2020年05月13日
新型コロナの影響で廃業するお店に1人で行ってきました…
こんにちは、職業・施術屋です。
つい先日、コロナの影響で5月末には閉店することを決めた契約先の社長(元院長)から新たにメールが届きました。
「緊急事態宣言の延長を受け、5/7からお店を開けていても客足が見込めないのでこのまま閉店します。今までありがとうございました」
__あなたの職場は大丈夫ですか?
リラクゼーション業はファンビジネスのようなものです。顧客ありきで支持され続けないとお店は潰れます。
今回の新型コロナで多くの業界は大ダメージを受けているでしょう。私の契約先のお店も結果として事業継続を断念する結果に追い込まれたわけですが、今回の件があろうがなかろうが継続は難しかったことは否めません。
もしも、もっとリピーターがいて資金に余裕があったら……。と、今さら考えることでもないことが思い浮かんできます。
私は早番担当だったので、テナントの鍵を持っていました。その返却を求められたので、本当は郵送で送ってもよかったのですが(やや遠方なので)、最後ということもあってつい先ほど久々に休業中のお店に行ってきました。
(※これは不要不急ではないと思いますのでご勘弁くださいませ)
いつもどおり(むしろ早め)にお店のある駅へと降り立つと、いつもよりは少ない人通りであることから緊急事態宣言中であることを実感しました。駅からすぐの場所にある見慣れたビルは心なしか暗い印象を与えており、同じビル内にあるまつ毛エクステ専門店も休業中だったことからそれもそのはずだと納得しました。
エレベーター前の電灯も消えており、同ビルの人は気にしないのか?と思いましたが、もう気にする人もいないくらい人が入っていないのかもしれません。そのままお店のある階に行き、ドアを開けるとそこには諸々解体中の一室がありました。
いつもの受付にあるパソコンは無くなっており、奥の狭いスタッフルームのものはほとんどが撤去されていました。外から見える看板もおそらくは社長自身が1人で撤去作業をされているのでしょう。解体中の電光看板がむき出しで置いてありました。
諸々の備品が散らばっている店内を見ると、かえって「終わったんだな…」という実感が湧いてきます。
誰もいないかつてリラクゼーション店“だった”その場所で、おもむろにバーピー(筋トレ)を始めました。私が早番でこのお店に来たとき、開店前に必ず行なっていたことです(自宅より広い部屋だからついやりたくなる)。
いつもどおり無心でひととおりの筋トレをこなし、ゼーゼーいいながらイスに腰かけてぼーっと室内を眺めながら「約2年間、行なってきたことも今日で最後か…」と、この2年間の思い出が頭の中で走馬灯のように駆けめぐっていました。
数年前、ある有名人の公開対談に観覧者として行ったときに「倒産する会社に居合わせる経験は貴重だ」という主旨の話を聞いたことがあります。一般的な会社勤めをしている方は、そうそう経験することはありませんよね?自社がヤバそうなら転職するでしょうし、こうして内部の解体まで見届ける人は稀だと思います。
ここ1年くらいは週1ペースでの出勤としていました。月別の売上は2年間ほぼ横ばいで推移しており(これはこれで珍しい)、私自身出勤しても8時間勤務で1〜2人しかお客様に施術ができない状況が続いていました。(と、いうかそれが2年続いた感じです)。完全歩合制の業務委託契約だったで、当然まともなお金にはなりません。
それでも私が契約を切らなかったのは、前職からの恩義……ではなく最後まで見届けたいという気持ちがあったからです。
“終わりの瞬間”を内側から経験できることって、そんなにないじゃないですか?
自分の人生経験として得る機会があればいいなと考えていました。
そしていま、その終わりの瞬間に立ちあったわけですが…他人の事業とはいえ心にくるものがあります。
わずかながらでも現場にいた人間として、もっとこうすれば…と思ったこともあったしそのことを伝えたことも少なくはなかったのですが、最後まで「職人」としての技術で勝負していた人だったと思います。
今回の“終わり方”は本人にとっては無念なのか、あるいはやりきったことなのか聞いてみたかったところではありますが、それは自分の人生で確かめるしかありませんよね。
「コロナのせいでそうせざるを得なかった」という免罪符が大方の人間に適用されると思うのですが、それはいままでの在り方を振り返り、自身を責めずにすむものとして機能されるのか…などとサイコパス的な思考もよぎりますが、それは口には出さずに胸の内にしまっておくとしましょう。
解体途中の店内の電気を消し、最後の施錠を済ませて郵便ポストにお店の鍵を入れました。
これで私のここでの仕事はおしまい。
もうこの地に降り立つことはないでしょう。
このような貴重な経験をさせていただき、誠に感謝しております。
厳選した本を年間3ケタ数読む施術屋がオススメする『world_onlookerの読書ログ』
↓↓↓
https://world-onlooker.hatenablog.com
セラピストとしての体験談/"住みたい街"で働くフリーの施術屋|H=ヒカリ|note(ノート)
