そう、現代の田舎では、リアル本屋の店舗は、車で行くお店なのである。
私も、本を買うのはほとんどネットになった。あとは図書館で借りるのと、ダウンロードする本くらい。リアル店舗の本屋さんに出かける機会は激減した。
そういえば、私が高校生の頃から通っていた駅前の老舗書店の本店が閉店したのは、もう2年前くらいだろうか?
お店に行って見ると、そのお店では売り切れだったが、同じチェーンの別の店には在庫があるというので、その店で取り置きしてもらって、そこへ向かうことにした。(ちなみに、その在庫の検索は、全てお店のネット端末によるものであった)
特集は、上下2巻に分かれていて、上巻は幸いにもまた別の店に1冊残っていたので、それも取り寄せてもらうことにした。
なにはともあれ、無事に2冊とも確保できたので、久しぶりに本屋さんの空気感を楽しむ。
単行本のベストセラー本が並べられたコーナーを眺めたり、文庫本の新刊ランキングや、雑誌のコーナーをゆっくりと歩いて、知らない雑誌の多さにあらためて驚く。
ネットで画像を見るのとは異なり、表紙や背表紙を眺めながら、時に手に取って序文を眺めたりというリアル本屋の魅力を久しぶりに楽しんだ。あっという間に1時間くらいが過ぎていた。
ネットショップや、ダウンロードで、本は自宅にいても簡単に手に入るようになったけれど、やはり、本棚を眺めながら、散策するような楽しさを味わうことは、間違いなく知性というか発想脳を刺激してくれると感じた。やはり紙の本とリアルな本屋は、決して無くなってはいけないものだ、とあらためて思いながらお店を後にした。
#BRUTUS 村上春樹特集
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