晦日というのは、毎月末のことであり、中でも大晦日は、一年の最後に年神様を迎える準備をする時期の最終日ということになる。
皆さんのご家庭でも、大掃除をすませて、家の中をきれいに整え、松飾りや、鏡餅(最近では、モドキのようだが(笑))を準備して、新年の神様をお迎えする支度をされていることだろう。
私は、自宅で介護をしていることもあって、あまり無理せず、最低限の事だけをして新年を迎えるようにしている。
しかし、伝統的な北陸のおせちであるお酢和えや、酢ゴンボ(ごぼう)、田作りなどを作り、数の子などを整えるなどほんの少しだけ、正月の支度をするようにしている。
そんなことをやっている間に、今年一年を振り返り、時に反省をし、悔いがあればそれをいったんクリアーして、新年に新たな心構えで取り組もう、などと心が整ってくる気がするからだ。
日本人は、大晦日から元旦というわずか2日の間に、これまでの一年間を清算して、また新たな年を頑張って生きていこうというみそぎのような切り替え発想で生きてきた。
年が新たになれば心も変わり、新年を迎えれば、またあらたに頑張って行こうと気持ちを切り替えてきたのである。
ある面で、非常にご都合主義の発想であり、また合理的であるかもしれない。
昔は借金を棒引きにすることも多かったようだ。
コロナウィルスというなかなか清算できない難敵の登場によって、今年の暮れも、なんだかすっきりした気持ちではないかもしれない。それでも、毎年決まった段取りに従って、松と千両を買って来たり、おせちの下ごしらえをしたりしていると、来年はいいことがありますように、という気持ちがわいてくる。年神様、どうぞこんな庶民のささやかな願いを聞き入れていたければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。
#大晦日 #松飾り #千両
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