚のカードがさらりと追加されています。
「ゴールドカード」と「プラチナカード」の二枚で、戦闘デッキに組み込んで使えるコマンドカードになります。
これらは、通常のマップ内で宝箱系のマップカードを使うと出現する普通の宝箱から出ました。
ジミニーメモ内では、「カードコレクション」では横長だけど奇麗な八角形になってるし、「カード辞典」では全ての項目にミッキー付いてるし、完全に罠ですよね(笑)
ゴールドとプラチナは入手した瞬間、「スペシャルカード」という新たな枠組みが出現し、そこに収められます。コレクションは底辺が横にずれて、歪な台形となり、これでコンプリートです!
2022年05月06日
491.Mud Runner
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「マッドランナー」のレビューです。
ストアでもアプリでもタイトル画面のどこにも書いてないですけど、本作はどうも「Spin Tires(スピンタイヤズ)」というPCゲームシリーズの一作みたいです。
調べてみると、もともとクラウドファンディングを経て開発されたのがスピンタイヤズで、様々な改善と追加コンテンツを施しスピンタイヤズ極ともいうべき作品が本作に当たるようです。で、その続編がSnow Runner。
本作はなんというか、もうね、ぐっちゃぐちゃのめっためたの泥沼みたいな(みたいなというかまさにそういう)道を、クソ重いトラックが更にクソ重い原木を担いでえっちらおっちら製材所に向かう、泥濘走行特化のドライブシミュレータで、舗装路のありがたみを身にしみて感じられる稀有なゲームです。
以前、自分の「コレ面白そう」アンテナがバグり始めてて、馴染みのない新しいジャンルにも挑戦したいなという話をしたと思うのですが、それと同時に最近車を運転してみたいなっていう欲求が湧いてきていて、それが見事にはまったのでした。
左スティックを倒してキャラクターを動かす、キャラクター自身の足で歩く行為になんとなく最近飽きていて、たまにはRTを引いて乗り物を操りたいなってそんな単純な欲求。でも順位やタイムを気にして精神をすり減らすようなことはしたくなくて、純粋に移動や旅を楽しみたいなって。
そんな今の自分にぴったりじゃないですか。
(本当にチャレンジする気があるなら、GwGの無料ゲーとか、ゲームパス入って無料のゲームやればいいんですよね。興味がないから買わなかった、で、放っといたら無料になったのでとりあえず落とした、ってゲームがコレクションに大量に詰まってるんですから)
なんとなくどんなゲームかは察していたので思い切って購入するのにそれほど葛藤はありませんでした。
強いて懸念を挙げるとすれば、たとえば悪路の一区画を走行するために細かなカスタマイズを必要とするのかどうか、大まかなトラックのタイプを選んでそこからタイヤをはじめエンジンやらギアやら細かくパーツを選んでカスタマイズできるようなタイプだと、運転免許すら持っていない私には敷居が高すぎるので心配してたのですが、少なくとも今作のトラックは全て性能が決まっていて、どのトラックを運転したいか選ぶだけなのは助かりましたね。
(たぶんライセンスとかの関係だと思うのですが、使えるそれぞれのトラックには目的に応じてアルファベットが振られていて、意味が分かるととても使いやすい良い名前だと思いました。たとえば偵察など小回りの利く車にはAを用いて、A-469という感じ。BはAとCの合いの子みたいなサポートタイプ。そして目的である材木運びに適しているのがCタイプ。それ以外のアルファベットはCの上位互換だったり、さらに性能が極端だったりといった特殊タイプというふうに住み分けられています)
面白いですよ〜。いやまじで。めっちゃ楽しい! 言ってしまえばすっごい地味で、見渡す限り沼地や森や川で、聞こえる音はトラックのエンジン音だけ。必死になってアクセル踏み込んで、木材を指定の場所に届けるだけですよ。
これ本当にトラックなの? 型式が古いとはいえリアルで自分が目にする、その辺の道路を走ってるトラックと、本当に同じものなの? って思ってしまうほど、速度出ないんですよ。
いやもういっそのこと木材担いで足で運んだほうが早くない? って(笑)
まぁ、実際にそうするとまず人の手で原木なんか担げませんし、一瞬で足が沼に取られて身動きすらできなくなると思いますが……。
