夜中のニュースでは、水道管の破裂による漏水が、あちこちで起こったという報道があった。
(東京新聞ニュースより)
実は、水道管や、ガス管、道路のトンネル、高架道路の橋脚、などなどくらしを支えている社会インフラの老朽化は、大変危機的な状況にある。
私の家は、100年くらい前に建ったものだが、水道やガスなどの工事は、当然昭和に入ってからのことになる。民放の放送は、私と同い年だ。家にTVが入ったのはたぶん私が10歳前後の頃だと思うから、ちょうどその頃から父は、少しずつ家の水道やガスなどを整備していたのだろう。ちなみに水道は、井戸のポンプを自前で設置してくみ上げた水をしばらく使っていて、それに併設して、公共水道も敷設された。
数年前、介護のために帰郷し、介護用のアパートから実家に戻った時に台所を直した。古いキッチンユニットを外して、配管も新しくしたが、台所側=つまり、公共工事部分から、自前でつないでいる「二次側」になるが、金属管が埋設されていて、けっこう腐食がひどかった。(今は、樹脂の配管が主流になっているそうで、工事を見ていてこんなもので大丈夫なんですか?と聞いたら、50年は持つはずだと工事屋さんが言っていた。(本当かな?)
工事屋さんは、ちょうどいいタイミングで配管を交換してよかったですね、と言っていたくらい50年ほどで金属管は腐食する。その数年後、「一次側」つまり表の道路の水道管の工事があったが、こちらは、家の配管より10年くらい前のものだと思うが、工事を見ていたら、配管の腐食はなかなかすごかった。
東京で今回破裂した配管も、おそらく同じように50年前くらいか、首都だからもう少し早く整備されたものかもしれない。東京の地下に張り巡らされた水道管のほとんどは、破裂した管と同じように年をとってくたびれている。
この重要な都市インフラは、実はすぐにも新しいものに交換する必要があるくらい全国のほとんどのところが、同様なのだが、全部を新しくするには大変な公共工事予算となる。そんなことは、政府も自治体も恐ろしくて積極的には発表していないけれど、この先どんどん、今回のような漏水事故は起きるに違いない。それ以外にも、日本中の橋が、老朽化している。これもまた、抜本的な工事を行うには余りに膨大な予算が必要で、本当に危険なところとか幹線道路にかかる橋などを中心に工事を行っていくしかないので、小さな生活道路にかかる橋は、手が回らない。恐らく皆さんの周りにも、生活するうえで必要な橋だけど古くなって渡るのが怖くなっている橋があるのではないか。
くらしを支える足元のインフラ問題が、漏水によって思いがけず「噴き出した」ことは、ある意味、これからの未来への警鐘なのかもしれない。
#水道管破裂
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