そして、高校生の頃に、無用の介とゴルゴ13に出会う。
密かに単行本を買い求めてこっそりと読んでいた。というのも、ちょっとエッチなシーンがあって、昭和の純朴な高校生であった私は、何か見てはいけないものを見ているような後ろめたさを感じながら読んでいたように思う。男女の営みを最初に教えてくれたのもゴルゴ13だったということになる。
ゴルゴ13は、50年続く連載だという。ちょうど私が高校生の頃に読み始めたわけだから、そうなるだろう。私にとっても、50年前の思い出から始まっていることになる。
さいとうさんは、虫プロと並んで、集団で作品を作り上げていくプロダクション形式で作品を作っていく仕組みを作った。人物の作画担当や、背景、銃器などの担当など分業を行い、それをさいとうたかをという監督でありプロデューサーがまとめあげる。ゴルゴ13だけは、確かさいとうさん自身がずっとペンを入れていたはずである。そんな形で、毎週の連載を50年も続けてきた。
ゴルゴ13の終焉、とタイトルをつけたが、連載は継続されるという。
さいとうさんが作ったプロダクションシステムは、親分がいなくなっても制作を続けるということである。けれど、さいとうさんの死によって、やはり、「さいとうたかをのゴルゴ」は、終焉を迎えたというべきだろう。そういえば、個人的にはゴルゴの雰囲気があるなあと思っていた007役のダニエル・クレイグも、これから公開される作品が最後となる。なんだか不思議な符合ではある。
これからは、「さいとうプロのゴルゴ13」が始まる。
「さいとう死すとも、ゴルゴは死なず」・・・・・合掌。
#さいとうたかを #ゴルゴ13
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