大晦日は、いつもだいたい同じように過ごしている。
長年やってきた決まり事を、丹念にやるようになった。少し楽しんでいるところもあるかもしれない。
基本は、おせち料理の仕込みが主体となる。おせちと言っても昨今の豪華なものではない。
郷土料理の「お酢和え」と酢ゴボウ、煮物、そして雑煮用の鶏肉と大根ニンジンなどを仕込む。数年前から田作りと伊達巻も自分で作るようになったが、今年は、田作りだけにして伊達巻はできあいのものを買ってきた。酢ゴボウは、知り合いの方が持ってきてくださったので今年は作らなかった。
料理の段取りの間に、神棚を掃除する。
日中にやる年もあったが、子供の頃から大晦日の夜に父と一緒にやることが習慣になっているせいか、22時前後に紅白を横目で見ながら神棚を降ろして雑巾がけをする。掃除が終わって、天照大神のお札を入れ替え、榊やお神酒などを整えると、心も新たになるような気がする。
全てを終えると、おせちの煮しめ様に取ったダシ汁を使って、年越しそばのつゆを作る。
今は、この流れの中に、父の夜のオムツケアの作業もはさまなければいけないから、やや段取りが大変だった。
父に先に年越しそばを一口食べさせてから、作業を行った。
終わって、自分の年越しそばを作る。我ながら旨い。今年はカップ麺に入れるようなチープな市販の天ぷらを入れた。実はこれが結構好物でサクサクした状態のときはなかなか美味しいと思う。
そばを食べながら、紅白を見て日本酒を少しだけ飲む。
東京事変が歌っている。なかなかの迫力。今年も間もなく終わり、新しい年がやってくる。
介護を中心とした生活ではあるが、自分なりに一生懸命生きているつもりだ、などと思いつつ、また酒を一口飲んだ。もう少しするとお向かいのお寺の除夜の鐘が始まる。
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