わざわざこんな不便なところで木を切って運ぶ必要はなくない? と思ってしまいますが、まぁね、舞台は春の雪解け水でぬかるんだロシア、シベリアの大地だそうで。
あー、そう。そうなんですよ。今だからこそ、このゲームやると、なんか悲しくなってくるんですよね。
本作の舞台はロシアです。ストーリーも何もありませんが、出てくるトラックはみんなかの地で作られた実物がモデルなんです。
攻略サイトを覗くとそこには古くとも愛着のある登場車種の一つ一つに愛のある解説が載っていて、読んでいてすごく楽しいのですが、物凄いタイムリーな単語も頻出するんですよね。
このトラックは何という名前でロシアのどこどこ工場で作られた。こっちのタイプはウクライナの何工場で作られた。こっちのはベラルーシのなんとか工場で作られた云々。
あぁ、ついこないだまで、これらは一つの集合だったんだなって。内部事情についてはいろいろあるでしょうが、我々が、外の国の人に中国と韓国と日本と、大雑把にアジアと一括りで見られているように、ウクライナとベラルーシ、ロシアもまた一括りに見られていたんだなって。
ウクライナの工場で作られたトラックが輸送されて、当然のようにロシアの道路を走っていたんだなって。
そう思うと、なんか悲しくなってきますよね。
こんなところでこんなこというのもすっごい……アレですけど、いいですか。
誰が悪いかは自明の理です、ロシア人全てが悪人なわけないじゃないですか。
嫌ロ感情から身近なロシア人の差別、区別、攻撃とか、思い違いも甚だしいですからね。
さて、ゲームの話に戻りますか。
本作は、目的やフォーカスしている部分について二つとないユニークな特徴を備えていますが、前述したようにトラックを選ぶくらいですぐに実際のドライブへと移れるので、案外ゲームへの没入は容易です。
意外とね、チュートリアルもユニークで、楽しみながらこのゲームのノウハウを学べました。
というのも、ゲーム起動時に出てくるチュートリアルは本当に簡素なものなんですが、これを一通り終わってさてシングルプレイヤーをやるかと考えると、ゲーム側の提案として「シングルへ行く前にチャレンジモードを遊んでみましょう」って誘導されるんですよね。
このチャレンジモードが非常に面白かったです。
こっちは本編のマップから一部を切り抜いて(なのかな?)そこだけを舞台にしたような小規模なマップで、出されるお題をこなしてみようという体のモードです。
どこどこへたどり着けとかこれをしろあれをしろというミッションが9つくらい用意されているのですが、実はチャレンジモードとして成り立っていると同時に、これもまたチュートリアルの延長だという設計が非常に素晴らしかったです。
このお題をこなすためにはこういうことをしなくちゃいけなくて、そのためにはこういう風に操作してください、というチュートリアルが用意されていて、用意されたお題をクリアしていくと、自然と本編でも通用するこのゲームのいろはがわかってくるのがとても気持ち良かったです。
全輪駆動とかデフロックとか、どういう時に使うのか初めはピンときませんでしたが、しばらく走っていて、なんとなく見えてくるもんですね。
私の場合は道が舗装されてたら全部切って後輪駆動、路面が土だったら全輪駆動、ってかそうしないとまともにまっすぐ走れません。
それでもきつかったらデフロックも入れるって感じです。
カジュアルモードで遊んでいるとデフロックもワンボタンなので全輪と違いが分かりづらいですが、ハードコアだとデフロックはマニュアルにしないと起動できないので、使い分けがわかってくるんですよね。
そんなこんなで今楽しく遊んでおります。
とんでもない泥道をエンジンに悲鳴をあげさせながら一歩、また一歩と進んで、スタックなんてしょっちゅうで、そんな時はウィンチを使って危機を乗り越えて、走ってきた道を振り返りながら「ああ、行きは良くても帰りこれどうすんの……轍の跡が川になってるよ……」と慄きつつ、ぬかるみまくった道のしかも坂道を、材木でパンパンの荷台を引いてやっとの思いで登り切った時の達成感とか。
時間はいくらかかってもいい、どんな手を使ってもいいからタスクをこなせというこのシンプルな設計と相まって、積み重なったストレスがシュッと溶けていくこのカタルシスがたまりませんね。
