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2014年09月06日

地球環境と生態系

・多様な生物や無機的環境との相互関係をとおして、生物社会を総合的にとらえたものを「生態系」と呼んでいる。
(地球全体を一つの生態系ととらえ、その一員として人間が存在する。)
(人間は生態系の変化の影響を受ける一方で、生態系にも影響を与えているという2つの側面をもつ。)

・周囲の環境条件に適応し、生き残るための姿や機能を変えていくことを「進化」という。

・生物は生態系の中で生き残るため互いに助け合い、競争をする。異なる生物の片方だけが利益を得る関係を持って活動することを「片利共生」という。
(双方が利益を得る関係を「相利共生」という。)

・人間を含む全ての動物の食料は、直接・間接的に植物が光合成によって産生する有機物に頼っている。

・生物の餌はすべて生物で、「食べる−食べられる」の関係にある。この関係のことを「食物連鎖」という。
(食物連鎖は、食物を起点にしたエネルギーと物質の循環ともとらえられる。)

・食物連鎖の中で、植物は「生産者」、動物は「消費者」、土壌生物やバクテリアは「分解者」と呼ばれている。

・食物連鎖の中では、食べる側よりも食べられる側のほうが数多く生息している。

・食物連鎖の生物量を三角形図にしたものが「生態系ピラミッド」と呼ばれ、この段数が多いほど豊かな生態系であると考えられている。

・アメリカの科学者レイチェル・カーソンは「沈黙の春」を著し、農薬による環境汚染を激しく指摘した。
(自然保護と化学物質による環境汚染を追及する書物の先駆け。)

・食物連鎖によって生体内の汚染物質濃度が増加していくことを「生物濃縮」といい、生態系ピラミッドの上位に存在する生物ほどその影響を受けやすい。

・人間は、清浄な大気、水、食糧、住居、生活資材など多くの恵みを自然環境から受け取っている。
(一方で、この自然の恵みは生態系の働きで作り出されている。)

・「ミレニアム生態系評価」は、国連アナン事務総長の呼びかけで、2001年から5年間かけて実施された。
(これは、生態系の恵みの現状と将来の可能性を総合的に評価したものである。)

・ミレニアム生態系評価では、人間が自然から受け取っている恵みを「生態系サービス」と定義している。

・生態系サービスは「物質の提供」、「調節的サービス」、「文化的サービス」、「基盤的サービス」の4つに分類される。

・ミレニアム生態系評価では、過去50年に人間は生態系を改変し、生物多様性に甚大な影響を与えてきたため、生態系の回復には政策・制度・実行の面で大変な改革が必要であると報告している。

・炭素の最大の保管庫は海洋であり、生物や大気の間で相互に交換・貯蔵を繰り返している。
これを「炭素循環」という。

・大気中の炭素は生物圏に保管される量に比べると少なく、生物圏の3割程度である。
(生物圏:約2兆3000億トン 大気中:約7000億トン)

・海洋の中深層には、大気中の約50倍もの炭素が存在している。(約37兆トン)
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