DV夫の暴力と罵倒を毎日受けて、娘が寝込むまでのこと。
私は、娘より息子の方を心配していた。
息子が小学生の3〜4年頃から、夫のこだわりに気づき始める。
きっかけは、玄米。
夫は183センチと背が高い。しかし体重も重い。
80キロ以上ある。ウエスト周りもなかなかなもの。
夫はダイエットに興味はあるものの、食べたいものを我慢は
したくない。
ネットで楽に瘦せる方法を検索。
私に
「白米を玄米に変えてみて。」
と提案してきた。
早速、玄米にチャレンジ。
夫も私も、
「玄米って、けっこう美味しいね。
これから玄米でいこうか。」
ということになった。
娘も玄米で問題なし。
ところが息子が
「玄米ってくさい。」
と言って食べたがらない。
私「まあ、独特のにおいがあるからね〜。」
夫「そのうちに慣れるだろ。」
でも息子は、やっぱり玄米の匂いがどうしてもだめ
だった。
明らかに食べるのに時間がかかっているし、
食べる量も少なくなっている。
健康にいいはずの玄米が原因で、息子の食が
細くなったのでは本末転倒。
でも夫は玄米を食べたがっている。
私は玄米と白米の両方を食卓に出した。
主に玄米を炊くが、2〜3日に一回白米を炊く。
息子が一回に食べる分を小分けで冷凍すれば、全く
問題なし。
ところが…
夫「なんで〇〇(息子)に玄米を食べさせんのや?」
私「玄米の匂いがだめで、飲み込めんのやって。
〇〇(息子)の分だけ、白米を食べさせてあげて。」
夫「玄米を食べさせろ!」
私「え、なんで?無理に食べさせなくてもいいなじゃない?」
夫「食べさせろ!」
これ以上続けると、切れて暴力を振るうパターンだと
本能で察知。
夫がいないご飯の時は、息子には白米を食べさせてあげること
ができた。
夫がいる時は、息子はえずきながら玄米を食べさせら
れる。結果、息子がご飯を食べ終えるのにすごく時間がか
かる。
すると夫が怒る。
私は息子が可哀そうで仕方がない。
なんで楽しいはずのご飯の時に、子供にこんなに辛い目に
あわせないといけないんだ。
夫が切れて子供にあたらないように、子供がいない時を選ん
で夫を説得する。
でも、夫は頑として聞き入れない。
夫は自分の嫌いなものは、一口たりとも食べないが。
そして夫は自分の親に、嫌いなものを無理やりたべさせられた
経験もない。
なんでこんなに玄米にこだわる?
ここまで嫌がっているものを、なんで無理やり食べさせる?
この頃になると夫は、玄米を食べることのできない息子に
切れるようになる。
頭をたたく。床で座ってご飯を食べている息子の髪の毛を、つか
んで立たせる。夫の手には、息子の抜けた毛が何本もからまる。
息子を守らなくては!
私は学校の担任の先生に相談したり、子育て支援の専門の先生に相談
した。
私の意見ではなく、学校の先生や専門の先生の言うことなら聞いてく
れるかも、と思ったからだ。
どの先生に聞いても、
「玄米を無理に食べさせる必要はない。」
とのことだった。当たり前だ。
それを夫に伝える。
夫は聞かない。
相変わらず、夫は息子に執拗に玄米を食べさせ、暴力をふるう。
私は、玄米を炊くのをやめる決心をする。
夫「なんで玄米を炊かんのや?」
私「今日は時間が無くて、白米にした。玄米を炊くの
に2時間かかるから。」
またある時は
「玄米を炊くのに2時間かかるから、白米に比べて電気代かかるんや
って。」
息子をかばうと、夫は更に息子にひどいことをする。
そのことに気づいた私は、「息子のために」という言葉を言わな
くなった。
徐々に玄米を炊く回数を減らしていって、最終的に炊かなくなるこ
とに成功した。
だがこれ以降、ますます夫のこだわりは強くなってゆき、ますます
息子への暴力がひどくなってゆくことになる。