ある画像をクリックした途端、画面がロック。
画面には「警告!」の文字。
なり続ける警告音。
どうしよう!
ウイルスに感染してしまった!
画面には、マイクロソフトのサポートの電話番号が表示されました。
アメリカにあるそうです。
そこに電話しろ、と書いてありました。
電話、しちゃだめ!
絶対、しちゃだめです。
実はこれ、ただの広告です。
パソコンは、ウイルス感染してません。
あわてずさわがずパソコンの音量を下げ、
電源を切りましょう。
慌てて画面に表示された電話番号にかけると、詐欺の人に
つながります。
はい、私はかけました。
マイクロソフトのサポートとやらに。
電話に出た人は、マイクロソフトのジャックさんと名乗り
ました。彼は、英語なまりの日本語を話しました。
マイクロソフトのロゴとともに、彼の顔写真をが表示
されました。
ジャックは「私の身分。」
と言いました。
マイクロソフトの身分証?
いや、その顔写真、若くてめちゃくちゃかっこいい。
まるで俳優のよう。
電話から聞こえてくる声って、あまりエネルギッシュじゃない
おじさんの声。
絶対、この顔写真、違うやろ。
と心の中でつっこみながら、ジャックの話を聞きました。
ジャックによると、私のパソコンはウイルスにかかり、
ハッカーに侵入されたそうです。
ジャックに言われるがまま、パソコンに文字を入力したと
ころ、ジャックが私のパソコンを遠隔操作ができるように
なりました。
私のパソコンのセキュリティを調べてくれるということで、
パソコンの設定画面が表示されました。
セキュリティが二つ入っていたのですが、二つとも「無効」
になっていました。
実は、これも偽の画面です。
ジャック「私が、今から無料でセキュリティを入れてあげま
す。」
ジャック「お客様のパソコンに、ハッカー入りました。
お客様、ネットバンキングはしますか?」
私「してます。」
ジャック「どこ銀行ですか?お客様のパソコン、ハッカー
入ってる。どんどん悪くなる。残高、調べてください。
何銀行ですか?」
私「〇〇銀行です。」
ジャック「残高を調べてください。」
私 ”えー?ジャックがこの画面を見てるのに、IDとパスワード
を入力しても大丈夫なん?”
ジャック「お客様。ハッカー入ってる。パソコン、どんどん悪くな
るね。残高。」
私は、〇〇銀行のログインページを開きました。
でも、やっぱり入力なんて、できない!
スマホで、残高を確認しよう。
ジャック「残高! 残高!」
私は、銀行のログイン画面を開いていると、ジャックが勝手に操作を
し始めるのでは、と怖くなりました。
私は、銀行のログイン画面を閉じました。
ジャック「お客様、勝手に操作をしましたね。パソコンが壊れます。
残高!」
絶対、ジャックの言ってることがおかしい!
一刻も早くジャックを自分のパソコンから締め出さなきゃ!
私は、パソコンの画面上のファイルをすべて閉じて、電源を切る
ことにしました。
私がポインターを動かして銀行のログイン画面を消すと、ジャックが
ログイン画面を出してきます。
それを私がまた消す。
次のファイルを消そうとすると、ジャックが操作するので、ポインター
の動きがめちゃくちゃ重い。
私とジャックで操作するので、ポインターがぐにゃぐにゃと動く。
今思えば、さっさと電源ボタンで切ればよかったです。
なんとかパソコンの電源を切り、再起動してみるとパソコンは
元通りになっていました。
後で仕事から帰ってきた娘に、このことを話しました。
娘「すぐ警察に電話して、相談しなあかん。ウイルスにかかったパソコンは、
ネットにつないだらあかん。WiFiにつながっているパソコン全部が、ウイル
スにかかってまう。」
えーー!
そうなのーー!
ということで警察に電話で相談しました。
ウイルスにかかっていると、後日パソコンが勝手に動いて、ネットバンキングの
銀行から借り入れされてしまう可能性があるといわれました。
慌てて銀行にも電話をし、2度とネットバンキングができないようにしてもらいま
した。
県警本部のサイバー犯罪に詳しい人に電話をしたところ、パソコンを遠隔操作する
アプリの名前を教えてもらい、パソコンから削除することができました。
それから、IPAの電話相談窓口の電話番号を教えてもらいました。
IPAとは、情報処理の専門の機関です。
そこに相談したところ、私のパソコンはウイルスにかかったのではなく、
ただの広告だったということを教えてもらいました。
パソコンが固まり警報音が鳴っても、ただの広告なので、あわてずさわがず
パソコンを切るだけで終わるそうです。
私のように電話をかけ、相手の言うとおりに文字を入力すると、遠隔操作の
アプリをダウンロードしてしまいます。
私の場合はアプリではなく、ファイルでした。
IPAの方に、遠隔操作のファイルはすでに削除済みだと伝えました。
すると、次にパソコンに遠隔操作のファイルをダウンロードする前の状態に戻
す方法を、ショートメッセージで送ってくれました。
私が今回遭遇した出来事はよくあることなのか、IPAの方はとても慣れた感じで、
電話をしていた時間もとても短く終わりました。
皆様も、もし突然パソコンがロックされて警報音がなっても、落ち着いて
対処してくださいね。
電話、かけちゃだめです。
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