木材を担いだ状態で製材所に近づくと、ノリノリなBGMがだんだんと聞こえてくるんですよ。これが実に良いシステムで、このゲーム内に「人間」というのは自分が操るトラック内のシートに座る名もなき兄貴ただ一人なんですけど、このBGMが、孤独な旅の果てにようやくたどり着いた場所で、仄かに人の営みの息吹を感じさせてくれるというか、文明の匂いを感じさせてくれるんですよね。
はっきりと、ここがゴールだと知らせてくれ、このBGMが聞こえてきた瞬間の、「やっとゴールだ!」という意識の切り替わりが、物凄い達成感をもたらしてくれると思っています(ここで横転して荷物をぶちまけた経験アリw)。
こういうゲームなので1マップの攻略に数時間はかかり、結構疲れます。
先に進んで難しいマップとかの攻略になると、楽しさよりも疲れや、うまくいかないもどかしさの方が勝ることもあるかと思って、実は2マップくらいクリアした時点、コンプまではまだまだ遠い状態でこの記事書いてみました。
なんかね、「うぉー、ふざけんな! よりにもよってこんなところでスタックすんな、ムキー!」ってなる未来が見えたので。
そんな記憶でゲーム体験を黒く塗りつぶしてしまう前にレビュー書いとこうかと(笑)
まさにスピンタイヤ、慣れないうちは泥にはまってきゅるきゅるタイヤが空転するシーンがほとんどだと思います。
ちなみにマルチプレイ実績はほんのいくつかあります。主なものは相手プレイヤーに対し、燃料を補給する、ダメージを修理する、材木の所有権を譲る、の三つです。
前二つは相手の都合に拠らず自分から一方的に配ることが出来るので、比較的余裕ですが、現在の状況だと野良は、なんというか、今日初めてこのゲーム起動した、みたいな初心者と思しき人ばかりなので、所有権の実績は絶望的ですね。
ほとんど、真面目にマップのクリアを目指す人がいないので、そもそもキオスクまで荷台を引いて来る人もいなかったです。でもって、所有権の譲渡はなかなか複雑な操作を要求されるので、わかっている人同士意思疎通がないとまぁ無理です。私は諦めました。
時間帯と曜日にもより、いたとしてもほんの数組ですが、それでも野良でマルチに参加できるのは結構すごいですけどね。
↓一番最初のチャレンジステージの様子。あの赤い所にトレーラーを持ってこなきゃいけないんだけど、実は向きが逆になってて、バックで入れないと判定してくれないという中々な鬼畜。
↓こちらもチャレンジのひとつ。運転中はコクピット画面にする縛りプレイ。「運転中」なので、停まってる間は三人称に切り替えられるという小技(笑)
追記
この記事がここに掲載されるまでに、上記の諦めた実績意外コンプできてしまったので追記しときます。
私が見た未来は別の世界線の未来でした(笑) このゲーム、慣れてくるほど、たとえばB-130で材木運ぶとか、E-7310でウォッチポイント偵察に行くとかが無謀なことだとわかり、やらなくなるので、あえてそういうプレイでもしなければ、淡々と目的に合わせて車両を乗り換え、安全第一でクリアまでするすると行けちゃうんですね。
マップにはそれぞれ特徴的な地形やら条件やらが備わっていて、ちゃんと攻略を楽しませてくれますが、本作の醍醐味は泥濘地走行であって、木材運びはその動機付けに過ぎません。
本作の魅力や醍醐味というのは最初のマップ「The Bog」に全て詰まっているので、意外と、後のマップを続けてもプレイ体験というのが大きく変わらないんですよね。
そんなわけで、飽きるのは早い方かな、と思いました。
ゲームに慣れてくるほど淡々と攻略できてしまうので、やっぱ最初にレビューしといて良かったなとは思いました。自分に蓄積されたプレイヤースキルを初期化できるなら、何度でも楽しめるゲームです(笑) ある意味それが、古参プレイヤーが新規プレイヤーに見る羨みとでもいうのか。
本作は初見が一番楽しいゲームです。
何気にね、不測の事態が起こってからが熱いんですよ。このゲーム。
材木を運んでる最中にトラックが横転した、沼にはまった、燃料切れを起こした。そうなってからが、実はとても面白いんです。
難易度カジュアルでは、そんな本作の醍醐味の多くをシステムによって省略できてしまうので、少しだけカジュアルで慣らしたら、あとは初見マップでもハードコアで遊んでほしいですね。
そうね。アレよね。今のところXboxでは遊べないので、Death Strandingがやりたくなったらこのゲームを起動しよう!