みみみからの告白された本編が気になりますが、今回は短編集です。
弱キャラ友崎くん 6.5巻 / 屋久 ユウキ
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<1 プレパーフェクトヒロインの憂鬱>
日南が中学生で、パーフェクトヒロインを目指して頑張っていた頃のお話。
日南はまだ学年一位の成績ではありませんでしたが、着実に順位を上げていました。
また、バスケットボール部での成長も著しく、2年生でレギュラーに選ばれそうでした。
しかしバスケ部副部長の服部先輩と付き合うようになり、服部先輩のことが好きだった他の女子部員とモメ事が起きてしまい、その結果日南はレギュラーを辞退することにしました。
この頃の日南は、まだ人間関係を完全にコントロールできていませんでした。
ある日、付き合っている服部先輩の家に行き、日南はキスを迫られます。しかし日南は拒否します。
『三年で副部長のレギュラーの俺と、二年なのにレギュラーを勝ち取った葵がカップルだったら凄い』という服部の発言に、日南は恋人も自分の価値として加算する浅ましさを感じました。(日南はレギュラーになれなかったが)
その後、日南は服部先輩を振ってしまいました。
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「日南先輩って、どんな人なら付き合いたいって思うんですか!?」
「うーん……」
「――少なくとも、私を追い越して一位になってくれるような男じゃないと、私の彼氏は務まらないかな?」
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<2 とある買い物にて>
友崎は日南とゲームセンターで会ってゲーム対決をし、日南を完膚なきまでに叩き潰してしまいました。
その結果、古着屋に行って服選びをする、臨時訓練を受けることになってしまいました。
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「俺がこの中から冬服のコーディネートを組めばいいんだよな……」
「そうね。ここじゃマネキン買いってわけにもいかないわよ」
「そうだな……」
「本来なら、できるようになってるはずだけどね」
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友崎は服やコーディネートの知識を大量に吸収しつつ、試行錯誤して服を選び、購入しました。
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そんな感じでRPG感覚の買い物は思いのほか楽しく、結局そのあとに着た黒のチェスターコートとサイズの合った白ニットを買い、ついでに赤い靴下とボルドーのスヌードも買うこととなるのだった。これで冬も乗り切れるぜ。
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<3 その"恋バナ"の向かう先>
夏休み、中村修二と泉優鈴をくっつけるための合宿の夜、女子たちは恋バナをしていました。
泉:「いつかこの二人(みみみと日南)のどっちかが、友崎と付き合うとかあったりして!?」
みみみ:「いやぁ! それはありえないでしょ!」
<4 言葉でしか知らない色>
菊池さんが中学生の頃のお話。
中学校の図書室の司書である郷田さんは、菊池さんによく話しかけてくれました。
郷田さんからアンディの本である『猛禽の島とポポル』を紹介され、菊池さんはとても気に入りました。
このお話の主人公のポポルは、目が見えません。
人間の父親とエルフの母親に育てられ、ある日その両親が動物に食い殺されてしまいました。
この世界では知能を持った種族がいくつもいて、『フバラ語』という共通言語で異種間でも意思疎通ができます。
両親を失ったポポルは人間にもエルフにも恐れられたので、自分の正体はきっと、異形の怪物なのだと察しました。
(ポポルは目が見えないから自分の姿も分からない)
しかしポポルは言葉でいろんな種族と関わっていき、仲間を増やしていきました。
(その後、高校生になった菊池さんには、友達を増やしていく友崎の姿とポポルが重なって見えました)
<5 日記帳 二年目/五月〜>
菊池さんが関友高校に入学してから、不定期で付けていた日記。(4ページだけ。短い)
菊池さんが友崎に初めて話しかけた時のドキドキなどが綴られています。
<6 寒い朝、駅前にて>
優鈴と中村が付き合い始めた後のお話。
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優鈴:「最近なーんかおかしい!」
川口:「まーまー、倦怠期ってやつでしょ」
「えー……」
「まあ、ここは我慢のときじゃない?」
「まだ付き合って半年も経ってないんだよ!? 今日も誘ったんだけど、忙しいとしか言わないし……」
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中村の態度がそっけなくなり、優鈴との付き合いも悪くなっていました。
しかし優鈴の心配は杞憂で、中村は優鈴の誕生日を祝うために準備していただけでした。
中村から呼び出され、別れ話を切り出されると思っていた優鈴は「誕生日おめでとう」という言葉を聞いて、涙ぐんでしまいました。
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「あ、やばい」
「絶望のどん底から一気にハッピーすぎて、頭が追いつかない」
「はっはっは。なんだお前。アホか」
「アホでいいですよーだー」
「あーもーやだ! あー幸せ!!」
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<7 振り切るためのスピードで>
陸上部を引退したみみみは走る習慣がなくなっていましたが、まだ部活を続けていてインターハイを目指している日南に感化され、再び走るようになりました。
みみみは調子にのって走っていると迷子になってしまいました。そんな時に友崎が女連れで歩いているのを発見!陰に隠れて友崎を見ていましたが、みみみは彼女が友崎の妹であることを思い出し、ホッとしました。
その後、陸上部イベントである『追い出しラン』でみみみは日南と並んで走り、初めて日南に勝つことが出来ました!!
<8 彼女と餃子>
引き続きみみみのお話。
友崎がラーメンを一口あげると言ってきました!みみみは、その後の友崎の全然気にしていない様子が気に入りません。
みみみは仕返しに、自分の餃子を友崎の口元にやり、『あーん』を要求。友崎は少しとまどいましたが、すぐに覚悟を決めた顔になり、その餃子を口に入れました。
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ちょっとなにこれおかしい。なんでこーなるの。ていうかたしかに餃子を差し出したのは私だけど、それ当然のように食べるなんてずるくない? そんなの友崎じゃなくない!?
「なーんか、おかしい!」
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そう言ってみみみは友崎におしぼりを投げつけました。
<9 ドランク・オン・ノンアルコール>
水沢孝弘は、兄の雄二が働いてるバーから臨時のアルバイトを頼まれました。
蝶ネクタイをして正装で店に向かっている様子を後輩のぐみ達(めぐみ、藤井瞳、間宮葉子の3人)に見つかりました。そしてぐみ達が店に来てしまいました!
<10 そして、そのあとの話。>
『そーいう意味の好きであってる』と言って、去って行った後のみみみのお話。
告白をしてしまったみみみの心は複雑で、友崎のインスタを何度も更新したり、思い切ってスマホの電源を切ったり、やっぱり気になって電源を点けたり。
みみみは逸る心を抑えられません。
(以上。『弱キャラ友崎くん』6.5巻のネタバレ・あらすじ)