(θ) にあらためて
x(θ) = cosθ, y(θ) = sinθ
という名前をつけてあげることにしましょう。sin と cos はそれぞれコサイン、サインと読みますよ。さらに線分 OP の傾きを表す関数、つまり y(θ) / x(θ) を
y(θ) / x(θ) = sinθ / cosθ = tanθ
と定義します。tan はタンジェントとよびますよ。名前をつけたのはいいとして、まだこの関数がどんな性質をもつのかよくわかりませんね。とりあえず先ほどの円の方程式
x2 + y2 = 1
すなわち
cos2θ + sin2θ = 1
が成り立っているのは確かですけどね。あと円周上をぐるぐる動くところを想像してみると、第 1 象限 (x, y がともに正の領域) では、θ が大きくなるほど x(θ) = cosθ は減っていくし、逆に y(θ) = sinθ は増えていきますね(円の方程式を見てもその関係はなんとなくわかります)。今のところ、わかるのはそれぐらい。
三角関数については、ひとまずこれだけわかっていれば十分です。
次回からはベクトルについてお話しますよ。
「え? 三角関数はもうこれだけ?」と急展開に驚くかもしれないけど、ベクトルを学びながら、少しずつその正体が見えてくるようになるので、焦らないでくださいなー。それではまた次回お会いしましょー。
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