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2021年09月19日

本格的高齢化社会

総務省は20日の敬老の日に合わせて、2015年の国勢調査を基にした高齢者の人口推計を公表した。それによると、65歳以上の人口は前年より22万人増えて3640万人、総人口に占める割合(高齢化率)は29・1%となり、いずれも過去最高を更新した。
ちなみに、2015年の国勢調査であれば、私はまだこの数字にカウントされていないが、今では、めでたく高齢者の一人に入っている。
30%に迫る高齢化率は世界最高で、2位のイタリア(23・6%)や、3位のポルトガル(23・1%)を大きく上回っている。
210919高齢化推移総務省.jpg
(総務省資料より)

本格的な高齢化社会の到来にそなえて、政府が「生涯現役社会」を目指し定年延長や再雇用などを壮麗する中で、高齢者の就業率も、実に25・1%となった。初めて「4人に1人」に達したという。人によって様々な事情があるだろうが、あらためて、生涯現役を目指して働く、あるいは働かざるを得ないという人が増えているのだ。
私も本当は、仕事がしたくてしようがないのだが、父の介護があり、やむなくリモートフリーターのような不定期の小遣い稼ぎにとどまっている。

携帯電話料金や、インターネットのプロバイダ費、音楽や映画のサブスク契約など、実は、あまり意識していないうちに、我々の生活のイニシャルコストはいつのまにか膨らんできている。今掲げた支出項目は、15年くらい前であれば、おそらくほとんど発生していないだろう。我が家でいうと、家族4人の携帯電話代は、今でも私がまとめて支払っていて、4人分でざっと4万円くらい。東京の家と実家のネット接続関連費が両方で1万円くらいか。サブスク経費は、音楽や映像などを合算すると月額5千円くらいにはなるのではないか。
これだけでも6万円弱のお金を払っていることになる。(注:働き始めた子どもたちや、仕事をしている妻は、別のカタチで携帯分をフィードバックしてくれている)

暮しが豊かになり、昔より食材や外食を含めて、食にかけるコストも増えているだろう。そんなこともあるから、年金暮らしの老人も働かないと孫に小遣いもやれなくなる。
長生きになったということは、医療技術や健康診断などの進歩によって、病気と付き合いながらもなんとか生きているようなところがあり、医療費も膨らんでいるだろう。私など、睡眠時無呼吸症の治療費(=機械のレンタル費)だけで、月5千円弱くらいを支払っている。これに持病の通院などがあるから、年間10万円以上は医療費支出をしている。

高齢化社会の進行は、生きていくコスト構造の変化ともいえる。
人生の幸せも、結局はおカネなのか、とちょっとため息も出てしまうが。
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