↓↓↓
https://note.mu/worker/m/m80c03c2ab03a
痩せ型人間が「自重筋トレ」でどこまで身体が変わるか検証『H=HIkaRIの自重筋トレ日報』
↓↓↓
https://world-onlooker.hatenadiary.com/
Twitterで最新記事を更新しています_(._.)_
@HHIKARI7
つい先日、コロナの影響で5月末には閉店することを決めた契約先の社長(元院長)から新たにメールが届きました。
「緊急事態宣言の延長を受け、5/7からお店を開けていても客足が見込めないのでこのまま閉店します。今までありがとうございました」
__あなたの職場は大丈夫ですか?
自力で生きる困難さ
リラクゼーション業はファンビジネスのようなものです。顧客ありきで支持され続けないとお店は潰れます。
今回の新型コロナで多くの業界は大ダメージを受けているでしょう。私の契約先のお店も結果として事業継続を断念する結果に追い込まれたわけですが、今回の件があろうがなかろうが継続は難しかったことは否めません。
もしも、もっとリピーターがいて資金に余裕があったら……。と、今さら考えることでもないことが思い浮かんできます。
私は早番担当だったので、テナントの鍵を持っていました。その返却を求められたので、本当は郵送で送ってもよかったのですが(やや遠方なので)、最後ということもあってつい先ほど久々に休業中のお店に行ってきました。
(※これは不要不急ではないと思いますのでご勘弁くださいませ)
終わりを迎えた店で1人たたずむ__。
いつもどおり(むしろ早め)にお店のある駅へと降り立つと、いつもよりは少ない人通りであることから緊急事態宣言中であることを実感しました。駅からすぐの場所にある見慣れたビルは心なしか暗い印象を与えており、同じビル内にあるまつ毛エクステ専門店も休業中だったことからそれもそのはずだと納得しました。
エレベーター前の電灯も消えており、同ビルの人は気にしないのか?と思いましたが、もう気にする人もいないくらい人が入っていないのかもしれません。そのままお店のある階に行き、ドアを開けるとそこには諸々解体中の一室がありました。
いつもの受付にあるパソコンは無くなっており、奥の狭いスタッフルームのものはほとんどが撤去されていました。外から見える看板もおそらくは社長自身が1人で撤去作業をされているのでしょう。解体中の電光看板がむき出しで置いてありました。
諸々の備品が散らばっている店内を見ると、かえって「終わったんだな…」という実感が湧いてきます。
誰もいないかつてリラクゼーション店“だった”その場所で、おもむろにバーピー(筋トレ)を始めました。私が早番でこのお店に来たとき、開店前に必ず行なっていたことです(自宅より広い部屋だからついやりたくなる)。
いつもどおり無心でひととおりの筋トレをこなし、ゼーゼーいいながらイスに腰かけてぼーっと室内を眺めながら「約2年間、行なってきたことも今日で最後か…」と、この2年間の思い出が頭の中で走馬灯のように駆けめぐっていました。
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貴重な経験を得られたありがたみ
数年前、ある有名人の公開対談に観覧者として行ったときに「倒産する会社に居合わせる経験は貴重だ」という主旨の話を聞いたことがあります。一般的な会社勤めをしている方は、そうそう経験することはありませんよね?自社がヤバそうなら転職するでしょうし、こうして内部の解体まで見届ける人は稀だと思います。
ここ1年くらいは週1ペースでの出勤としていました。月別の売上は2年間ほぼ横ばいで推移しており(これはこれで珍しい)、私自身出勤しても8時間勤務で1〜2人しかお客様に施術ができない状況が続いていました。(と、いうかそれが2年続いた感じです)。完全歩合制の業務委託契約だったで、当然まともなお金にはなりません。
それでも私が契約を切らなかったのは、前職からの恩義……ではなく最後まで見届けたいという気持ちがあったからです。
“終わりの瞬間”を内側から経験できることって、そんなにないじゃないですか?
自分の人生経験として得る機会があればいいなと考えていました。
そしていま、その終わりの瞬間に立ちあったわけですが…他人の事業とはいえ心にくるものがあります。
わずかながらでも現場にいた人間として、もっとこうすれば…と思ったこともあったしそのことを伝えたことも少なくはなかったのですが、最後まで「職人」としての技術で勝負していた人だったと思います。
今回の“終わり方”は本人にとっては無念なのか、あるいはやりきったことなのか聞いてみたかったところではありますが、それは自分の人生で確かめるしかありませんよね。
「コロナのせいでそうせざるを得なかった」という免罪符が大方の人間に適用されると思うのですが、それはいままでの在り方を振り返り、自身を責めずにすむものとして機能されるのか…などとサイコパス的な思考もよぎりますが、それは口には出さずに胸の内にしまっておくとしましょう。
解体途中の店内の電気を消し、最後の施錠を済ませて郵便ポストにお店の鍵を入れました。
これで私のここでの仕事はおしまい。
もうこの地に降り立つことはないでしょう。
このような貴重な経験をさせていただき、誠に感謝しております。
厳選した本を年間3ケタ数読む施術屋がオススメする『world_onlookerの読書ログ』
↓↓↓
https://world-onlooker.hatenablog.com
セラピストとしての体験談/"住みたい街"で働くフリーの施術屋|H=ヒカリ|note(ノート)
↓↓↓
https://note.mu/worker/m/m80c03c2ab03a
痩せ型人間が「自重筋トレ」でどこまで身体が変わるか検証『H=HIkaRIの自重筋トレ日報』
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