さらに、わが市では、市議会議員選挙も行われるためいっそうかまびすしい状態になっている。朝8時の選挙広報解禁時間になると同時に、選挙カーのアナウンスが流れだし、夜20時まで、おなじみの「●●でございます!」の連呼が流れる。
政党のCMは、立憲民主党が、自民党よりも先にTVCMを始めたように思う。中身はともあれ枝野さんの熱い思いは、少なくとも伝わってくるものだった。追いかけるように流れ始めた自民党のCMも、たまたまだと思うが、岸田さんが、一人で語る形式のものであった。個々に語りかけるワントーワンマーケティングは力が強いから、やはりそこに落ち着いたのかなと思いつつも、眺めている。
私は、祖父も父も地方政治家だったので、幼いころから選挙運動を身近に感じながら生活してきた。出陣式やら、必勝祈願やら、大量に持ち込まれる景気づけの御酒やら(昔は)何やらかんやら、ともかく、選挙と言うのは、大人を熱狂させるお祭りのようなものだなと思いながら育ってきた。
良し悪しはさておき、支援をしていただく人たちの情熱が、選挙を支えているというのは、なんとなく感じながら育った。しかし、子供にとっては、騒がしいイベントでしかなかったというのが正直な感想だった。この期間には、父はほとんど家にいないし、家には色んな人がやってくる。
中学生くらいになると、母がびょうきだったこともあって、挨拶に来られる方などの応対は、私が出て対応していた。挨拶やお礼などもずいぶん慣れてきて、訪れる皆さんからほめていただくと嬉しくもあったが、やはり本音は、「家族の幸せな時間を奪っていく期間」というのが私の偽らざる印象だった。しかし、地域の皆さんとの距離感はものすごく近かったように思う。
もはや時効だから書いてしまうが、30代から40代にかけては、私に対して、ひんぱんに市会議員や県会議員への出馬をすすめる方が、多数いらっしゃった。しかし、私は、東京のサラリーマンとして働いていて、仕事が面白くて、地方政治には全く興味がなかった。
もしあの時に、地方政治に関わるようなことを選んでいたら、また人生は大きく変わっていただろう。
地方政治は、大都市の政治構造とは異なる。より生活と身近な存在と鳴り、日常的な課題に対する解決能力が市議などの大きな評価点にもなったりする。
それを否定する人もいるけれど、コミュニティの原点には、おらが町の利益や魅力をどう拡大していくかが重要課題だった。それは今も同じだ所があると思う。
しかし選挙を変質させているのは、メディアの力もある。さらにSNSなどの思いがけない動きが、一気に特定の候補の立場を激変させることもある。
選挙カーから聞こえる声を聴きながら、この先の政治構造はどこへ向かうのかを、あらためて考えている。
#衆議院選挙 #市議会議員選挙
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