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約3年前、DV夫から逃げた。
家を出る2〜3日前に、DV夫に内緒で、
部屋を借りた。
車で5分の距離。
DV夫に見つかるのではないかという恐怖は
あったが、私には選択肢がなかった。
でも、近いってすごく便利。
夜のうちに、家から持って出る荷物を車に
積んでおく。
次の日の朝、家族が寝ている時間に、さっと
車で出かける。
借りた部屋に行って、荷物を降ろして帰って
来る。
そしていつものように、朝食、弁当の準備。
いつものように、仕事に行く。
近いからこそできること。
でも危険なので、マネしないでくださいね。
絶対しないし。ありえんし。
ちょっと冷たいつっこみが聞こえるよ。
その日は、仕事が終わってから、借り
た部屋のガスの立ち合いを予定してい
た。
家を出る準備は着々と進んでいる。
でも。
いつ、家を出る?
早く出ないといけないのはわかってる。
私が決めないといけない。
私しか、決める人がいない。
DV夫の目を盗んで、完全に家を
出ることができるのか?
私は怖がりで、優柔不断。
今まで、自分で大きな決断をしたことがない。
このままでは、家を出る準備をしながらこの
生活を続けてしまうかも…。
そんな時、ふと浮かんだ姉の言葉。
「家を出る前に、警察に相談に行きや。」
姉のアドバイスに従い、警察に行った。
でもこの時点では、まだ家を出る心の準備
はできていなかった。
警察でDV夫の相談をしている最中に、
夫から電話が入る。
DV夫「今、警察にいるの?」
私 「警察なんか、行かないよ。
なんで警察にいると思ったの?」
DV夫「パソコンの画面が、警察のDV相談
のHPになってる。」
私 「!!!
そんなこと、しないよ!
今から、帰るから。」
このやり取りを聞いていた警察官。
「このまま帰ったら、危ない。
今すぐ、家を出なさい。」
こうして、家を出る展開となった。
しかも、警察の保護を受けながら。
絶対、真似厳禁です。
いや、誰もしないですよね。
あの時の警察の皆様、
本当にありがとうございます。
大変なご迷惑をおかけして、申し訳
ありません。
この後も、いろんな手続きとか家に荷物を
取りに戻ったりして、私と息子が借りた部
屋に入れたのは、真夜中過ぎ。
とりあえず車の荷物を部屋に入れ、
寝る用意をする。
息子は受験生。
2週間後には、大学共通テストが待っている。
息子には、できるだけよいコンディションで
試験を受けてほしい。
息子を先に寝させる。
一人、静かに寝る支度をしている時。
私の心と身体に、大変化が。
息子と私が、無傷で家を出ることができた。
何度も何度も、神様に感謝する。
安全な場所にいられる幸せ。
だけど、自宅からものすごく近い場所にいる
ことに、不安が沸き起こる。
また、これから先、うまくやっていけるのか
という強烈な恐怖が私を襲ったようだ。
突然、ものすごい震えが始まった。
自分の身体が、胴が大きくぶるぶる
震える。
胴震いがひどすぎて、わき腹が、お腹が、
背中の筋肉が痛い。
でも震えを抑えることができない。
私は一心に、神様に祈りを捧げた。
普段は、特に信心深いわけでもない。
布団に横になりながらも、自分の胴震いで
体中ががたがたと動く。
私は、これから一人でどうすればいいの?
怖い。誰か助けて!
必死に、神様に祈る。
私が、息子を志望校に合格させるんだ。
DV夫の暴力に、長年耐えた息子の願いを、
かなえるんだ。
DV夫の暴力で、水ものどを通らず、起き
上がれらくなった娘を、元気にさせるんだ。
ひたすら、自分のやるべきことだけを考え
て、目をつぶる。
どうか、私のやるべきことを、きちんとや
れますように。
途中で、私が病気になって、子供達が取り
残されるようなことが起きませんように。
いつの間にか、眠っていたようだ。
朝が来て、愕然とする。
パンツが濡れている。
お、おねしょ?
私のおねしょライフ、始まる。
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