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2021年10月31日

選挙と半能「石橋」

今日は、選挙の投票日であった。
私の暮らす町の場合には、衆院選挙に加えて市議会議員選挙も同時投票となっていたので、衆院の小選挙区投票と、政党への投票、そして裁判官の審査投票、さらに市議会議員投票と4種類の投票を行うことになった。なかなか複雑である。混乱して投票を間違えないように、順番に受付され投票用紙も順番に渡されるが、それでも、お年寄りであれば混乱することもあるだろう。

私も、間違えないように、いちいち表示と用紙を確認しながら、4種類の投票を完了した。
ちなみにいつもおもうのだが、最高裁の裁判官の審査投票というのは、もっと事前のシステムを含めて考えるべきではないかと思う。普通の人にとっては、最高裁の裁判官の実績評価など知る由もない。駄目だというような事件を起こした人を罷免すべき戸思わない限りは、「まあいいいだろう」という投票になってしまう。このシステムについては、昔の公選法が制定された時の仕組みのまま来ているので、何か事前のPRを含めて、仕組みを考えるべき時期に来ていると思う。

まあなにはともあれ、投票を済ませて帰宅し、夜、各局の報道番組を見比べていたが、疲れてしまって、暫く見た後は、結局NHKETVの「古典芸能への招待」を見ていた。
211031石橋.jpg

本日の演目は卒塔婆小町と、半能の「石橋」であった。残念ながら石橋しか見られなかったが、石橋と言う演目は、仏跡を訪ね歩いた寂昭法師が、中国の清涼山の麓へと辿り着く。まさに仙境の地であるが、更にそこから山の中へは細く長い石橋がかかっており、その先は文殊菩薩の浄土であるという。
法師は意を決し橋を渡ろうとするが、そこに現われた樵は、尋常な修行ではとうてい渡る事はできないから止めて、暫く橋のたもとで待つがよいと諭される。
そして、後半では、獅子が、文殊菩薩の霊験を表す舞いを舞うというような話である。

石橋をたたいて渡るという言葉もあるが、自民党の政局は、選挙の結果、どうやら微妙な過半数の石橋を渡ることになりそうだ。

岸田政権はスタートしたばかりで、今後の行方を占う意味でも、今回渡る選挙の石橋は、なかなか微妙なものといえる。能の石橋の下は、数千メートルの崖という想定のようだが、NHKも、そんな微妙な政局のことを考えてこの演目の番組を選んだわけでもあるまいが、今夜放送されていることが、妙に心に沁みた。
岸田さんは、あらためて石橋をたたきながら政局を運営する必要があるやもしれぬ。
さて、明日の朝刊が楽しみではある。
#衆院選挙 #半能石橋
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