川崎重工業は、2035年までに先進国で販売する二輪車のほとんどを電動化すると発表した。つまり、あと24年ほどで、あのカワサキのバイクが電動になってしまうということだ!
(ヤフーニュース)
まず2025年までに二輪車の10車種以上を電気のみで走るEVとハイブリッドのタイプにして販売予定。そして、2035年までには先進国で販売するほとんどの二輪車を電動化するというのである。
バイクの楽しさは、言ってみれば、エンジンの上にまたがって操るものなので、ダイレクトにエンジンのフィーリングが感じられるところにある。エンジンの回転数の変化とエキゾーストノート、そしてバイクを倒しながらコーナーを曲がり、アクセルを開けてコーナーから立ち上がり、モリモリとエンジンの回転が上がっていく・・・そんな一連の変化と挙動の全体がバイクに乗る楽しみでもある。それが、EVに変わった時に、いったいどんな乗り味になるのだろうか?
EV自動車でも、バッテリーのサイズや重量、納め方が課題だったが、バイクの場合にはさらにバッテリーを設置するスペースが限られる。バッテリーメーカーとの研究の結果、ある程度のめどが立ったからこそ、今回の発表になったのであろう。
ちなみに、あと24年後となると、私は90歳を超えることになるので、とうてい生きていないだろうし、万一生きていても、バイクを運転することはできないだろう。
でも、もし乗れるものなら乗ってみたい気もする。右手のアクセルを回した時に、ガソリンエンジンのような吹きあがり感があるのだろうか?どんなフィーリングなのだろうか?車以上に興味深々ではある。
しかし、一方で、オイルの燃える臭いとか、エンジンの熱とか、止まった時に少しずつ冷えていくエンジンから聞こえる「キンキンキン〜」という優しい音とか、そうした五感全体とつながる感覚は、きっとずいぶん失われてしまうのだろうなとも思う。
二輪車の電動化をめぐっては、ヤマハ発動機も2050年には販売する二輪車の9割をEVにする目標を発表するなど、脱炭素社会に向け、自動車だけでなく二輪車でも電動化の流れが加速していくことになる。
地球のためには、やむを得ないこととはいえ、ガソリンエンジンという大きな技術が消えていくことは、人類の技術遺産の大きな損失かもしれない。
私たちは、どうやら、ガソリンエンジンと共に生きてきた最後の世代になりそうである。
#川崎重工EV #バイクもEV化
【このカテゴリーの最新記事】