2015年10月12日
一番線に謎が到着します ほっこりするエピソードが詰まったハートフルミステリー
ミステリーの魅力とはなんだろう
おどろおどろしい雰囲気に、先の見えない展開?
息が詰まりそうな欺瞞に満ちた、人間の負の感情渦巻く様?
ミステリー、というとどちらかというと犯罪などの負のイメージが湧く。
しかし、それは要件の一つでしかない。
神秘的で謎に溢れていた不透明な真実が
登場人物たちの手で次第に明かされていくことにこそ魅力が詰まっている。
そこに実は負の要素は必要なわけではない。
ということを教えてくれる小説。
鉄道員、という誰の身近にもいるはずなのに、
意外と知られてない職業にフォーカス。
真面目、であることがとにかく求められる鉄道員たちの日常に浮上した謎を、
真面目に、人情味ある登場人物たちが解決していく。
物語に派手さはないかもしれない、
とにかく、淡々とその生活を描ききるリアルな描写は、
「明日から駅員さんにいつもありがとうござます、お疲れ様です、の心を忘れないようにしよう」
と思わず決意してしまうほど。
でも、これはミステリー。
謎が明かされていく様子による解放感もしっかりと感じることができる。
ミステリーの要素は嫌いじゃないけど、鬱々とした表現などが苦手な人には特にオススメしたいし、
そうでない人にもほっこり読んでいただきたい傑作です!!
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