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2021年09月10日

トヨタのすごさ

トヨタ自動車が、9〜10月の世界生産台数を従来計画から約40万台減らすという記事が目に留まった。
10月の減産規模は33万台で、月ベースで4割の減少だという。
2022年3月期通期の生産も900万台と3%=約30万台!下方修正した。東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足で部品の調達難が続いているのが大きな理由だという。しかし、固定費の削減などを想定して今期の連結業績見通しは据え置いたというからさらに驚く。
210910トヨタロゴ.jpg
(ヤフーニュースより)

担当取締役は「固定費の抑制や為替相場の円安傾向から、連結業績予想の営業利益や純利益は変更しない」と話している。今期の純利益見通しは前期比2%増!の2兆3000億円としている。売上高についても「影響はあるが、30兆円という今期の目標を修正する状況にない」と述べた。

これだけの生産減少となっても、今期の見通しについては、大きな変更をすることなく乗り切れるというのがすごい。私にはよくわからないが、純利益2兆円超えという、けた違いの経済力のなせるわざか?

オリンピックで、巨額のスポンサー料を支払うことになりながら、開幕直前のトラブルで、オリンピック関連のCM放送を全てやめることを決定した。オフィシャルスポンサーでは異例の対応だった。他のスポンサーは、状況を見ながら開幕の頃から少しずつオリンピック向けのCM量を増やしたりしていた。
オリンピックで使用された自動運転車の接触事故についても、企業イメージにとっても大きな痛手だったと思うが、それにもめげずに自社のアイデンティティを貫いている。(ちなみに、このeパレットと呼ばれる電気自動車は、歩行者を検知してちゃんと止まったというが、その後オペレーター、つまり人間が操作介入してそれが事故につながった可能性もあるという。その話は、またあらためて)
スポンサーとしての姿勢も、自動運転車の事故についても様々な批判はあると思うが、私は、企業としてのスタンスに、ポリシーを感じている。それは、豊田社長という経営者の思いの強さも大きいだろう。

JALは、3千億円の資金調達を計画しているという。JALもANAも、4〜6月期の決算では、500億円級の赤字を出している。
日本トップクラスの企業が苦しんでいる中で、トヨタの企業体力の強さにあらためて驚かされるが、しかし、コロナによる部品や半導体不足がさらに長引けば、平然としてはいられないだろう。トヨタ以外の自動車会社では、生産調整をする中で、財務強化にも取り組んでいる。しかし、この状況がさらに長引けば、深刻な事態も起きかねないだろう。

コロナウィルス感染の改善は、いまだに先が見えないが、日本経済を牽引してきた企業の存続を阻むことにはなってほしくないと願っている。
#トヨタ自動車減産















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