真理愛:「わたしは恋愛的に黒羽さんと白草さんに負けている。とは言っても、わたしと末晴お兄ちゃんとの距離は、お二人に比べてそんなに離れていないと思うんです」
幼なじみが絶対に負けないラブコメ 3巻 / 二丸 修一
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<あらすじ>
黒羽の記憶喪失は嘘でした!
――――――――
「は、ハル……? あの……あのね? 笑って許してっていうのは……ダメ、かな……?」
「――理由」
「えっ?」
「理由、あるんだろ? どうしてだ? どうして俺に"記憶喪失"なんて嘘ついたんだ?」
「うっ――」
「えへっ♡」
――――――――
末晴は怒りましたが、黒羽は謝る様子もなく話をはぐらかそうとします。
黒羽が記憶喪失のフリをしていた理由は『末晴との関係を戻したかったから』なので、その説明をすると告白のようになってしまいます。なので説明することもできません。
末晴は黒羽の態度を見て疑心暗鬼になり、信用できなくなってしまいました。
いつも黒羽にお世話になっている末晴ですが、今回ばかりはきちんと黒羽の方から謝らないと気が済みません!
そんな末晴と黒羽がケンカ中の折、沖縄に行って群青同盟のMV(ミュージックビデオ)の撮影をすることが決まりました。
現場には黒羽の妹たちも来て、撮影をお手伝いしてくれます。
みんなで海で遊ぶ水着回です!
<感想・評価>
<作品の特徴(5段階評価)>
おすすめ度 ★★★★
ハーレム度 ★★★★
戦闘・バトルの量:★★(剣での戦闘などは無し。でも女性キャラたちが主人公を巡って争う)
ラブコメ量: ★★★★★
読みやすさ: ★★★★★
<感想>
今回は沖縄旅行です!
大抵の学園ライトノベルにある、いわゆる『水着回』です。
ですが沖縄に行ってからけっこう忙しくて、舞台の設営、そしてMVの撮影(これは水着じゃなくて私服)、勉強合宿などをしていて、その合間に少し皆で海で泳いだ程度。
女子たちの水着の印象は薄かったです。少し残念。
不器用な白草の魅力がよく描かれていました!
これまで黒羽の行動力が目立っていたので、この3巻で白草に焦点が当たったのは良かったと思います。(今回は表紙も白草)
私はここまで、白草のポンコツなところを『魅力』と捉える見方は全く持っていませんでした。それは単純に彼女の『欠点』だと思っていました。でもこの巻で白草の可愛らしさに気づけた気がします。
そして恋愛面ですが、現在、黒羽・白草と比べて、桃坂真理愛は一歩遅れをとっています。
ですが真理愛は一学年下なのにも関わらず、元・貧乏で節約料理が得意だったり、既に人気女優になっていて姉を養って大学に通わせる経済力を持っていたりと、人間的なスペックではかなり二人と差をつけています。今回のPV撮影でも一番ダンスが上手かったです。
更に、黒羽と白草は恋愛に関してとても不器用ですが、真理愛は普段から素直に末晴に好意を伝えています!
今後、末晴の心が誰に向かうのか、全く想像ができません。
事ある毎に末晴の心は揺れ動き、誰が一番好きなのか分からなくなっていく臨場感が楽しいです!
最後に少し気になったんですが、今回末晴がケガをしました。私はそのケガに違和感を感じました。
末晴は腕をケガして、『利き腕の骨にヒビが入って全治十日、サポート無しではご飯すらまともに食べられない、右腕はギプスで固定されている』という状況になりました。
でも骨にヒビが入ってるのに全治十日は早すぎです!そしてたかが全治十日の怪我でどうしてギプスで固定されてるのか、どうしてご飯もまともに食べられないのか……。
このシリーズは激しいストーリー展開の割に、読んでいて違和感がない良い作品なんですが、この末晴がしたケガはとても気になりました。
多分、『ストーリー的に主人公にケガを負ってもらいたいけど、主人公が何か月も腕を吊ってるのも困る』みたいなことだったんでしょうか?
そういう意図だとしたらちょっと強引だったと思います。
(『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』3巻の感想・評価)
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